蔵原惟繕「海底から来た女」「青い芽の素顔」堀池清

蔵原惟繕「海底から来た女」
e0178641_618721.jpg 阿佐ヶ谷にて。「蔵出し!日活レアもの祭」特集。59年、日活。フィルムセンター所蔵フィルム。
 原作・脚本・石原慎太郎の、湘南太陽族モノに、ホラーともいえないホラー風味が合体。珍品であるが、はじけない。 
 仲間たちに比べて、線が細い、ちょっとオトナシメの<太陽族>大学生川地民夫(もともとは裕次郎の弟分)が、自家所有のヨット(というが、素人目には、単なるボート)に、散々食い散らかされた魚の残骸を発見する。
 翌朝、ボートにたたずむ半裸の女性(筑波久子)を発見。これが、なんと、フカの化身で、つまりフカ女。
 しかし、魚養殖池の魚たちを食いあらしたとして、猟師達がリンチをもくろむ。川地は、何とかフカ女を助けたいと画策するのだが。
 蔵原としても、生彩を欠いた凡作。
 筑波久子は、非常に可能性がある女優さんで、時とところを得れば、スタアになりえたと思う。しかし、当時若手女優といえば、清純派オンリーの時代に、セクシー系であったため、肉体派?女優のカテゴリーに入れられて、しかし肉体派としては清純に過ぎる?ものだから、中途半端な、雑な扱いをされた。
 のち、アメリカにわたり、ピラニア Piranha (1978年)、ママ、泣かないで Forever and Beyond (1981年)、殺人魚フライングキラーPiranha Part Two: The Spawning (1981年)、ピラニア3D Piranha 3D (2010年)、ピラニア リターンズPiranha 3DD (2012年)を、プロデュース。その原点が、フカ女(笑)とは、皮肉な。というような、理に落ちてしまうのだが。まあ、凡作。
 筑波と川地民夫は、たいへん愛らしい。

★日本映画データベース/海底から来た女★
★筑波久子 - Wikipedia★
★元・日活看板女優75歳が福島復興にかける理由 (女性自身) ★

堀池清「青い芽の素顔」
e0178641_6185629.jpg 阿佐ヶ谷にて。「蔵出し!日活レアもの祭」特集。61年、日活。
 お金持ちの家の大学生川地民夫は、実は金を持っているのに、映画館の切符売り場で、手持ちの金がないフリをする。
 まんまと引っかかった吉永小百合は、実は お金持ちの川地に、映画代を気前よくおごってしまう。
 実は これは、川地が、友達のナンパ学生から聞いた、女の子を引っ掛ける方法。まんまと、吉永へのアプローチに成功。
 こんなナンパには引っかからないわ、と警戒しつつ、まんまと術中にはまる吉永。しかも、実は おもちゃ工場の女子工員(同僚に松尾嘉代ら)なのに、女子大生だと、見栄を張る。
 ここから始まる、ウソとウソとのお付き合い。
 これが浦山桐郎とか大島渚とかの映画ならば、まさに不幸のつるべ落としとなるのだろうが、そこは日活明朗青春もの。お互いのウソを許しあい、ウソから始まる恋もある、と、ハッピーエンド。
 吉永と川地民夫は、たいへん愛らしい。
 なお、小百合の実家は、母・奈良岡朋子と、姉が切り盛りする居酒屋。東京オリンピック開催を前にして、立ち退きを迫られている。
「オリンピックなんて、やらなきゃいいのに」と怨嗟の声。
 当時の東京オリンピック開催に伴う、いわゆる「町殺し」。しかし、たとえオリンピックがなかろうと、太宰治言うところのトカトントンの日本は、絶えず変貌していったことだろう。
 当時の東京のあれやこれやのドキュメントとしても、面白い。

★日本映画データベース/青い芽の素顔★
 ところで、女工員甲 金井克子って??

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by mukashinoeiga | 2013-10-21 23:53 | 旧作日本映画感想文 | Trackback | Comments(2)

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Commented by Hero at 2013-10-26 23:39 x
青い芽の感想
http://www.kinenote.com/main/public/review/detail.aspx?review_id=1232502
海底から来た女は前観たんですが,感想は書いてないです。
Commented by mukashinoeiga at 2013-10-27 00:07
Heroさん、ども。
 何の野心もないプログラム・ピクチャアは、60分で十分に、ひとつの物語を描けるのだ、とこの種の映画を見るたびに思います。そんな小品を、90分に引き伸ばすことほど、雑味を増し、シマリを奪うものなのだと。
 そして、何の野心もない小品でこそ光り輝いていた女優が、吉永小百合かと(暴言)。大作やら野心作やらでは、一向に光り輝かない、真のプログラム・ピクチャア女優かと(笑)。 昔の映画
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