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伊丹万作「国士無双」

 京橋にて。「フィルム・コレクションに見るNFCの40年」特集。32年、千恵プロ=日活、無声、18ftp。
 長編だが、現在見ることができるのは、21分の短縮版(デジタル復元版)。チラシによれば、<2005年に、現存するパテベビー版(9.5mm)全2巻の前半と、後半に対応する梶田章氏寄贈の日活グラフ版(16mm)を合わせてデジタル復元を行った>ものだそうだ。
 製作当時は35mmであったものの、それぞれ小型版(ヴィデオやDVDがない時代に、家庭向きに市販された断片集)しか現存しないために、それらを改めて35mmに、ブローアップしたものだ。
 ふー、ややこしい。
 短縮版といわれると、ストーリーをダイジェストしたもの、というイメージだが、実際の映画を見ると、個々のエピソードのシークエンスが、いくつか残っているに過ぎない。実際は「断片」というべきか。
 で、内容だが。
 断片だけでも、わかる、この、ほのぼのとしたコメディー。
 若くて二枚目の、片岡千恵蔵が、にこにこモノの快演。
 時代劇なのに、スポークン・タイトルの字幕に「メンタル・テスト」と、でる。軽快なる万作演出の、センス。
 通して、全編、見たかった。
 なお、タイトルの「国」は旧字体。

by mukashinoeiga | 2010-07-11 07:25 | 旧作日本映画感想文 | Comments(0)

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