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2013年 09月 19日 ( 1 )

福田純「血とダイヤモンド」宝田明水野久美石立鉄男はデヴュー作

 阿佐ヶ谷にて。「漢★佐藤允!BANG!BANG!BANG!」特集。64年、東宝。
e0178641_2111272.jpg なかなか、いやいや、かなり小気味いいサスペンス快作。多少の甘さはあるのだが、いや、ここまでやってくれれば、プログラム・ピクチャア快作としては、御の字。すばらしい
 本特集では、同じ福田純の「吼えろ脱獄囚」「暗黒街全滅作戦」 (感想駄文済み)も堪能いたしました。福田純に、改めてカツモクです。
 神戸税関から、輸入ダイヤモンドを強奪。田崎潤を組長とするチームAの鼻先から、佐藤允リーダーのチームBがダイヤをかっさらう。
 ところが仲間(珍優砂塚秀夫がまぢめに演じている)のドジから、佐藤允は被弾して、負傷。
 かくてチームBは、暗闇の廃工場に逃げ込み、足止め状態、仲間割れを繰り返す。
 そう、まるでクェンティン・タランティーノ出世作「レザホアドッグス」を先取りしたような、ワンナイト・クライム・サスペンス
 白黒シネスコサイズで展開される、ほぼ夜の暗闇のなかのサスペンス。グッド。
<以下、完全ネタバレ>
 チームBが仲間割れをしている間、
1 田崎潤、子分伊藤久哉らは、チームBの居所を探して、ダイヤ奪還をもくろみ、夜の町を駆け巡る。
2 三国人の闇故売屋・遠藤辰雄は、佐藤允から強奪ダイヤを買い取ろうと暗躍。
  佐藤に提示したダイヤ購入額2500万を、トラヴルを理由に2000万、ついには1800万と、ディスカウントするけちん坊。
3 喫茶店ウェイトレスを偽装しつつ、ダイヤ強奪の発端を作った悪女・水野久美は、佐藤允からの連絡を待つ。
4 外資系のタイタニック保険(いかにも怪しげなネーミングだ)日本支社白人マネージャーは、保険をかけているダイヤが盗まれたので、どんな手を使ってでも、ダイヤを回収しようと暗躍。
 白人マネージャーは宝田にダイヤを回収してくれたら7000万を支払うという。 
5 タイタニック保険の委託を受けて、これまた怪しげな町場の興信所をひとりで経営する私立探偵・宝田明は、独自の嗅覚で、水野久美を張り込む。
 夫の浮気調査を妻から依頼された宝田は、浮気しているダンナに「奥さんに浮気の事実を隠すから、金をよこせ」と、夫から口止め料、妻から調査費と、二重取りをもくろむような、ちんけな小悪党だ。
 宝田は、佐藤を裏切ってダイヤ奪還で手を握ってくれるなら、水野久美に4000万、オレの取り分は1000万でいいと、水野にもちかける。差額2000万はばっくれる気だ。
6 佐藤允の負傷、銃弾処理を、「ナントカしろ」といわれた佐藤の弟分・石立鉄男が、砂塚とともに、女子高生・中川ゆきを誘拐、ゆきの父・町場の外科医である志村喬を脅迫、父娘ともに拉致して、佐藤允の銃弾摘出手術を強制する。
 その志村は、寄る年波で、メスを握る手が震える状態。果たして佐藤允の銃弾摘出は、できるのか。
 ちなみに、住み込みの婦長・中北千枝子が、警察の問い合わせに「先生はまだお帰りになっていません。よく屋台のおでん屋で呑んでいるんですよ」の、サスペンスを「中断/断絶/無効化」しつつ、逆説的に、よりサスペンスを延命させるかのような、のんびりとした電話対応がグッド。
7 兵庫県警、夏木陽介、その上司内田朝雄らは、市内に潜伏しているだろうBチームの捜査にやっき。次々檄を飛ばす。
 と、大勢の奴らが、夜の神戸の町を右往左往する。ワンナイト・サスペンス
 多少の甘さを含みつつ、グッド。
 チームBの、佐藤允、藤木悠、砂塚秀夫、グッド。ことに、本作がデヴュー作という石立鉄男が、少年の甘さを残したチンピラを柄に合って好演。すばらしい。本当にいい。
 水野久美も、圧倒的美女ルックスで、悪女を好演。素晴らしい。
 ただ、そこにいるだけ(笑)で、胡散臭さマックスの遠藤辰雄、例によってぬたぬたとしたこもったしゃべり方で、グッド。でも、簡単に、殺されすぎだろ(笑)。
 この遠藤辰雄が簡単に殺されないよう、老獪さゆえの万全の準備をして、なおかつ、殺されてしまうという、厚みのある話であって、ほしかった。そこらへんが弱いのだが、脚本・小川英・間藤守之、ここまでやれば、グッド。
 うーん、福田純、快調さくさく、他の映画も見てみたい。

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by mukashinoeiga | 2013-09-19 23:07 | 傑作・快作の森 | Trackback | Comments(2)