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「事件記者」「事件記者 真昼の恐怖」

山崎徳次郎「事件記者」
 阿佐ヶ谷にて。「事件記者 BUN-YA SPIRITS」レイト特集。59年、日活、54分。
 シリーズ第1作。
 東京日報の相沢<へいへい>キャップ(永井智雄)のもとに沢本忠雄、中央日々報の浦瀬<バッキャロー!>キャップ(高城淳一)のもとに山田吾一が、それぞれ新人記者として、配置される。10作に渡る日活版「事件記者」シリーズの、始まり。
 二枚目好青年の沢本(当時日活期待の若手、あまりにさわやか過ぎて?若手のまま、終わったか)と、食い意地の張った三枚目・吾一の好対照。
 品川駅で、関西から帰郷したばかりのヤクザの組長が、拳銃で撃たれた。実は、その際に問題のかばんも奪われたのだが、中身は大量の白い粉。このことは、警察には黙っている、病院の組長。
 組長を撃って、その隙にカバンを奪うふたり組み。
 これが宍戸錠と、野呂圭介。
 なんと、以後の日活アクションとは真逆に、野呂がガンマン、宍戸が、スキ狙いでカバンをちょろまかす役割。
 初期のみにありえた、意外で、新鮮な役回り。心もち、野呂がアニキ風を吹かせているのも、後の日活アクションを散々見続けた目には、なんとも新鮮で、可笑しい。
 ただしクレジットは、宍戸が三枚看板の一角で、野呂が大部屋のその他大勢の扱い。役回りでは対等以上だが、これがスタア候補と日活子飼い大部屋の差。
 一時間以内のタイトさで、小事件サスペンスは、簡単にできる。このTVサイズの物語を、何とか90分に引き伸ばすために、才能のない監督と脚本家は、たいへん苦労して、観客は観客で、水増しされた凡作を、退屈をこらえて、見続ける。そういうお互いの苦労(笑)が、逆によくわかる、引き締まったサスペンス小作だ。 

★事件記者|Movie Walker★

山崎徳次郎「事件記者 真昼の恐怖」
 阿佐ヶ谷にて。「事件記者 BUN-YA SPIRITS」レイト特集。59年、日活、52分。
 シリーズ第2作。
 とても警視庁詰め事件記者の仕事とは思えないが、夏枯れの記事不足を補うため?新人の沢本忠雄記者が、写真部とともに、江ノ島の海岸めぐり。水着のカップルや、キスするアベックを、盗み撮り。まるで写真週刊誌波の三流取材だが、それをいいことに、映画は海岸の水着男女を撮りまくる。
 三流映画として、正しい。その海岸描写の、カメラワークも含めての、映画的楽しさ。
 さてそこで「貧血」で倒れ、死亡した若い娘から、話は、転がっていく。違法売血ビジネスの闇。
 以下、お定まりの展開だが、フォーマットをきっちり守って、上映時間分は、きっちり楽しませてくれるのは、言うまでもない。

★事件記者 真昼の恐怖|Movie Walker★

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by mukashinoeiga | 2014-02-09 13:18 | 映画版「事件記者」シリーズ | Comments(2)

Commented by さすらい日乗 at 2019-02-26 22:17 x
なぜ日活作品には頻繁に江の島水族館が出てくるのでしょうか。
言うまでもなく日活の社長で政商の堀久作が、国に手を廻して作った施設だからです。

新江ノ島水族館の社長は、堀雅彦と結婚した、藤井丙午の娘です。
Commented by mukashinoeiga at 2019-02-27 02:29
山崎徳次郎「事件記者 真昼の恐怖」へのコメント、さすらい日乗さん、ども。
 なるほど。系列会社ならロケも容易だったわけですね。
 昔の映画
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