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渡辺邦男「あばれ行燈」

 ユーチューブにて。56年、新東宝。
 ああ、なんという映画の悦楽。
 娯楽映画のエッセンスが、ぎゅうっと、凝縮している。

あばれ行燈〈映画)鶴田浩二 香川京子

1956年/新東宝映画
原作:子母沢寛 脚本/監督:渡辺邦男
出演:鶴田浩二、香川京子、田崎潤、花柳小菊、小堀明男、田中邦衛、
↑上記田中邦衛は、田中春男の間違い。

 鶴田浩二、スタアの喜び。可憐な香川京子。婀娜な姐さん・花柳小菊。
 紋切形の、定形の、何のテライもない演出と、編集の、愛らしさ。

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by mukashinoeiga | 2014-11-07 10:30 | 旧作日本映画感想文 | Comments(2)

Commented by お邪魔ビンラディン at 2014-11-09 00:36 x
これで音楽が鈴木静一だったらマキノ雅弘と見分けがつかなくなりますね。大蔵貢就任以前の中川信夫あたりも、同じレヴェルの娯楽作品をたくさん撮っていたわけですが、60年前の日本映画のレヴェルの高さには驚かざるを得ません。
「七人の侍」の大幅な予算と日程超過に東宝の経営陣から吊るし上げられた黒澤明が、「残りを早撮りの名手の渡辺邦男に仕上げてもらっては」と逆提案したというエピソードもあるくらいで、この監督の手腕であれば、多少のスケール感の縮小はあったとしても、それも十分可能であったでしょう。(その場合は、溝口の「西鶴一代女」の「補佐」を荒井良平監督が行ったような形で、共同監督ということになったのでしょうが)
小津安二郎研究家の田中眞澄さんも、生前、渡辺邦男への過小評価に憤っておられました。
Commented by mukashinoeiga at 2014-11-09 09:13
渡辺邦男「あばれ行燈」へのコメント、お邪魔ビンラディンさん、ども。
 早撮りのため、多少のセリフの噛みは無視。
キャメラの移動、首を振ってのパン、これで数ショットをひとつに収める経済性のため、カメラがよくよく動く。しかし、そのおかげで、流麗な映像を生む。
 料理屋の二階の乱闘シーンで、倒れかけの障子が、倒れきれない。「鶴田の顔が見えねえ、どかせ」と監督が叫んだか、いやたぶんキャメラマンだろうか、悪親分役の役者が、あわてて障子を除去。早撮りならでは。
 セットの使いまわし(乱闘シーン、川面のショット)も、たのしい。早撮りのよさが、詰まってます(笑)。

>小津安二郎研究家の田中眞澄さんも、生前、渡辺邦男への過小評価に憤っておられました。

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