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黒沢清「トウキョウソナタ」TOKYO SONATA

 渋谷にて。「カンヌ凱旋 黒沢清レトロスペクティブ」特集。08年、「トウキョウソナタ」製作委員会。
 ロードショー時に続く、同時上映ゆえの再見。
 初見時、まあたいしたことない映画だなあ、とおもったが、今回は、やや良、といったところか。そもそも、ぼくが黒沢清映画を見て、いつも感じるのは、サスペンス/ホラー描写に美点を感じつつ、
 面白いといえば、面白い。
 つまらないといえば、つまらない。

と、いう二言に、尽きる。
 後半四分の三に至るまで、センスはあるんだろうが、凡庸なホームドラマが続き、やっとどん詰まりに、コミカルな強盗・役所広司が笑いを取り、映画が活性化していくが、また、凡庸に、映画は終わる。

黒沢清「トウキョウソナタ」TOKYO SONATA_e0178641_11194489.jpg『トウキョウソナタ(35mm)』公開:2008年 <渋谷シネマヴェーラHPより>
監督:黒沢清
主演:香川照之、小泉今日子、小柳友、井之脇海、井川遥、津田寛治、児嶋一哉、役所広司
各々の役割に疲れ孤独を抱えた家族たちが、あり得ない体験を経て再生する物語。小津が『東京物語』で戦後の家族崩壊を描いて50年、個人にまで分断され軋む家族の姿を描き、多くの国際映画祭で受賞した傑作。©Fortissimo Films/「TOKYO SONATA」製作委員会

 美点は、小泉今日子だろうか。
 彼女は、いくら年を食っても、いつも、甘ったるいアイドル声で、甘ったるいアイドル演技しかしないのだが、本作では、さすがに演技派・香川照之との共演ということもあってか、アイドル演技では、ない好演。
 さすがの香川照之も、かすむ(笑)ほどだ。
 そして初見時にも感心した覚えのある、夫婦の子供の担任役・アンジャッシュ児嶋一哉の、驚きの快演。当時、これから児嶋は役者の仕事が増えていくのかな、と思ったが、その後の活躍を目にしたことがない。これは、どうしたことか。不思議でならない。

 ラストは、その子供が、音楽専門私立中学に入学すべく、公開ピアノ審査に望み、審査員の前でピアノを弾く。
 ぼくはてっきり、「ピアノが弾ける子役」を使ったのかとおもったら、どうも指使いなどが、ぎこちない感じ。ああこれは「ピアノが弾けない子役」に、特訓しただけだな、とわかる。
 というのも、彼の前に弾く子供エキストラの、演奏「演技」が極めてナチュラル。そのあとだけに、この子役のぎこちなさが、素人目にも、丸わかり。この子役のときだけ、大勢の観衆・学校関係者が、わらわらと押し寄せ、この子役の演奏に聞き入る、というのが、あまりに不自然。このラスト、明らかに「すべった」な、と。
 凡庸さを毛嫌いする(笑)教授のモトで学んだ、自他共に認める弟子であるにもかかわらず、結局凡庸さのワナに落ち込んだ、と見るのは、凡庸なワタシの偏見でしょうか(笑)。

 ピアノ少年は次男。長男は、フリーターを経験して後、なぜかアメリカ軍に志願して、アメリカ軍軍属?外国人傭兵?となり、志願後、すぐ中東に派遣される?という、意味不明の展開
 こんな使い物にならないシロウトを、すぐに激戦地に派遣するなんて、わけのわからない展開。
 これは日米安保条約が改定されれば徴兵制、今回の安全保障法制が国会通過すれば徴兵制という、戦後半世紀以上、嘘をつき続けてきた左翼狼少年の、妄想でしょうか(笑)。
 以下、2ちゃんからの、引用。

60年安保←戦争する国になるぞ!
70年安保←戦争する国になるぞ!
旧日米安保指針←戦争する国になるぞ!
防衛費制限撤廃←戦争する国になるぞ!
PKO活動参加法←戦争する国になるぞ!
周辺事態法←戦争する国になるぞ!
有事法制化←戦争する国になるぞ!
印度洋給油←戦争する国になるぞ!
イラク派遣←戦争する国になるぞ!
防衛省昇格←戦争する国になるぞ!
海賊対処法←戦争する国になるぞ!
特定秘密法←戦争する国になるぞ!
集団的自衛権←戦争する国になるぞ!
安全保障法制←戦争する国になるぞ! ←NEW! (引用終わり)

 なお、ここには漏れていますが、小選挙区制導入の際にも、戦争が出来る国になる、徴兵制だ、と、妄想を吐き続けたのが、戦後左翼の、老いも若きもの、妄想煽動嘘八百の、バカの一つ覚え ですな。

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by mukashinoeiga | 2015-09-30 04:35 | 旧作日本映画感想文 | Comments(0)

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