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2015年 03月 09日 ( 1 )

沢島忠「暴れん坊兄弟」「嫁さがし千両勝負」小沢茂弘

 京橋にて。「日本映画史横断⑤ 東映時代劇の世界」特集。ともに60年、東映京都。
 「暴れん坊兄弟」は、再見。弟・中村賀津雄の明朗さが光る沢島らしい良作。
 「嫁さがし千両勝負」は初見。レアものか。
 今回一部のネットでの意見に、フィルムセンターの特集としては、レア物が少なくて、がっかり、という意見もあり、事実ぼくも既見作が多くて、既見作を何度も見た(笑)。
 しかし今回の特集は、あえて東映時代劇のベタな人気シリーズを、並べた、「ご存知もの」の特集という意図は、見え見え。あえて、そういう特集なのだから、そこは、許してやらないと(笑)。

 その一方で、東映時代劇レギュラー役者の中で、唯一その魅力のほどが不可解な東千代之介の2本立て、こいつは、駆けつけざるを得まい(笑)。

暴れん坊兄弟 (86分・35mm・カラー) <フィルムセンターHPより>
性格が正反対の兄弟が、藩内の御料林を横流しする黒幕を懲らしめる痛快時代劇。普段はのんびり者の昼行燈だが、一たび怒ると手がつけられなくなる兄・泰助を東千代之介が好演、うっかり者だが兄思いの弟・泰三を演じた中村賀津雄と絶妙のコンビを見せている。
1960(東映京都)(監)沢島忠(原)山本周五郎(脚)鷹沢和善(撮)吉田貞次(美)井川徳道(音)鈴木静一(出)東千代之介、中村賀津雄、大川惠子、花園ひろみ、丘さとみ、進藤英太郎、田中春男、加賀邦男、原健策、山形勲、阿部九州男、中村錦之助

嫁さがし千両勝負(62分・35mm・白黒) <フィルムセンターHPより>
遊びの修業のため常陸の国から江戸にやってきた侍・花山獏太郎(東)が、偶然殺人事件を目撃したことから、油問屋・丸金屋定右衛門(原)の陰謀を知り、これを防ぐために大あばれする。大らかで心やさしく、曲がったことを見逃せない田舎侍に千代之介が扮する。劇中で披露する瀟洒などじょうすくいも見所。
1960(東映京都)(監)小沢茂弘(脚)結束信二(撮)山岸長樹(美)富田浩郎(音)山田栄一(出)東千代之介、青山京子、桜町弘子、原健策、星十郎、戸上城太郎、渡辺篤、杉狂児、赤木春惠、近衛十四郎

 沢島忠の明朗時代劇の中で、あわて者役を演じる中村賀津雄、光りに光っているのだが、対照的に鈍重な兄を演じる、的確といえば的確な役回り。しかし、魅力が、あるか、というと。
 演技のパターンが少なく、豪放磊落なキャラも、いささかうそ臭い。うーん、魅力、いまだ、わからず。

 なお、「嫁さがし千両勝負」でも、千代之介の魅力はわからないが、個人的に驚くのは、青山京子が、婀娜な女スリを演じていたことか。今特集、他の作でも見たが、1950年代に東宝で清純派女子学生役を得意とした、青山京子が、60年代に入って、東映でヤングセクシーな役をしていた、とは、聞いてないよ(笑)。
 ウィキペディアによれば、

香蘭女学校中等科卒業後、玉川聖学院高等部在学中の1952年に、東宝の丸山誠治監督作品『思春期』に登場する女子高校生役のオーディションを受け、2000人の中から合格し、本名の中西みどり名義でデビューした[1]。映画公開後に青山京子と改名[1]。同年に退学処分となったために、文化学院へ転校して卒業。
東宝の5期ニューフェイスとして演技の勉強を続け、1953年以降50本余の東宝作品に出演した。中でも1954年の『潮騒』は相手役の久保明とのコンビで、女優として大きく躍進する作品となった。1958年にフリーとなり、松竹の『江戸遊民伝』など時代劇女優で脚光を浴び、1960年だけで18本の映画に出演する。1967年、小林旭と結婚して、引退した。(引用終わり)
◎追記◎当時は女学生が映画女優になっただけで退学処分だったのか。まるで昭和初期、文芸誌に小説を書いただけで、日本女子大を退学処分になった尾崎翠みたいだ(笑)。文化学園といえば、高峰秀子が一時通った、自由な校風の学園か。

 この映画で見る限り、彼女もっと、東映でも活躍してよかったのでは。外様扱いだったのか。うーん。でも、性格良さそうだから、芸能界の修羅場には、耐えられなかったのかも(笑)。
 なお、今特集で、個人的に注目したのは、星十郎。本作では青山京子の手下。ほかの映画でもひばりの手下や、橋蔵の手下を演じて、かなり眼にした。その軽快洒脱な味は日本一の手下役者で。

あなたと旅をすれば♪ 美空ひばり・東千代之介

 当ブログに載れば、なぜか速攻で削除となります。ひばり系は、特にやばい(笑)。
めったに人前では歌わない千代之介への配慮か、ひばりの歌声は小さい。相手の見せ場は邪魔しない、というひばりの芸能の倫理。

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by mukashinoeiga | 2015-03-09 00:22 | Trackback | Comments(0)