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木村恵吾「再会」森雅之久我美子三津田健清川玉枝木村三津子入江たか子柳永二郎三國連太郎伊藤雄之助

モリマ久我コンビのビミョーなメロドラマ。出色の悪役に三国連太郎だが、いささか甘いのは三国のせいでもないが。しかし善玉悪玉両方演じられる三国に比べ、その息子は善玉一方なのは、ちと幅が狭いか。
 渋谷にて「シネマヴェーラ渋谷的大映男優祭 坪内祐三とシネマヴェーラ渋谷によるセレクション」特集。53年、大映東京。

e0178641_17541953.png再会(1953) (Movie Walker HPより)
直木賞作家久生十蘭の原作を「煙突の見える場所」の小国英雄が脚色、「乾杯!東京娘」の木村恵吾が監督にあたった。撮影は「チャタレー夫人は日本にもいた」の高橋通夫、音楽は「雨月物語」の早坂文雄。「妖精は花の匂いがする」の森雅之、久我美子、木村三津子のトリオに、「愛情について」の三國連太郎、「日本の悲劇」の柳永二郎、「プーサン」の伊藤雄之助、文学座の三津田健などが主なキャストである。
戦争のさ中、修は兄夫婦の勧める気の進まない見合いに行く途中、日比谷公園の音楽堂で隣席の秋子と知合って心をひかれ、見合の相手田鶴子との縁談を断った。秋子は田鶴子と親しい友達で、二人は期せずして同じ男性を恋したのだが、秋子だけがこれを知った。田鶴子も修も気がつかなかった。孤児の秋子は叔父高島少将の家に育てられ、その子憲兵少尉忠雄は秋子を手に入れるため、土曜日ごとに音楽堂で会う修との間を、都下浅沼伍長に命じて邪魔させた。が、彼女の心が修を離れないと知るや、手を廻して彼を北海道の部隊に召集する。凡てを知った田鶴子は秋子を助けて、ようやく途中の駅で二人を会わせた。
出演 森雅之 三津田健 清川玉枝 木村三津子 入江たか子 久我美子 柳永二郎 三國連太郎 伊藤雄之助


 借金のかたに菅井一郎に体を汚されたからといって、やっと再会したモリマを目前に、久我美子も死ぬことはなかろう、というのは現代のぼくたちの感想だが、戦後8年、貪欲にがむしゃらに戦後を生きていた人々が、もはや残像に過ぎないあらまほしき戦前日本の、清らかな理念に殉じるものが、一人くらいは、フィクションのなかにいてもよかろう、ということか。
 パンパンたちがたくましく、あさましく米兵に抱き着くなかで、そういう大和なでしこが一人くらいいてもいいだろう、という物語的願望か。
 それが物語の効用か。

 本作の第二ヒロイン木村三津子が、チョーかわいい(笑)。というか普通にかわいい。ヒロイン女優としてオーラがある。
 これは、相当の驚きで(笑)。
 というのもこの当時の大映で、第二ヒロインは、あるいは下手したら第一ヒロインすら、華がないオーラがない地味地味女優ばかり、という印象がある。東宝や松竹日活など他社では到底主演・準主演クラスにいられないような、オーラなしの素人同然が多すぎた。この、普通にかわいい華がある女優さんは、ホントーにめずらしい。
 この木村三津子が、大映女優として「長生き」出来なかったのは、悲しいなあ。

 モリマが、いじめられる初年兵になったり、金持ちのお坊ちゃんになったり、イマイチ、似合わず。

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by mukashinoeiga | 2018-03-28 17:55 | 旧作日本映画感想文 | Trackback | Comments(0)

木村恵吾「一刀斎は背番号6」菅原謙二叶順子仁木多鶴子春川ますみ五味康祐小西得郎菅井一郎浦辺粂子

前半ニコニコ後半ややヘンテコ。59年、大映東京。
 長年見たかった一本だが、期待違わぬ面白さ。

e0178641_2143187.png『一刀斎は背番号6(16mm)(87分)』公開:1959年 (渋谷シネマヴェーラHPより)
監督:木村恵吾
出演:菅原謙二、叶順子、田宮謙次郎、山内和弘、仁木多鶴子、小林勝彦、五味康祐、菅井一郎、浦辺粂子
素人ホームラン大会に髪も髭も伸ばし放題の男が現れ、見事打球をスタンドに叩きつけた! 剣術の達人がプロ野球で10割打率&初球ホームランという脅威の活躍をするという野球ファンタジー。当時の有名選手や原作者の五味康祐もゲスト出演している。【坪内祐三セレクション:スポーツ映画】

 後楽園大ロケ、当時の大毎・西鉄の稲尾らの選手、実際の観衆、エキストラを使い倒したロケが多発。当時の球場ロケでも他の映画は、エキストラ映り込みのショットはせいぜい10以下かな。本作では何と観衆・エキストラ映り込みのショットが数十以上と拝察。こりゃあ助監督は苦労したろう。ただし観衆・エキストラを背景に科白を言う大部屋俳優の演技は、ハリウッド並みとはいかぬが(笑)。
 下手な大部屋よりよほどうまいのが、当時の人気解説者の小西得郎。

 主演の菅原謙二は朴訥な柄を生かして好演。ただし髭を剃ったら岡田時彦にはさすがに及ばず、実直な顔で意外性は少なし。ウシマンさん他大映脇役陣大量出演の頼もしさ楽しさは、相変わらずのうれしさ。
 で、問題は、この一刀斎、ある意味究極の出落ちキャラというべきか。長尺が、持たないタイプ。本来は「ルパン三世」における五右衛門みたいな脇役タイプか。
 で、後半、木村恵吾らはいろいろ工夫するのだが、結果、それが、それまでの健全娯楽映画路線から心ならずも中途半端に逸脱するような結果に。
 菅原は偶然から、主人菅井一郎、女将浦辺粂子、娘叶順子の三流旅館に投宿する。
 浦辺粂子「うちみたいな三流旅館にお泊りいただいて」
 菅井一郎「いえ、うちは三流ではありません。二流です」いいなあ。
 でもほぼ素泊まりの商人宿は、二流とも言えまい(笑)。
 この宿の路地を挟んだ反対が、清川玉枝の美容室。
 その娘がストリッパー春川ますみ。清川=春川の親子役とはなんというベストマッチ。子の春川の唐突かつあいまいな登場ぶりと、菅原謙二の絡みぶりが、この映画の健全娯楽ぶりを少しずつ狂わせていく(笑)。
 春川と叶のとってつけたようなキャットファイトなんざ、この監督の趣味かしら(笑)。
 この春川ますみが歌うのだが意外やうまい可憐な歌声。
 さて菅原謙二上京の目的は合気道達人との真剣勝負。その達人が大阪で死んだことを知らされ呆然。達人の娘仁木多鶴子や叶順子との恋も発展せず、いささかアンチクライマックスの様相を呈す。
 この後半の雰囲気が、ほんとにビミョー(笑)。

橋本力さん死去 大魔神スーツアクター ブルース・リーと共演

 本作でけがをして、大魔神に。そしてブルース・リーと共演。ほんとに不思議な人生。

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by mukashinoeiga | 2018-03-02 02:14 | 傑作・快作の森 | Trackback | Comments(0)

池広一夫「尼くずれ」安田道代三木本賀代中谷一郎小松方正高原駿雄

なぜ尼にこだわる(笑)。尼だけに、映画として不毛ではないか(笑)。
 渋谷にて「シネマヴェーラ的大映女優祭 小西康陽とシネマヴェーラ渋谷によるセレクション」特集。68年、大映。
 感想駄文済みの村山新治「尼寺博徒」野川由美子71年どうよう大映尼さん好きだなあ(笑)。
 お話は定番の極み。禁欲のはずなのに男とパコパコ、尼僧同士でレズり、挙句の果てに、なぜかヤクザに、いちゃもん付けられ、出入りがあり~の。東映が女博徒モノで当て、大映も江波杏子でパクったが、何か独自の企画を、となって、尼があるじゃん尼が、と安易な流れか。
 しかし尼をヒロインにしても、話の膨らみようもなく、それこそ不毛で。中途半端なエロと、御法度のせめぎあいの中で、ご法度がどんどんぐずぐずになっていく。それって面白くないよ、と。あまりに、アマい(笑)。

e0178641_1514081.png『尼くずれ(35mm)』公開:1968年 (渋谷シネマヴェーラHPより)
監督:池広一夫
出演:安田道代、三木本賀代、小林直美、しめぎしがこ、中谷一郎
春光尼(安田道代)と知り合ったトルコ嬢の三木本賀代は、ヤクザに追われる仲間たちを引き連れ尼寺に逃げ込んだ。増大する生活費を稼ぐためヌードモデルを引き受けた安田は…。美人でカッコよくてヤクザ相手に啖呵もきれるヒロインに安田道代がドンピシャ。「姿は尼だが、中身は凄い!!」というばちあたりなキャッチコピーもイカす。【小西康陽セレクション】

 僧侶兼人気作家の今東光の、いわゆる業界裏話的原作なんだろうが、そもそも今もそうだが、僧侶は妻帯も許されるのに、なぜ尼僧だけは禁欲一筋なんだと。ダブスタの極みというか、性差別か、それとも尼僧たちは原理主義者なのか。まさに二層構造だ。
 いまやダブスタ左翼の瀬戸内レモンは、若尼時代は、スタア尼として仏教界の人気者であり、若僧の塩エキスを吸い取って、瀬戸内塩レモンだったりして。←個人の完全なる妄想です。
 エロ写真家に高原駿雄、エロヤクザ親分に小松方正、そして女をレイプしまくりのあげくトルコ嬢に落とすヤクザに意外にも中谷一郎と、新劇系満載。いつもの大映おやじ連は影もなし。こういう重厚な役は大映プロパーには任せられないということか。それとも時期的に専属を抱え込めない末期になって、どうせ使うならフリーの有名脇役ということか。
 なお「尼くずれ」同様、三宅邦子が上品な庵主さま。抜群の安定感で。

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by mukashinoeiga | 2017-11-20 01:52 | 旧作日本映画感想文 | Trackback | Comments(2)

村野鉄太郎「雪の降る街に」高原巧山崎努小桜純子川口浩三津田健渚まゆみ

次の展開が読めない異色青春ドラマ?
 渋谷にて「シネマヴェーラ的大映女優祭 小西康陽とシネマヴェーラ渋谷によるセレクション」特集。62年、大映。
 都内の名画座が、大映というより、大映を吸収した角川映画に誘われたのだろう、それぞれ工夫した大映特集を展開する。面白い試みで、ファンとして歓迎したい。
 ただこの規模な特集は大映ならではの事情、多彩な作品があり、なおかつ地味で今まであまり光が当たってこなかったような点がある気もするので、次の展開はむずかしいかも。

e0178641_239305.jpg『雪の降る街に(16mm)』公開:1962年 (渋谷シネマヴェーラHPより)
監督:村野鉄太郎
出演:高原巧、山崎努、小桜純子、川口浩、三津田健、渚まゆみ
秋田の雪深い街。高校野球のエース・信夫の家をプロ野球選手の辺見が訪ねてくる。信夫は辺見の妹・久美子に一目で恋するが、彼女は信夫の兄・一郎に惹かれ…。雪深い街を舞台に、都会から来た娘をめぐる兄と弟の相克を『雪の降る街を』のメロディに乗せて描いたドラマ。スキーの選手生命を断たれ屈折した一郎を山崎努が演じる。【小西康陽セレクション】

 確かに本作は紛れもなく青春ドラマなのだが?
 まず第一に、大人のドラマに絶対的な安定感を持つ大映は、だからか、青春ドラマが、苦手。
 本作も、映画自体に青春感がないし、いかにも昔の田舎の高校生らしいジャガイモ顔の主人公にも青春感がないのだ。
 ジャガイモ君はある場面では、ふてぶてしいまでに大人っぷりなゲスさを発揮し、いかにも大映で。
 最後の大泣きは小学生っぽい。ジャガイモ君は、青春だけが、ない、とは言いすぎか。

 そもそも地元出身のプロ野球スタア投手の大瀬康一が肩を壊し、秋田の温泉で療養中。そのいもうと小桜純子に、ジャガイモ君は、一目惚れ。
 一切のタメもなく、彼女にアプローチ。ここには自分の田舎者でジャガイモ顔に対するコンプレックスが一切ない。まるでこの少年は、思春期の悩める少年ではなく、中年成金のスケベおやじのようだ、とはいいすぎですねはい(笑)。
 ジャガイモ顔の無名俳優と、華のない地味地味な新人ヒロイン。こんな組み合わせは、絶対に大映でしか、ありえない。
 地味地味カップルの主演ゆえ青春感はどんどん低減し、話をぼやけさせていく。
 それに湯をかけて、もとい、輪をかけて、話をボケさせていくのが、ジャガイモ君の兄・山崎努だ。
 世間では山崎努や緒方拳、仲代を名優扱いだが、ぼくはこの三人をうまいと思ったことはない。このハンチクな引きこもり君(というのも不正確だが。家族とも子供たちとも普通に接しているし)を繊細に演じるには、山崎の演技力では、はっきり不足。
 この複雑な彼を楽々演じきれるのは、この時期おそらく市川雷蔵ただ一人か。ただこんな低予算ノンスタア映画に雷蔵は出せまい。
 ド定番の定食番組を得意とする大映が、下手に文芸映画に手を出したというところかな。
 なおそれなりに余韻のあるラストも、ダークダックスの同名主題歌が流れ、すべて雰囲気ぶち壊し(笑)。

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by mukashinoeiga | 2017-11-17 02:39 | 旧作日本映画感想文 | Trackback | Comments(2)

村山新治「尼寺博徒」野川由美子伊吹吾郎加藤治子渡辺やよい安部徹渡辺文雄曽我廼家明蝶伴淳三郎

単なるやっつけ仕事の凡庸なプログラムピクチャア。こういうので追悼される加藤治子も、うれしいんだか何だか。
 ただし加藤治子じたいは出番は少ないものの、いつもの、抜群の安定感。
 京橋にて「特集・逝ける映画人を偲んで 2015-2016」。71年、東映東京。

e0178641_0473583.jpg31尼寺博徒(86分・35mm・カラー) (フィルムセンターHPより)
1971(東映東京)(出)加藤治子(慈照)(監)村山新治(脚)大和久守正(撮)中島芳男(美)江野慎一(音)津島利章(出)野川由美子、伊吹吾郎、橘ますみ、後藤ルミ、渡辺やよい、應蘭芳、安部徹、渡辺文雄、曽我廼家明蝶、伴淳三郎
『警視庁物語』シリーズ等で知られる村山新治による女性任侠もの。尼寺に入った元胴師(野川)が、寺を食いつぶそうとするやくざを前に立ち上がる。加藤治子は尼寺の庵主・慈照を演じ、成熟した女性のエロティシズムを垣間見せる。ニュープリントでの上映。(文字変色が追悼対象の方)

 野川由美子は、やくざな父・バンジュン(冒頭の迫力はなかなか)に壺振り師として英才教育を受けて、しかし賭場での修羅の果てに尼さんになる、という無理やりな展開。はじめに尼ありき、どうしてもヒロインは博徒であり、しかも尼さんになるんだ、という説得力ゼロの強引な展開。
 プログラムピクチャア企画の、起承転結強引三題噺(あれもこれもの幕の内弁当)の、行き当たりばったり転倒展開。
 企画を統括する岡田茂も大蔵貢もいないと、こうなるという典型。まあ時代も違うのだろうが、いまの岡田祐介東映社長に、岡田茂の半分の企画力があれば、いまの東映にもヒット作は増えていたかも。まあ詮無い話だ。
 尼寺といえば、定番のレズ描写だが、まったくおざなりだし。一応お決まりの定食ですから具材最低限用意しました、といったレヴェル。

e0178641_0523157.jpg 野川由美子も、その魅力を生かしきれない映画に出ることの不幸。
 この映画自体は東映だが、彼女つながり、あるいは加藤治子つながり(笑)でいえば、もしこの映画を、大映に里帰りのキムタケとともに、鈴木清順が撮っていれば、どれほど奇態な、絢爛豪華な映画になっていたことか、と夢想するが、やはりそれは夢想に過ぎないか(笑)。
 まあ、大映はその種の冒険はしないタチだが、落ち目の70年代大映とはいえ、大映美術=キムタケ=清順のコラボも、一度は、見てみたかった(笑)。
 追悼特集ゆえの、しょせん詮無い老いの繰り言で、ございます。

 男くさいのに、実はおねえと噂の伊吹吾郎と、凛々しい野川由美子のキスシーン。野川が伊吹の後頭部を抱き寄せる完全野川リード、これには、ちょっと笑っちゃいました。

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by mukashinoeiga | 2017-08-25 00:48 | 旧作日本映画感想文 | Trackback | Comments(2)

増村保造「氾濫」佐分利信若尾文子沢村貞子左幸子叶順子中村伸郎船越英二伊藤雄之助

強度の強い絶品群像劇。ついで見の再見だが、何度見ても楽しめる大傑作。
 京橋にて「特集・逝ける映画人を偲んで 2015-2016」。59年、大映東京。
e0178641_5272317.jpg この濃密な傑作が100分以内に収まるという奇跡の職人技! 
 マスマスムラムラや脚本白坂依志夫や音楽塚原晢ほか大映スタッフの、奇跡かつ平常運転の絶品!
 これが70年代~現在の邦画だったら、一本立て指向もあり、二時間越えは必然であり、このシマリはなくなっていただろう。

 登場する男ども、ほぼ全員ゲスの極み。
 それに対応して、女たちも、ほぼほぼゲスい。あるいはそれなりに誠実な若尾文子も叶順子も沢村貞子も、ゲスな男に対応して、穢れていく。
 その中で、主人公サブリンの、昔から変わらぬ茫洋たる朴訥たるたたずまいが屹立している。とはいえ佐分利も、妻子に隠れて左幸子と不倫、ゲスさからは、逃れてはいない。このゲスさが、人間の本質なのだ、とマスマスムラムラは、グイグイえぐり出していくのが小気味いい。
  しかしこの熱気ある映画、ぼくはてっきり夏の映画と認識していたのだが川崎などコートを着ている。季節は秋冬なのか。
 秋冬でも夏の熱気の映画、さすがマスマスムラムラ、素晴らしい!

8氾濫(98分・35mm・カラー) (フィルムセンターHPより)
1959(大映東京)(脚)白坂依志夫(出)川崎敬三(種村恭助)、三角八郎(荒田助手)、目黒幸子(邦子)(監)増村保造(原)伊藤整(撮)村井博(美)渡辺竹三郎(音)塚原晢夫(出)佐分利信、若尾文子、沢村貞子、左幸子、叶順子、中村伸郎、金田一敦子、船越英二、伊藤雄之助、多々良純、倉田マユミ
新製品を開発して重役となった技術者一家が崩壊していくさまが、日本の化学工業界の現状を背景に描かれる。出世欲のために女を食い物にする貧しい化学者の役を演じた川崎敬三は、1954年大映ニューフェイス合格から二枚目として売り出されたが、次第に人間の弱さや卑劣さを巧みに表現する性格俳優へと変貌し、大映映画に不可欠な名バイプレーヤーとなった。(文字変色が追悼対象の方)

e0178641_527532.jpg やはり絶品のサブリンの重厚でありつつの軽妙さのすばらしさ。最後、重役を退き、ボロい研究棟で、多々良純研究員に向ける微妙かつ快活な笑顔が素晴らしい。
 さわやかでありつつ絶品卑劣な川崎敬三。
 絶品気持ち悪い笑顔がそれだけで気持ち悪い倉田マユミ(中村伸郎の妻)はその笑顔がすでにホラーだ。左幸子の、ぬめっとした顏も絶の品。三角八郎は、いつもながらの、愛嬌が、ゲスさを救っている。
 という、濃ゆいメンバーの中で、幸薄い目黒幸子が、どこに出ていたのが、思い出せない(笑)。
 幸子の幸はどこにある(笑)。

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by mukashinoeiga | 2017-08-13 05:28 | マスマス増村保造ムラムラ | Trackback | Comments(4)

ベスト・オブ傑作・快作の森ほんとうの傑作はなんだ(本選)

さらに、減らしていく。

佐伯清「色事は俺にまかせろ」上原謙高峰三枝子風見章子田崎潤
深作欣二「資金源強奪」欣也梅辰室田川谷喜和子明香松方山城名和今井天津敏
江崎実生「七人の野獣 血の宣言」
石田民三「花つみ日記」高峰秀子
鈴木英夫「その場所に女ありて」司葉子
中平康「あした晴れるか」いづみ裕次郎
田坂具隆「陽のあたる坂道」
山内鉄也「忍者狩り」
野村浩将「野戦看護婦」
野村芳太郎「張込み」
曽根中生「㊙極楽紅弁天」
福田純「血とダイヤモンド」宝田明水野久美石立鉄男はデヴュー作
島津保次郎 「隣りの八重ちゃん」
牛原虚彦「進軍」
三池崇史「藁の楯」+「極道戦国史 不動」
古川卓巳「逆光線」
川島雄三「女は二度生まれる」
鷹森立一「君たちがいて僕がいた」
長谷川安人「集団奉行所破り」
川崎徹広「豚と金魚」
島津保次郎「兄とその妹」
村山三男「続・鉄砲犬」
衣笠貞之助「十字路」
島津保次郎「男性対女性」
柳瀬観「北国の街」
山中貞雄《パラパラ漫画アニメ》
石田民三「花ちりぬ」花井蘭子
石田民三「むかしの歌」
山村總「鹿島灘の女」

 これでも28作。
 こうなったら、もはやベストテンは早々にあきらめて、ベスト20と参ろう。
 たった8本抜けば、いいだけだ(笑)。
 抜いたのは、

野村浩将「野戦看護婦」
 おそらく日本メジャー映画初のレズビアン映画。出来で選んだわけではない。
川島雄三「女は二度生まれる」
 川島のベストでは、ない。
三池崇史「藁の楯」+「極道戦国史 不動」
 おまけの「極道戦国史 不動」は傑作だが、メインの「藁の楯」は、三池のベストでは、ない。

 同一監督の複数作は一本にまとめる(泣)。
島津保次郎「兄とその妹」
島津保次郎「男性対女性」
石田民三「花つみ日記」高峰秀子
石田民三「むかしの歌」

 あと1作が抜けぬ(笑)。ええい、こうなったら、ベスト21だっ。21世紀だもの(笑)。
 で、

佐伯清「色事は俺にまかせろ」上原謙高峰三枝子風見章子田崎潤
深作欣二「資金源強奪」欣也梅辰室田川谷喜和子明香松方山城名和今井天津敏
江崎実生「七人の野獣 血の宣言」
鈴木英夫「その場所に女ありて」司葉子
中平康「あした晴れるか」いづみ裕次郎
田坂具隆「陽のあたる坂道」
山内鉄也「忍者狩り」
野村芳太郎「張込み」
曽根中生「㊙極楽紅弁天」
福田純「血とダイヤモンド」宝田明水野久美石立鉄男はデヴュー作
島津保次郎 「隣りの八重ちゃん」
牛原虚彦「進軍」
古川卓巳「逆光線」
鷹森立一「君たちがいて僕がいた」
長谷川安人「集団奉行所破り」
川崎徹広「豚と金魚」
村山三男「続・鉄砲犬」
衣笠貞之助「十字路」
柳瀬観「北国の街」
山中貞雄《パラパラ漫画アニメ》
石田民三「花ちりぬ」花井蘭子
山村總「鹿島灘の女」

e0178641_16243438.jpg これは、わたくしメの、2009年~2017年3月までの、ごくごく個人的な、傑作快作21で、ございます。逆鑑賞順。
 この中で、あえて一本おススメを選べば、数年前にラピュタで見た後、一度も東京でかかっていない、楽しい楽しい川崎徹広「豚と金魚」であろうか。

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by mukashinoeiga | 2017-03-28 16:26 | 傑作・快作の森 | Trackback | Comments(5)

瑞穂春海「すれすれ」川口浩弓恵子川崎敬三春川ますみ宮川和子

期待外れの大凡作。60年、大映東京。
e0178641_2348866.jpg 神保町にて「生誕百五十年記念 文学を映画で愉しむ-夏目漱石と日本の文豪たち」特集。
 ハンカチ・タクシー(どうやら白タクのことらしい)という、なんだか確実性のない仕事で、それなりに日銭を稼ぐ川口浩と川崎敬三。
 ということで、イロイロな客との、細切れのエピソードが、団子状態で、展開する。
 このエピソードの、ほとんどが、詰まらない。ぬるい脚本に、だるい演出。

7. すれすれ (神保町シアターHPより)
S35('60)/大映東京/白黒/シネスコ/1時間31分
■監督:瑞穂春海■原作:吉行淳之介■脚本:長瀬喜伴、瑞穂春海■撮影:秋野友宏■音楽:池野成■美術:高橋康一■出演:川口浩、弓恵子、川崎敬三、宮川和子、三宅邦子、岸田今日子、東野英治郎
『原色の街』『砂の上の植物群』など、モダンな作風で人気だった吉行淳之介の同名小説を映画化。ドン・ファンだった亡き父に憧れながらも、もぐりのタクシーで生計を立てる冴えない男の恋愛修行。川口と川崎のコミカルな絡みは絶品!

 とはいえ、上の春川ますみは、かわいすぎないか。奇跡の一枚。
 川口浩が、春川とやっちゃって、春川が、「ねえ定期券買ってー。六か月分」と連呼するのが、可笑しい。川口は「せいぜい三か月分」と、値切るのも、可笑しい。
 逆に宮川和子を、川口が「結構いい女」というのは、納得いかないなあ(笑)。
 弓恵子は、潮万太郎の娘ということだが、逆に宮川和子のほうが、潮万太郎にクリソツで、ぼくはいつも宮川和子を見ると、ウシマンさんを思い出して、萎えてしまう(笑)。

 まだまだ若い川口浩は、笑顔がさわやかではない。後年のほうがさわやかって、どういうこと。
 白タクの川口、川崎が目星を付ける、歩道にたたずむ女たちの一人として、江波杏子が、10秒ほどのエキストラ。
 なお、この日は「すれすれ」を見て渋谷へ。感想駄文済みの「色事は俺にまかせろ」「地獄」。色事師(を志向する川口と、色事師そのものの上原)と、おまけに「地獄」という奇妙な因縁で。

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by mukashinoeiga | 2017-03-19 23:52 | 旧作日本映画感想文 | Trackback | Comments(2)

おおガメラよ、お前も新作か

 いや、これも面白そうだが、情報を隠しているのは、シン・ゴジラのせいか。
Gamera 2016 Trailer (HD)

 「シン・ゴジラ」が、一作目回帰で、お子様映画でないのだが、ガメラは伝統的にお子様重視、それを受け継いだ予告になっている。しかも迫力満点。楽しみ。
 喰われる父はクドカンで、監督は石井克也とのこと。
e0178641_741242.jpg


GODZILLA RESURGENCE Malaysian Trailer (2016) Shin Godzilla


GODZILLA RESURGENCE US Trailer (2016) Shin Godzilla

 アメリカでは「シン・ゴジラ」は一週間限定のイヴェント扱い。
 でも前半の長々した会議の連続には、アメリカ人も退屈だろう。「議論するまでもない自明の理」をめぐる堂々巡りは、理解できまい。

Godzilla Resurgence(Fan Made Trailer)Music by Akira Ifukube 「シン・ゴジラ」予告篇

シンゴジラ予告を初代ゴジラで再現_1954 Godzilla Reproduce Shin Godzilla


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by mukashinoeiga | 2016-10-05 07:05 | 新・今そこにある映画2 | Trackback(1) | Comments(0)

島耕二「末は博士か大臣か」

 楽しい佳作。63年、大映東京。阿佐ヶ谷にて「稀代のエンターティナー! フランキー太陽傳」特集。
e0178641_71252.jpg プログラムピクチャアの範囲内で、だからホームランは打たないが、こつこつヒットを飛ばすイチロータイプ? 島耕二は、もっと評価されていい。
 知っている人は知っている島耕二。映画監督としては、8、9割?の高打率
 本作もたいへん楽しい。

 そして島耕二映画のお楽しみは、あの二人を、どう使うか、というおまけの楽しみがありまして。
 二度目の実の妻・轟夕起子は、きっと聡明で明朗な、ある種理想的な婦人だろう。
 実の息子・片山明彦は、頭はいいが、やや根が暗く、そういう意味で主人公と対比される役柄だろう。
 本作も、まさにその通りの楽しさで。

 フランキー境が、菊池寛にふんし、学友・船越英二や、芥川龍之介(ちょっと色悪めいているが、ほぼほぼジャストフィットな?仲谷昇)との友情物語が泣かせる。あるいは、大いに笑わせる。
 大映初代社長の伝記映画を大映が作る。文芸春秋を創設し、友人芥川の名を冠した文学賞を作る山っ気。
 この頃は、寄る年波か、あるいは劣化したゆえの涙目状態なので、チョットしたことで泪目(泪は、おそらく和製漢字なのだろうが、まさにドンピシャ)になる。本作でも、たいしたことない場面でも、泪目状態。
 そう、たいしたことない場面で、本領を発揮するのが、プログラムピクチャアの魅力なのだ。
 新妻・藤村志保と、戯曲「父帰る」の、読み合わせをする場面の楽しさ。
 やや、舞台調を模した画面に突如変化し、最初はたどたどしいセリフの志保(一応素人の役だから)が、だんだん女優のせりふ回しになっていく。
 シーンの要請によって、適切に歌舞いていく、つつましいが、やるときにはやるよ、という島耕二の楽しさ。

 ただ、執筆当時は「新しい芝居」らしい「父帰る」も、現在の視点からみると、相当古色蒼然たる紋切型で。
 これはある意味仕方がない。その後多数の模倣者が出れば出るほど、「原点」は陳腐化していく。「最初の開拓者」は、常にそのフォロワーたちによって、上書きされ、「原点の栄光」など摩滅していく。
 「父帰る」は陳腐化したが、本作は、今でも、楽しい。

 なお冒頭旧制とはいえ、中学生を演じるフランキーと船越は、相当無理やり(笑)。これを見たら、鈴木清順「けんかえれじい」の旧制中学生高橋英樹が、ナチュラルに見えるほど(笑)。

●島耕二・片山明彦の代表作
【KSM】風の又三郎 原作 宮沢賢治 監督 島 耕二 1940年(昭和15年)日活多摩川作品 著作権消滅 編集 KSM WORLD

●こんなところにも菊池寛が。しかし新人オーディションの拍付けとしては、なんという豪華なメンバー!
【KSM】坊っちゃん 原作 夏目漱石 1935年 宇留木浩 著作権解除作品 P. C. L映画製作所


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by mukashinoeiga | 2016-09-26 07:01 | 島耕二と行くメロドラ航路 | Trackback | Comments(2)