カテゴリ:不良スズキ伝ソクブンみみず芸者( 11 )

新カテゴリ「不良スズキ伝ソクブンみみず芸者」追加しました

エログロおバカに特化しつつ、正統派エンタメにもコミットメントする、鈴木則文ことソクブンさんの特集を追加しました。
e0178641_2052375.jpg むろん膨大な脚本・監督作のほんの一部でして、まことにお粗末なのですが。
 まあ、それは、ほかの特集も同じで。





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by mukashinoeiga | 2018-08-06 20:54 | 不良スズキ伝ソクブンみみず芸者 | Trackback | Comments(0)

加藤泰「緋牡丹博徒 お命戴きます」藤純子

 京橋にて。「生誕100年 映画監督 加藤泰」特集。71年、東映京都。
e0178641_22395354.jpg 何度も書くが、藤純子という女優はまことに不思議な女優で、いわゆる正統派美人というわけでは、ない。ぎりぎりファニーフェイスを逃れているというか、片足突っ込んでいるというか。
 しかし、若さに似合わない不思議な色気、オーラが、ある。東映仁侠映画の水にあって、えも言われぬ情緒纏綿なのだ。
 そして本作のように鶴田浩二の幼い子供と絡むと、年齢的には、お姉さん、という感じであるべきを、完全に母性の豊かさを感じさせる。
 ただただ不思議な女優さんであり、ただただありがたい女優さんだ。
 ぼくにとって、山口百恵は菩薩ではないが、藤純子は、菩薩で、ある。
 ただし、おばあちゃんとなって、富司純子として女優活動を再開すると、かつてのオーラは消え失せ、ただのおばあちゃん女優になってしまったのは、不思議なところで。マキノあたりが、奇跡的に存命で、その演出を受けたら、どうなのか、という興味もあるにはあるが。
 その娘も女優になったが、演技派としてのすごみは感じられるものの、オーラは、ない。不思議なことだ。
 この種の奇跡は、やはり一代限り、しかもいっときの夢なのか。

35 緋牡丹博徒 お命戴きます(93分・35mm・カラー) (フィルムセンターHPより)
1971(東映京都)(監・脚)加藤泰(脚)大和久守正、鈴木則文(撮)わし尾元也(美)吉村晟(音)木下忠司(出)藤純子、鶴田浩二、若山富三郎、大木実、待田京介、河津清三郎、嵐寛寿郎、石山健二郎、汐路章、上岡紀美子、内田朝雄、諸角啓二郎
シリーズ第7作。日露戦争直前の上州の村で、農民たちは軍需工場が排出する汚染水に苦しんでいた。結城一家の二代目(鶴田)は、彼らを救おうと尽力していたが…。ワイドスクリーンの横幅と奥行きを最大限に活用する加藤演出は、製作当時の社会問題を取り込んだ物語に、激しい情念を行き渡らせる。

緋牡丹博徒 お命戴きます(予告編)


 しかし、本作の白眉は、藤純子では、ない(笑)。ツルコウでもない。
 陸軍大臣閣下を、終始ふんどし一丁で怪演する、メーター振り切りきったたつるっぱげ石山健二郎!
 素晴らしい!
 これには、怪演で鳴らすワカトミも、ここは俺の出番ではないな、石山健二郎の見せ場だな、とおとなしく脇に回る。グッド!
 かつて渋谷では、渋いオジサマ特集として、山村總やサプリンの特集を組んだが、ゲスさ爆発おじさま特集を組んでは、どうか。山茶花究や石山健二郎なんか、どうだす(笑)。
 笑える元祖舛添、鳥越なんてのは、どう(笑)。あのね、おっさん、わしゃかなわんよ的な。
 特集タイトルは「ゲスの極み オヤジ」では、ちと、古いか。

 そしてやはり、加藤泰は、スタア映画の座付き作者として、その技量を最高度に発揮する。あんまり、自分の作りたい映画を作りたいように作っては、ダメなタイプか、と。
 藤純子を、正面から、右から左から、唇の接写で、と、女優に奉仕する映像を撮ってこそ、なんぼの監督なんだと思う。
 その意味で、本作は、藤純子スタア映画として、輝いている。
 ツルコウは、炭鉱の親方も似合わんが、ラルフ・ネーダーも、似合わんね。

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by mukashinoeiga | 2016-08-20 22:41 | 不良スズキ伝ソクブンみみず芸者 | Trackback | Comments(6)

鈴木則文「大奥十八景」新藤恵美あおい輝彦野村真美

 池袋にて。「追悼上映 鬼才 鈴木則文〜下品こそ、この世の花〜」特集。86年、東映。
 まず、下のMovie Walkerキャスト表を、出来れば、見てほしい(笑)。

 
e0178641_2483236.jpg「大奥十八景」★大奥十八景|Movie Walker★
権力と欲望と愛憎の渦巻く女の園を舞台に、唯一人の男、将軍の胤を求めて飛び交う女たちの姿を描く。南原幹雄原作の同名小説の映画化で、脚本は「ザ・サムライ」の志村正浩と同作の鈴木則文の共同執筆。監督は鈴木則文、撮影は「二代目はクリスチャン」の北坂清がそれぞれ担当。

 どうです、ウザイでしょ(笑)。かつ識別不能。
 実際に映画を見ていても、大奥世界を描く関係上、新人美人女優を多量に投入、皆さんたいへん美しい同年代で、しかし逆に言えば、容貌、個性が平均化される美人ばかりなので、しかもお化粧も同じなので、個体識別が、難しく、各エピソードのヒロインたちが、何がなんだか、わからない(笑)。
 お局幹部・新藤恵美とか、古参軍曹格・絵沢萌子あたりなら、個性のメリハリがあって、容易に識別できるのですが(笑)。
 ただし、美人といっても、個性的な顔立ちのはした女役・野村真美(現在もTVドラマで活躍中とか)などは印象的なのだから、平均的美人顔の女優ばかり選んでも駄目、というところで。

 若手女優各位、皆さん惜しげもなくヌードになって、あおい輝彦や勝野洋とのファックに励む。
 そうそう、この遅れてきた東映エロ時代劇では、ほんらい、名和宏や林信一郎あたりの、エロ将軍などの役割を、TVドラマの人気二枚目たち(当時の)あおい輝彦や勝野洋に、やらせた点だ。
 だからか、ことに及んでいる最中も、このふたり、まぢめな二の線を崩せず、どうにも、窮屈だ(笑)。まあ、もともと東映70年代でも、シンネリムッツリ二枚目の吉田輝男なども、いました。
 もはや破天荒な70年代東映エログロ路線の、エグミというか、グロミは、出せるはずもない80年代というところでしょうか。
 しかし青姦レイプの空撮なんていう前代未聞の幕開け、ばかばかしさは健在(笑)。

[Classic] Dolls of the Shogunate's Harem 1986 Part 1 Movie Youtube Full


 TVドラマ「JIN」では、すっかり悪役の中条流堕胎医・勝野洋が、アンチヒーロー的ヒーローに。
 「女のドラマ」のはずが、最後のころは、ちゃっかりチャンバラ大立ち回り。悪役に福本清三ら。
 なお、勝野の手下・ベンガルの濡れ場には、びっくり(笑)。

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by mukashinoeiga | 2014-07-31 04:11 | 不良スズキ伝ソクブンみみず芸者 | Trackback(19) | Comments(0)

鈴木則文「大坂ど根性物語 どえらい奴」

 池袋にて。「日本映画のヒロインvol.13 映画デビュー50周年 富司純子」特集。65年、東映。
 本作は、鈴木則文デヴュー作。今回の特集では、藤純子東映デヴュー作マキノ雅弘「八州遊侠伝 男の盃」との2本立て。このカップリング・センスは、ちょっとうれしい。
 冒頭は、明治最末期の女学校。教師の谷啓が、明治天皇崩御の新聞記事を読み上げる。全員お上品にハンカチを目元に当てて、泣くお嬢様女学生たち。この全員一様の泣き方の紋切り型。
 ところが、ただ一人泣いていない女学生を谷啓は発見し、「この不敬モノーっ」と、駆け寄ると、
藤純子「だって、あたし、お葬式には、慣れてますもん」
 ソラそうだわなー、と思わず納得しつつ、でも、んんんん?と、メンタマひっくり返す谷啓。実は、藤純子は、葬祭屋・曽我部家明蝶の一人娘と知れる。
 この高飛車なお嬢様・藤純子が、父親子飼いの従業員・藤田まことの妻となる。高慢にも子飼いの藤田をしかりつけるお嬢様から、「もう、とうさん(関西語で、お嬢さんの意味のほう)なんて、呼ばないで。今日から、あなたの、奥さんよ」という、<とりあえずの主従逆転劇>が、ちと弱いのは、演出家の若さゆえか。これが、同じ藤純子で、マキノだったら、と思うと、いささか残念。
 藤田まことは、まあ、誰かモデルがいるんだろうが、日本で始めて、ということは、おそらく世界で始めて、葬儀に自動車、いわゆる霊柩車を導入した男。当初は、まったく、売れず閑古鳥の藤田葬儀社。
 というのも、当時の葬儀は、いわゆる大名行列を模した、大勢の日雇いを雇う、葬列繰り出しが主流だったようだ。毛槍を纏い踊る、遺体は豪華な大名かご風、大勢の行列衆が、ゆるゆると、行列を作って、練り歩く。見た目は大名行列そのまんま。
 こんな金のかかる行列、金持ちにしか、組めない。関西特有のものか。初めて、見たが、あんまり普及していたものとは、思われないが。
 主人公は、しかし、霊柩車を使って、葬祭を簡略化。のちに大ヒットにつながる。共同経営者に、長門裕之。

 のちの70年代にバカ・コメディの快作を連発した鈴木則文とは思われない、ぬるい人情コメディーっぷり。
 もともと二の線の藤田が、コメディーをやるのが、おかしかったわけで、彼の場合、「コメディアンがシリアスな役をやると、意外に、はまる」には、当てはまらない気がする。
 せっかく出した浪花千栄子さえ、さしたる見せ場もないし。
◎追記◎とても、大事なことを、書き忘れた。
 いかにも、新人監督らしい、繊細な光と影の彩々の、初々しい美しさ。
 長門裕之が「そや、新婚旅行や」と、「霊柩車」に、新婚の藤田まことと藤純子を乗せて、大坂市内を走り回る、しかし大正設定なのに、低予算のプログラム・ピクチャアとしては、撮影時の「現在」の町々でロケせざるを得ない。それをカヴァーするのに、夜の設定、雨の設定、その雨もいかにもせこいチープな。思わず笑ってしまうが、その最小の雨で最大の効果をあげる。その工夫の数々、ホントに素晴らしい。
 鈴木則文、スーパーではないが、その輝き。 

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by mukashinoeiga | 2013-04-21 21:28 | 不良スズキ伝ソクブンみみず芸者 | Trackback | Comments(0)

鈴木則文「恐怖女子高校・暴行リンチ教室」杉本美樹池玲子渡瀬恒彦金子信雄今井健二田中小実昌

 池袋にて。「鈴木則文・映画まつり」特集。73年・東映。
 前作・鈴木則文「恐怖女子高校・女暴力教室」との最大の違いは、白の夏服セーラー服が黒の冬服になったことだろうか。それ以外はキャスト的にもお話的にも、ほぼ同じ。若干のマイナー・チェンジはあるが。
e0178641_200401.jpg 冒頭、名古屋のヤンキーばかりを集めた女子高の、化学実験室で、セーラー服が縛られて、裸にひん剥かれる。取り囲むのは同じ黒の制服の「風紀委員会」たち。腕に「風紀委員」の腕章。顔には風邪用のマスクを全員している。真っ赤な、レザー的風合いのマスクで、さすが東映、風紀委員・イコール・スケバン風味。
 ここで「風紀委員」たちが、裸にひん剥いた「元風紀委員」に、盛んに「ボックスを検査してやる」という。最初は?だったが、ううむ、そうか、「ボックス」ってのは、いわゆる女性器のことなのね。
 う~ん。ハードボイルドないいようではありませんか。さすが、スケ番。思わず、カッケー、と。
 ところが、次には、「ボックス」と、「ミルク・ボタン」に電極をつなぎリンチ・・・・。
 え、「ミルク・ボタン」?
 え、可愛らしすぎるぞ、その語感。
 やってることは、電極つなぎの、通電の、リンチで、結局、そこから逃げて、追い詰められて、彼女は、死んでしまう。
 かくて、妹分(舎弟ならぬ舎妹)の謎の死の真相を探るべく、横浜のスケ番・杉本美樹が、新幹線のただ乗り(笑)で、名古屋に乗り込む・・・・。もちろんライヴァルのスケ番・池玲子も、彼女と片をつけるため、バイクに乗って、追いかけてくるのだ!
 これに、この学校の理事長にして、衆議院議員、その名も佐藤茂(金子信雄)の手下の悪徳を種にゆすりをする、ブラック・ジャーナリスト渡瀬恒彦なども絡み、学校の教頭(次期校長)が、凶悪顔の東映悪役キャラ、おなじみ今井健二! しかも役名は石原センタロー! 後の、「フライ、ダディ、フライ」にも、悪徳政治家の役名がイシハラで、東映は、好きだよねー、石原を悪役にするのが。
 最後はいかにも70年代らしい学園闘争風に、封鎖された校門を間に、機動隊と女子高生側の投石・放水大合戦。
 かっこよく決めた、ニヒルな渡瀬恒彦が、ブザマにスッ転んで、ストップ・モーション。
 ソクブン映画の、ヒヒオヤジ専門役、金子信雄、若い女といたすとき、必ず、豚のように鼻を鳴らす。
 教師には、ソクブン組常連・田中小実昌だし。ハゲ頭に脂汗たらたらと、教師らしからぬ痴態で。
 全ての権威を笑う、ソクブン映画ならでは。
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by mukashinoeiga | 2010-06-01 22:54 | 不良スズキ伝ソクブンみみず芸者 | Trackback(3) | Comments(0)

鈴木則文「恐怖女子高校・女暴力教室」

 池袋にて。「鈴木則文・映画まつり」特集。72年・東映。
 その名も「聖光女子高」で、女だてらにバンを張るのは、スケバン顔の杉本美樹。
 いきなり登場の授業風景(ま、学園モノなんだから、当たり前なんですが)真面目に授業の先生が、ソクブン組常連の由利徹って(笑)。
 一応真面目に授業は終えて(でも生徒たちはみんな勝手に早弁したりおしゃべりしたり、ローターをあそこに当てて遊んだり、誰も先生の話を聞いていず、まるきり無視の先生も、実に淡々と授業)、夜は晩酌しながら、当時ベストセラーの田中角栄「日本列島改造論」を音読していると(笑)、いきなり教え子「王メイ子」(笑)が闖入。
「センセ、明日のテスト自信がないの。でも、百点にしてぇ~」といきなりセーラー服を脱いで、乳を由利徹先生の顔に押し付ける。お約束どおり最初は「チミ、センセイをなんだと・・・・」と拒否していた由利徹も、「ああ、任しときたまえ」と、「王メイ子」の乳にむしゃぶりつく。
 この「王メイ子」を演じるのは、<70年代東映エロチック映画の伊達三郎>とも言うべき、丘ナオミ。
 あの、谷ナオミじゃありませんよ。でも、<谷>にたいして、<丘>とは、それ自体、立派なギャグで。
 <たこ八郎>に対する<いか八郎>か、<舘ひろし>に対する<猫ひろし>か、というくらいだ。
 丘ナオミの、えー、特徴は、女だてらにアタマ丸剃り。色に狂った尼さん役や、変態女にぴったり。この頃の東映のエロチック映画には、ほぼ、いつも、出てくる。というか、東映エロ路線の映画に出る役者は、たいへん限られておりまして、いつ見ても、同じ面子、というとこもありますが。今回、丘ナオミは、女子高生役ということで、さすがに頭の全裸は控えたらしく、でも超短髪の坊主頭(カツラか地毛かは、よく、ワカラナイ)。その超短髪に、二つ、赤いリボンがあるのからして、すでに、ギャグだよね。よく見ると可愛らしい顔の(笑)、丘ナオミの<精一杯女子高生のオシャレ>な赤いリボン、笑える。
 なお、大泉晃も、教師役。どないな高校だんねん。校長には、今回は脱ぎはなしの、松井康子。いや、可愛いのよ、ふくよかな松井康子は(笑)。
 そして杉本美樹のライヴァル・スケバンに、池玲子。って、ふたりとも、いくつや。
 それなりに、ノリノリなスケバン映画は、鈴木ソクブンにあっている。80年代に、「パンツの穴」「伊賀野カバ丸」などなど、JACのアクション・おバカ・ティーンモノで、本領を発揮する、鈴木ソクブンの、前哨戦的快作かと。
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by mukashinoeiga | 2010-05-29 21:34 | 不良スズキ伝ソクブンみみず芸者 | Trackback | Comments(0)

鈴木則文「不良姐御伝 猪の鹿お蝶」

 池袋にて。「鈴木則文・映画まつり」特集。73年・東映。
 つまりは、東映の大ヒットシリーズ「緋牡丹お竜」の脚本家・鈴木則文が、これをエロ路線で再現しようという試みだ。本家・藤純子ではけっして実現しないような、エロ映画仕様。
 それに、見事に池玲子が、応えた。
 頃は、明治半ば。鹿鳴館の時代。
 風呂に入っている、女博徒・池玲子が襲われる。当然、すっぽんぽんのまま、風呂を飛び出し、大勢の刺客たちを斬る、斬る、斬る。
 お約束どおり、雪ふる庭に、すっぽんぽんで飛び出しての、殺陣ショー。当然、スローモーション撮影で、人を斬るたび、おっぱいぷるるん、太ももむっちむっち、ですわ。ショーですから、すっぽんぽんで、斬り切られ、の体感的ヤバさというものでは、もちろんなく、尋常ならざるシチュでの、豊満な女体のスローモーション映像の躍動を楽しむという。
 ぷるんぷるんの女体、その乱舞、そして、雪の白さ。女剣戟の醍醐味やねえ(笑)。
 これに、池玲子が、ぴたりと、はまる。
 おなじみの悪役は、名和宏、金子信雄、三原葉子の、ソクブン組常連だ(それぞれ、背中にイノシシとシカと蝶の刺青。バカだねぇ)。当時人気のスゥエーデンのポルノ女優クリスティナ・リンドバーグも参戦し、なにげに豪華?な気分を盛り上げる。香具師・鈴木則文の、ハッタリこそ、ほめるべき。
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by mukashinoeiga | 2010-05-27 22:12 | 不良スズキ伝ソクブンみみず芸者 | Trackback | Comments(0)

鈴木則文「温泉スッポン芸者」

 池袋にて。「鈴木則文・映画まつり」特集。72年・東映。
 さきに、三原橋の銀パトで見た、鈴木則文「温泉みみず芸者」池玲子の、セーラー服の妹・杉本美樹が主演に昇格、スッポン芸者になるの巻、まあ、ほとんど同じ話で。
 出てくる面々も、ソクブン組常連で、変わり映えせず。これで、毎度おなじみのお気楽話、と行けば、まあ御の字だが、
いや~長い長い、高々84分の映画が、延々続く。体感上映時間2時間13分くらいか。
 この映画を見ていると、似たような、C調お間抜けギャグ・ポルノでも、山本晋也のスゴさが、しみじみ、わかる(笑)。コメディもポルノも、センスが命、というか。鈴木則文のエロ・コメディを見るなら、山本晋也のエロ・コメディを見る方を、オススメしますね。
 鈴木則文が、その真価を発揮するのは、80年代のティーン向けコメディ「パンツの穴」や「伊賀野カバ丸」などの諸作を、待たなければいけないようだ。根っからの、中坊マインドなのだろう。中坊が、セックス語って、面白いわけないよね。
 非ソクブン組としては、「十三人の刺客」の、絶品バカ殿・菅貫太郎が、珍しく、二枚目の役。まあ、鈴木則文映画でなければ、二枚目役は出来ないだろう。菅貫、よく見れば、結構いい男なのだが、まあ、いかんせん、華がない。
 おなじみ宴会&セックス・シーンの、ゲスト出演が豪華(笑)。
 田中小実昌、団鬼六、漫画家・福地泡介、などが、麗々しく<名前(作家)>とクレジットで登場して、痴態?演技を披露。まあ、数をこなしている、則文組常連・田中小実昌を除いては、学芸会ですけどね。
 笑っちゃうのは、殿山泰司。
 <作家兼俳優>と、クレジット。
 確かに、殿山の快エッセイの数々をぼくは楽しんで、クイクイ読んではいるのだが、エッセイストと、作家は、ちゃうやろ。その辺のアバウトさが、いかにも東映やねえ。もはや、東映とは、そういうアバウトなもの、というのを自己模倣しているかのような、しょうもない脱力ギャグだろ。
●追記●当時「木枯らし紋次郎」シリーズで人気の笹沢佐保も、出演。一応、やくざの組長の役でまあ、ちゃんと「演技」しているのに、<笹沢佐保(作家)>と、クレジット。ドラマなんだか、ヴァラエティーなんだか、立ち位置が不明で。笹沢親分の取り巻き役で、監督の盟友・菅原文太がカメオ出演。
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by mukashinoeiga | 2010-05-25 22:00 | 不良スズキ伝ソクブンみみず芸者 | Trackback | Comments(0)

鈴木則文「エロ将軍と二十一人の愛妾」

 池袋にて。「鈴木則文・映画まつり」特集。72年・東映。
e0178641_2384073.png 越後の貧農のせがれ・角助(林真一郎)が、江戸に上京、十一代徳川家将軍にうり二つゆえ、将軍の身代わり・影武者として、大奥で愛妾たちとウハウハ、という艶笑モノ。
 当時の人気宰相・田中角栄を揶揄したものであることは、いうまでもない。演ずる林真一郎は、顔にもガタイにも厚みのある、古いタイプの二枚目で、なかなか好演する。
 おかしいのは、将軍不調の体裁をつくろうため、角助を替え玉にして、世間を欺く、ワル老中・田沼意次役の、安倍徹の顔が、今からすると、どうしても、同じワル・小沢一郎にしか見えないところか。クチをへの字にした、顔のワル筋肉まで、クリソツ。小沢一郎、伝統的なワル顔だったのね。
 とにかく、出てくる女優は、みんな、脱ぐ。全員、脱ぐ。角助の幼馴染・渡辺やよいみたいな、清純派も、脱ぐ。
 ずらりと居並ぶ、大奥の女たちも、全て、脱ぐ。もっとも、エキストラ女優の顔は、眉毛が薄い、目付きにケンのある、スケバン顔が多いのは、この時期の東映らしいところで。
 京都から将軍に降嫁してきた、宮家の娘が、「さすが、品のある」といわれるのが、どう見ても、お品のないお顔の杉本美樹、というキャスティングは、ギャグか。もちろん、やんごとない杉本美樹も、脱ぐ。
 女ねずみ小僧・池玲子が、楽しい。
 則文組レギュラーの珍演も楽しい。
 由利徹が中国からの使節・毛沢山(もうたくさん)、同じく岡八郎が珍万高(ちんまんこう)。「パンタ」なる、白黒の珍獣(小人二人がパンダの着ぐるみ)を、献上する。この珍獣、特技はバター犬、三原葉子(これまた則文組)をアヘアへさせる。バター犬的珍獣役に、小人を当てる、エグさと安直さが、いかにも、東映ですねん。
 則文組にかかせない、田中小実昌も、前将軍に扮し、これまた当時話題の「恍惚の人」を珍演する。
 なお、大名行列、大広間に居並ぶ武士たち、のショットになると、画調が古めかしくなるのは、全盛期東映時代劇のストック・フィルムを流用しているため。低予算エロ映画も、大規模なエキストラ・ショットを得ることが出来るわけだ。

 日活ロマンポルノが、超低予算で、四畳半世界の物語や、半径数百メートルの青春や情事を描くとすると、東映エロチック路線は、そういう<隠微な密室劇>を、描く方向には、行かない。
 大人数の出演者、何十人ものエキストラたちがいっせいに脱ぐ、豪奢?さ。もっとも、ぼくは、スケバン女優が、集団脱衣しても、何にも、カンジないのだが。アレにエロを感じるのが、東映の感性か。
 東映お得意の裸の羅列、この<裸列>が、あればあるほど、エロスの隠微さは消えていく、と思うのだが、東映、好きだよねー、裸の羅列が。
 ぼくが知る限りでは、前の鈴木則文「聖獣学園」の、共同脚本の、関本郁夫の佳作「処女監禁」のみが、半径数百メートルの青春や情事を描いた、東映映画だった。もっとほかにもあるかもしれないが、ぼくの見た限りでは。
 そして、東映エロ映画には、必ず、グロかナンセンスのどちらかが、つき物。時には、グロとナンセンス、両方、つく。必ず、つく。例外は、これまた、「処女監禁」か。
 そして、東映のグロと、ナンセンスは、ぼくの好みとは、あまり波長が合わない。東映のエロも、エロに感じないのだから、もう、エロは捨てて、東映エロチック路線を見ることに、なるわけで。
 東映の想定するエロ対象、こちらのほうが、より一般的なのか。う~ん、よくわからない。
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by mukashinoeiga | 2010-05-23 07:40 | 不良スズキ伝ソクブンみみず芸者 | Trackback | Comments(0)

鈴木則文「聖獣学園」

 池袋にて。「鈴木則文・映画まつり」特集。74年・東映。
 多岐川裕美伝説のデヴュー作。彼女をはじめ、とにかく女優が脱ぐ脱ぐ。とにかく、今の女優とは覚悟がまったく違う女優魂。もっとも、多岐川以外は、おおむね、東映の二線級、三線級の女優たちだが。
 荒地に立つ古い、大きな西洋館。キリスト教の修道女養成?学校だ。ここの特徴は、ミサでも洗礼式でも、とにかく修道女は素っ裸。なにか規則に反すると、お仕置きとして、素っ裸で、神の前で、鞭打ちされたり、しばき倒されたり。
 修道女同士のレズあり、リンチあり、持ち物検査あり、密告あり、学園モノ・プラス女囚モノ、というかんじ。
 悪の司祭は、ぼうぼうの蓬髪、あごは髭で埋まり、と、おそらく製作意図としては、イエス・キリストの似姿としてのサタンを描くつもりだったのだろうが、何せ演じるのが丸顔の渡辺文雄ゆえ、キリストというよりは、麻原ショーコーなおもむき。
 まあ、いずれにしても、天下のキリスト教も、邪教、カルト扱いだが、非教徒にとっては、当たり前のこと。新文芸坐のチラシに「ヨーロッパでは即上映禁止」とあるが、キリスト教も、女が脱ぐ口実、女をいたぶる口実扱いではねー。
 もっとも、今なら、カルト系、ファンタスティック系の映画祭や、単館レイトショーに出せば、あちらでもウケルのでは。
 過激な反対運動もあるだろうけどね。
 後年、しっとりねっとり系の人気女優になる多岐川裕美も、本作では、すっきりすっぱりと、いさぎよく脱ぎまくる。山内えみ子、渡辺やよいも、脱ぎまくって、ぼくはどちらかというと、こちらのほうが好み(笑)。
 鈴木則文映画は、しかし、あくまでも、東映エロチック娯楽路線の範囲内。石井輝男のような、過剰さは、ない。そこら辺が、生ぬるくもあり。
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by mukashinoeiga | 2010-05-22 00:53 | 不良スズキ伝ソクブンみみず芸者 | Trackback | Comments(0)