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篠田正浩「夕陽に赤い俺の顔」

 京橋にて。「特集・逝ける映画人を偲んで 2013-2014」特集。撮影・小杉正雄の追悼による上映。
 ひどい(笑)。ひどすぎる(笑)。
 最初の1分で駄作を確信し、それは揺らぐことなく、終始一貫駄作ぶりを維持し、最後まで続く。
 一瞬たりとも、輝くシーン、輝くセリフも、ない。
 いくら生涯駄作率9割強の篠田映画とはいえ、これは篠田映画史上最凶の駄作振りではないか(笑)。
 脚本寺山としても、これは黒歴史というべき、汚点だろう(笑)。ちっとも面白くもセンスもないんだもの。

e0178641_23192327.jpg夕陽に赤い俺の顔(82分, 35mm, カラー) <フィルムセンターHPより>
1961 (松竹大船) (撮)小杉正雄 (監)篠田正浩 (脚)寺山修司 (美)梅田千代夫 (音)山本直純 (出)炎加代子、岩下志麻、川津祐介、渡辺文雄、小坂一也、三井弘次、諸角啓二郎、内田良平、水島弘、平尾昌章、菅井一郎、柏木優子、神山繁、西村晃
建設業界の黒幕が、自らの不正の秘密を握る女性記者を襲うため8人の殺し屋を雇うが、そこへ1人のガンマニアの青年が現れる。篠田正浩=寺山修司のコンビによるパロディ精神にあふれたアクション・コメディ。1940年に松竹大船に入社した小杉正雄は、篠田の松竹時代の作品をすべて手がけ、本作では篠田自ら「日本映画のポップアートのはしり」と呼ぶ画面を実現した。

 ポスターもイモだねー(笑)。
 実際の川津は映画では、もっとカッコイイのだが、まるでダサい。
 おそらく、本作の発想の原点は、先輩同僚助監督・鈴木清順らが日活に行き、その日活アクションの活躍ぶりを見て、いや、もちろんインテリ篠田としては、監督になったからには、いろいろ映画をお勉強しただろう。
 古臭いメロドラマを引きずる松竹も、日活みたいに、若者に受けねばいかん、と日活アクション風を、目指したのだろうが。
 そもそもタイトルからクルットル(笑)。
 日活無国籍アクションのパロディを目指し、「夕陽に赤い」まではともかく、「俺の顔」って、なんだ、「俺の顔」って(笑)。
 「無意識過剰」の日活アクションを、インテリ篠田がパロディ化、しかし「夕陽に赤い俺の顔」とは、三等インテリの自意識過剰が露呈してませんかい、えー篠田のダンナ(笑)。
 つまり当時は、そのかっこよさが、アンちゃんたちに受けていた日活無国籍アクションを、パロディ化するとしたら、ダサい映画にしなければなるまい、なんてフクザツなことはもちろん考えていなかっただろうから、日活風を松竹が真似っ子したから、ダサくなった、清順風を篠田がカーボンコピー(死語なのに、いまだにロートルの政治記事に出てくるのは、解せない)したから、ダサくなった、ということかな。
 殺し屋は、人を殺していればいいのであって、延々殺しの美学?を語り続ける、その非アクション性、三等インテリの語るに落ちるダサさは、まるで翌年作大島渚「天草四郎時貞」(感想駄文済み)の一年前のパロディみたいだ。松竹ヌーベルバーグの、非映画性も、ここにきわまれりか。清順フォロワー第一号?のダメさ、というところかしらん。
 ただまあ、センスのよい無駄話であるならば、タランティーノに、受け継がれて入るのだけれども。

 俳優はみんないいのに、映画はダメダメ。美術もそこそここいいのに、映画はダメダメ。
 殺し屋では、三井弘次、古典的殺し屋衣装・諸角啓二郎、ドクター水島弘、センチ平尾昌章がグッド。女優も炎加代子、岩下志麻、ダンサー兼殺し屋兼西村晃愛人の柏木優子、みんないい。でも柏木優子、西村晃の口や胸にキスなんて、うーん(笑)。
 諸角啓二郎の出ずっぱりなんて、のも、珍しい。
 個人的には、殺し屋コーディネーター神山繁の、ニヤケ顔が生理的レヴェルで不快で不快で仕方なかったのだが、意味不明にも殺されて、以後登場せず。本作の数少ない美点で(笑)。
 唯一笑ったのは、女殺し屋がナギサという役名で、「どうした、ナギサ」「がんばれ、ナギサ」「裏切ったな、ナギサ」と罵倒されるところか。ちなみに演じた炎加代子は、大島渚映画にも、出ている。
 こういう日本映画が誇る(笑)ダメ監督が、のちに大学教授になって、学生に映画を教えるなんてえのも、信じられないが、まあ現役選手時代には芽が出なかったものが、指導者になって、勝利監督になるというのも、スポーツ界では、ありがちか。

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by mukashinoeiga | 2015-08-05 23:20 | 篠田心中岩の下志麻 | Trackback(7) | Comments(2)

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Commented by お邪魔ビンラディン at 2015-08-06 00:51 x
まず、左側のイモ画像は「ポスター」ではなくてDVDのジャケットです。(右下をよく見ましょう)当時のポスターであれば、新人であった篠田正浩の監督名のみを大きく書くということはなく、川津祐介のカッコよさやヒロイン岩下志麻の美しさを強調しつつ、クセのある脇役たちの顔を俳優の序列に従ってアップで並べて行き、そこに一行か二行程度の惹句(コピーとかキャッチフレーズと言う方が分かりやすいかな)があしらわれるデザインとなっていたはずです。
この映画のダサさは、当時の最新の流行がいま見るとダサくてしょうがなく見える(が、もう少し時間が経つと、かえってレトロな味が出てくる)といった事情によるもので、小生などは、パーティーのシーンで「ヒッチコック・マガジン」の表紙が一瞬アップになるのを見て、思わず、ニヤリとしてしまいました。タイトルから最初に川津祐介が登場する射的場のシーンあたりまでは、それこそ当時の感覚で「日本映画のポップアートのはしり」と言うことが許される程度には輝いていたと思います。その後の物語の展開について「ちっとも面白くもセンスもない」というのは御説のとおりですが、寺山脚本の意図は、あらすじをあえて陳腐なものにしてパロディを作ろうという確信犯的なものであったはずなので、「黒歴史」とまでは言えないと思います。少なくとも、井上梅次のミュージカルシーンよりは、風化がはなはだしくない。
ラスト近くで小坂一也が倒れるシーンは「勝手にしやがれ」のパロディのつもり(とスタッフたちが思い込んでいるんだろうな)として許すにしても、諸角啓二郎が何発弾が命中しても苦しまないとか、利き手を負傷したはずの川津祐介が次のシーンで平気でリボルバーで対戦するなど、いくらパロディでも無神経にすぎますわな。
Commented by mukashinoeiga at 2015-08-06 02:10
篠田正浩「夕陽に赤い俺の顔」へのコメント、お邪魔ビンラディンさん、ども。
>まず、左側のイモ画像は「ポスター」ではなくてDVDのジャケット

 それは承知しておりました。ポスターに必須の出演・スタッフのクレジットもないしね。ただ、手っ取り早くネットに出てくる画像が、あれしかなかったものですから。すいません。

>パーティーのシーンで「ヒッチコック・マガジン」の表紙が一瞬アップになるのを見て、思わず、ニヤリとしてしまいました。

 ああ、小津の佐田啓二の早川ポケミスと同じ、ないし対抗しているのかなあ?と思いましたが、当時の先鋭的なエンターティンメント関係者なら、EQMM・ポケミスやヒッチコック・マガジンは、目配りの対象内でしょう、というところで。

>井上梅次のミュージカルシーンよりは、風化がはなはだしくない。

 いやあ、あたしゃ、むしろ井上ミュージカルのほうが、いつの時代にもポップでキュート(笑)な、エヴァーグリーンだと思いますよ。  昔の映画
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