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2013年 06月 12日 ( 1 )

「投資令嬢」「女の教室」「殺られる前にやれ」

枝川弘「投資令嬢」
 阿佐ヶ谷にて。「映画プロデューサー藤井浩明 大いなる軌跡」特集。61年、大映東京。
 叶順子、野添ひとみら、大学の株式投資クラブの面々が、株に、恋に、アルバイトに大忙しの、軽快軽量ラヴコメ。
 山一證券の全面協力による、株のあれこれが、今、見ると、笑える。
 叶順子の株式妄想→アメリカ大統領ケネディー氏が、対立しているソ連や中国に、宥和政策→中国が国連参加→日中貿易再開→今はさえないOK肥料の株が買いだ、と現時点では非有望株のOK肥料の、株を買いまくる。
 ケネディー時代にはキューバ危機があり、米中融和は、はるか先のニクソン時代だ。ちょっと先読みのし過ぎ(笑)。たぶんギャクで言っているんだと思うが、なんせバックにいるのが山一なので、案外本気かもしれない(笑)。何十年後、何年後かには、確かにそうなったが、それが数ヵ月後には実現してしまうかのヨタ話。つぶれてもしょうがないな山一、大映。
 こういう株式ヨタをのぞけば、いつものラヴコメ。
 ただし、叶順子が、普通の女の子には、違和感。いつものとおり、裏がありそうな顔だし(笑)。TV時代劇で鳴らした大瀬康一が、好青年の相手役というのも、弱い。大瀬が、南ヴェトナムへ長期赴任する、「君も、一緒についてきて」大瀬のプロポーズを受け、OKした叶が、「北は共産主義だけど、南は資本主義、ヴェトナムでも株を買いまくるわ」と、その後のヴェトナムの地獄化をも読み誤り、なんとも、株ってやつは、魔物だなあ、と素人は苦笑するのみ。
 むしろ叶らの大学の先生、根上淳の、ダサダサ中年振りが、かわいい。

渡辺邦男「女の教室」
 阿佐ヶ谷にて。「映画プロデューサー藤井浩明 大いなる軌跡」特集。59年、大映東京。
 「投資令嬢」とは逆に、野添ひとみが主演、叶順子が助演。野添は、このころは清楚な魅力があったが、「投資令嬢」になると、ケバい女優メイクが、本来の美質を、そいでしまう。アイドル女優が、大人の女優に脱皮できなかった典型例か。
 そして、若い女優でありながら、ヨヨヨと泣き崩れるさまが、あまりにクサい演技で。どこのドサまわり芝居かと。
 あるいは、早撮りB級娯楽専門の、渡辺邦男が、なれない文芸調?ドラマに、挑戦したゆえか。
 室内での横移動撮影も、渡辺がやると、数カットのショットを、ワンテイクで早撮りするためのようにしか見えないのは、偏見か。
 あるいは、壁抜け撮影(と、いうのか?)、野添が、部屋に入るドアをノックして、開けると、キャメラも横移動、そのまま室内に入る。つまり、ドアのついた壁が、少ししかないため、キャメラが壁をスルーするかのようにして、室内に入れる仕掛けの撮影法。
 お話は、女子大の医学部学生たちの群像ドラマ、まあ、さして云々することのほども。指導教官・川崎敬三の、ころころ変わる心理は、あまりにいい加減。原作未読のまま断言しちゃうと、吉屋信子原作の、対立する女同士のライヴァル関係(毎年ひとりしか受賞できない学長賞を、親友の野添と叶が、争う)と和解、このいかにも吉屋らしい「女同士のメロドラマ」を、監督と長谷川公之の共同脚本が、味気ないものにしてしまった?
 
弓削太郎「殺られる前にやれ」
 阿佐ヶ谷にて。「映画プロデューサー藤井浩明 大いなる軌跡」特集。58年、大映東京。
 出所したばかりの宇津井健は、入所の原因であり、なおかつ自分の女をレイプし、自殺に追い込んだ、町のボス・高松英郎への、復讐にいたる。
 そのための方法が、高松が闇取引するダイヤの強奪というのが、イマイチ、ぴんと来ないが。そのために、藤巻潤、大辻伺郎、蛍雪太郎(現在の蛍雪次郎が、その名前をパクったことで有名な)らと、チームを組む。まあ、何度目かのパクリか、井筒和幸凡作「黄金を抱いて翔べ」にいたる犯罪チームもの。
 通常の大映犯罪もので、特に云々するほどでもないが、いつもは硬骨好青年の宇津井では、田宮二郎の爽快感もなし。

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by mukashinoeiga | 2013-06-12 09:27 | Trackback | Comments(0)