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野村浩将「野戦看護婦」日本メジャー映画初のレズビアン映画!?南風洋子折原啓子鶴田浩二宮城千賀子

日本初のレズビアン映画なのではないか!本作は。
ユーチューブにて。53年、児井プロ=新東宝。

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 前項渡辺邦男「あばれ行燈」の流れで、ユーチューブを見はじめたら、なんと驚きの発見!
 なんとなんと。
 信じられない新?発見だ。
 なお「あばれ行燈」との、つながり、アップ画像のタイトルからして、同じアップ主は、鶴田浩二に注目しているようだが、ツルコウはわずか3シーンにしか出ない特別出演格。
 いずれにせよ、ともに宝塚男役スタアだった、南風洋子と宮城千賀子が、当時のメロドラマ・ヒロイン、折原啓子を、中山昭二をライヴァルに、競り合う。いや、それ、話、盛りすぎ(笑)。
 実際には、折原啓子に恋するのは南風洋子で、宮城千賀子は、それをいさめる役回り。
 それはそれで、ちと残念なんだが。
 しかし、一見生真面目な、例によって、例の<戦後左翼的風潮における反戦気分のエートス>風の映画の本作が、実は女性の女性への恋愛感情を扱う映画になってしまったとは、いったい。

野戦看護婦 新東宝映画 鶴田浩二
2014/03/18 に公開
1953年/新東宝映画/モノクロ/91分/
監督:野村浩将
出演:鶴田浩二、南風洋子、中山昭二、宮城千賀子、折原啓子、水島道太郎、藤田進他

 特に前半は、折原啓子に恋する南風洋子のパッション炸裂(当時のレヴェルで)。
 後半は普通の戦争映画(割と力がこもっている)になるが、それでも、後年華のないオバサン女優となる南風洋子の、さすがは宝塚男役スタアだった華を見せる。特に、死に行くときの美しい顔!
 また、安部徹が南風洋子を、小川に突き落としての過剰な攻撃は、女に恋する女への、男からの執拗な反撃を思わせ、異常である。
 (当時としては)きわめて異常かつ過剰な描写により、あえて傑作とする。

 なお、劇中野村浩将の戦前大ヒット作「愛染かつら」を、演芸会で看護婦らが主題歌を歌い、上原謙・田中絹代コンビの演技を、男装の南風洋子と看護婦姿の折原啓子が再現する。
 このつながりで、野村浩将が監督起用された?のだろうが、男と女のメロドラマが、女と女のメロドラマに変容したのは、面白い。
 ただ、折原啓子は中山昭二が好きなので、南風洋子は、一方的な片思いなのだが。
 また、折原啓子と宮城千賀子は、きわめて似た顔なので、ユーチューブの小さい映像では、しばし、どちらがどちらか混乱するほどだが、この類似は、ドラマの中では一歩身を引いた宮城千賀子の、鏡像性というものも想起させる、と見るは、筋違いか(笑)。
 なお、生ぬるい野戦病院描写は、たとえば増村保造「赤い天使」と比べると、コントレヴェルとは、失礼か(笑)。
 また、わずかしか出ないが、ツルコウ鶴田浩二の、根っからのスタア性は、本当に、うれしくなっちゃうよ。

★Movie Walker★に、タイトル検索で詳細な作品情報あり。簡単な作品解説、あらすじ紹介(企画書レヴェルの初期情報の孫引きゆえ、しばしば実際とは違うが)。
 なお、上記Movie Walkerによるあらすじ紹介も、驚き。映画を見たあと、お読みいただきたいが、南風洋子は中山昭二を好きで、その恋のライヴァル折原啓子を見殺しにする、と。
 じっさいの映画では、折原啓子と仲のよい中山昭二を、嫉妬のあまり見殺しにしようとする。
 この逆転は、なんなのか。最初はそういう企画だったのを、映画製作の中で逆転してしまったのか。それとも、レズビアン映画であることを隠蔽しようとしたのか。謎だ。
 なお蛇足。江見緑哉とクレジットされるが本名だろうか、相変わらずの変質者演技がうれしい(笑)。
◎追記◎本作を<戦後左翼的風潮における反戦気分のエートス>風、と書いたのは、いささか、自分でも気になった。反左翼組合勢力が結集して東宝から離脱した新東宝には、そういった左翼的風潮とは違った、いろいろの映画があるからで。
 
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by mukashinoeiga | 2014-11-14 16:21 | 傑作・快作の森 | Trackback | Comments(0)

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