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高橋治「ゴメスの名はゴメス 流砂」仲代達矢栗原小巻芥川比呂志岸田今日子平幹二朗中谷一郎永田靖橋本功

栗原小巻映画初主役とのことだが、なに、下の解説にある通り、TVドラマ再編集版なのだから、なにが映画初主演かと。
 渋谷にて。「日本ヌーヴェルヴァーグとは何だったのか」特集。67年、俳優座=松竹。
 で、本作だが、いやー、つまらないつまらない。面っ白い要素が一つもない(笑)
 だらっだらとした凡庸なサスペンス。あまりにつまらないので、思わず寝落ちしてしまいました。
 一時間全五話のTVドラマを、96分にダイジェストして、それでなおかつ、こんなにだらっだらとした凡庸なドラマになるとは。
 で、ふつーなら、超美人の栗原小巻に、おめめぱっちり、のはずなのだが、いやークリコマさん、典型的美人なだけじゃダメなのよ女優だなあ。
 サユリストに対抗して、コマキストと一時期言われたが、果たして何人いたのか(笑)。人気実力ともになかったから、結局しょぼんと大成しなかったのじゃないの。
 この映画(いやTVドラマ)でも、クリコマさん、顔のパーツをゆがませたり、ほほをぴくぴくさせたり、目をぴくぴくしたり、小芝居全開。見ていて、イラつく。あたしは美人が売りじゃなくて、演技が売りなのよ、とばかり。
 でも、その結果が、小芝居なんだからねー。イラつくよー、小芝居。

e0178641_012235.jpg『ゴメスの名はゴメス・流砂(デジタル)(96分)』(渋谷シネマヴェーラHPより)
公開:1967年 監督:高橋治
出演:仲代達矢、栗原小巻、芥川比呂志、岸田今日子、平幹二朗、中谷一郎、永田靖、橋本功
石油会社の技師・坂本は、姿を消した友人の行方を追ううち殺人事件に遭遇。殺された男は「ゴメスの名は…」という言葉を残した。全5話のドラマを再編集した映画版。ドラマは当初、岡本喜八がベトナムで撮影予定だったが国際情勢により中止、舞台を香港に移して高橋治が完成させた。


 ミステリとしても、まったくつまらないが、お話としても、つまらない。友人平幹の失踪を調べるのが、仲代。次々と、興味の持てない人物たちに出会い、時には、襲われたりする、メリハリのない話。しかも、いつも堂々とした仲代は、とても裏社会を探る素人には見えない。
 いつも堂々とした演技の仲代は、常に何かしらのプロを演じる。決して素人を演じる演技力のない仲代を、ある意味で素人役に起用したのは、成瀬くらいかしらん。
 しかも地味な話に輪をかけて、出演者全員が新劇俳優(笑)。地味カケル地味。メリハリのない話に、メリハリのない出演者。流砂というより、砂を噛むような映画と、なった。

 松竹メロ出身の高橋治に、この手のミステリは無理だろう。まだしも岡本喜八のほうが。
 それにそもそも高橋治をヌーヴェルヴァーグ特集で上映することに無理がある。ほかの監督作を見ても、一部現代的な描写はあるものの、基本的には、松竹メロに連なる作品ばかり。
 ほかにもこの特集で上映された篠田正浩「三味線とオートバイ」も、松竹メロという古き皮袋に、現代的味付けの酒を入れるにたけた人。以後コクもキレもないヌーヴェルヴァーグまがいを作り続け、晩年にフツーの作品に戻った時、正統派の作り方を忘れちゃって、凡作を連発。同時代に居合わせたため、ヌーヴェルヴァーグに毒されて、つくづくフウンな人。

 けっきょく特集のタイトルが「日本ヌーヴェルヴァーグとは何だったのか」。「日本ヌーヴェルヴァーグはすごかった」じゃないんですね。単なる「何だったのか」ですからね。一時のはやり、一時の迷走、ということですかね。

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by mukashinoeiga | 2019-02-18 00:12 | 旧作日本映画感想文 | Trackback | Comments(2)

五社英雄「出所祝い」仲代達矢栗原小巻安藤昇黒沢年男夏八木勲高橋竹山江波杏子

 池袋にて。「第二回 仲代達矢映画祭」特集。71年、フジテレビジョン=東宝。
 東宝初のヤクザ映画とのことだが、ひどい(笑)あまりにひどい(笑)。
e0178641_124080.jpg 脚本も演出もスカスカ、あまりに「間合い」が悪すぎる(笑)。
 こんなに全編にわたって間合いが悪い映画も、かえって珍しい。
 まあ、もっとも五社英雄の映画で、間合いのいい映画に、出会ったためしはないんだけども。
以下、ネタバレあり。


 明治~昭和期任侠ヤクザモノというば、マキノ雅弘だが、もしマキノがこの脚本を任されたら、全行朱が入り、原型をとどめないくらい「号外」が発行されたろう。それくらい、ひどさもひどしの、脚本。
 数ある欠点のなかで特にひどいのが、肝心のクライマックス、子分・黒沢年男が殺され、敵方盟友・安藤昇が殺されるその間、主人公・仲代達矢は、のんべんだらりと高橋竹山の路上ライヴを鑑賞中。しかも、この夜、先代親分の遺児・栗原小巻が、無理やり政略結婚の儀、これを阻止しなければならない仲代、なにをぐずぐずしているのだ。
 クライマックスにただよう、お間抜け感。
 その栗原も、恋人・黒沢年男に、「お前、ここで待ってろ。ここを動くな」といわれて、何時間も何時間も、暗くなった浜辺に隠れているという間抜け、かつ非ドラマチックな、曲のなさぶり。
 ひどさもひどし。こんな脚本をマキノが受け取ったら、おそらく一行も使わないのは、火を見るよりも明らか。
 もちろん五社が、マキノの才能とは比べ物にならないのはわかりつつ、あまりにひどい(笑)。

 仲代が、江波杏子に言う。「生まれてこの方三十五年、馬鹿笑いの三十五年か」
 深作「仁義の墓場」のパクリか。いや、実際は深作のほうが4年後。
 仲代、通り一遍のハードボイルド調が、あまりに曲なし。栗原小巻、超可愛い美形のお顔だが、それだけ、味も素っ気もなし。このふたり、何年かマキノの元に預けていれば、もうちっとはニュアンスが、出ただろうに。残念な。
 黒沢年男も、マキノの長門裕之、津川雅彦に遠く及ばず。
悪の二代目・夏八木勲も、天津敏の「深み」に到底及ばず。なにから何までコクがない。上滑りの物まね。
 五社演出も、出来損ないの「津軽じょんがら節」の、映像派気取りのパクリ。もっとも「津軽じょんがら節」は、この2年後だが。
 クライマックスの仲代・夏八木勲の立ち回りは、高橋竹山三味線パフォーマンスとのコラボ、凝った映像を目指したものの、スカスカ、しかもやたらと長く、目もあてられず。
 ほのかに鈴木清順調アヴァンギャルドなテイストも感じられるが(江波杏子とのヌレバや、女殺し屋ふたり組、ラストの立ち回りなど)これまた無駄な努力。マキノなどは、言わずもがな。
 いや、そもそも、冒頭に、おなつかしや、松田春翠の活弁姿。その、無声映画のスクリーンの裏手に、ヤクザの組事務所があり、そこでひと悶着ある、という物語スタートからして、鈴木清順「野獣の青春」のもろパクリで。

 うーん、ただただ、パクリ三昧(未来の諸作も含めての>笑)な、残念なお方としか。
 そういえば、夫人?の追悼本のタイトルも、「サヨナラだけが人生だ」と、超有名決め台詞の、堂々のパクリだった記憶も。
 なんだかなあ。
 フジテレビジョン=東宝共同制作の本作自体も、東映のパクリだしなあ。

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by mukashinoeiga | 2014-06-19 02:13 | 旧作日本映画感想文 | Trackback | Comments(8)

堀川弘通「青い野獣」仲代達矢司葉子

 神保町にて。「華麗なるダメ男たち~色男、金と力はなかりけり~」特集。60年、東宝。
 なお、本作の感想駄文の前に。
 神保町で5/7(土)~20(金)特集の「可憐な娘たち 守ってあげたい芦川いづみ」特集は、ほとんどが、たいへん好ましい快作ばかり。最強アイドル女優・芦川いづみの魅力も全開。絶対のおすすめ。
 ぼくも未見「やくざの詩」「東京の人」「しあわせはどこに」を見たい。もちろん、既見作も、みんな、いい。何度見ても、必ず、楽しめる(のぞく「結婚相談」)。しかし、同時期、5/1~6/25に阿佐ヶ谷で「日活青春グラフィティ・泣いて、笑って、突っ走れ!」も、あり、こちらも、気になる。

 フィルムセンターで吉村特集「銀座の女」を見たあと、本来ならその次の大映版「自由学校」を見るのだが、フィルムセンターは震災後の自粛にビビって、3回目の上映を中止。時間が空いて、神保町へ行く。
e0178641_153769.jpg 「青い野獣」かなりの確率で見ているが、でも数パーセントの未見の可能性がある(笑)。その可能性に賭けて神保町へ。でも「青い野獣」既見作でした(笑)。始まってすぐ、ああ、これ、たぶん浅草東宝オールナイトあたりで、見たやつだなと。
 マイナーな婦人雑誌社に勤務する仲代は、組合副委員長として、会社側に大幅なベースアップを要求しつつ、ウラでは社長(田崎潤)の犬となり、組合切り崩しを画策する、野心的な裏通り青年。同時並行で、社長の黒幕実力者(千田是也)の一人娘(司葉子)をモノにして、玉の輿を狙う。
 クールなダーク・ヒーローを例によって、ハッタリかましたカラ演技で仲代熱演。
 当時、話題だったらしい<個室キッチン>に、司を誘う仲代。この時代の映画で何回か見たことがあり、確か司葉子は別の映画でも、別の男に、この<個室キッチン>に、連れ込まれていたはず。
 要するに、<個室キッチン>とは、ベッドルームつきダイニング・キッチン。一通りの調理設備は整っており、仲代が肉料理など作り、家庭的魅力をアピール。作った料理は、即座に、ビールとともに、仲良くテーブルで食べ、いい雰囲気になったところで(まあ、そう思っているのは、仲代だけなんだけども)間仕切りをあけると、そこはベッドルーム。
 まっ、これが狙いなのね、と抵抗する司を無理やり犯す仲代。犯されたら、仲代の言いなりになる司、ってのも、古いやね。
 要するに、ダイニング・キッチン付きラヴホテルか。食と性の合体(レストラン+ラブホ)といっても、あまりに直截すぎるし、料理というオブラートが、あまりにロコツすぎて、オブラートの役割を果たしていない。企画倒れで、長続きしなかった「風俗」のひとつなんだろう(たしか、キッチン・バーという看板が)。
 仲代が、ふとバーで出会ったマダムが、淡路恵子。かつて、大学での学生運動の同志、久々の運命的再開。淡路恵子がかつて女子大生であった、という意外なキャスティングだが、その意外さが、かえってリアル。司のお嬢様ぶりと、対比される、疲れた淪落の、ふつうの、リアルな女という、ナイスなキャスティングだ。
 ナイスなキャスティングといえば、仲代の後輩大学生に、西条康彦、というのがナイス。先輩・仲代の、時代がかった、事大的な野心、その結果の失墜を、「欲張りすぎだよね、バカだなあ」と嘲笑する現代的なクールさ。威勢のいい仲代に調子よくおべんちゃらで、就職の世話を頼み、いざ仲代がつぶれると、ニヤニヤ笑いで「先輩、やり過ぎでしょ」と、あざ笑う。ああ、50年前から、こういう手合いは、常に現代的なのだ。ナイス。

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by mukashinoeiga | 2011-05-05 21:47 | 旧作日本映画感想文 | Trackback | Comments(2)

山本薩夫「天狗党」仲代達矢若尾文子十朱幸代加藤剛

 神保町にて。「幕末映画血風録・第五回江戸文化歴史検定開催記念特集」。69年・大映京都。
e0178641_494059.jpg 幕末尊皇攘夷の、実質的な先陣を切ったのは、水戸藩の、若者たちである。しかし、それは、時期早尚であり、無謀な、少数派の<謀反>の、扱いをされた。私見だが、水戸藩は、倒すべき江戸幕府と地理的にも、あまりに近く、頼るべき京都と、あまりに遠かった。地政学的に無謀だった。そのうえ時期早尚、さらに、あまりに先鋭化していたための、先覚者の悲劇であった。水戸天狗党は、その典型であった。
 さて、山本薩夫映画の中でも、この「天狗党」は、あまり、上映されない。なぜか。
 理由は簡単。

1 典型的大映プログラム・ピクチャアである。要は、娯楽時代劇である。内容的にもさほど傑出はしていないし、天狗党自体が地味。しかも、仲代達矢が主演、大映としても傍流であろう。
2 天狗党は、時の権力にはむかう、高々数千~数百の、私的戦闘集団である。であるゆえに、その実態は、内ゲバ、疑心暗鬼による同士討ちの連続であった。
 これは、明らかに左翼~日本赤軍~新左翼の、内ゲバ闘争の暗黒史と見事にダブり、まるで、左翼武闘派の末路を比喩しているかのよう。
 共産党・山本薩夫の映画を、熱烈支持している左翼諸君にとって、わが身の醜悪さを鏡を見ているようで、脂汗たらーり、忌避しても当然ではないか。

 かくて、あまり上映されないし、話題にも上らない、というわけ。
 ヒロイン格でダブル・クレジットの、若尾文子、十朱幸代は、要所要所にしか出てこなく、まさに顔見世。
 主演・仲代は、例によって、クサいけど、味のない、棒演技。この人と、緒方拳、山崎努は、世間では名優扱いだが、どこがうまいのか、ぼく的には、棒俳優の一人。
 たらればの話になるが、雷蔵が生きていて、監督が三隅だったら、あるいは傑作になったのかもしれない。
 しかし、左翼とは思えないほど、山本薩夫は、天狗党を介して、左翼的醜悪さを、えぐるように、描くなあ。
 弱い立場の民百姓の味方のふりをして、最終的には、弱い者たちをどんどん裏切り、虐殺していく。左翼的権力の末路。
 しかし、こりゃ、天狗党は、完全にダシ、扱いだ、ね。
 加藤剛が、天狗党の、ナンバー3か4格の、幹部。あるときは、その直属上司たる神山繁の側につき、冷酷に下の者を切っていく。あるときは、下のものの側に立ち、苦悩する。そういう複雑な男なのだが、名前の通り演技も剛直な加藤剛のこと、そんな複雑かつ繊細な役回りは表現しきれないのが、見ていて、笑える。棒優

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by mukashinoeiga | 2010-09-23 23:33 | 山本薩夫傷だらけの左傾山河 | Trackback(1) | Comments(9)

堀川弘通「最後の審判」仲代達矢淡島千景吉村実子伴淳須賀不二夫

 阿佐ヶ谷にて。「武満徹の映画音楽」特集。65年、東京映画。
e0178641_2257237.png 仲代達矢「天国と地獄」の山崎努みたいな位置から、エリートのいとこ・須賀不二夫の妻(淡島千景)を寝取り、ついでに財産もいただこうとするピカレスク・ロマン。
 堀川が師匠の「天国と地獄」の縮小再生版を狙ったと思しいのはわかるが、事実「天国と地獄」はエド・マクの原作、こちらはマッギヴァーンの原作。う~ん、でも縮小再生版は縮小再生版で。
 ちょっと、ん?と思ったのは、仲代の大家のパチンコ屋三島雅夫、最初出てきたときは普通にしゃべっていたのに、あとで出てくるときは、妙なイントネーションの<にぽんこ>。推測するに、脚本上のあとのシーンを先に撮っていて、何かクレームがあって、脚本上ははじめのシーン(実は後撮り)で修正したのかと。東宝、とえいや、にかつみたいなかくこ足りないね。 
e0178641_22582672.png 仲代が自分本位の利益のため利用する、吉村実子が例によってブスかわいい。こういう女優さんは実に貴重です。この映画、仲代、淡島、須賀、三島、加藤武、吉村、その父東野、田中邦衛と徹底して新劇、フリー組で、東宝プロパーの役者が独りもいない。さすが傍系東京映画。
 そして、後半は、お決まりのこつこつ捜査型刑事・伴淳が登場して、〆る。地味でなかなかいい、 といえば、いいのだが、展開が全て読めるのはなあ。


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by mukashinoeiga | 2009-08-06 00:18 | 旧作日本映画感想文 | Trackback(12) | Comments(0)