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ロバート・ピロッシュ「二世部隊」ヴァン・ジョンソン

 渋谷にて。「映画史上の名作 10」特集。51年、アメリカ、MGM日本支社再開第1回公開作品。デジタル上映。
 イッコ前感想駄文スタージェス「バシュフル盆地のブロンド美人」同時上映ゆえの鑑賞。
ロバート・ピロッシュ「二世部隊」ヴァン・ジョンソン_e0178641_19162984.png 監督フルネームはロバート・ピロッシュ。
 原題Go For Broke!。これは、第二次世界大戦のアメリカ軍、イタリア、フランス戦線で活躍した第442部隊の合言葉。
 第442部隊とは、最大多数の戦死傷者を出したが、米軍中もっとも多くの感状と勲章を得、1946年祖国アメリカへ帰還した日系二世の所属部隊。
 新任のアメリカ人中尉ヴァン・ジョンソンが、初めて配属された第442部隊は「ちびでちんけ」な日系人満載部隊。若い中尉は、太平洋戦線で戦っている相手の日本軍と「同類」の日系人部隊に、違和感。ジャップ部隊から、転属して故郷のテキサス連隊に行くのが願い。
 ヤンキー青年と日系部隊が、どう信頼しあう戦友になっていくか、という映画。
 確かに長身ブロンドのヤンキー青年と、チビな日系人では、ヴィジュアル的にも、見劣りして、現代のぼくたちが見ても、居心地が悪い(笑)。
 しかし下記Movie Walkerによれば、登場する日系二世の俳優たちは、大部分が、実際の第442部隊の生き残りだという。どうりで兵士としての演技も板についている。白人であるドイツ兵と肉弾戦になれば、必ず大男の白人を、豪快に投げ飛ばす柔道技、というのが定番のお約束で、笑える。
「もし、俺たちが太平洋戦線に投入されるなら、帝国日本軍とも戦うよ」という、日本人の適応能力の高さ、職人志向?も、居心地が悪い一因だが、さすがに太平洋戦線に投入したら、敵味方の区別がつかん(笑)ということで、アメリカ政府としても、ヨーロッパ戦線に投入。まずは、よかった。
 イタリア、フランスは全面戦争のあおりを受けて、産業崩壊。極度の飢餓下に置かれる。そこを転戦する日系人兵士たちが、イタリア、フランスの白人の子供たちに、ガムや、チョコレートを分け与えるシーンも、見ていて居心地が悪い(笑)。
 「戦後」のアメリカ映画の「公平さ」志向を、垣間見せる映画ではアル。
 そして「昔のアメリカ映画」の、クラシカルな戦争映画を久しぶりに見て、楽しかったことも、また事実。やはりCGがないと何もできない現在の戦争映画とは、大違いだ。その映画美。

★二世部隊|Movie Walker★

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by mukashinoeiga | 2014-01-19 16:17 | 旧作外国映画感想文 | Comments(0)

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