森崎東「喜劇 特出しヒモ天国」芹明香池玲子山城新伍カルーセル麻紀絵沢萠子藤原釜足川谷拓三下絛アトム川地民夫

芹明香絶好調! 75年、東映。渋谷にて「芹明香は芹明香である」特集。
 個人的には森崎東は、苦手で。なんだかその個性と相性が合わないらしく、いつもそこそこしか、面白くない。
 本作も、作品的には、ビミョーだが、何より芹明香が大フィーチャーされ、芹明香ならではの、というか芹明香にしか演じられない役を、涼しい顔で、演じてしまう。

 若い娘なのに、顔がすすけたホームレス。
 なおかつアル中。
 初めてのストリップ中に、意図しない放尿の果て、舞台から滑り落ち、そのまま床で爆睡。
 こんなキャラを演じてサマになる女優は、貴重過ぎて、当時ですら芹明香の一択か
 現在では、無名女優にしか、いないだろうか。
 つまり、この役は、限りなく芹明香ありきの企画なのだろうか。

e0178641_2156537.jpg喜劇 特出しヒモ天国(Movie Walker HPより)
社会の底辺で生きるストリッパーと彼女たちのヒモとのつながりを描いたセックス喜劇。脚本は「青春トルコ日記 処女すべり」の山本英明と松本功、監督は「街の灯」の森崎東、撮影は「日本仁侠道 激突篇」の古谷伸がそれぞれ担当。
京都、ストリップ劇場・A級京都。舞台で踊っているのは看板娘のジーン・谷である。そのショウをポーと見つめているセールスマンの昭平、変装した大西刑事。ショーが終るや大西は舞台にかけ上り、踊り子全員を逮捕した。仰天した社長の亀井は、身代りに昭平を口車に乗せ臨時の支配人に仕立て警察に送り込む。三日後、昭平は釈放されたが会社をクビになったため、そのまま支配人役を引き受けることにした。
山城新伍 池玲子 芹明香 カルーセル麻紀 絵沢萠子 森崎由紀 藤原釜足 川谷拓三 下絛アトム 川地民夫

 しかし、とはいえ、これが神代だったら、もっと映画は輝いたはずで、森崎東映画としてはそれなりに面白いものの、うーん、いまいち。
 芹明香らが野坂昭如「男と女の間には」を歌うのは、明らかに神代映画の影響か。

 というのも、本作の主演・山城新伍が、かなりヘン(笑)。
 普段はチャラいキャラで、アドリブ連発の彼の、演技が固い硬い。2枚目半の役なのに、演技が、彼にしてはスクエア過ぎ、なんだかアドリブ一切なしの印象で。
 宴会映画ともいわれる森崎映画で、これは、なんだかイメージ違う。
 それに宴会映画というなら、ストリップ小屋の隣の寺の住職・殿山泰司も、何らか絡むべきではないか。全く殿山が絡まない、少なくとも「トナリなんだから、顔パスで入っていく」などの、ありがちなくすぐりは、あるべきでは。
 さらにいえば、老人ヒモがさまざまに弄られ、羞恥プレイまがいの演技なのだが、これを演じるのがヴェテラン藤原釜足
 うーん、なんだか、見ていて、痛々しい。痛々しさが狙いなら、別に構わないが、単純なコメディとしては、これはヤバいだろ(笑)。
 藤原釜足が演じれば演じるほど、見ている側が、いたたまれないという。
 うーん、なんだか、森崎宴会映画としては、ランニングタイムの短さゆえか、東映ゆえか、未完成で。

 森崎宴会映画としては、不満。
 しかし、繰り返すが,芹明香は、唯一無二の絶品。
 松竹の監督が東映に出張り、東映の山城と池を主演に、しかし実質は、東映生まれ、日活育ちの芹明香を大フィーチャー。でも、その1タス1タス1タスが3に、とどまったというところか。

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by mukashinoeiga | 2016-11-13 21:57 | 神代辰巳猥歌 揺れた俗情 | Trackback | Comments(1)

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Commented by mukashinoeiga at 2018-05-27 22:50
森崎東「喜劇 特出しヒモ天国」へのセルフコメント。
 同時上映のついで見再見で本日。やっぱり芹明香は、ワンアンドおんりぃや。絶対の魅力。ビミョーな関西弁もまたよろし。  昔の映画
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