隠れた傑作「巨人 大隈重信」に、しびれよ!
ただいま、京橋フィルムセンターでは、三隅研次特集を3月まで、上映中。
この特集に、傑作、快作は数多いが、14日の三隅研次「巨人 大隈重信」は、絶対に、見逃すな!(笑)
ということで、三隅研次映画のオススメを、簡単に。
まず、一隅目。
三隅を語るに、欠かせないのは、いわゆる「剣」三部作。「剣」「剣鬼」「斬る」。
しかし、これは後付で、どこぞの映画評論家が、命名した、というかカテゴライズしたもの。
監督も、主演者も、三部作なんだ、という意識は、ない。
しかし、主演は雷蔵以外ありえなく、監督は三隅以外は、ありえない、超絶美の映画だ。この二人のどちらかが、違ってもありえない、奇跡のコラボと言うしか、ない傑作だ。
特に「剣」など、主演が雷蔵であったればこそ、監督が三隅であったればこその、奇跡。まさしく天の配剤というべきだ。
同様に雷蔵「眠狂四郎」シリーズ、「大菩薩峠」シリーズ、カツシン「座頭市」シリーズ、ワカトミ「子連れ狼」シリーズも、素晴らしい!
そして、二隅目。
三隅といえば、こういったストイックなちゃんばらモノばかりが注目されるが、意外と言っては失礼か、実は女性映画にも、傑作が多い。
場内大爆笑必須の「女系家族」は言うに及ばず、藤村志保が超絶によい「なみだ川」「古都憂愁 姉いもうと」、「白木屋駒子」「婦系図」の、なみだなみだの傑作たち。
ヘタな女性映画専門監督たちが、はだしで逃げ出すクオリティ。特に藤村志保主演作は絶の品。
さらに、三隅目。
そして異色の傑作「巨人 大隈重信」。感想駄文済み。 この、きわめて非日本的な、非日本映画的な、ロゴスと政治言語の怒涛は、いったいナンナンダ。
雷蔵と三隅のベストカップリングも素晴らしいが、ウツケンと三隅の、奇跡のコラボも、また、素晴らしい。
また、本作は、大隈の多彩な交友関係もあって、特に、男性大映脇役が大量出演。まさに大映脇役辞典というべきで、その意味では大映ファン、もーおなか一杯(笑)。
結論だ(笑)。
三隅、隅に置けないねー。
★映画監督 三隅研次 | 東京国立近代美術館フィルムセンター★
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by mukashinoeiga | 2016-01-11 20:45 | 三隅剣児女なみだ川と大魔剣 | Comments(4)
「早稲田大学」というタイトルでは、出身者、関係者に、観客を限定しかねない。それでも、それだけで、客は来る、という東映の判断ですかね。
いっぽう「巨人 大隈重信」なら、お札を持っているだけの庶民にもアピールできる、と踏んだ?大映の思惑は外れ、一部映画ファンにのみ知られる状態に。
おお、未見でしたか。期待しすぎで、大映同様、当てが外れなければ、いいのですが(笑)。
なんせ、犬養毅に、仙波丈太郎など、普通なら考えられない大映脇役陣総出の、濃い映画ですからね。ほどほどに乞うご期待(笑)。 昔の映画
期待してかえって、がっかり、という結果にならず、何よりでした。無論、期待にこたえたのは、ぼくではなくて、三隅であり、ウツケンなんですが(笑)。
宇津井健のベストパフォーマンスは、どのあたりでしょうか、大映時代、新東宝時代、そしてオールタイムも御教示いただければ、さいわいです。
三浦友和以上の「永遠の好青年」なので、軽く見られている節もありますが、なかなか、いいです。特に本作の融通無碍な快演。
なお、大山健二については、今回、目視(笑)いたしました。そのうち、「最高作を再考」てな感じで、御報告いたすんで、あるんである(笑)。 昔の映画