佐藤肇「乱れからくり ねじ屋敷連続殺人事件」柴田恭平新藤恵美古城都 

 神保町にて。「美女と探偵~日本ミステリ映画の世界~」特集。82年、円谷プロ。
 ラストに、岩崎宏美「聖母(マドンナ)たちのララバイ」が流れる、テレフィーチャー。こういう、いわゆるTVの2時間ドラマを映画館でやるのも、貴重で。楽しい試みでした。
e0178641_0553985.png 泡坂妻夫の原作。かつての名物雑誌「幻影城」が生んだ、スタア作家。
 「幻影城」は当時のミステリ好きとしては、衝撃的な雑誌で、台湾出身の島崎編集長兼発行人の、趣味に走った雑誌作りには、ただただ感謝あるのみ。
 ただ、そこから出た<スタア作家>の泡坂妻夫は、それなりに面白いマイナーポエットなミステリ作家なれど、そこまで評判になるほどのタマか、と鼻じろむくらいの<活躍>で。本作も、はっきり言って、面白いんだか、つまらないんだか、どうでもいい内容で。なお松田優作主演の映画版「乱れからくり」も、公開当時見たが、これまた、面白いんだか、つまらないんだか、凡作という印象のみ、残る。ま、どうでもいいデキというところか。映画版も、TV版も、ともにどうでもいいということは、原作も、どうでもいいんだろう、たぶん。
 たぶん、本当に宝塚の男役出身と思われる、古城都なるおばはんが<宝塚出身の女私立探偵>となり、その助手のアルバイトが、若き日の柴田恭平。
 たぶん原作は読んでいるかと思うが、その凡庸な出来(たぶん)に、はるか忘却の彼方。サブタイのねじ屋敷なる表現に、このテレフィーチャーを見ても、いったいねじ屋敷とは何か、もはや推測もつかず。
 えんえんと、古城都が、事件の真相をしゃべり倒す。本格ミステリの映画化の欠点は、古今東西、探偵役がエンエン言葉で説明、映像的には、まったく面白くなく、映画として埋没してしまうという欠点を、このテレフィーチャーも踏襲。エンエンの説明台詞のどこが面白いの、という。小説なら、そのエンエンの説明台詞が、面白いところなんだけれどもね。映画と本格ミステリの相性の悪さを、本作も示す。
 なお、主要登場人物の乗った車を、宇宙からの隕石が直撃、主要登場人物が死亡、という、思い切りトリッキーなシーンがあるが、これほど大仕掛けなのに、まことに面白くないという、凡庸さ。
 新藤恵美(昔は、好きでした)、中尾彬、岸田森、菅貫太郎(! なれど、平凡な役の菅は、あくまでも、記憶に残らない平凡さ)、草野大悟故、ガッツ石松、など、クセのある脇役役者も、好演。


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by mukashinoeiga | 2011-07-08 23:06 | 旧作日本映画感想文 | Trackback | Comments(0)

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