関川秀雄「かも」梅宮辰夫大原麗子緑魔子蜷川幸雄原知佐子八名信夫浦辺粂子石橋蓮司
神保町にて。《エロスのある風景》特集。65年、東映。7/4(金)まで上映中。
なかなかの快作なり。
銀座・新宿界隈のキャバレー、バーのホステスたちと、彼女らを「玉転がし」(店から店への紹介・仲介、つまり「転売」を繰り返す)して荒稼ぎする現代版女衒・梅宮辰夫を描く。

ヒロイン緑魔子も、例によっていいのだが、第二ヒロイン、というか実質ダブルヒロイン・大原麗子もグッド。
まだ、幼い顔立ちに、例の独特の声、しかしまだ低くなっていない、高い声質。最高にキュートな声で、甘えてくる(笑)。
これでは、呉服屋番頭・蜷川幸雄ならずとも、何度だまされても大原麗子に、通いつめるのは、無理もない。
ちなみに、蜷川幸雄、これまで見た映画演技はいつもいまいちだったが、本作では、なかなか出色。といっても、素人演技の範囲内、役者稼業から撤退したのは、正解過ぎるくらい正解で。
さらにちなみに、この蜷川が、クライマックス(のひとつ)で大原麗子を刺すのは、溝口健二「偽れる盛装」を思い起こさせるが、それもそのはず、本作の脚本は、ミゾケンを師と仰ぐ成澤昌茂。
かも <神保町シアターHPより>
S40('65)/東映東京/白黒/シネスコ/1時間21分
■監督:関川秀雄■脚本:成澤昌茂■撮影:仲沢半次郎■音楽:内藤法美■美術:森幹男■出演:梅宮辰夫、緑魔子、大原麗子、原知佐子、北原しげみ、八名信夫、浦辺粂子
梅宮辰夫と緑魔子のコンビで連作された"夜の青春シリーズ"第四作で、女たちをカモに荒稼ぎする銭狂いの男(梅宮)と、カモられた女たちを巡る愛憎劇。緑魔子、大原麗子ら、新時代の都会的でアンニュイな女優たちの小悪魔ぶりが、独特のエロスを醸し出す。
ウメタツの内縁の妻・原知佐子、三番目のヒロインというべきホステス・北原しげみなど、女優陣は、総じていい。70年代の東映なんて、若い子はスケバンにしか見えず、若くない子は、ヤクザのスケか、ヤク中の売春従事者にしか見えない、という手合いばかりになってしまう。ああ、それと空手ガールね。
ホステスたちの寮の管理人オバサンに浦辺粂子。ミゾケン志向の成沢の、単独指名か。
なお、緑魔子をレイプする、ドモリの魚屋に、石橋蓮司。このころは、ヒロイン女優と、数分のちょい役と、格差がありました。
★同じトリオの、本作とは別の映画だが。
大原麗子ベッドシーン 【若い頃】
上記動画の大原麗子は、本作「かも」より低い声に。
大原麗子 サントリー レッド・オールドCM集 (追加・再編集)
雑居時代 (第1回) 石立鉄男 大原麗子
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★おまけ シモケンさんの快作編集
東映マーク総集編「東映行進曲」
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by mukashinoeiga | 2014-07-01 11:59 | 旧作日本映画感想文 | Comments(1)