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丸山誠冶「山と川のある町」

 神保町にて。「東宝文芸映画の世界」特集。57年・東宝。
 東北の田舎町が舞台で、青年教師・宝田明がいて、<おませで多感な女子高生>雪村いづみがいて、彼女の家は町有数の金持ちだから、妻子もちの教師・小泉博を家庭教師に雇ってしまえる。
 恋ともいえない恋、明晰で知的な手紙を教師に送る雪村、ああ、やっぱり石坂洋次郎原作は、こうでなくっちゃ(笑)。
 吉永小百合が永遠の学級委員長ならば、雪村は永遠の冒険好き女子高生。ついに、このふたりは<大人の役>が似合わなかった。
 小泉の妻・津島恵子がこの中では唯一の<大人>で、そういう意味ではもったいないのだが、この明るく楽しい洋次郎戦後民主主義ホームルーム・ワールド、捨てがたい。日本の現実の戦後民主主義ホームルームは、実際には日教組や共産党社民党などの、暗さまっしぐら勢力が先導(扇動)したため、どんよりしたものになってしまったが。

by mukashinoeiga | 2009-07-15 00:10 | 旧作日本映画感想文 | Comments(0)

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