2018年 10月 21日 ( 1 )

増村保造吉村公三郎衣笠貞之助「嘘」滝瑛子叶順子川崎敬三山茶花究喜頓乙羽信子森光船越滝沢修

濃密な大映空間のコクとキレ。
 渋谷にて。「映画は大映、ヴェーラも大映」特集。63年、大映東京。
 2コ前の感想駄文佐藤武「帰国 ダモイ」で、
 そもそもどのオムニバス映画でも、各エピソードの食い足りなさが残る仕組みになっており、本作もそう。それぞれ独立した中篇、長篇にすれば感銘を与ええるものになる可能性があるものをも、ぶつ切りにして、すぐに次のエピソードに移っていく。
 と、書いたが、本作感想駄文で、早くも裏切る(笑)
e0178641_2523675.jpg 3話オムニバス映画なのに、このコクとキレ! しかも圧倒的大映空間の濃密。
 各話それぞれ余韻を持っているのがいい。大映ならではのダークな照明の統一感。いかに明るく明細感ある照明を目指すのではなく、暗み重視の大人照明。

『嘘(16mm)(99分)』公開:1963年
監督:増村保造、吉村公三郎、衣笠貞之助
出演:滝瑛子、ジェリー藤尾、江波杏子、叶順子、川崎敬三、山茶花究、益田喜頓、乙羽信子、中田康子、森光子、船越英二、滝沢修、杉田康
「嘘」をテーマに増村保造、吉村公三郎、衣笠貞之助が競作したオムニバス。処女を守りつつ男たちを手玉に取る短大生の「プレイガール」、2号を持て余して別れを画策する社長の「社用2号」、1人の男をめぐる3人の女の虚勢の張り合いを描く「女体」。豪華俳優陣の技が光る!【小西康陽セレクション】

e0178641_840419.png 第一話。短大生滝瑛子は、何十人ものボーイフレンドとデートを繰り返す。相手はいずれも金持ちのお坊ちゃん。いわゆる玉の輿結婚を狙う。しかし体は許さない。
 処女を高く売るのが戦略。典型的プロフェッショナルヴァージン。
 19才だが一つさばを読んで、あたし18よ、って細かいな、おい。19じゃ処女感減るんかい。
 いかにもマスマスムラムラの増村らしいエネルギッシュさ。
 滝瑛子の弟の中学生男子も、姉と大人の会話。大映は、中学生男子もスケベ中年男並みの発想、会話、徹底的に青春が似合わない大映ならではの(笑)。しかも姉もまだ未成年なのに、この大人の女感満載。ああ面白い。

e0178641_2594063.jpg 第二話。新劇上がりの苦労人女優叶順子は、精力剤が大ヒットの製薬会社社長益田喜頓を、パパにゲット。優雅にマンション暮らし、しかもその製薬会社がCM提供の連続ドラマの主演もゲット。
 ところがこの役が女子高生役なものだから、トウが立った叶ではだめだ、ということで早くも第四話で交通事故で死ぬ羽目に。
 いやでも映像を見る限り、叶順子の女子高生はぎりぎりセーフだろう(笑)。
 TVドラマの役も、愛人の座も切られようとする叶のドタバタを、吉村ハムハム軽快に描く。
 叶の新劇仲間の大辻司郎、この時期の大映では欠かせない脇役で、決してうまくはないんだけど、味で際立つ。

 第三話。冒頭いきなり船越が銃殺される。殺したのは愛人乙羽。
 その裁判に船越本妻モリミツや証人中田康子が絡む。
 本妻モリミツ、愛人乙羽、中田康子、殺される色摩船越、ちょっとした黒い三人の女だ。
 ダメダメな男女そろい踏み、ああいかにも大映。そしてこれらグダグダ男女を裁くのが、ザ正義感・宇津井健! キヌサダ余裕の演出の好ましさ。

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by mukashinoeiga | 2018-10-21 02:53 | マスマス増村保造ムラムラ | Trackback | Comments(0)