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井上梅次「出獄の杯」

 阿佐ヶ谷にて。「娯楽の達人 監督井上梅次の職人芸」特集。66年、大映東京。
 一ヶ月違いで出所した、ム所仲間の、田宮二郎とアイ・ジョージ、ム所では仲がよかったが、娑婆にもどれば、対当する組にわらじを脱ぐ、というのはお約束。
 麻薬取引の現場に、いつもの着流し姿で殴りこみ、麻薬を奪う田宮。こんな特徴あったら、身元は、すぐばれるだろうに、なぜか、ばれないというのは、ちょっと納得がいかない。現代劇で、着流しというのは、超少数派なのに。
 しかし、この田宮と麻薬取引の関係、そして田宮にまとわりつく殺し屋、というのは、ついこのまえ駄文を書いた井上梅次「夜霧の決闘」と、ほぼ瓜二つ。イノウメ、使い回したな。
 「夜霧」でのツルコウの記憶喪失は今回採用せず、鶴田を泊めるバーのマダム・淡路恵子が、田宮の元手下・千波丈太郎夫婦のバーに変わり、ニヒルな殺し屋が三橋達也から、成田三樹夫に。その他、いくつかマイナー・チェンジ。
 しかし、田宮の魅力をもってしても、オリジナルには、やや負けか。
 クールでダンディで茶目っ気のある殺し屋は、明らかに三橋優勢。成田は茶目っ気がありすぎて?クールとダンディと茶目っ気を、統合できない(笑)。ランニング・タイムも20分少ないので「夜霧」での、主人公と雪村いづみの恋愛模様も、ばっさりカット。タイトな大映映画らしい。
 
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by mukashinoeiga | 2012-10-12 21:14 | 井上梅次:エンタメを呼ぶ男 | Comments(0)

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