人気ブログランキング |

タグ:渡哲也 ( 13 ) タグの人気記事

若山富三郎VS柳沢慎吾 いやあ面白い!渡哲也菅原文太もあるでよ

いいなあこういう内輪話。
 柳沢慎吾のトークも、ちゃんと芸になってる。
 素晴らしい。愛らしい。

若山富三郎 柳沢慎吾


 松尾は日活の監督だから、こういう反逆心は持ってたのね(笑)。


菅原文太と柳沢慎吾『デビュー秘話』


渡哲也と柳沢慎吾『二人だけの昼食』


e0178641_19322924.png ★Movie Walker★に、タイトル検索で詳細な作品情報あり。簡単な作品解説、あらすじ紹介(企画書レヴェルの初期情報の孫引きゆえ、しばしば実際とは違うが)。

★新・今、そこにある映画★日本映画・外国映画の、新作感想兄弟ブログ。なお、現在は当ブログに吸収合併。過去ログは残してあります。
★映画流れ者★当ブログへのメモ帳、その他諸々

★人気ブログランキング・日本映画★
にほんブログ村 映画ブログ 名作・なつかし映画へ
★にほんブログ村・名作なつかし映画★

★にほんブログ村日本映画(邦画)★

by mukashinoeiga | 2019-02-05 01:49 | うわごと | Trackback(87) | Comments(0)

のえ男版か「映画観たからイラスト書いた」というブログの無骨イラスト面白い

なぜか最近清順映画がランクアップしているので投入。スパイクロッドさんのブログ。

e0178641_19515138.jpg『けんかえれじい』感想とイラスト 喧嘩道の行き着く先は?
ひとつ喧嘩はガンのつけ~♪ふたつ喧嘩は肝っ玉~♪みっつ未来の大物だい!大ちゃんアッチョレ人気者~♪……ん?なんか途中から違う歌になっているような気もしますが、細かいことは気にせずに、野明、東京へ行くぞ!
『東京流れ者』に続く、これまで未見であった鈴木清順映画の鑑賞企画第2弾。児童文学作家の鈴木隆による自伝的長編小説をもとに、新藤兼人が脚本を書き上げた青春痛快活劇。のはずだったのですが、脚本が気に入らなかった清順は先輩・新藤兼人を無視して大暴走。
ろくな説明もないまま怒涛のテンポで突き進む物語はもうなんのこっちゃわかりません。バンカラと呼ばれる戦前の中学生が喧嘩に明け暮れる毎日を描いただけの内容なのですけど、細かな説明をほぼ放棄しており、誰が何とどうなってこうなったのか皆目わからんのです。
しかしこの『けんかえれじい』のラストシーンはどっかで観たことあるぞ?って押井守ファンなら周知の事実でしょう。『機動警察パトレイバー』の初期OVA版第5話『二課の一番長い日(前編)』のラストシーンはこの映画に対するオマージュなのですよね。
いまさらようやく観たわけですが、そのそっくり加減にはおじさんびっくり!でも真似したくなる気持ちもわかる引きと高揚感をもった秀逸な終わり方でして、これはやはり続編を観てみたかったか!?ああ~ホントいまさらハマったんだけど、鈴木清順よなぜ死んだ!

e0178641_19505747.jpg『東京流れ者』感想とイラスト ぶっちぎりカルトムービー!
現在大ヒット中の『ラ・ラ・ランド』が影響を受けたという日活任侠映画『東京流れ者』。簡素で抽象化された異次元空間で繰り広げられる歌とドタバタと殺し合いのなんと映画的幸福感にあふれたことか!これに比べれば『ラ・ラ・ランド』なんぞ○¥△✕@%□$◇!(自主規制済)
鈴木清順初体験となるボクも唖然といたしました。意図的な違和感を狙ったとしか思えない編集に。斬新すぎる構図に。現実離れした異次元セットに。悪役たちの面構えに。アートな色彩感覚に。やたらと歌う渡に。唐突な展開に。ドタバタに。唖然として狂喜いたしました。
『ラ・ラ・ランド』の百万倍面白いから絶対にみんな観てくれよな!

e0178641_19523648.png『殺しの烙印』感想とイラスト 前代未聞のお米セクシー映画
「意味わかんねっ!」と日活の社長から詰め寄られた鈴木清順が、電話一本で一方的に専属契約を打ち切られるきっかけとなった伝説的カルト映画『殺しの烙印』。「なんて理不尽な!」と思われるでしょうが、この映画を観ればわかります。「人の金で何しとんねん!」って話。
物語としてはいつもどおりいたって単純。ランキング化された殺し屋世界でしのぎを削る男たちの玉の取り合い。実はただこれだけの単純な物語を、ここまで複雑怪奇に描いてしまう清順美学の圧倒的破壊力!紛れもない傑作だけど人の金で好き放題に遊んじゃダメ!
しかしバッキバキに決まったシャープなモノクロ映像は問答無用にカッコよく、高級クラブのバーテンダーに真顔で「飯を炊けって言ってるんだ」と詰め寄る、宍戸錠のほっぺた顔面力をハードボイルドにとらえたカットには悶絶必死!ひたすらカッコつけて何言ってんの!?(以上抜粋引用終わり)

 『ラ・ラ・ランド』は未見ですが、かえって悪評多くて、むしろ見てみたい(笑)。
 清順日活時代ベスト3ともいうべきものを見て絶賛するなら、その次には名もなき映画の瞬発的カットビぶりも見ていただきたいかと。
 ただ鈴木隆の原作を読むと、映画化された前編はすごく高揚感があって面白いのだが、戦争期に突入した後編は、どんよりして、あんまり面白くない。兵士としての圧がかかったキロクは、もはやかつてのバンカラは許されない。
 それにそもそもその前段の大学に入ったキロクは、なんとなんと入ったサークルが、児童文学研究会!
 もちろん作者の自伝的小説なんだろうけど、あのナンブキロクが、まさかのナンパ?な文系サークルにって(笑)。このパート2、作られたらもちろん何回も見ただろうけど、たぶんパート1には、及ばず、というところか。

『東京流れ者』 予告編


町山智浩の映画塾! 殺しの烙印 <予習編> 【WOWOW】#81




 ★Movie Walker★に、タイトル検索で詳細な作品情報あり。簡単な作品解説、あらすじ紹介(企画書レヴェルの初期情報の孫引きゆえ、しばしば実際とは違うが)。

★新・今、そこにある映画★日本映画・外国映画の、新作感想兄弟ブログ。なお、現在は当ブログに吸収合併。過去ログは残してあります。
★映画流れ者★当ブログへのメモ帳、その他諸々

★人気ブログランキング・日本映画★
にほんブログ村 映画ブログ 名作・なつかし映画へ
★にほんブログ村・名作なつかし映画★

★にほんブログ村日本映画(邦画)★

by mukashinoeiga | 2018-10-26 19:22 | 業務連絡 | Trackback | Comments(0)

西村昭五郎「青春の海」吉永小百合渡哲也和泉雅子川地民夫和田浩治山内賢笠智衆水谷豊

うーむこれはこれは。
 神保町にて「映画で愉しむ――石坂洋次郎の世界」特集。66年、日活。
 この特集、全作傑作快作と書いて、おススメした。しかし今回未見の、本作と松尾昭典「風と樹と空と」を続けて見て、小百合主演の映画は、例外だなー、と思った(笑)。この二作、まったくつまらん(笑)。
 これについては、不明を恥じ、訂正したい(笑)。

 確かに小百合、和泉は演技力はある。うまい。しかし、それが、ことごとく、空転している。

e0178641_1627469.png10. 青春の海(神保町シアターHPより)
S41('66)/日活/カラー/1時間29分
■監督:西村昭五郎■原作:石坂洋次郎『サルと空気銃』■脚本:三木克巳■撮影:姫田真佐久■音楽:黛敏郎■美術:横尾嘉良■出演:吉永小百合、渡哲也、和泉雅子、川地民夫、和田浩治、山内賢、笠智衆
東京から地方の漁師町に左遷された熱血女教師(吉永)の奮闘を描く。何かとヒロインを助けるワケ有りのやくざ者は、まさに渡のハマリ役!日活映画への出演は珍しい笠智衆の名演も嬉しい。

小百合、雅子ともに、デヴューのころの天然の輝きは素晴らしかった。しかしそれはたった数年間のゴールデンタイムの輝きで、本作で本当に若い娘にはもはや無理なことは、画面の端々から感じる。天然の輝きが崩れた後、しかしまだ若い娘を演じる戦術は何か。
 過剰演技だ。ふたりは天然の娘を演じるに、明らかなオーヴァーアクト。本来涼やかな映画のはずなのに、ヒロイン二人の演技は、暑苦しい。しかもふたりとも演技力があるだけに余計に暑苦しくなる。はっきり言うと、二十歳前後の女優に、その若さの演技はないだろう、というのも失礼だが、この二人に関しては、その前段があまりに素晴らしすぎたせいで。

 そして、さらに暑苦しさを増すのが。
 監督がのちに日活ロマンポルノで活躍する西村昭五郎だから感じてしまうのか、ある種の発情演技。
 不良中学生や、その兄貴分の渡哲也のバイクに乗せてもらう小百合の、ひしと背中に抱き着く、その恍惚感。旅立つ哲也に、何もかも捨てて、付いていこうとするあまりに拙い発情。
 雅子の過剰なシスコンぶり。
e0178641_16282745.png うーん、暑苦しい(笑)。
 石坂洋次郎流戦後民主主義礼賛が、このころから賞味期限を過ぎていた、ということか。
 なお少女小百合は、現在では周回遅れの左翼老女になっている。

 上記神保町シアターHPコメントで、「日活映画への出演は珍しい笠智衆の名演」とあるが、やはり若い監督だから一本調子の演出で、とても名演とは申せない。
 もっとも笠の息子たち、川地民夫、渡哲也、和田浩治、山内賢の日活四兄弟は、なかなかゴージャス。
 クレジットの最後のほうに水谷豊の名前が。
 確認はできなかったが、渡哲也の子供時代の子? 伊豆の海に海女の母を死なせる回想シーンの数秒のみの、アップなし、セリフなしの子だろうか。
 なお姫田真佐久の陰影ある撮影も素晴らしい。

 ★Movie Walker★に、タイトル検索で詳細な作品情報あり。簡単な作品解説、あらすじ紹介(企画書レヴェルの初期情報の孫引きゆえ、しばしば実際とは違うが)。

★新・今、そこにある映画★日本映画・外国映画の、新作感想兄弟ブログ。なお、現在は当ブログに吸収合併。過去ログは残してあります。
★映画流れ者★当ブログへのメモ帳、その他諸々

★人気ブログランキング・日本映画★
にほんブログ村 映画ブログ 名作・なつかし映画へ
★にほんブログ村・名作なつかし映画★

★にほんブログ村日本映画(邦画)★

by mukashinoeiga | 2018-07-22 16:28 | 舟木一夫と60年代アイドル | Trackback | Comments(1)

えっこれも「東京流れ者」(笑)?渡哲也松原智恵子

東京流れ者/松原智恵子・渡哲也(テイチクバージョン)

東京流れ者/渡哲也/テイチク・バージョン

e0178641_132653.jpg 23区をはみ出して、って、この詞は、あまりにひどすぎないか(笑)。
 東京の地名を織り込むなんて、小林旭の「恋の山手線」の二番煎じか(笑)。
 ということで、最愛監督・鈴木清順への、追悼は続く。
 なお、当ブログの掲示板「映画流れ者」でも、ちらちらと、触れておりますので、よろひく。

 なお、下の「そぞろ歩きはナンパでも心、にゃ硬派の血が通う」てなのが、どうやら本作の原点らしい。
 ま、東京の流れ者は、多種多様ということですか(笑)。
 それこそ、清順か。

東京流れもの /藤圭子


藤圭子♥東京流れもの

藤圭子ライブ 東京流れ者

東京流れもの 門倉有希
 もう、なんでもありだな(笑)。

東京流れ者 渡哲也


東京流れ者


東京流れ者 - 渡哲也

津軽三味線 !!東京 流れ者のテーマ!! Tokyo Drifter Theme Performed on Tugaru Jamisen!


◎追記◎以下コメント欄のお邪魔ビンラディンさんからの、ご指摘を受けて。
Hiroko Takekoshi 竹越ひろ子 ‎– 東京流れもの/放浪 1965 King Records ‎– BS 274

東京流れもの / 竹越ひろ子


田端義夫 関東流れもん

 渡哲也版でもあった「男五尺」って、一尺は約30センチだから、五尺は約150センチ。江戸時代か。少なくとも渡哲也はそうじゃありませんから、語呂がいいからと、「昔の決まり文句」としてテキトーに歌っているのか。
 六尺だと盛り過ぎだし、これも決まり文句の「五尺五寸」では語呂が合わないし、哲也には低すぎる、ということか。パタヤンは、ニアリーかな。

関東流れ者 松方弘樹

 ザギンエンコにジュクですか。東京流れ者そのままですな(笑)。

ああせつなき我が心 克美しげる

 ここまでいくと、ほとんどパクリに近い(笑)。
 いくら「東京流れ者」「東京流れもの」「~流れもん」が、作曲者不詳とはいえ、これじゃ、いい曲なんだけど作曲者がいないので、著作権フリーで、安くレコードにできる状態じゃないですか(笑)。
 そもそも作曲者不詳なのに、タイトルは「~流れもの」で統一されている、って、どんな状態なのか(笑)。
 もう作曲者不詳だからって、皆さんレコード各社、利用し放題じゃないですか(笑)。

東京流れ者/松原智恵子・渡哲也

 正統派?清順哲也版東京流れ者。

ブルー・レディー (1968) 松原智恵子

 アイドル歌謡としては、水準以上の出来では(笑)。
 映画「東京流れ者」では、別歌手の口パクという、ある意味屈辱を受けたわけだが、音痴というわけでもあるまい。声質から、大人のメロ歌謡に、不向きということなのだろうか。ちょっと、かわいそう。

★Movie Walker★に、タイトル検索で詳細な作品情報あり。簡単な作品解説、あらすじ紹介(企画書レヴェルの初期情報の孫引きゆえ、しばしば実際とは違うが)。

★新・今、そこにある映画★日本映画・外国映画の、新作感想兄弟ブログ。なお、現在は当ブログに吸収合併。過去ログは残してあります。
★映画流れ者★当ブログへのメモ帳、その他諸々

★人気ブログランキング・日本映画★
にほんブログ村 映画ブログ 名作・なつかし映画へ
★にほんブログ村・名作なつかし映画★

★にほんブログ村日本映画(邦画)★

by mukashinoeiga | 2017-02-24 01:22 | 清順の光と影すべって狂ってる | Trackback(11) | Comments(2)

マイ最愛監督鈴木清順死すwith『ラ・ラ・ランド』

まあ老齢であり、予想されていたことでもあり、特にショックもないのだが、ぼくの最愛の映画監督だった。
e0178641_20175497.jpg 映画芸術の最新号が、大正浪漫三部作のプロデューサー荒戸源次郎追悼特集をしていて、そこに清順の寄稿がないことも、納得だったな。
 しかし若い荒戸より、より生き延びたのも、まあ、さすが(笑)。
 若いころから、あの仙人めいた風貌なのだから、百歳でも映画を監督していたオリヴェイラ並みに、作ってほしいと思っていたのも事実だ。
 風狂仙人で、あってほしかった。

日刊スポーツによると、2017年アカデミー賞で歴代最多タイの13部門で14ノミネートされているミュージカル映画『ラ・ラ・ランド』の デイミアン・チャゼル監督は以下のように語っている。(以下、ネットから引用)

言われてみれば、絵コンテの段階から入っていたかも知れないなぁと思うのは、鈴木清順さんの「トウキョウドリフターズ(東京流れ者)」。非常にワイドで撮っているところとか、ポップアートのような色合いとか、非常にミュージカル的なんですけども、銃が入っているミュージカル。もしかしたら多分、これが隠れたオマージュであり、少なくとも米国では誰も、この映画について言及していません。
(日刊スポーツ『「ラ・ラ・ランド」監督、渡哲也主演映画オマージュ』  2017/01/27)(以上引用終わり)
『ラ・ラ・ランド』本予告

↑原色一色のドレスを見ると、鈴木清順「肉体の門」みたいだが。
 なお、日本語の語感としては、ラ・ラ・ラ・ランドと、三度繰り返さないと、言いにくくってしょうがないなあ(笑)。

 以下も、長々と他人の文章を引用するのは、いささか気が引けるのだが、最愛の監督なので、許してね。許されないか(笑)。

映画監督 鈴木清順さん死去 2月22日 14時45分
映画「ツィゴイネルワイゼン」など不条理な世界観を独特の映像美で描き、国内外で高い評価を受けた映画監督の鈴木清順さんが、東京都内の病院で亡くなりました。93歳でした。
鈴木さんは大正12年に東京で生まれ、助監督を経て、昭和31年に日活の映画「港の乾杯 勝利をわが手に」で監督としてデビューしました。
アクション映画のほか、仁侠映画の「関東無宿」や人気小説を映画化した「肉体の門」など、独特の色彩感覚で映像美を追究した映画作りは「清順美学」とも言われ、人気を集めました。
昭和42年、組織に追いかけられる殺し屋を描いた「殺しの烙印」を発表したあと、作品の内容や興行成績をめぐって日活の幹部と対立して解雇されました。
これに抗議したファンやスタッフらがデモを行うなど一時は社会問題に発展し、鈴木さんは10年間にわたって映画界を離れました。
復帰後、昭和55年に発表した「ツィゴイネルワイゼン」は、大正レトロの雰囲気が色濃く残る昭和初期を舞台に、あの世とこの世の境を漂うような不条理な世界観を独特の映像美で見せて、ベルリン国際映画祭で審査員特別賞を受賞したのをはじめ、数多くの映画賞を受賞しました。
その後に製作された、故・松田優作さん主演で絢爛豪華な舞台セットや不思議な世界観が話題となった「陽炎座」と、沢田研二さんの幻想的な美しさが引き立つ「夢二」の2作品を合わせて「大正浪漫三部作」と呼ばれる作品は、鈴木監督の代表作として知られています。
その後も、「ピストルオペラ」や「オペレッタ狸御殿」など、斬新な映像表現の作品を作り続けるとともに、白いひげと柔和な風貌でテレビドラマや映画、コマーシャルにも出演し、俳優としても活躍しました。
鈴木さんは、最近では、おととしの春にドキュメンタリー映画に出演するため、インタビューを受けていたということですが、今月13日、都内の病院で慢性閉塞性肺疾患のため亡くなりました。93歳でした。
大谷直子さん「みんなの尊敬を受けていた」
映画監督の鈴木清順さんが亡くなったことについて、映画「ツィゴイネルワイゼン」に出演した女優の大谷直子さんは「撮影は、全編、鎌倉で合宿のような状態でしたが、監督は、あの風貌のまま、ひょうひょうとされていて、スタッフの中に溶け込んで、みんなの尊敬を受けていらっしゃいました。撮影中は冷静で、大声を出さない印象で、私はまだ20代の生意気ざかりでしたが、監督に『この役ってどうしたらいいか、よくわからないのよね』なんてよく質問していました。監督は『いいんだよ、お嬢さん。僕の言うとおりにしていれば大丈夫だよ』とおっしゃるばかりで、監督の手の上でころころ転がされているようにスムーズに撮影が進んだのがとても印象的でした」と話していました。
そして、「映画史に残るすばらしい作品をたくさん残され、93年という長い人生を生ききったんだと思います。本当にご苦労様でした」と話していました。
高橋英樹さん「ユニークな演出法で勉強になりました」
鈴木清順さんが監督を務めた映画「けんかえれじい」に出演した高橋英樹さんは「日活時代に『けんかえれじい』をはじめ、さまざまな作品でお世話になりました。ユニークな演出法で、当時の若い私にとりましてはとても勉強になりました。ご冥福をお祈りいたします」とコメントしています。
渡哲也さん「演出方法がすごく斬新」
映画監督の鈴木清順さんが亡くなったことについて、「東京流れ者」で主演した俳優の渡哲也さんは「監督に出会ったのは、私が映画の世界に入ってまもないころで、まだ、芝居の「し」の字もわからない時でした。監督からは演技を手とり足とり教えてもらいました。ご一緒したコマーシャルの撮影でも、台本にはなかった踊りをいきなり入れるなど、演出方法がすごく斬新だったのが思い出に残っています。ご冥福をお祈りしてます」とコメントしています。
由紀さおりさん「発想がとても独特」
鈴木清順さんが監督を務めた「オペレッタ狸御殿」に出演した歌手の由紀さおりさんは「出演した映画は俳優の平幹二朗さんと共演したのも思い出で、平さんが旅立たれ、監督も旅立たれて、とてもさみしい思いです。監督からは現場で、『妖怪の役なので、あめ玉を口に入れてセリフを言ってほしい』と言われて、とても驚いた記憶があります。監督の発想はとても独特で、映像の演出も赤とグリーンの色のあでやかないい意味でショッキングな色彩の感覚を持っていました。ご冥福をお祈りいたします」と話していました。
小林旭さん「想い出がありすぎて 言葉がありません」
映画「関東無宿」などに出演した歌手で俳優の小林旭さんは「日活時代から語り尽くせぬほどの想い出がありすぎて、言葉がありません。ただただご冥福をお祈り致します」とのコメントを出しました。

映画監督 鈴木清順さん死去  2017年2月22日14時45分


 おそせらく世界で唯一デモをしてもらった映画監督、そしてぼくを含めて、人生を狂わせた(笑)映画監督なんですね。
 当ブログは、過去に鈴木清順を見過ぎたため、このブログを始めてからは、あんまり見ていません。ですので当ブログの清順感想駄文は、あまりなく、その点では、師匠(勝手に、そういってるだけ)に申し訳なく思っております。
 今後、可能な限り充実していく所存(笑)というのも、変なのですが。
 しかし、亡くなった方への、一応追悼駄文駄文なのに、こんなに(笑)が、多くていいのか(笑)。
 さすが仙人(笑)。さすが清順(笑)。

1983年 資生堂CM ヘアカラー「お久しぶり」


Zigeunerweisen 「ツィゴイネルワイゼン」 Trailer 予告編


◎追記◎上記日刊スポーツの引用記事で、「東京流れ者」の英題が、「トウキョウドリフター(東京流れ者)」って。ドリフのコントか。さすが嘘つき朝日新聞系列の日刊スポーツらしい捏造記事か、とも思うが、単なる誤植でしょうね(笑)。

★Movie Walker★に、タイトル検索で詳細な作品情報あり。簡単な作品解説、あらすじ紹介(企画書レヴェルの初期情報の孫引きゆえ、しばしば実際とは違うが)。

★新・今、そこにある映画★日本映画・外国映画の、新作感想兄弟ブログ。なお、現在は当ブログに吸収合併。過去ログは残してあります。
★映画流れ者★当ブログへのメモ帳、その他諸々

★人気ブログランキング・日本映画★
にほんブログ村 映画ブログ 名作・なつかし映画へ
★にほんブログ村・名作なつかし映画★

★にほんブログ村日本映画(邦画)★

by mukashinoeiga | 2017-02-22 20:18 | 清順の光と影すべって狂ってる | Trackback | Comments(0)

加藤泰「日本侠花伝」真木洋子渡哲也曽我廼家明蝶任田順好加藤剛北大路欣也

e0178641_1555225.jpg 京橋にて。「生誕100年 映画監督 加藤泰」特集。73年、東宝。
 冒頭20~30分くらいは、任田順好大活躍で、真木洋子と、どっちがヒロインか、わからないくらい(笑)。
 特に、真木洋子と村井国夫が「神聖な夫婦の営み」(インテリ村井が、純朴な真木を、コマす口説き文句だろう)の最中、その前のふすま一枚隔てた別間で、くしゃみをこらえにこらえる任田順好なんて、やり過ぎで、いいなあ(笑)。
 ふつう、あんなに長く、こらえさせないよ。しかも、任田順好なら、豪快なはっくしょん!が期待されるのに、くしゅん程度で、しかも同時に「達した」真木洋子は、気づかない、なんて、一応、「本線」は、意識してるのね(笑)。
 上のスチールのように、常にヒロインの前に出てきている(笑)任田順好。
 任田順好が、ようやく消えて、やっと、フツーのドラマに、なる(笑)。

e0178641_1562128.jpg40 日本侠花伝(150分・35mm・カラー) (フィルムセンターHPより)
1973(東宝)(監・原・脚)加藤泰(撮)村井博(美)阿久根巌(音)鏑木創(出)真木洋子、渡哲也、曽我廼家明蝶、任田順好、加藤剛、北大路欣也、安部徹、村井国夫、武藤章生、森幹太、大塚道子、園佳也子、菅井きん、藤原釜足、見明凡太郎、汐路章
加藤が長年温めたオリジナル脚本を東宝で演出した大作。大正初期、ミネ(真木)は実(村井)と四国から駆け落ちするが、刺客・清次郎(渡)や長田組の親分・金造(曽我廼家)と出会う中で、大きく変貌を遂げていく…。女性の肉体を通してエロスと暴力を骨太に追求した後期加藤映画の集大成。*途中休憩あり

 とはいえ、いかに、優柔不断な村井国夫に捨てられたからといって、いきなり倍以上年上の曽我廼家明蝶と結婚するのも、無理筋だが、案の定、若い渡哲也と浮気に走る。
 いや、もう、これは浮気と呼べない。ガチの本気、というか、おそらく彼女としては、初めての主体的な愛なのかもしれない。
 加藤泰にしては、繊細な描写というべきか、まあすぐそのあとに、粗雑な拷問描写が入るわけだが。四国宇和島での村井国夫との語らいは、短いショットごとに景色を変えての、連続。
 ただ、それは、鈴木清順ほどの、ぞくぞくする感じが、まるでない。かつて、そういう描写をした二、三の監督のを、見たような古い記憶もあるが(ヨーロッパ映画だったか)それも清順には及ばなかった記憶がある。 
 なんだか清順にあった、いわゆるひとつのサムシングエルスに、欠けているようなのだ。
 ところで加藤泰は鈴木清順の映画なんか、見たことがあるのだろうか。本作の渡哲也には、鈴木清順「東京流れ者」の、香りも、することだし。

 そして加藤泰といえば、ご存知ローアングル、なのだが。
 確かに、画面に変化と締りをもたらすとは思うものの、見慣れてしまえば、特に違和感を感じない。
 職人名人の手練の手わざ、という感じか。これは何だ、という違和感を感じない以上、なんだか、義理マンなんてゲスな言葉が、浮かんでしまうのだが。ただ、とはいえ、繰り返しになるが、画面に変化と締りをもたらすとは思う。
 刺激抜きの、安定感ある画面として。

 毎度登場する、疾走する汽車の車底を、あおり仰ぎ見る撮影は、どうやったのだろうか。
 まさか実際の線路に穴を掘るのは、明らかに犯罪だろうから、鉄橋の谷間部分にへばりついて、あるいは足場を組んで、撮ったのだろうか。
 確かに好みのカットなのだろうし、実際に見ていて楽しいが、毎度毎度続くと、義理マン気味で(笑)。

 後期加藤泰映画は、やたらと長くなる傾向にあるが、二時間半かけても、三時間かけても、唐突な場面転換、唐突に現れるな新・登場人物ゆえに、長尺な原作・ドラマの、ダイジェスト版な感じが、濃厚にしてしまう。
 長編ゆえの悠々とした充実感というものが、感じられない。大河ドラマを撮っても、ちょろちょろ小川感が、垣間見えてしまう。
 80分の男・増村保造、三隅研次が、90分の男・鈴木清順が、小川映画を撮っていたのが、いつの間にか、一級河川になってしまうのと、対照的だ、とさえ、思う。

★Movie Walker★に、タイトル検索で詳細な作品情報あり。簡単な作品解説、あらすじ紹介(企画書レヴェルの初期情報の孫引きゆえ、しばしば実際とは違うが)。

★新・今、そこにある映画★日本映画・外国映画の、新作感想兄弟ブログ。
★映画流れ者★当ブログへの感想・質問・指導・いちゃ問はこちらへ

★人気ブログランキング・日本映画★
にほんブログ村 映画ブログ 名作・なつかし映画へ
★にほんブログ村・名作なつかし映画★

★にほんブログ村日本映画(邦画)★

by mukashinoeiga | 2016-09-09 01:57 | 加藤泰突撃せよ炎のごとく | Trackback | Comments(4)

加藤泰「花と龍」渡哲也香山美子竹脇無我田宮二郎石坂浩二倍賞美津子任田順好佐藤慶太地喜和子笠智衆伴淳三郎坂上二郎

 京橋にて。「生誕100年 映画監督 加藤泰」特集。73年、松竹大船。
 日本映画女優史上、怪演女優はだれか、と考えた場合、それは任田順好なのではないか、という印象が強い本作だが、もっとも任田順好の場合、常連出演の加藤泰映画でのみ突出しているので、そこらへんは、やや、弱いところだが。
 冒頭、汽車の中で、床に直座りしつつ、駅弁をいぎたなく食いまくるところから、相方の田宮二郎を、完全に食いまくっている。二郎さん、形無し。
 まあ、本作での田宮二郎は、きわめて古典的な、寡黙な渋い二枚目に徹しているので、任田順好の暴投に次ぐ暴投には、対処しきれない。
 ここはひとつ、妄想だが、カツシンの代わりに任田順好を投入して、田宮とのコンビで、「シン悪名」シリーズなど、見たかった。軽妙三枚目の田宮なら、暴投・任田順好とも、丁々発止とやり合ったであろう。
 酒に酔った勢いで、田宮にのしかかり、イタそうとする任田、抵抗する田宮、いいなあ。絶品コメディエンヌ坂本スミ子、しょぼ刑事・天地茂で、完璧じゃないですか(笑)。

e0178641_1016884.jpg38 花と龍(168分・35mm・カラー) (フィルムセンターHPより)
1973(松竹大船)(監・脚)加藤泰(原)火野葦平(脚)三村晴彦、野村芳太郎(撮)丸山恵司(美)芳野尹孝(音)鏑木創(出)渡哲也、香山美子、竹脇無我、田宮二郎、石坂浩二、倍賞美津子、任田順好、佐藤慶、太地喜和子、笠智衆、伴淳三郎、坂上二郎
火野葦平の同名小説の映画化。加藤は従来の脚色(東映や日活で幾度か映画化済み)とは異なり、主人公・玉井金五郎(渡)と成長した息子(竹脇)との葛藤を重視し、一人の男の単なる出世物語にとどまらぬ作品に仕上げている。香山、倍賞、太地ら女優陣の力演も見逃せない。
*途中休憩あり

 とはいえ、主演・渡哲也は、絶品・高倉健に、はるかに、見劣り。
 裕次郎の「嵐を呼ぶ男」のリメイクに出たり、そういえば「花と龍」も裕次郎が悠々とやっていたっけ、後発弟分アイドル俳優としては、先達のリメイクをやらされ、ちょっと、分が悪い。

映画『花と竜』宣伝放送用石原裕次郎挨拶 ※映像はイメージです ←超貴重映像を含む


 女博徒・倍賞美津子に至っては、超絶・藤純子と、比べるのも、愚か。
 すべてが下世話に流れるのは、致し方ないのか、加藤泰の「あえての」戦略なのか。
 とはいえ、ネーミングが絶妙?な、タマキン&マン夫婦の物語で、本作では、一度も玉井金五郎を、タマキンタマキン呼ばわりをしなかったはずで、むしろそちらのほうが不思議。
 マキノ/高倉版では、盛大にタマキンタマキンと呼んでいたのに。

 そして、各種火野葦平タマキン&マン・サーガで、いずれも省略されていた後半を、二部作として、あえて投入。タマキン&マンの一人息子・竹脇無我世代の話となるのだが。
 マキノも舛田も、省略したのはストレートな物語を、映画として阻害するし、前半ほど面白みがないということだろうが、左傾加藤は、あえて、息子の労働争議を取り上げる。
 おかげで加藤組常連、任田順好と汐路章のタイマンどす勝負に、爆笑。でも、決着をつけんのは、いかんねえ(笑)。
 唐突に登場する石坂浩二の息子・石坂浩二(一人二役)、同じく倍賞美津子の娘・倍賞美津子の唐突さ、ともに無駄感ありあり。無理に後編を作ってしまって、隘路にはまるか。うーん。

 結局、香山美子は可愛いが、ホシユリやルリルリの後追いで、ヤング島村ぎん(高橋とよや清川虹子が貫録で演じた女親分)を爆走した任田順好の、圧勝(笑)。

★Movie Walker★に、タイトル検索で詳細な作品情報あり。簡単な作品解説、あらすじ紹介(企画書レヴェルの初期情報の孫引きゆえ、しばしば実際とは違うが)。

★新・今、そこにある映画★日本映画・外国映画の、新作感想兄弟ブログ。
★映画流れ者★当ブログへの感想・質問・指導・いちゃ問はこちらへ

★人気ブログランキング・日本映画★
にほんブログ村 映画ブログ 名作・なつかし映画へ
★にほんブログ村・名作なつかし映画★

★にほんブログ村日本映画(邦画)★

by mukashinoeiga | 2016-09-07 10:16 | 加藤泰突撃せよ炎のごとく | Trackback | Comments(3)

舛田利雄「暁の挑戦」橋本忍脚本

 渋谷にて。「日本映画の黄金期を担った脚本家 巨星・橋本忍」特集。フジテレビジョン=新国劇、配給・松竹映配、協力・日活芸能株式会社。
 理由は後述するが、必見! 世界犯罪映画史上まれに見る珍品と見た(笑)。
 あるいは右翼舛田が作った、左翼映画という、究極のハイブリット映画か(笑)。
 これまた理由は後述するが、これは、渡哲也ファン、日活ファン、松竹ファン、そして橋本忍ファン(笑)必見の、珍作だ(笑)。もちろん川崎市民もね。あと2回の上映。

 かつての日本メジャー系2社と、有力TV、有力劇団が絡んでいながら、下記赤字とは、何事か。
 各社が、絡みすぎたせいか(笑)。

e0178641_2113418.jpg『暁の挑戦(デジタル)(141分)』公開:1971年 <渋谷シネマヴェーラHPより>
監督:舛田利雄/脚本:橋本忍、国弘威雄、池田一朗
主演:中村錦之助、若林豪、渡哲也、倍賞美津子、尾崎奈々、財津一郎、仲代達矢、佐藤慶、辰巳柳太郎、島田正吾
川崎市の「大工業都市建設計画」でうまい汁を吸おうとする地元ヤクザの酒巻組に挑み、自ら土建業を立ち上げた正岡。その対立は市民を巻き込んで激しさを増し…。大正14年の「鶴見騒擾事件」を題材にした問題作。長く行方が知れなかったフィルムが発見され、昨年「川崎市90周年記念事業」として修復された幻の一本。

e0178641_21151111.jpg<以下、完全ネタバレあり>
 もっとも長く行方が知れなかったフィルムが発見とは、単に、誰の関心も呼ばずに、無視されて、倉庫に眠っていただけ、とも思われるが。それくらい、本作は、日本映画の「ゲームの規則」を逸脱しているのだ(笑)。
後述するが(笑)、最上級の(笑)珍品なんだからで。
 なお上記修復とは、単にネガフィルムをデジタル素材に転換しただけだと思うが、どうだろう。
 俳優序列は、中村錦之助がトップ。しかしこれは年功序列、スタアヴリューゆえで、実質は、新人・若林豪が主演で、錦之助はナンヴァー2の役回り。
 まあW主演というところか。
 ところが、このW主演が、まったく、いいところがない。とは、いいすぎだが、彼らの面白い場面は多々あるのだが、見せ場(笑)を、すべて渡哲也が、カッサラっていくのである(笑)。

 さて当時の川崎。
 坂巻組というヤクザが市を牛耳っている状態。売春も含めた歓楽街、土方を搾取した土木工事を取り仕切り、紡績工場の女工たちを、木刀片手に「管理」したり。しまいには町を破壊して、市民を恐怖に陥れたり、まさに中国化した暴力的実力社会であり、まるでイスラム国状態。
 市長(島田正吾)も、坂巻組組長に、恐る恐るお伺いを立てに、伺候するしまつ。もちろん寝たきりの組長は、島田正吾とセット(笑)の、辰巳柳太郎だ。
 で、諸事情あって、正岡(若林豪)と舟木(錦之助)は、正岡組を立ち上げ、坂巻組に対立するが、ことごとくの妨害を受け、死者も出す。

 で坂巻組だが。
 組長は、辰巳柳太郎。にらみを利かせるが、いかんせん寝たきり。実質組を仕切る若き代貸しに渡哲也。その右腕に青木義郎。その手下に、これも日活アクションでよく見たチンピラ役専門の小太りの役者、ううんお名前失念。
 なんと日活ニューアクションでは、善と悪の側に別れていた渡哲也と青木義郎が、兄弟分。
 そしてヒーロー役者・渡哲也が、悪の限りの悪いヤクザ者を、そう、まるで天津敏の役回りなのだが
 ところが渡哲也は、潔いことに(笑)一切の悪役演技を放棄。というか、演技的に、あまりに生硬ゆえに(笑)渡哲也は、ヒーロー演技しか出来ないのに、なぜ悪役(笑)。
 おそらく、年も食ってくるし、このあたりで演技の幅を広げたい、という渡の思惑。
 ロートルの錦ちゃんと、ド新人の若林、往年の華が消えうせた元スタアと、武骨一本やりの若手、それにまだまだ若い舛田から見りゃ、言っちゃ悪いが、新国劇の二人は、ヨイヨイ同然だ(笑)。
 ここは、何とか、ひとつ華がほしい。で、舛田利雄「紅の流れ星」などで、自分がスタアにした感がある渡を、唯一残った若頭役に、悪役だけど、押し込めちゃえ、と。
「渡ちゃん、悪い、悪役なんだけど、これからのことを考えると、演技の幅も広げるといいと思うんだ。今度の俺の映画、華がなくてさあ、何とか、頼むよ」(推定)
 で、渡は渡で、体育会系のノリで、
「えー、悪役っスカあ、俺、出来ねーよ、そんな高度な演技。でも、先輩に頼まれちゃあ、断れないしなあ」で、「やりますっ、任せてくださいっ」と、こう、推定するわけですね。

 ところが、渡は、やはり棒演技で、生硬な演技力でも勤まるヒーロー役はできても、悪役はムリ。
 で、世にも珍なれど、悪役をヒーロー演技そのままで、押し通す(笑)。
 悪役なんだけど、渡の演技を見ていると、まるで(ちょっとハードボイルドな)ヒーローにしか見えないんだな、演技が(笑)。
 かくて後半、ただただ待っているだけで、ほとんど動きがないW主演コンビを差し置いて、渡の悪役風ヒーロー演技が炸裂。見せ場をすべて、さらって行く。
 最後、ほとんど無言のまま、ただただデモするだけ(笑)のW主演に、対して、にやりと笑い、決め台詞をいうのも、渡だ。
「俺が負けたんじゃねえ、時代が変わったんだ」
 これ、悪役演技ちゃいますやろ、負け戦を負け戦として戦うヒーローそのものじゃあ、ありませんか(笑)。
◎追記◎シネマヴェーラが用意したキーヴィジュアルは、渡哲也ら悪役陣。普通ならありえないだろ(笑)。2枚目のコラージュも、渡重視。悪役なのに(笑)。

 舛田は脚本を改変したのか否か。改変していないなら、明らかに、脚本・橋本忍は、後期橋本の常として、「静かに」狂っている(笑)。
 最後は、無法中国・テロイスラム国そのままと化した酒巻組を、正岡組だけでなく、ついに立った川崎市民の大群衆、暴徒鎮圧のため出張ってきた帝国陸軍が、取り囲む。
 ノボリ旗を翻して、悪のヤクザ組織に詰め寄る一般市民群集、という図は、左翼映画そのものだが。
 それ(女子どもを含めての民衆蜂起)を見て戸惑う帝国陸軍近衛連隊。これも左翼映画そのものだが。
 取り囲まれた渡が、にやりと笑う。で、負け戦のヒーローみたいに、決め台詞(笑)。ここで、観客左翼諸君は、椅子からずっこけるのではないか(笑)。
 渡、カッケー。
 市民の敵のはずなのに、悪役なのに、渡、カッケー。
 悪いヤクザ組織(しかもウラで警察となあなあであり、市制も牛耳っている)を、取り囲む民衆蜂起の、左翼的高揚感を台無しにする渡哲也。うーん。

 特別出演の仲代達也。出て来て一分で、唐突に切腹。
 例によってメンタマひん剥き、息絶え絶えに末期のセリフをしゃべるしゃべる。まあ、出番数分で切腹して死ぬんだから、メーター振り切った演技もわからないではないが、あまりの唐突感と、クドイ演技に、場内及びぼくも失笑す。

 川崎市役所職員・財津一郎が絶品。普段はおとなしいが、酒を飲むと大虎と化し、あのコワモテ青木義郎にも平気で絡む。市役所の上司・加藤嘉の娘?姪?の、芸者に惚れられる、役回り。財津一郎の、もうけ役的代表作か。
 若林豪にダブルでほれるのが、妖艶・倍賞美津子と、清純・尾崎奈々の、松竹組。
 当エキサイトブログでは、一記事に張れるタグは、三つのみ。こういうオールスタア映画では、タグの枠に悩むんだよねー。

 なお、川崎警察署長の清水元。最近清水マリのインタヴュー記事を新聞で見て知ったのだが、この手塚治虫「鉄腕アトム」で、アトムの声を長年勤めた彼女が、清水元の娘で、彼の劇団の子役上がりと知って、びっくり。

★Movie Walker★に、タイトル検索で詳細な作品情報あり。簡単な作品解説、あらすじ紹介(企画書レヴェルの初期情報の孫引きゆえ、しばしば実際とは違うが)。

★新・今、そこにある映画★日本映画・外国映画の、新作感想兄弟ブログ。
★映画流れ者★当ブログへの感想・質問・指導・いちゃ問はこちらへ

★人気ブログランキング・日本映画★
にほんブログ村 映画ブログ 名作・なつかし映画へ
★にほんブログ村・名作なつかし映画★

★にほんブログ村日本映画(邦画)★

by mukashinoeiga | 2015-12-06 09:30 | 珍品・怪作の谷 | Trackback | Comments(0)

田中登「安藤昇のわが逃亡とSEXの記録」井上梅次「炎と掟」野村孝「昭和やくざ系図 長崎の顔」

 渋谷にて。「祝・芸能生活50周年 安藤昇伝説」特集。
 数か月前に上記特集で、下記の3本を見たのだが、直後にもしばらくしても、感想を駄文する気になれず。
 なぜなんだろう、と、まとめ駄文。
 共通するのは、安藤の印象がキョーレツで、なおかつ日活系?の監督によるもの、という点か。
 安藤昇は、顔も演技も、抜き身かつ勃起したチンポみたいで、どうにも「通常娯楽映画」との、すわりが悪い印象。
 だから、一部女子映画ファンには、異常に(笑)受けるのだろうが、男としては(笑)勃起した抜き身のチンポを見ても、特に感想は、ない(笑)。もっとも安藤昇のファンは、圧倒的に男性だろうから、このぼくの戯言は、あまり有効ではないですね。すいません。

e0178641_8594927.jpg安藤昇のわが逃亡とSEXの記録(35mm)』公開:1976年 <渋谷シネマヴェーラHPより>
監督:田中登
主演:安藤昇、萩野まゆみ、ひろみ麻耶、小杉じゅん、中島葵、絵沢萠子、石橋蓮司、蟹江啓三、小池朝雄、近藤宏、小松方正
昭和33年、安藤興業社長・安藤昇は組員に極東船舶社長・早川の襲撃を指示。警察の追跡を逃れ、7人の愛人宅を転々としながら、34日間にわたり逃走を続けるが…。本人が過去に起こした横井英樹襲撃事件をほぼ事実通りに映画化しているのだから、もはや言葉を差し挟む余地なし。東映実録路線が行き着いた究極の1本!©東映

 若いころの自分の体験談を、約二十年後に、中年になってから自ら、再現ドラマ。
 ここでの衝撃ポイントは、二つ。
 ひとつは、安藤昇自身を除く、石橋、蟹江ら安藤組全員が、結核患者。おそらくヒロポン、ないし覚せい剤の注射器の使い回しから、感染したものと思われるが、とにかく子分全員がゲホゲホ。
 ヤクザと結核は、なかなか珍しい?組合せで、ほかの映画では(そんなに)見たことがないので、新鮮だ。しかし、全員て。
 第二ポイントは、安藤は、さまざまな愛人とセックスするのだが。
 相手は変われど、パターンは同じ。受身のときは、半目で女に奉仕させる。自分が上に乗るときも、半目でひたすらピストン活動。
 相手による違いもなく、ああ、このひとはいつもこうして交合しているのだろうなあ、と。
 監督がロマンポルノ出身なんだから、相手によってパターン変えろよ、とも思うが、田中登程度では、「では、安藤先生、よろしく」てな程度で、全部安藤にお任せなんだろうな。
 田中登程度(笑)では、安藤に演出できたとは、思えない(笑)。
 大爆笑したのは、安藤を匿う盟友・小池朝雄。
 究極のど素人演技の安藤と、ふたりきりのシーンで、小池の芝居のクササが炸裂(笑)。
 小池の何気ない芝居でも、究極のつっけんどんな演技の安藤と一緒に入ると、異常にクサイ演技に見えてしまう(笑)。
 メンタマむき出しの「小芝居」が、「大芝居」のクササに見えてしまう。
 笑った笑った。

e0178641_902545.jpg昭和やくざ系図 長崎の顔(35mm)』公開:1969年 <渋谷シネマヴェーラHPより>
監督:野村孝
主演:渡哲也、安藤昇、嵐寛寿郎、水島道太郎、藤竜也、青木義朗、益田ひろ子
高間一家の三代目の慶二が出所すると、長崎は新興の松井一家が仕切っていた。一門を立て直すため、襲名披露記念興行を打った慶二だったが…。松井一家に草鞋を脱いだ流れ者の竜吉(安藤昇)と慶二(渡哲也)の漢の友情が泣かせる、長崎オールロケ作品。記念興行で歌うは、もちろん内山田洋とクールファイブ『長崎は今日も雨だった』!©日活

 究極のつっころばし演技の渡と、半生感半端ない安藤の水と油。
 やはり純正日活と安藤は、合わない?
 なお、善玉の渡の側のコンサートには、クールファイブだが、悪玉の側のコンサートには、ディック・ミネ(笑)。
 ヒロインの益田ひろ子は、その後見ない顔だが、かわいい。
 また渡の実家は、爆心地からほんの目と鼻の先。これで、生き残ったのは不思議だが、とうとう最後には、死んでしまう。おそらく原爆悲恋モノの大ヒットよ、もう一度という企画なのだろうが、ヤクザモノとの相性悪く?字幕での処理と、ずさんなもの。

e0178641_9121346.jpg炎と掟(35mm)』公開:1966年 <渋谷シネマヴェーラHPより>
監督:井上梅次
主演:安藤昇、高千穂ひづる、中村晃子、高宮敬二、菅原文太、安部徹
町で対立するやくざの権田と庄治。権田組の南条は、新興やくざの庄治の罠にはまり、町を離れるが…。耐えに耐えた怒りを爆発させる安藤昇がド迫力。相手役に抜擢された中村晃子とのラブシーンも見逃せない、井上梅次によるスタイリッシュな「掟」シリーズ第4弾。©松竹

 ヤクザの抗争と、いまや人妻となった幼なじみとのメロドラマと、親分の娘に一方的に言い寄られる別種のメロの混合、なのだが、素人演技の安藤に対応できるわけもなく、単なる幕の内弁当のまま、進行する。松竹はヤクザ映画でも松竹メロ
 なお、ちょい役の菅原文太、ウラでいろいろ画策するお兄いさんだが、こんなにヤクザぴったりの演技では、松竹専属のちょい役に収まるには、あまりにヤクザに似合いすぎ、結局東映に引き抜かれることになったのは、当然の結果過ぎで。
 なお、往年の武闘派が晩年、左翼に変じるのは、革マル派や中核派がNGOを、隠れ蓑にするに、似たり寄ったり。
 
★Movie Walker★に、タイトル検索で詳細な作品情報あり。簡単な作品解説、あらすじ紹介(企画書レヴェルの初期情報の孫引きゆえ、しばしば実際とは違うが)。

★新・今、そこにある映画★日本映画・外国映画の、新作感想兄弟ブログ。
★映画流れ者★当ブログへの感想・質問・指導・いちゃ問はこちらへ

★人気ブログランキング・日本映画★
にほんブログ村 映画ブログ 名作・なつかし映画へ
★にほんブログ村・名作なつかし映画★

by mukashinoeiga | 2015-08-12 09:12 | 旧作日本映画感想文 | Trackback(61) | Comments(0)

鈴木清順「東京流れ者」渡哲也松原智恵子二谷英明川地民夫郷鍈治北竜二キムタケ木村威夫

e0178641_1261173.png 池袋にて。「検証日本映画Vol. 15 川島雄三と鈴木清順 絶対熱烈支持宣言」特集。66年、日活。
 もう10回ほどは見ているので、あらためて見る必要はないのだが(笑)特集を紹介した手前?一度くらいは行くか、というところで(笑)。で、たまたま、見にいけたのが、この2本立てで。
 さして新発見はないものだが、日曜だというのに半分も埋まっていない新文芸坐。旧文芸坐時代の特集オールナイトでは、満場の拍手と檄が飛んだものだが、それも今は昔。
 クレジットのいちいち(主演だけでなく、常連の野呂圭介なども)、名場面のいちいち(また、清順映画には、これが多いのよ名場面)あげくのはてには色が変わるたび(また、清順映画には、以下同文)に拍手、そんなオールナイト体験を何回かしたのも、貴重な思い出(笑)。

★東京流れ者 by 渡哲也 OST『東京流れ者』より その1 : Songs for 4 Seasons★
 このことは、Songs for 4 Seasonsという名ブログの、一連の記事でも紹介されている。
 Songs for 4 Seasons氏いわく、この体験を、映画とは、ホットメディアかと思った、というのに、爆笑いたしました。
 いずれにせよ、このブログの一連の清順語り、映画語り、音楽語りは、きわめて、スノッブ(笑)で、皮肉が利いていて、面白い。大オススメです。

 さて、こういう素晴らしいブログを紹介したあとに、自分のお粗末なブログを引用するのは、正直、気恥ずかしい以外の何者でもないが、
★小津漬の味10 <小津家の兄妹>あるいはまとめに走らない、まとめ★
 あまり小津が好きとは思えない、元松竹助監督・鈴木清順『東京流れ者』は、実は小津大意識大会なのではないか。
 まずストーリーが、「親分と一緒にいるだけで幸せ」な子分・渡哲也が、庄内、佐世保、と地方を<流れる>話。行く先々でトラブルに巻き込まれる。最後は親(分)の死で終わる。親でなく子が流れるわけである。親・子逆転、東京・地方逆転の清順版『東京物語』。
 東京タワーと大きな枯れ木のツーショットは、『秋日和』の最初のショットたちを思わせる。 (注1)
 雪の中の赤い郵便ポスト、赤いスーツ、とやたらと点描される赤は『彼岸花』の赤いヤカンを思わせる。
天井を区切る独特な赤いライトは『秋刀魚の味』の岸田今日子のトリスバーの、天井近くの赤いライトを想起させる。ネオンサインのみで画面を埋めるのは、小津の看板好みを思い出させる。
 最後に死ぬ、裏切り者の親分に、後期小津常連で、小津に「ちょいと似てる」北竜二。小津殺しか。
 そしてこの『東京流れ者』、清順にしては、異様にローアングルが多い気がするのね(笑)。 (注2)
 そもそも、小津安と清順は、世界娯楽映画史上、どちらかが1位か2位かというくらい、ショットとショットのつながり、シーンとシーンのつながりが「でたらめ」というより、「デジタル」な、かつ極めてユニークな映像重視の映画作家であり、なおかつ意図的なまでの原色重視なのだから、結果として似てくる場合もあるのかもしれない。 (注3)
 なお、鈴木清順のインタヴュー記事で印象に残っているのは、小津との係わり合いを聞かれて、助監督仲間で安酒を飲んでいたら、小津がやってきて、もっといい酒を飲めといわれたという。助監督の安い給料で飲める酒を飲んでいたのに、金持ちの巨匠にそう言われて、若き清順たちは反発したという。同じような話を山田洋次も回想している。助監督仲間と安い食事をしていると、やはり小津が、いいものを食え、といったという。山田たちも助監督の安い給料で食べるような食事を・・・・以下同文。(引用終わり)

 清順も含めた、当時の松竹若手助監督らが、みんな反発していた、戦後の諸問題・感性を無視しまくった「箱庭」作りの老匠・小津と、先鋭的な斬新さゆえに異端視された清順が、実は、とっても、映像的にも編集的にも、似ているのではないか、という話は、実は、あんまり読んだことがないので、自分で書いてみました、拙いねえ、というところで。

e0178641_1271967.jpg で、今回新文芸坐で確認した点をいくつか。
(注1)雑然とした本の山のなかから、イマイチ探しきれないのだが、あまりよそでは読んだことのない、たいへんな知識量の映画評論家?が、キムタケに聞いた大部のインタヴュー集で、渡哲也が何度も何度も見る、きわめて印象的な枯れ木のバックにあるのは、東京タワーではなくて、赤坂に当時あったTBS電波中継タワーでは、ないか、という問い。
 キムタケは、(たぶん)きょとんとした顔で、そうだよ、それが、何か、といった趣? おそらくキムタケは、当時TV局にも出入りしており、赤坂あたりの実店舗のデザインも手がけていたであろう、いわば赤坂は庭同然、東京タワーと、東京放送赤坂テレビ鉄塔(TBS旧タワー、かつて港区赤坂5丁目の本社敷地内にあったという)を、混同するなんて、ありえない、どんな、田舎モノだ、という想いなのでしょう。
 しかし、ぼくも含めた、すべての田舎モノは、渡哲也が何度も何度も見ている枯れ木とタワーは、何の疑問も疑いもなく、東京タワーなんだ、と思っておりました。
 殺し屋は、殺し屋だから、人を殺す。女たらしは、女たらしだから、女をコマす。
 映画「東京流れ者」に出てくるタワーは、何の疑いもなく「東京タワー」である。そうじゃありませんか(笑)。
 しかし、今回池袋で、何十回目の再見(笑)で、改めて、これは、東京タワーではない、どう見ても、ひょろひょろの、東京タワーとは別モノの、なんちゃってタワーだと、初めて、確認いたしました(笑)。遅いよ田舎モノ。

 事実、以下のユーチューブ動画でも確認できるのだが、アヴァンタイトルのちの、オープニングの渡哲也歌唱主題歌とともに流れるクレジット映像に、確かに、東京タワーが、他の東京ランドマークとともに、一瞬インサートされる。
 最初に堂々東京タワーの実写映像を映し、しかも映画のタイトルは「東京流れ者」だ。
 そして、何度も、渡哲也がうら寂しく眺めるタワーが出てて、どうせお前ら田舎モノは、TBS電波中継タワーを、東京タワーと、見誤るんだろう、そういうふうに「誘導」してやるぜー、ふふふ、と、おそらく清順は、ほくそ笑んだのに、違いあるまい(笑)。

 おそらく、東京タワーと、程よい枯れ具合の枯れ木の2ショットを得られれば、東京タワーでロケしたのだろうが、そんな都合のよい枯れ木は東京タワーの周りになく、TBS電波中継タワー周りのロケハンで、見つけた。
 こいつあ、利用せざるばなるまい、と清順は(くりかえす)ほくそ笑んだのだ。
 偽りの東京タワー。それを「東京流れ者」なるタイトルの映画のなかで、随時引用すれば、映画的田舎モノは、みなみな、東京タワーと「錯覚」するであろう、と。
 しかも、愛する親分が、実は場合によっては自分を「切る」ことも辞さない「偽りの親分」で、あったことも、枯れ木とタワー、親分と自分のダブル・ミーニングに、しうる、と、思ったのでは、ないか(笑)。
 さすが、枯れ木に花を咲かす、意地悪花咲か爺さんだ。うーん。

上記画像説明 1977年8月撮影。TBSの旧ロゴも見えます。
「送 信 塔 見て歩き 東京地区 旧送信塔」というブログから引用)

e0178641_19202581.jpg(注2)江角英明親分と、北竜二親分が、ゴーゴー喫茶内部で、哲也切りも含む「談合」をするシーン、その椅子に座っているシーンが、異様である。これは、和室でのローポジに特徴がある小津映画を意識して、では登場人物が椅子に座っているシーンで、いわば洋風ローポジをやってみたら、ちょっと異様なシーンが、撮れた、撮れるだろう、という実験なのでは、ないか。
 小津のローポジと、清順好みの「中二階」多発は、どこかで、繋がっているような、気がしないでもない。

(注3)小津は、毎度毎度の、娘の結婚話ばかり、と揶揄される。映像の手数は多いが、お話は、どうでもいいタイブ(実は、小津映画の結婚は、通常の結婚とは、違うのではないか、ということも当ブログの特集小津漬けの味で展開しているのだが、それは、また、別の話)。そして、清順映画も、お話は、いたって凡庸。
 「東京流れ者」公開当時にキネ旬の映画評で載ったのは、「(大意)こんな何の工夫もない話を、十年一日のごとく作っていて、恥ずかしくは、ないのか」、というもの。
 いや、「東京流れ者」には、「工夫」しか、ないじゃないか、と誰しも思うと思うが、それは映像的ギミックの工夫であって、ストーリー、せりふは、きわめて紋切り型である。脚本上は何の新味もないストーリー、何の新味もない紋切り型のセリフのオンパレードである。
 映像派たる、小津も清順も、ストーリーには、何の興味も、ないのは、明らかである。
 ぼくには、このふたりは、映像上の、近親者に、思えて、ならない。

 なお、金融ブローカー日野道夫の事務員・浜川智子(もっと活躍してもよかった、吉永小百合を派手にした美形)ガ、読んでいる漫画週刊誌がオバQ。もちろん当時の人気漫画というところで選ばれたのだろうが、常に幽玄境のあわいを描く清順としては、あるいは、お化けの漫画、ということで、意図的に出したのでは、ないか。

 それで、思い出した。ほかの清順映画と同様、この映画でも、当時の実在の商品、ヘアドライヤーヤら何やらがバンバン実名ででてくるが(むろん三流監督扱いの清順が、タイアップを断りきれなかったという事情を、やけくそで、あえて強調する、タイアップをバカに仕切った作戦なのだろうが)、これも日本映画の慣習(企業名はおおむね仮名)に反して、大林組などの実在の企業名を、ことさらに出した小津の反骨精神?とも、通底するのではないだろうか。

オープニング - 東京流れ者 (1966)

『東京流れ者』 予告編

★Movie Walker★に、タイトル検索で詳細な作品情報あり。簡単な作品解説、あらすじ紹介(企画書レヴェルの初期情報の孫引きゆえ、しばしば実際とは違うが)。

★新・今、そこにある映画★日本映画・外国映画の、新作感想兄弟ブログ。
★映画流れ者★当ブログへの感想・質問・指導・いちゃ問はこちらへ

★人気ブログランキング・日本映画★
にほんブログ村 映画ブログ 名作・なつかし映画へ
★にほんブログ村・名作なつかし映画★

by mukashinoeiga | 2015-07-13 01:42 | 清順の光と影すべって狂ってる | Trackback(6) | Comments(4)