杉江敏男「続・天下泰平」
阿佐ヶ谷にて。「昭和の大流行作家 源氏鶏太の映画アルバム 日々哀歓」特集。55年、東宝。
三船敏郎の東宝サラリーマンものは珍しいと、3時~杉江敏男「天下泰平」5時~「続・天下泰平」を、続けて見る予定だった。でも、3時からなんて楽勝じゃん。と、甘く、見たのが、間違いで。
ちんたら地元を出て、しかし、ぎりぎり。う、やべっ。さらに、阿佐ヶ谷直前でうとうと、電車を乗り過ごし、アウト(泣)。
でも、阿佐ヶ谷くんだりまで来て、そのまま帰るのもナニだし、「続」を見ることに。
ここら辺が、シリーズ物は順番に見ないといけないという、教条主義者、民主党支持者(笑)のHeroさんと違う、明朗なわたくし。
案の定、この時代の続編にありがちな、冒頭に前編ダイジェストの数分間。
で、その後の展開が、とんでもなく、もっさり。
三船は、前編で会社を首になったらしく、復讐のためブローカーとして、その会社の株を買い続ける。自分を首にした会社の乗っ取りが目的。
三船のサラリーマン姿、見れず。しかも、このつまらない映画で、生彩まるでなし。
お話がまるでつまらないので、役者も腕のふるいようもない感じ。前編、見ないで、ある意味正解。三船の珍しいサラリーマンものなのに、本当にもったいない。
三船の親友ブローカーに佐野周二、というのも、東宝映画としては、珍。三船が信奉する元社長(会社が乗っ取られて、今は総務部長に降格)に笠智衆。
ラスト、土手に佇む三船と笠。頭上を、米軍機らしい三機が轟音を立てて、通り過ぎる。
三船「この空のどこかで、今も原爆の実験、してるんでしょうねー」
笠「ああ、天下泰平だなあ」
ナニ、この、ボケ。ま、笠智衆だし。三船もなんと言っていいのか、そのまま、エンド。ま、これこそ天下泰平か。
by mukashinoeiga | 2011-02-25 00:28 | 旧作日本映画感想文 | Comments(0)