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渡邊邦男・毛利正樹「北海の叛乱」上原謙藤田進安西郷子久慈あさみ久保菜穂子二本柳寛髙島忠夫髙田稔

 京橋にて。「日本の初期カラー映画」特集。56年、新東宝。あと1回の上映。なぜか、カンパニー・ロゴがないプリント。
 こ、これは、隠れスタア映画では、なかろうか。
 戦前松竹のスタア上原謙と、戦前東宝スタア藤田<姿三四郎>進のガチンコ主演。
 同僚に戦前主演経験の高田稔、江川宇礼雄、横山運平、小堀誠、戦後主演経験の高島忠夫、舟橋元、江見俊太郎(江見渉)そして悪役ボスが二本柳寛だ。
 まあ、フツーの映画ファンにとってはたいしたことはないのかもしれないが、OLD者のぼくには、きわめてゴージャス(笑)。ちなみに、本社経理部長役(重役会議で、参考招致されて、ビビる、という適役?)で、三原純も、顔を見せている。戦後各社(のぞく松竹)が、戦前松竹の俳優たちを重用していた、その一例。

e0178641_1377100.png北海の叛乱(94分・35mm・カラー)<フィルムセンターHPより>
『ハワイ珍道中』以来2年ぶりとなる、新東宝のカラー映画第2作。労資対決で揺れる捕鯨船を舞台に、鯨捕りの名砲手・黒田(藤田)と社長の息子で常務の徹(上原)の友情を描く。武装蜂起して日本脱出を企てる過激な組合員の描写など、世相を貪欲に取り込んだ際物映画でもある。
'56(新東宝)(監)渡邊邦男、毛利正樹(脚)木村千依男(撮)渡邊孝(美)梶由造(音)鈴木靜一(出)上原謙、藤田進、安西郷子、久慈あさみ、久保菜穂子、二本柳寛、髙島忠夫、小笠原弘、舟橋元、髙田稔、横山運平、江川宇礼雄、阿部九州男、小堀誠
◆イーストマンカラー 米イーストマン・コダック社は、1935年に世界初の多層式カラーフィルム「コダクローム」(外型反転)を発表。主に8mmや16mm映画で用いられた。1950年には35mm映画用で内型ネガ・ポジ方式の「イーストマンカラー」を発表し、以後テクニカラーに取って代わりカラー映画市場の中心を占めていく。日本では大映が意欲的に研究・採用し、これに合わせて東洋現像所(現IMAGICA)が1953年、イーストマンカラーの現像処理工場を完成させる。

 フツー、初期カラー映画では、華やかな衣装、ゴージャスな美術、女優メインの華やかなストーリー、などが重視されるとおもうのだが、本作は、なんとも地味な洋捕鯨(北海道沖)を描く異色作。しかも女優は刺身のつま状態の、男祭り。安西郷子、久慈あさみ、久保菜穂子が花を添えるが、ちゃんと存在感を示しうる役は、久慈あさみのみ。
 久慈あさみといえば、宝塚男役出身のサバサバしたオバサン。という印象が強いが、本作の彼女はなかなかセクシー。サバサバ砂漠感が感じられない久慈あさみ、というのも、ぼくには、初めて。新鮮だ。
 なお久保菜穂子は主題歌の一曲「港に独り泣く女」歌手としてもクレジットされているが、実はその曲は流れない。
 おそらく当初予定ではかなり重要な役だった久保菜穂子(★北海の叛乱|Movie Walker★紹介のあらすじは、例によってキネ旬由来の「予定稿」で、実際とは違うストーリーが掲載されている)だが、海洋シーン、その男のドラマの尺が、予定より伸びて、久保菜穂子パートが縮小され、それにともない、彼女パートのシチュを歌う久保菜穂子歌唱が場違いになり、カットされたのだろうか。
 実際、結果的にちょい役になった久保菜穂子の歌が、本作に流れたら、かなりのムリスジになったことだろう。

 そして本作の見所は、二本柳寛ら共産党党員の過激な反日行為だろう。通常の組合活動に飽き足らず(帰朝した上原謙常務の労使宥和政策により、組合の存在が弱体化のゆえ)、最新新造捕鯨船をのっとりシージャック、船・船員もろとものソ連行きを強行。
 自衛隊の再軍備を反対しつつ、自らは暴力革命を実行するダブルスタンダード。この、共産党ら、左翼の夜郎自大ぶりは、いまも変わらず。
 日本の左翼は、この70年間、日本の再軍備反対、もうすぐ戦争できる国になる、といい続けてきたが、現にこの70年間戦争は、起きていない。
 この70年間の狼少年ぶりを、まず「反省」し「謝罪」してから、その上で改めて今後の「反戦活動」をするべきではないのか。
 結果的に、お前らの70年間の主張、ないし扇動は、壮大な狼少年に、過ぎなかった、この点を、自覚して、まず、「謝罪」していただきたい、と思う。
 そして、凶悪犯人が左翼共産党という設定だからといって、本作を「際物映画」と斬って捨てるフィルムセンターの無自覚よ。
 「世相を貪欲に取り込んだ際物映画」だってぇ(笑)。そんなの、B・C級アクション映画の、ほぼすべてに、あてはまるといえば、当てはまるだろうに、なぜ、本作に限って「際物」と。
 これが、犯人が「右翼」なら、フィルムセンターのバカも、わざわざ「際物」と、上から目線で、バカにしないだろう。
 よくある左翼メディアの定番ダブスタ、保守派デモを「右翼団体」といい、いっぽう左翼のデモは「市民団体」「市民派」と僭称するのに似ている。犯人が左翼共産党、けしからん、「際物」映画だ、と、貶めにかかる。
 平気で、無意識に、ダブスタをしてるねー、フィルムセンター。

 なお、かなり真っ当に自衛隊を弁護する上原謙。さすが、さわやかな凛々しさを演じて日本一だった、戦前二枚目の面影。グッド。
 まあ、この「さわやかな凛々しさ」も、フィルムセンターのバカにかかれば「際物」なのでしょうねー。

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by mukashinoeiga | 2014-04-20 14:15 | 旧作日本映画感想文 | Trackback(2) | Comments(2)