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佐藤武「帰国 ダモイ」堀雄二大日方伝田中春男山口淑子堀越節子池部良藤田進清川虹子花井蘭子

森雅之夫人も出演。
 渋谷にて。「玉石混淆!? 秘宝発掘! 新東宝のまだまだディープな世界」特集。49年、新東宝。
 そもそもどのオムニバス映画でも、各エピソードの食い足りなさが残る仕組みになっており、本作もそう。それぞれ独立した中篇、長篇にすれば感銘を与ええるものになる可能性があるものをも、ぶつ切りにして、すぐに次のエピソードに移っていく。
 オムニバス映画は、常に、観客の感情、余韻を置き去りにして、しまう。本作もまさにそれ。
 つまりオムニバス映画は、常に、安物買いの銭失い、なのだ。

e0178641_149128.png『帰国 ダモイ(デジタル)(90分)』公開:1949年(渋谷シネマヴェーラHPより)
監督:佐藤武
出演:井上正夫、野上千鶴子、和田信賢、堀雄二、大日方伝、荘司肇、山室耕、田中春男、山口淑子、堀越節子、泉麗子、池部良、藤田進、清川虹子、島田友三郎、藤間房子、花井蘭子
舞鶴港で戦死した息子を待つ老人、帰還兵のためタバコを探し回る靴磨きの少年など、シベリア抑留者の帰国をテーマにしたオムニバス映画で、敗戦後日本の貧困と混乱が実写映像で映し出される。第三話では、キャバレーの歌手になった恋人・山口淑子を「堕落した人間」と批難する池部良を通して、洗脳され共産化した抑留者問題に挑んだ。
(注)舞鶴港で戦死した息子を待つ老人は、花井蘭子と井上正夫を混同したケアレスミス。

 舞鶴にソ連からの引揚者が帰って来る。毎日、帰らぬ夫を待ち続ける花井蘭子。
 田舎の駅に堀雄二が帰還して来る。そこに出迎えの老人、井上正夫。彼は、一人息子が戦死して以来、気が狂い毎日息子を求めて駅に来ているのである。そして、堀雄二を息子と思い込む。
 上野駅で、靴磨きをしている少年に靴を磨いてもらった復員兵の大日向伝が、少年にタバコのピースを買ってきてくれと言う。
 漁師まちへ帰った藤田進はたくさんの子供を前にして「ロシアだってちっとも平等ぢゃねえ、でけえ赤旗ふりゃメシがよけいもらえた。向うじゃ船が無えってきかされて帰るのがおそくなったが舞鶴にゃ船が一ぱいだ、うそつきだ、一日でも余計にコキ使おうとしやがったんだ」といいきかせた。
 銀座のキャバレー歌手山口淑子、まだ帰って来ない恋人池部良。彼そっくりの男(池部の二役)が現れる。親しく会話をして踊った池部は、刑事に逮捕される。そのあと本物の池部良が復員兵姿で出てくる。池部は、山口を「堕落した人間だ」と強く批難する。シベリアでの洗脳で、完全に共産化していたのだ。

 この池部の良ちゃんの一人二役をナイスと絶賛しているブログもあるが、ぼくにはまったく意味不明の悪手。そもそもリアリズム基調の映画に、こんなファンタジー?手法を使うなんざ、まったく水と油。
 片方は金持ちそうな青年紳士だが、たぶん詐欺案件で逮捕、まったくの理想の男でもなかろう。片方は、ぼろぼろの復員兵姿の純粋赤化野郎。
 資本主義の毒に染まった男と、共産主義の毒に染まった男の対比ということだろうが、悪手過ぎる。
 この一人二役の意味が全くワカラナイし、映画の調子を崩してもいる。
 多くのシベリア帰還兵が、赤色エナジーを注入されて帰ってきたなか、堀雄二、大日向伝、藤田進は、違うようである。
 驚くべきことには、この映画ではだれもソ連を批判しないことである(唯一の例外が花井蘭子か。しかし抗議の自死というのは、批判の影響力のランクとしては低いだろう)。
 シベリア抑留といい、二個の原爆といい、他国による人災を、われわれ日本人は天災として甘受できる天才なのかもしれない。
 またこの時代、ソ連の悪を徹底して突いたら、コミンテルンの支配下にある悪の手下・日本共産党や、悪の下回り朝日新聞などが、徹底的な上映妨害運動をし、「氷雪の門」のように上映中止に追い込まれただろう。
 新東宝は商売人だから文字通り右顧左眄しながら、本作を曲りなりに作り、興行に乗せた。
 この中途半端な映画は、中途半端な戦略をとることにより、生き延びた。それはある意味是とするが、しかしこんな半端な映画は、やっぱり駄作だよね(笑)。

 なお山口淑子の同僚ダンサー役に堀越節子。聞けばのちの森雅之夫人だという。この彼女が思いッきり地味。華がない。多分二十代だと思うが、若さの輝きのない。
 そういえば、モリマが元宝塚女優の愛人に産ませた娘・中島葵も、華のない、若さが感じられない女優で、その母親の元宝塚女優も無名で、ぼくには名前も画像も見つけられない。
 元宝塚女優といいながら相当地味で無名。
 妻も愛人も娘も地味目。
 これは、この一個前の駄文奇遇なり森雅之の命日の呑み会から帰宅後「俳優 森雅之bot【非公式】」なんてのを見つけてしまうに、いわく、

(美人の女優について)そういう人達たちにちっとも色気を感じなくなっちゃうのね、本当に俳優は裸にされちゃいますからね。いい顔作ってやっても、君はそれウソだ、少しも気持ちが入ってない、いい顔してるだけだと監督に言われたりするでしょう?それがよくわかっちゃうんです。
僕らはね、いわゆる美人という人を見飽きてるんですよ。美人を見てもね、あ、これは美人だぞというふうには思わないですね。


ということなのだろうか。美人不感症。
 これはNoeさんあたりに、堀越節子なり、元宝塚女優さんの写真を、ぜひ見つけてほしいところかな。

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by mukashinoeiga | 2018-10-15 01:50 | 旧作日本映画感想文 | Trackback | Comments(1)

荒木太郎「ハレンチ君主 いんびな休日」その後の顛末 劇場休館映倫に街宣車過去DVDまで出荷中止

すわまさかの上映決定か!?と、色めきたったのだが。
 というのも、この春に荒木太郎「ハレンチ君主 いんびな休日」上映中止!あるいは出来レースか!?新手の炎上商法か(笑) という記事を書いたら、週刊新潮が同映画をトップ記事に特集したため、一日に三千アクセスという、弱小ブログにしては、唯一の四桁アクセス(笑)。
e0178641_10432585.png その後は沈静化していたのだが、また、いきなりの三桁アクセス。
 上記記事だけで、三日前113、二日前36、きのう576と、いきなりのアップ。ブログ内記事ランクでもご覧のように1位に。

 すわまさかの上映決定か!?と、色めきたって、いろいろ検索したのだが、当たりなし。
 そうしたらきのう、BLOGOSというサイトを見ていたら、『週刊新潮』が「不敬」と叩いた記事で右翼団体が映倫などへ街宣という記事あり。ははあ、これか。
 もともとは左翼系言論誌『創』の記事らしいが、この雑誌自体はおそらく発行部数は一万を切っているだろうし、そんな影響力はないはず。その広告か、こうしたネット化した記事で広まったのだろう。

 上記記事によれば、

e0178641_1044247.jpg大蔵映画としてはこの事態に慌てたようで、同誌発売の2日後に「上映延期ではなく、中止となっております。今後の上映予定はございません」という告知を行った。ホームページで告知するだけでなく、直営館に貼り紙も行った。そして不測の事態に備えて発売後の土日は、直営館そのものを休館にした。問題となった映画はもちろん上映されてはいないのだが、劇場そのものを休館にしたのだった。
 その後、大蔵映画の目黒駅前の本社、直営館、さらには映倫にまで街宣車による抗議活動が始まったのは前述の通りだ。街宣は何度も繰り返して行われたという。
 さらに荒木監督への仕事発注はなくなり、過去の作品のDVDまで出荷中止、脚本に一部関わっただけという今岡信治監督への仕事発注も取りやめになったと言われる。
 荒木監督の過去の作品の封印は、監督作品だけでなく出演作品まで及ぶという徹底ぶりらしい。明らかに過剰反応で、今後萎縮を生むのは明らかだろう。ピンク映画に起きた事件ということで映画業界でも、表現に関わる問題としてこの事件を取り上げようという動きはこれまでなかったが、さすがにきちんと考えるべきだという声も出始めているという。
かつて皇室報道や差別表現に対して激しい抗議が行われた時代は、表現する側にももう少し緊張感や自覚があったし、事件が起きた時にはもう少し業界で議論もなされたものだ。昨今はそういう問題についての議論さえほとんどなされない。言論や表現をめぐる問題に対して無頓着、無関心というこの風潮もどうしたものかという気がするのだ。( 月刊『創』編集長 篠田博之 以上抜粋引用終わり)


 この記事自体は末尾で、「さすがにきちんと考えるべきだという声も出始めているという」「無関心というこの風潮もどうしたものかという気がするのだ」という、ぼんやりとした妄想願望(声も出始めているというが、それは自分一人の声ではないか)(無関心というこの風潮もどうしたものかという気がするのだ、この弱気さは、あまりに過激な発言をして、自分ところにも街宣かけられたら、たまらない、とおびえている故と察する)の、あいまいさ。
 このところ極左、左翼は、あまりに評判を落としていて、まったく筋違いのリベラルを僭称していたが、さらに自業自得なのだが筋違いのリベラルも嘲笑の的となり、すっかり自信を無くしているパヨク諸君を象徴しているかのような、あいまいで自信のないまとめだ。

 過去作品のDVDまで出荷中止、というのはさすがにやりすぎだとは思うが、完全絶縁宣言としては正しい。古い体質の映画界は、やくざ体質とは言わないまでも、テキヤ稼業だからねー。いわゆる廻状を回したわけだ。
 かつて60年代には、鈴木清順の日活解雇、全作品の封印、という事態に対し、助監督、同僚、学生、ファン、評論家、マスコミ、時代のエートスに簡単に乗っかる民衆などが、鈴木清順共闘会議を結成し、デモ、裁判で、その封印を解いた。
 今回の場合はどうか。
 パヨク女性層は、ピンク映画だから、連帯は問題外だろう。
 パヨク男性層も、最近は女性目線に妥協して?触れたくないだろう。
 では共産党は? かつて日活ロマンポルノは、日活従業員の日活系組合員が先導して生まれたし、一時AV界を席巻した代々木忠監督は、そのペンネームから、いかにも共産党系だ。
 でも今の日共にゃ無理だろ。
 こうなりゃ荒木太郎には、ドルトン・トランボのようなペンネームでの映画界復帰の道しかない。
 鬼太郎ってのは、どう(笑)。

 なおこの記事に対するBLOGOSのコメント欄を見ると、おおむね、
パヨク側 あらゆる言論の自由は認めるべきだ
常識派  じゃあ、ヘイトスピーチも言論の自由として認めろよ
 と、パヨクいつものダブスタが露呈してしまう(笑)。

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by mukashinoeiga | 2018-09-16 10:44 | 新・今そこにある映画2 | Trackback(1) | Comments(0)

渡辺祐介「桃色の超特急」大空眞弓(真弓)松原緑郎坂本武花井蘭子鳴門洋二若宮隆二丹波哲郎

よく出来たラヴコメ快作。お気楽楽しい。
 渋谷にて。「玉石混淆!? 秘宝発掘! 新東宝のまだまだディープな世界」特集。61年、新東宝。
 イッコ前の感想駄文「契約結婚」と、同じ年、同じ監督、同じヒロイン女優、快作なんだけど、演技もうまい新人男優たちが、その後伸びなかったのは、うまいしイケメンだけど、整いすぎて、いわゆるスタアオーラが足りなかった、というところか。
 また音大声楽科出身の大空が主題歌を歌う、うまいのだが、これが絵にかいたような学校で習ったすっきり歌唱で、何の味もない。当然ヒット歌手には、なれなかった。ヒットする流行歌の歌手には、声に何らかの引っ掛かり、いわゆる「魅力」「雑味」がなくちゃね。歌詞も曲も関係ない、ただその声自体が人を魅了しなければ、ヒット歌手にはなれない。
 もちろん大空のせりふ回しは、大変甘い声なんだが、歌唱は、そうではなかった。

e0178641_13343049.png『桃色の超特急(デジタル)(87分)』公開:1961年(渋谷シネマヴェーラHPより)
監督:渡辺祐介
出演:大空眞弓、松原緑郎、坂本武、花井蘭子、鳴門洋二、若宮隆二、丹波哲郎、杉山弘太郎、西一樹、小高まさる、国方伝、水原爆、松原由美子
ショーを目前に人気モデルが失踪。替え玉探しを買って出た吾郎だが、瓜二つのストリッパーは鼻を整形してしまい…。やっと見つけたそっくりさんを騙して、ショーが開催される大阪行きの特急列車に乗り込んだ吾郎の運命は!? テンポも良ければ主題歌も楽しいロマンチック・コメディ。モデル、ストリッパー、水商売風の女、吾郎の隣人と、大空眞弓が一人四役を演じる。


 日本型スクリューボールコメディとして、あからさまにロープに毛布を垂らして、男女を分かつという、フランク・キャプラ「或る夜の出来事」をそのまま援用したり、まああからさまなんだけど、かえって狙いがわかって、好ましい(笑)。
 坂本武社長が珍しく関西弁。ネィティヴとは言えないが、それなりに柄にあっている。
 二人を乗せるトラックの運ちゃんに丹波。この時期としては珍しい、こわもてではない三枚目。晩年に山田洋次作品(題名失念)での爆発的三枚目の丹波を見て、丹波もっとイケたんじゃないか三枚目、なんとも惜しいことを。日本映画の損失とさえ思う。
 後出しじゃんけんで言えば、二代目寅さんも、何代目かのおいちゃんも、丹波でよかったんじゃないかと(笑)。
 この映画は、その三枚目丹波の片鱗を見せてくれた。
 ちなみにおいちゃん役は、初代森川信はともかくとして、二代目もその次も面白みに欠け、山田洋次としては、党員とは言わないが、共産党シンパの商店主というイメージで、キャスティングしたのだと思う。「おめえ、さしずめインテリだな」の、つまらないおいちゃんたち。


e0178641_13351952.jpg西郷輝彦@teruhikosaigo
石井ふく子さん92歳のお誕生日会。
71歳の私がガキのように、
あれこれお説教頂いたのでした。
男優陣も当然ながら、女優陣のすごいこと。

 中央石井ふく子の左右が、長山藍子と大空真弓かな。前列香川京子のほかは、よくわからず。このなかでは超若い薬師丸ひろ子の可愛さが目立つのみ。
 このなかでは若手の薬師丸、高島が最後列にいる中、三田佳子が先輩香川を脇に従え?、ちゃっかりメインの位置に。うーん、これでは息子もはみ出すわけだ?
◎追記◎どうやら上記薬師丸ひろ子云々は、ぼくの見誤りで別人のようです。詳しくは下記コメント欄にて。皆さん、ありがとう。
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by mukashinoeiga | 2018-09-12 13:35 | 旧作日本映画感想文 | Trackback | Comments(11)

渡辺祐介「契約結婚」大空眞弓(真弓)沼田曜一小畑絹子寺島達夫松浦浪路星輝美鳴門洋二菅原文太

よく出来たラヴコメ快作。お気楽楽しい。
 渋谷にて。「玉石混淆!? 秘宝発掘! 新東宝のまだまだディープな世界」特集。61年、新東宝。
 冒頭大空ら女子大生が、キャンパスの芝生の上で、ラーメン屋でラーメン食いつつ、銭湯で湯につかりつつ、持論を展開する、次々と場所を変えた、短いショットをつないでいく、快調なスタート。
 かつて、実態はともかく、いくつもの契約結婚モノが作られた。
 それまで、なあなあの状態で結婚していた日本人が、きっちり契約書を交わして結婚する。しかし、肝心の結婚中の収入配分、離婚時の財産分与については、まったく触れていない、きわめて情緒趣味のお遊び。
 当時の日本人に契約書の概念が全くないのが、まるわかり。何しろ双方に弁護士が全く出てこないのだから!
 要するに消極的な日本女性が、浅薄な理論武装をすることによって、先進的な女子が後進的な男子に、積極的なアプローチを仕掛けることが、出来ると。そういう極めて日本的なスクリューボールコメディな(だけの)わけだ。

e0178641_2511741.png『契約結婚(デジタル)(86分)』公開:1961年(渋谷シネマヴェーラHPより)
監督:渡辺祐介
出演:大空眞弓、沼田曜一、小畑絹子、寺島達夫、松浦浪路、星輝美、鳴門洋二、菅原文太、原聖二、国方伝、並木一路、石川冷、山口多賀志、加藤欣子、ピーター・ウィリアムス、堀池浩子、橘恵子、水上恵子、鈴木信二
寮のお風呂で同級生相手に“契約結婚の勧め”を唱える進歩的女子大生・大空眞弓のターゲットは将来有望な野球部員。一方、バーのマダムと契約結婚しているプロ野球選手の沼田曜一は落ちぶれて解雇され…。若い二人と大人の二人の契約結婚の顛末を描いた渡辺祐介の傑作コメディ。結婚って打算、それとも愛!?

 打算であり、愛でもあると思うんだが。あだしごとは、さておき。
 この種の軽いコメディ向きの大空眞弓が、かわいい。一応処女なのに、積極的アプローチは、日本版プロフェッショナルヴァージンといったところ。ただ、奥さんになったとたんイキナリしおらしい和服で、楚々とした風情に急変とは、進歩的女子大生から大和なでしこへ、お里が知れるとはこういうことか。
 相手役寺島達夫は、ぼく的にはなじみがないが、なんでもプロ野球の東映フライヤーズに入団した実際のプロらしく、野球シーンは決まっているし、演技も合格点。けがで退団したが、拾ったのは東映でなく新東宝というのが面白い。
 演技はうまいのだが、スタアオーラに欠けていて、その後は伸び悩んだか。
 一方こちらも契約結婚の先輩、スタアオーラがあるんだかないんだかの沼田曜一は、生き延びた。契約相手の小畑絹子もなかなか。
 ただ契約結婚といいながら、なあなあでほだされ、ずるずると実結婚?に横滑りするのは、ああ日本人てのは、ビジネスライクな契約に、とことんなじまないんだなあ、としか。

土居通芳監督『男の世界だ』(1960)より、ハンサムタワーズ+大空真弓


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by mukashinoeiga | 2018-09-09 02:53 | 旧作日本映画感想文 | Trackback | Comments(0)

ついに渋谷上映!日本メジャー映画初のレズビアン映画!?野村浩将「野戦看護婦」折原啓子鶴田浩二

隠れた先駆作が渋谷で!
 渋谷シネマヴェーラにて、2018/06/16 ~07/06にて「戦争と女たち」特集。『従軍慰安婦』の再映も!
 充実した特集だが、ぼくが注目するのは、無名の映画、

e0178641_1195985.jpg野戦看護婦(デジタル)』公開:1953年 (シネマヴェーラ渋谷HPより)
監督:野村浩将
出演:南風洋子、中山昭二、宮城千賀子、折原啓子、鶴田浩二、阿部徹、江川宇礼雄
日本赤十字社から華南の野戦病院に配属された恵子は、先任看護婦・雪子と姉妹のように親しくなっていくが…。敗戦の夜に襲撃される病院、そして囮となった雪子の運命は!? 戦場下の看護婦たちの愛と戦いを描いた異色のメロドラマ。

 詳しくは同作に言及した、当ブログの野村浩将「野戦看護婦」日本メジャー映画初のレズビアン映画!?南風洋子折原啓子鶴田浩二宮城千賀子日本メジャー映画初レズビアン映画&初二次創作野村浩将「野戦看護婦」1953がなぜか注目!?を検索してご覧いただきたいが、要約引用すると、

 日本初のレズビアン映画なのではないか!本作は。
 いずれにせよ、ともに宝塚男役スタアだった、南風洋子と宮城千賀子が、当時のメロドラマ・ヒロイン、折原啓子を、中山昭二をライヴァルに、競り合う。いや、それ、話、盛りすぎ(笑)。
 実際には、折原啓子に恋するのは南風洋子で、宮城千賀子は、それをいさめる役回り。(反戦映画なのに)実は女性の女性への恋愛感情を扱う映画になってしまったとは、いったい。
特に前半は、折原啓子に恋する南風洋子のパッション炸裂(当時のレヴェルで)。
 後半は普通の戦争映画(割と力がこもっている)になるが、それでも、後年華のないオバサン女優となる南風洋子の、さすがは宝塚男役スタアだった華を見せる。特に、死に行くときの美しい顔!
 また、安部徹が南風洋子を、小川に突き落としての過剰な攻撃は、女に恋する女への、男からの執拗な反撃を思わせ、異常である。
 (当時としては)きわめて異常かつ過剰な描写により、あえて傑作とする。
 男と女のメロドラマが、女と女のメロドラマに変容したのは、面白い。
 なお、Movie Walkerによるあらすじ紹介も、驚き。映画を見たあと、お読みいただきたいが、南風洋子は中山昭二を好きで、その恋のライヴァル折原啓子を見殺しにする、と。
 じっさいの映画では、折原啓子と仲のよい中山昭二を、嫉妬のあまり見殺しにしようとする。
 この逆転は、なんなのか。最初はそういう企画だったのを、映画製作の中で逆転してしまったのか。それとも、レズビアン映画であることを隠蔽しようとしたのか。謎だ。(以上抜粋引用終わり)

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by mukashinoeiga | 2018-04-27 01:21 | 旧作日本映画感想文 | Trackback | Comments(0)

週刊新潮の「昭和天皇のピンク映画」の広告、産経以外の大手四紙が不敬として黒塗りとなる、珍事態に

荒木太郎「ハレンチ君主 いんびな休日」
e0178641_3181097.jpg 前にその上映中止を記事にしたが。
 週刊新潮がトップ記事(笑)にしたらしいが。
 しかし今週の新潮の広告、右柱も左柱も、言ってみればどちらも映画関連、平成の珍事ではあるまいか(笑)。
 だが昭和天皇の顔写真を黒塗りにする方が不敬ではないか(笑)。
 逆に言えば朝日などの反日左翼紙は、この機会を奇貨として、天皇の名や顔写真を黒塗りにする喜びにエクスタシーだったのではないの (笑)。

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by mukashinoeiga | 2018-03-02 03:20 | うわごと | Trackback(6) | Comments(0)

荒木太郎「ハレンチ君主 いんびな休日」上映中止!あるいは出来レースか!?新手の炎上商法か(笑)

いや実に面白い展開になりそう(笑)。
 シモケンさんのツィッターで知ったのだが↓

e0178641_18351070.jpgOPで今日から公開予定だった荒木太郎監督『ハレンチ君主 いんびな休日』、やっぱり上映中止になったのか。
どう考えてもヤバそうな内容だったからなぁ。
「流石『明治天皇と日露大戦争』の伝統を受け継ぐ大蔵」みたいな声はあったけど、あっちは史実に基づいた上に賛美だからね、今回とは訳が違う。

 いやあ、シモケンさんは究極の善人だから(笑)そういう見方だけど、邪推のぼくは違うなー(笑)。
 別ツィッターから無断引用すると、

荒木太郎監督の新作映画「ハレンチ君主 いんびな休日」楽しみにしてます! この作品は「今年2月に閉鎖する、長年成人映画を支えてきたシネキャビンの最終アフレコ作品」「50年ぶりの成人映画オールモノクロ」とのこと。とても貴重な作品になりますね。荒木監督の世界観、共感します!

別ブログから無断引用すると、 

2月16日(金)より上映を予定しておりました、
「ハレンチ君主 いんびな休日」は、
都合により 「息子の花嫁 いんらん恋の詩」 に急きょ変更になりました。
大変申し訳ございません。
よろしくお願いいたします。上野オークラ劇場

e0178641_21175331.jpg「ハレンチ君主 いんびな休日」2018年 OP映画 監督:荒木太郎 脚本:荒木太郎・いまおかしんじ キャスト:水野朝陽・艶堂しほり・ひらり
水野朝陽の美しい肢体がスクリーンに映える!
あらすじ
とある国のお話。王様は民の話を直に聞く旅に出る。ところが王様が行方不明に!その頃女性記者・タカは妙な中年男を見付け、放っておけず自宅に連れ帰るのだが・・・。
みどころ
実はこの作品、男女逆転した荒木版「ローマの休日」なんですよー。有名な「真実の口」の場面も、ピンク映画的味付けでしっかり再現されています。なんて、ロマンティックなんでしょう。池島ゆたか監督が役者として本格復帰、濡れ場たっぷり。(以上引用終わり)

 これ「50年ぶりの成人映画オールモノクロ」というところから明らかに確信犯(笑)。いまどきピンクでモノクロって(笑)ソクーロフか(笑)。
 すでに渋谷ユーロスペースや名古屋シネマスコーレなどと話がついてる出来レースではないのか(笑)。
 ユーロは、あらゆるジャンルの中で、元祖現代炎上商法と思っているからねー(笑)。2ちゃんなら「すでにユーロスペースがアップ始めました」と書くところ。
 とにかく中身も展開も楽しみ(笑)。

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by mukashinoeiga | 2018-02-17 21:18 | 新・今そこにある映画2 | Trackback(19) | Comments(3)

中川信夫「深夜の告白」小沢栄山根寿子池部良月丘千秋三宅邦子東野英治郎河津清三郎千田是也青山杉作

俳優陣素晴らしく端正でさわやかな中川演出もさえる快作。
 渋谷にて「玉石混淆!? 秘宝発掘! 新東宝のもっとディープな世界」特集。49年、新東宝、配給東宝。
 小沢栄太郎の老け作りの老人が素晴らしく、そのアパートの隣人の、老け作りなんだか若作りなんだかよくワカラナイ(笑)東野英治郎もグッド(笑)。
 戦前から松竹で活躍した、小沢の娘・三宅邦子も、小沢の息子の嫁・山根寿子も、おそらくキャリア最高の美貌と演技。おふたりとも娘時代は地味だったが、この年代こそ彼女らの華だったのだろう。それを中川演出が効果的にクローズアップ。
 この名演合戦に影響されたのか中川演出の故か、日ごろ演技パターンが限られている、つっころばしの池部の良ちゃんが、驚くほど多彩な顔芸ともいうべき演技の引き出し全開で攻め立てる(笑)。池部良もおそらく男の美貌全盛期、そこでこの多彩な演技は、目を見張る(笑)。
 山根寿子の愛人・河津清三郎は、ただただ突っ立っているだけで、究極の名演。素晴らしい。

e0178641_21583243.jpg『深夜の告白(デジタル)(78分)』公開:1949年 (渋谷シネマヴェーラHPより)
監督:中川信夫
出演:小沢栄、山根寿子、池部良、月丘千秋、三宅邦子、東野英治郎、河津清三郎、千田是也、青山杉作、東山千栄子、村瀬幸子
戦争中に謎の失踪を遂げ既に死んだものと思われていた航空機会社の社長早川が実は生きていた事が波紋を呼び家族らの間に動揺が広がる。早川の失踪の本当の理由は何だったのか? 新東宝を代表する名匠中川信夫監督の作品ながら永らく観ることが出来なかった作品を今回遂に発掘。苦悩を抱えた早川役の小沢栄の抑えた演技が光る。 (解説:下村健)

 いっぽう三宅の夫・千田是也は今回も演技のしどころのない役なのでいささかかわいそうなのだが、ぼくは名演技と思ったことはあんまりない。ほんとに名優なの(笑)。
 その父(三宅の義父)青山杉作は、フツーに演じていても、タヌキな元外交官なんだけどねー。
 ぴょんぴょんぴょん月丘千秋と、ぴょんぴょんぴょん池部良には、にこにこ。

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by mukashinoeiga | 2017-10-29 22:00 | 旧作日本映画感想文 | Trackback(16) | Comments(2)

土居通芳「汚れた肉体聖女」高倉みゆき大空眞弓高田稔魚住純子江見俊太郎原知佐子矢代京子

正統で異色なレズビアンメロウ(女郎)メロドラマ。
 渋谷にて「玉石混淆!? 秘宝発掘! 新東宝のもっとディープな世界」特集。58年、新東宝。
e0178641_23513589.jpg まず初めに、本作の5年前に、同じ新東宝で★野村浩将「野戦看護婦」日本メジャー映画初のレズビアン映画!?折原啓子鶴田浩二宮城千賀子★があり、「汚れた肉体聖女」が上映されるのなら、「野戦看護婦」もやってもいいじゃないの、と本特集の企画協力のシモケンさんに問い合わせたら、「野戦看護婦」も候補ではあったが、すでにDVDが出ているので、よりディープなものを、という趣旨から外れた、と。
 うーん。ディープが命なのね(笑)。

e0178641_23525918.jpg『汚れた肉体聖女(デジタル)(78分)』公開:1958年 (渋谷シネマヴェーラHPより)
監督:土居通芳
出演:高倉みゆき、大空眞弓、高田稔、魚住純子、津路清子、江見俊太郎、三村俊夫、大原譲二、大江満彦、藤村昌子、城実穂、原知佐子、瀬戸麗子、水上恵子、朝倉彩子、勝又陽美、沢恵子、矢代京子
兄の友人にレイプされた過去を持つ修道女・高倉みゆきは新入生の世話係りになるが、「お姉さま、一緒に寝かせて」の言葉に抗えず…。魔性の美少女・大空真弓に翻弄され次から次に罪を犯すはめになる高倉。その転落人生の急展開ぶりが凄すぎる禁断のダーク・ロマンス!
上映作品のクレジットデータサイト http://nipponeiga.com/vera/shintoho02/

 学園型修道院に、大空眞弓ら新入生がやってくるが、最初に告げられるのが、華美なアクセサリーや女の子らしいクマのぬいぐるみ禁止。
 なのに彼女らが着ているパジャマはファンシーな模様。ネグリジェ!にいたっては、まるでスケベおやじの妾のものみたい(笑)。昼は淑女、夜は娼婦、という本音そのもののダブスタこそ、新東宝調文芸映画の真骨頂か(笑)。
 そして高倉大空の恋愛だけでなく、三角四角五角のレズ愛欲の関係のぐずぐずメロになる(笑)。清楚禁欲の昼間と、隠微愛欲の夜と。
 まさにメロウ(女郎)たちによるメロドラマだ。
 ただしファムファタルというべき高倉の不穏な顔は、メロドラマヒロインの繊細メロウな顔とは水と油で、全く場違いで、浮いている。

汚れた肉体聖女

 Dailymotionというサイトの「汚れた肉体聖女」大空真弓と高倉みゆきの修道女同士のラブシーンは、貼り付けられず。

 本作の5年前の野村浩将「野戦看護婦」との違いは、キス一つなかった「野戦看護婦」に比べ、本作では女性同士がキスしまくり、ペッティングしまくりというところか。ここに5年の差があるのか。
 ただし「野戦看護婦」は、一方の女からもう一方の女への壮絶な片思い、本作では女同士の両想いということで、一概に比較できないのだが。
 
e0178641_2017628.jpg 鐘塔への四角いらせん?階段にヒッチコックへの誠実なオマージュを、感じる。
 最初チンピラたちにレイプされようとした高倉みゆきが、兄の友人・村上不二夫のヒーロー張りの格闘で救われるが、その直後、村上は泣いて縋り付く高倉に欲情、二段構えでレイプされてしまう。
 自分を救った男にレイプされるというなかなか複雑なグッドな構成だ。
 最後にも、不穏な顔つきがいつもいつも、あるいいはいつも以上に不穏な江見俊太郎の、左右不対称な瞼がグッド。
 ◎追記◎なお大空真弓の、畑における讃美歌歌唱はグッド。聞けば東京音大の声楽科出身とのことだが、女優としてそのキャリアを生かしていないような。庶民的な顔だちのせいか。いずれにせよ、もったいない。

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by mukashinoeiga | 2017-10-19 00:00 | 旧作日本映画感想文 | Trackback | Comments(2)

石井輝男「黒線地帯」天知茂三原葉子細川俊夫三ツ矢歌子

快作スタイリッシュ!
 渋谷にて「甦る映画魂 The Legend of石井輝男 十三回忌追悼」特集。58年、新東宝。
 石井が東映にてエログロが花開く以前、新東宝時代のおしゃれで軽快小粋なサスペンス・ミステリ快作。
 悪役たちの面構えが皆々素晴らしい。男の悪役がいいのは石井の趣味からして当然だが、女の悪役もなかなか。
 とても高校生には見えない三ツ矢歌子もかわいらしい。もっともアメリカ映画の女子高生もこんな感じだから、ハリウッド映画を大いに参照している石井にとってもオーケーだろう。

e0178641_2225453.jpg黒線地帯(デジタル)(81分)公開:1958年 (渋谷シネマヴェーラHPより)
監督:石井輝男
出演:天知茂、三原葉子、細川俊夫、三ツ矢歌子、大友純、吉田昌代、魚住純子、守山竜次、鳴門洋二、宗方祐二、瀬戸麗子、南原洋子、菊川大二郎、矢代京子、鮎川浩、城実穂、浅見比呂志
麻薬で女を縛り売春させている秘密組織を追うトップ屋の町田は、敵の罠にはまり売春婦殺しの容疑者として警察から追われることに。町田は無実を証明するため街を彷徨うが…。天知茂演じる町田のクールさと全編を貫くスピード感がかっこいいシリーズ!c国際放映

 ただ踊り子エキストラたちのプロポーションは、ずんぐりむっくり(笑)。彼女らをカットして、海外の映画祭に出せば、それなりに受けるのでは。
 これまた快演の三原葉子がラスト「これから網走ホテルにしばらく止まってくるわ」、石井暉男の網走愛は東映以前からあったのね(笑)。もっとも三原が網走から帰ってきたら、天知茂はちゃっかり三ツ矢歌子といい感じになっていたりして(笑)。

★Movie Walker★に、タイトル検索で詳細な作品情報あり。簡単な作品解説、あらすじ紹介(企画書レヴェルの初期情報の孫引きゆえ、しばしば実際とは違うが)。

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by mukashinoeiga | 2017-06-26 22:03 | テリー石井 恐怖奇形番外地帯 | Trackback(1) | Comments(0)