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大林宣彦「異人たちとの夏」風間杜夫秋吉久美子片岡鶴太郎名取裕子永島敏行

郷愁絶品、強襲オノミチ、もといイマイチ。そもそもやさしさファンタジーの善人大林が、鶴太郎・秋吉パートは絶品ながら、悪意満載のホラーを撮れる体質ではまるでなく、まあ幼児向けお花畑ホラー「HOUSE」は成功させても、本作のアダルトホラーの名取裕子パートの失速はやむを得まいて。
 水と油映画祭てなものがあったら、本作は真っ先に選ばれよう。
e0178641_945516.jpg 池袋にて「新作『花筐/HANAGATAMI』完成記念! ワンダーランドの映画作家 大林宣彦映画祭2017」特集。88年、松竹配給。

 ロードショー時には、地元映画館の映写だったので、場内見回りと称して、何十回となく、特に鶴太郎・秋吉パートを、立ち寄り観察しておりました。でも名取パートには、一回も入らなかったな(笑)。
 なとりの珍味は、大好きだけど、当時のぼくには、名取裕子は珍味過ぎて良さがわからなかった。ジジイになった今見ると、結構セクシーでいい女じゃん、とも思う。でも、まあ、やはり、顔が好みではない(笑)。演技は認める。て、完全に上から目線やね。

e0178641_94645100.jpg異人たちとの夏 監督:大林宣彦 (Movie Walker HPより)
1988年 松竹 108分
原作:山田太一 脚色:市川森一 出演:風間杜夫 秋吉久美子 片岡鶴太郎 名取裕子 永島敏行 ベンガル 笹野高史
原田英雄(風間杜夫)は40歳のシナリオ・ライター。妻子と別れ、今はマンションに一人暮らしをしていた。ある日、原田は幼い頃に住んでいた浅草に出かけ、偶然、死んだはずの両親に会ってしまう。二人は原田が12歳の時に交通事故で死亡したが、なぜかその時の年齢のまま、浅草に住んでいた。原田は懐かしさのあまり、浅草の両親の家へたびたび通うようになる。一方で、原田は同じマンションに住む桂(名取裕子)という女性と、愛し合うようになっていた。

 映画初出演の、柄にあった鶴太郎の絶品。
 ヤンキーな下町のお母ちゃんを、これまた絶品の品の良さで演じる、離れ業の秋吉久美子。
 大林監督トークによれば、
「当初は、久美子ちゃんは、名取裕子さんの役にキャスティングされていた。それをぼくがこれはちがう、と風間杜夫のおかあさんの役に変更した」
 というが大正解。
 そして年下の両親と「再会」して、驚きつつ甘える風間杜夫も、素晴らしい。

 ただ本作の瑕疵は、やはり名取パート。しかしその原因は名取裕子では、ない。いつも演技が不安定かつ、なんでこんなに風間を助けるんだ、と意味不明な存在の、永島敏行だ(笑)。これぞご都合主義の最たるキャラだ。まあ、そういっちゃうと、両親との再会もご都合主義なんだけども(笑)。
 無いものねだりでいえば、浅草パートは大林でも、名取パートは、他の監督にしてもらいたかった。清順?中川?テリー石井?池田敏春?石井隆?

異人たちとの夏-予告編-

 ユーチューブのコメント欄にもあったが、ほんとに下手な予告。二つもネタバレと、いう(笑)。松竹が本当に映画を理解していなかったのが、バレバレ。
水野晴郎 解説 "異人たちとの夏"

 地上波TVでの映画放映最後の輝きか。とはいいながらヴィデオ勃興の影響避けられず、あまり意味なさそうな番宣パンフの配布という。
「異人たちとの夏」ー回想

「異人たちとの夏」ー不思議なひと夏のすべての始まり

異人たちとの夏


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by mukashinoeiga | 2017-09-07 09:47 | いつか見た時をかける大林宣彦 | Trackback | Comments(2)

大庭秀雄「命美わし」三國連太郎笠智衆杉村春子佐田啓二桂木洋子淡島千景坂本武北龍二桜むつ子小沢栄

ウェルメイド人情喜劇。快作なり。
e0178641_202184.jpg 阿佐ヶ谷にて「一役入魂 映画俳優・三國連太郎」特集。51年、松竹大船。ついで見の再見。
 ここでは、前髪パラリの佐田啓二が堪能できる。
 なれない薪割りの肉体労働でフラフラのサタケイ、色男は金と力がなかりけりの典型だが、その薪割り程度でもハチマキ、そのハチマキにも、前髪パラリは、笑わせられる。
 ラストシーン、淡島千景との語らいで、兄・連太郎も、ついに前髪パラリ。おお連太郎、お前もか、と思ったら、次のショットでは前髪きっちり。
 まだイケメン時代の連太郎、サタケイばりの前髪パラリは、お気に召さないらしい。

命美わし (ラピュタ阿佐ヶ谷HPより)
1951年(S26)/松竹大船/白黒/79分 ※16mm
■監督:大庭秀雄/原作:八木隆一郎/脚本:柳井隆雄/撮影:長岡博之/美術:浜田辰雄/音楽:吉沢博
■出演:笠智衆、杉村春子、佐田啓二、桂木洋子、淡島千景、小沢栄、坂本武、北龍二、桜むつ子
自殺のメッカとして知られる有名なお濠。その側で暮らす図書館長一家は、ある晩身投げ寸前の二人の女性を救ったことから、町をあげての騒動に巻きこまれる──。当時の新進スタアを揃えた、大庭秀雄監督によるホームドラマの佳篇。

 戦後の電力事情のせいか、とにかく画面がクラい。大船あたりまでは電力回らなかったのか。フィルムの解像度も低い。しかし面白い。画面は暗いが、映画は明るい(笑)。当時のフィルム事情を反映してか、尺を端折り気味だが、かえってシマリが、出た。
 一家の長男・連太郎は正義ヅラの新聞記者。朝日当たりの支局記者か。今日の視点から見ると、被害者側に寄り添う振りして、被害者をさらに貶めるくずっぷりにしか見えない(笑)。
 弟サタケイに指摘されても、無神経にしらを切り、それは感傷だと切り捨てる。ここで、関係者である弟に、なぜ取材しないのか。
 三国の無能ぶりは、もっとある。
 お堀での自殺が相次ぎ、「一人二人を救っても、根本的解決にはなりませんよ」では、なぜ新聞でキャンペーン記事を、書かない?
 ラスト、市を挙げての自殺者供養、及び自殺者を助け続けた笠智衆の顕彰イヴェントを、三国はなぜ取材しない。
 忖度すれば、朝日新聞的には、犠牲者が減ることより、犠牲者が増えることの方が望ましいという立場か(笑)。

 笠は心優しい男を演じて絶品。ただ小津映画撮影直後なのか、濃厚な小津調演技なのが、やや可笑しい。
e0178641_2023870.jpg この笠の末っ子に、女子高生・小園蓉子。のちに妖艶な女を得意としたが、まだ初々しい。
 かつて一日違いで入水し、助けられた二人が、この縁で知り合い、子も授かる。この夫婦に、磯野秋雄&桜むつ子という(笑)。戦前やんちゃ次男のイメージの磯野と、戦後は妖艶マダムの印象の桜とのカップリングに、戦前戦後松竹ファンのあたくしとしましては、頭クラクラ(笑)。頭といえば、帽子を取って、杉村春子に帽子を振る磯野の頭は少し薄くて、ああ戦前は遠くなりけり。
 このポスターによれば川島雄三「適齢三人娘」のほうがA面扱いだが、キャスト上、本作のほうが、明らかに上だろう。松竹の編成、明らかにヘン。

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by mukashinoeiga | 2017-08-28 20:02 | 旧作日本映画感想文 | Trackback | Comments(0)

架空映画妄想キャスティングを特集新設しました

当ブログの特集(カテゴリ)を、また一つ増やしました。
 ま、内容はそのまんまなんですが、もっと妄想していたはずなのに、意外と少なかったなあ。
 特にヤマサツなんて、もっといっぱい妄想していたはず(笑)。ニフティ時代だったのか(泣)。

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by mukashinoeiga | 2017-05-08 19:50 | 架空映画妄想キャスティング | Trackback | Comments(0)

ベスト・オブ傑作・快作の森ほんとうの傑作はなんだ(予選)

 当ブログの特集(カテゴリ)の一つに、傑作・快作の森というのが、ある。
 いま現在、99作品が登録されている。
 これからベストテンを選んで見ようという、まあ酔狂ですな(笑)。

 しかし日本映画の傑作・快作は、おそらく何百作もあるだろうに、なぜ99作なの? と、疑問に思わる向きもあろう。
 まず、それについてエクスキューズしたい。

1 まず、当然ながらすべての傑作・快作を、一個人が、見切れるわけはない(笑)。

2 当ブログは、2009年に開始された。当然ながら、それ以前に、いわゆるスタンダードな傑作は、かなり見ているので、再見しない限り、当ブログには、書けない。つまり、基本となるような大傑作、具体的に言うと、小津成瀬黒沢の傑作などは、まず登場しない。
 小津成瀬黒沢ほどでない傑作も、再見しない限り、登場しない。

3 さらに言えば、監督別特集(カテゴリ)を新設するたびに、傑作・快作の森や旧作日本映画感想文から、どんどん引っこ抜き、移設されているので、むしろ増えるというより、減っていると思う。

4 つまり、2009年以降に初見・再見した傑作・快作のうち、監督別特集(カテゴリ)になるほど鑑賞作品数のない監督の作品がが、結果的に99作というわけだ。

 じゃあんまりたいしたリストじゃないじゃん、ともいえるわけだが(笑)。
 ではまず、99作品を、半分程度に、絞ってみよう。

e0178641_2138717.jpg佐伯清「色事は俺にまかせろ」上原謙高峰三枝子風見章子田崎潤
[ 2017-03 -15 03:30 ]
深作欣二「資金源強奪」欣也梅辰室田川谷喜和子明香松方山城名和今井天津敏
[ 2017-02 -17 23:21 ]
牛原陽一「邪魔者は消せ」赤木圭一郎
[ 2017-02 -10 01:53 ]
江崎実生「七人の野獣 血の宣言」
[ 2017-01 -09 01:18 ]
斎藤武市「白い悪魔」森雅之
[ 2016-10 -30 09:37 ]
石田民三「花つみ日記」高峰秀子
[ 2016-10 -09 10:59 ]
鈴木英夫「その場所に女ありて」司葉子
[ 2016-07 -20 04:16 ]
中平康「あした晴れるか」いづみ裕次郎
[ 2016-02 -24 02:20 ]
木村恵吾「花嫁のため息」「新妻の寝ごと」
[ 2016-01 -09 10:17 ]
田坂具隆「陽のあたる坂道」
[ 2015-11 -01 14:28 ]
松田定次「水戸黄門 天下の副将軍」
[ 2015-05 -23 00:00 ]
工藤栄一「大殺陣」
[ 2015-05 -22 09:14 ]
内田吐夢「黒田騒動」
[ 2015-04 -10 04:35 ]
野村浩将「野戦看護婦」
[ 2014-11 -14 16:21 ]
野村芳太郎「最後の切札」
[ 2014-07 -11 21:00 ]
野村芳太郎「張込み」
[ 2014-06 -01 09:47 ]
曽根中生「㊙極楽紅弁天」
[ 2014-04 -25 10:16 ]
大庭秀雄「花は僞らず(偽らず)」
[ 2014-03 -08 08:25 ]
中平康「現代っ子」
[ 2014-03 -06 00:49 ]
中村登「男の意氣(意気)」
[ 2014-03 -02 07:33 ]
番匠義彰「のれんと花嫁」
[ 2013-12 -05 23:34 ]
中川信夫「虞美人草」
[ 2013-11 -15 02:05 ]
野村芳太郎「素敵な今晩わ」
[ 2013-11 -11 23:43 ]
村山知義「初恋」
[ 2013-11 -09 00:49 ]
村山知義「恋愛の責任」
[ 2013-11 -05 23:34 ]
森永健次郎「美しき抵抗」
[ 2013-09 -30 00:03 ]
福田純「血とダイヤモンド」宝田明水野久美石立鉄男はデヴュー作
[ 2013-09 -19 23:07 ]
島津保次郎 「隣りの八重ちゃん」
[ 2013-07 -06 21:44 ]
中村登「日も月も」
[ 2013-06 -09 09:25 ]
牛原虚彦「進軍」
[ 2013-05 -16 21:49 ]
中川信夫「ひばりが丘の対決」
[ 2013-05 -06 20:34 ]
三池崇史「藁の楯」+「極道戦国史 不動」
[ 2013-05 -03 23:49 ]
阿部豊「大出世物語」
[ 2013-04 -11 02:37 ]
古川卓巳「逆光線」
[ 2013-02 -13 09:59 ]
川崎徹広「陽のあたる椅子」
[ 2013-01 -12 01:33 ]
川島雄三「女は二度生まれる」
[ 2012-12 -12 23:32 ]
鷹森立一「君たちがいて僕がいた」
[ 2012-10 -19 23:54 ]
長谷川安人「集団奉行所破り」
[ 2012-06 -12 01:07 ]
川崎徹広「豚と金魚」
[ 2011-12 -26 23:41 ]
吉村公三郎「自由学校」
[ 2011-10 -30 09:46 ]
成瀬巳喜男「なつかしの顔」
[ 2011-10 -23 00:44 ]
島津保次郎「兄とその妹」
[ 2010-09 -06 23:10 ]
村山三男「続・鉄砲犬」
[ 2010-08 -10 21:50 ]
衣笠貞之助「十字路」
[ 2010-08 -10 21:47 ]
望月優子「海を渡る友情」
[ 2009-12 -15 00:21 ]
島津保次郎「男性対女性」
[ 2009-11 -08 08:02 ]
柳瀬観「北国の街」
[ 2009-10 -11 22:04 ]
山中貞雄《パラパラ漫画アニメ》
[ 2009-09 -26 00:26 ]
石田民三「花ちりぬ」花井蘭子
[ 2009-09 -20 09:39 ]
石田民三「むかしの歌」
[ 2009-08 -09 20:13 ]
山村總「鹿島灘の女」
[ 2009-07 -12 21:28 ]
川島雄三「明日は月給日」
[ 2009-07 -12 21:26 ]

 これを、さらに、半分程度に、減らしてみよう。

佐伯清「色事は俺にまかせろ」上原謙高峰三枝子風見章子田崎潤
深作欣二「資金源強奪」欣也梅辰室田川谷喜和子明香松方山城名和今井天津敏
江崎実生「七人の野獣 血の宣言」
斎藤武市「白い悪魔」森雅之
石田民三「花つみ日記」高峰秀子
鈴木英夫「その場所に女ありて」司葉子
中平康「あした晴れるか」いづみ裕次郎
木村恵吾「花嫁のため息」「新妻の寝ごと」
田坂具隆「陽のあたる坂道」
松田定次「水戸黄門 天下の副将軍」
工藤栄一「大殺陣」
内田吐夢「黒田騒動」
野村浩将「野戦看護婦」
野村芳太郎「最後の切札」
野村芳太郎「張込み」
曽根中生「?極楽紅弁天」
大庭秀雄「花は僞らず(偽らず)」
中村登「男の意氣(意気)」
中川信夫「虞美人草」
野村芳太郎「素敵な今晩わ」
村山知義「初恋」
福田純「血とダイヤモンド」宝田明水野久美石立鉄男はデヴュー作
島津保次郎 「隣りの八重ちゃん」
牛原虚彦「進軍」
三池崇史「藁の楯」+「極道戦国史 不動」
古川卓巳「逆光線」
川崎徹広「陽のあたる椅子」
川島雄三「女は二度生まれる」
鷹森立一「君たちがいて僕がいた」
長谷川安人「集団奉行所破り」
川崎徹広「豚と金魚」
吉村公三郎「自由学校」
成瀬巳喜男「なつかしの顔」
島津保次郎「兄とその妹」
村山三男「続・鉄砲犬」
衣笠貞之助「十字路」
島津保次郎「男性対女性」
柳瀬観「北国の街」
山中貞雄《パラパラ漫画アニメ》
石田民三「花ちりぬ」花井蘭子
石田民三「むかしの歌」
山村總「鹿島灘の女」
川島雄三「明日は月給日」

 泣きの涙で(笑)約40作品に、減らした。
 今回の調査(笑)で成瀬巳喜男「なつかしの顔」が、いわゆる成瀬部屋に移行していなかったことを知る。
 これを成瀬部屋に移行して、一作品、減りました(笑)。

 さらに減らしてベストテンにするのは、また次回(笑)。

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by mukashinoeiga | 2017-03-27 21:41 | 傑作・快作の森 | Trackback | Comments(0)

「聖女と拳銃」は「セーラー服と機関銃」の原点か(笑)

鰐淵晴子特集モーニングが、2/12~4/15に、ラピュタ阿佐ヶ谷で開催される。
 モーニングショー「昭和の銀幕に輝くヒロイン 第84弾 鰐淵晴子」特集。
 なかでも個人的に注目しているのが、

e0178641_22552381.jpg2.12[日]-18[土]聖女と拳銃 (ラピュタ阿佐ヶ谷HPより)
1959年(S34)/松竹大船/白黒/66分
■監督:野崎正郎/原作:水沼一郎/脚本:光畑碩郎/撮影:鶴見正二/美術:浜田辰雄/音楽:加藤三雄
■出演:大木実、田代百合子、三井弘次、明石潮、諸角啓二郎、永井達郎、磯野秋雄
花売娘の真心が、暗い過去をもったヤクザ者の胸にほのぼのとした愛の灯をともす──。助監督部発行のシナリオ集に掲載された水沼一郎のオリジナル『人殺しのバラッド』をもとにした異色メロドラマ。

 無垢な少女と、男根の直喩というべき銃器を、対比させるというタイトルは、はるか後年の相米慎二「セーラー服と機関銃」を、思わせる。
 つまりこれこそ映画だ。セックスこそエンタティンメントだ。
 寄る年波で(泣)朝が嫌(や)と化している阿佐ヶ谷モーニングだが、ぜひともこれは見てみたい。

 他にも、
2.26[日]-3.4[土]明日はいっぱいの果実 (ラピュタ阿佐ヶ谷HPより)
1960年(S35)/松竹大船/白黒/88分
■監督・脚本:斉藤正夫/脚本:山田太一/撮影:荒野諒一/美術:岡田要/音楽:木下忠司
■出演:三上真一郎、杉浦直樹、姫ゆり子、桂小金治、山下洵一郎、小坂一也、大泉滉、左卜全、伊藤雄之助
田舎で弾丸拾いをしていた少女が兄を頼って上京。大人たちの思惑に巻きこまれ、危険と騒乱に満ちた大都会をめいっぱい体感する──。鰐淵晴子が快活な魅力を発揮!とびきりファンキーでキュートな風俗喜劇。

 なんてもの見てみたい。
 一方既見作の五所平「猟銃」野村芳太郎「春の山脈」酒井欣也「晴子の応援団長」桜井秀雄「この空のある限り」などの、当時の松竹新人監督の作品も、みんなウェルメイドな秀作で。
 川頭義郎「伊豆の踊子」番匠義影「三人娘乾杯」は、見たかどうか、記憶がないなあ。
 というわけで、この特集、要注目!

◎おまけ◎ああ、いいなあ。OLDモノとしては、こういう情報が、ほんとに貴重で(笑)。
よみがえる青春スター 女優編(芸能ニュース)
2015/04/30 に公開
原 節子、山本富士子、鰐淵晴子、司 葉子、佐久間良子、若尾文子

よみがえる青春スター(芸能ニュース)
2014/12/06 に公開
赤木圭一郎、高橋英樹、石原裕次郎、渡 哲也

よみがえる青春スター パート2(芸能ニュース)
2015/04/30 に公開
松方弘樹、千葉真一、高倉 健

よみがえる青春スター コメディアン編(芸能ニュース)
2015/11/06 に公開
藤田まこと、渥美清、伴 淳三郎、フランキー堺、森繁 久彌

昭和38年芸能ニュース


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by mukashinoeiga | 2017-02-07 22:58 | 業務連絡 | Trackback | Comments(2)

川頭義郎「あねといもうと」岩下志麻倍賞千恵子

きわめて「面白い」。65年、松竹大船。
e0178641_338218.jpg 阿佐ヶ谷にて「宮崎祐治・著→キネマ旬報誌・刊→より 東京映画地図2」特集。
 川頭義郎といえば、もちろん木下恵介の弟子筋にあたるわけだが、むしろ本作には、小津や成瀬を、感じる。
 なんでかなー、と考える。
 木下恵介といえば、数多くのヒット作をものして、松竹の名を高らしめ、しかし、今現在さほど、評価は、高くない。
 いや、それなりにリスペクトされてはいるが、小津や成瀬ほどではない。
 おセンチすぎる、とかお花畑過ぎる、ということもあるかもしれないが、ずぶずぶのメロドラマ作家でありながら、恋愛系メロドラマに弱い、恋愛系ホームドラマがなっていない、要するに男女間の葛藤メロドラマがほとんどない、という、木下固有の特殊事情のせいか、と思われる。
 男女間の成り行きに、なぜか(笑)関心がいかない、いうのは、メロドラマ作家としては、かなり致命的かと、思われる。
 その木下の弟子の川頭が、本作のような恋愛系ホームドラマを撮る際に、参照するのは木下ではなく、小津や、なかんずく成瀬であるというのも、道理で、本作は、かなり成瀬ティストを感じてしまった。

e0178641_3385540.jpgあねといもうと (ラピュタ阿佐ヶ谷HPより)
1965年(S40)/松竹大船/カラー/90分
■監督:川頭義郎/原作:佐多稲子/脚本:楠田芳子/撮影:荒野諒一/美術:梅田千代夫/音楽:木下忠司
■出演:岩下志麻、倍賞千恵子、中村晃子、久我美子、早川保、山村聰、轟夕起子、大辻伺郎、北林谷栄
田園調布の父子家庭の物語。長女・岩下志麻、次女・倍賞千恵子、三女・中村晃子という適齢期の三人と、娘たちの結婚問題に揺れる父。ここに亡き長男の嫁も加わって、それぞれの姉妹の新たな出発が描かれる。


 感想駄文済みの成瀬「おかあさん」が、ありえないくらいのエピソードてんこ盛りのジェットコースタームーヴィーであった。本作の、サクサク進む展開の速さに、それを感じる。そういう意味で、この映画の「流れる」速度は、成瀬並みで、くいくい展開していく快感がある。
 メロドラマでありながら、師匠の木下の、粘着性から、脱しているような。女々しいねばねば感がない、爽快さがある。
 まあ、木下的女々しいねばねばさも、好きなのではあるけれど(笑)。成瀬的、小津的な、さっぱり系?メロも、好きなんだよなあ。

 田園調布に住まう、中の上クラスの「部長さん」山村總、その娘たち、長女・岩下、次女・倍賞、三女・中村。
 父親の思惑、この家を維持していくに足る、それなりの収入の男に娘を嫁がせたい、と思うのに、倍賞は同僚の安サラリーマン早川保に惚れて、岩下も安月給の小学校教師・大辻司郎(ロンパリ気味の、老成したいかつい顔ながら、誠実な青年を好演)に思いを寄せ、思うようにならない。
 これに「事故で亡くなった長男の嫁」(きわめて成瀬的な設定)久我美子が加わると、義父・山村總の久我への親切が、山村が長男の嫁・ハラセツに懸想していた成瀬「山の音」も想起され、なにやら妖しい。
 まあ、健全な松竹メロだから、その懸念は、全く杞憂なのだが。しかし精力的な「四十八歳の抵抗」親父・山村總なので、全く油断ならない(笑)。
 三女・中村晃子のみ、恋愛エピソードがないのは、この手の四姉妹物としては瑕瑾だが、そのエピソードも入れると、とても90分には、収まらない。
 しかも彼女には、亡兄の未亡人・久我を、なにげに、ねちねちいびる小姑的役割があるので、存在感はオーケー。

 この時代の、松竹メロは、つまらない作品が数多くうんざりすることしばしばなのだが、チョット小津、割りと成瀬を意識した本作は、なかなかに合格点。
 と、相変わらずの上から目線で、どーもすいません。三平です。

 ちなみに、上記引用の、きわめて微温的ポスターも、味わい深い。
 もっともキャリアが長い久我美子が和装で座布団付き正座。もっとも正統的。
 倍賞千恵子は、横座りで、崩している。
 中村晃子は、倍賞の陰に隠れて見えないが、アグラまで行かないにしても、足を伸ばして崩している。
 岩下志麻のみ、立っていて、他の三姉妹と比べ、ヒロイン性を示す。
 でも本当は、まだ姐さんキャラ以前なので、本作では、他の女優さんに比べて、存在感は、ないんだけれども。
 凡庸なポスターながら、味わいは深い(笑)。 

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by mukashinoeiga | 2016-11-25 03:39 | 旧作日本映画感想文 | Trackback | Comments(4)

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 そこで、このたび、当ブログのメモ帳代わりと、してみました。

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 (^^♪お暇なら、来てよね、ワタシ、さびしいわー(笑)。

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by mukashinoeiga | 2016-11-15 23:41 | 業務連絡 | Trackback | Comments(2)

瀬川昌治「瀬戸はよいとこ花嫁観光船」フランキー財津一郎山城新伍朝丘雪路日色ともゑ田坂都ミヤコ蝶々春川ますみ村地弘美

 楽しい佳作。76年、松竹大船。阿佐ヶ谷にて「稀代のエンターティナー! フランキー太陽傳」特集。
 72年の大ヒット、小柳ルミ子「瀬戸の花嫁」のころに企画され、なぜかボツになり、数年後よみがえった感じかな?
 しかし、この映画、現在の視点(究極の上から目線)で、イロイロ問題あり。後述します。

e0178641_94026.jpg瀬戸はよいとこ花嫁観光船 (Movie Walker HPより)
1976年、松竹、93分
本州と四国を結ぶ、本四連絡架橋の建設再開をひかえた、明石・鳴門を舞台に、色と欲に踊る男女を描く旅行喜劇“よいとこシリーズ”第一作。脚本は監督の瀬川昌治と大川久男、監督は「正義だ!味方だ!全員集合!!」の瀬川昌治、撮影は「やさぐれ刑事」の丸山恵司がそれぞれ担当。
ここは本州四国連絡架橋の一つ、明石--鳴門ルートの起点、明石町。パチンコ屋の主人、青木大作は、架橋工事が再開されるという情報をキャッチして、何はさておき、頭を押えられている女房波江にご注進に及んだ。波江は、かねてより橋が出来た日に備えて、淡路島の岩屋に一大リゾートホテルの建設を考えていた。
 フランキー堺、財津一郎、山城新伍、朝丘雪路、日色ともゑ、田坂都、ミヤコ蝶々、春川ますみ、村地弘美

e0178641_9405299.jpg 当時のアイドル、村地弘美がフランキーの娘として出てくるが、エーこんなにブスだっけ、といささか唖然。ま、それは、さておき。
 ◎追記◎まあ、彼女の場合、黒髪の長髪で、三割は可愛く見えている、というところかしら。
 フランキー、財津、山城トリプル主演の軽コメディー、何かの併映作には、何にでも合いますなあ、の典型。
 しかし、上記ポスターに見る通り、山城が奥様連中や娘っ子にキャーキャー言われる、「貴公子」扱い。ま、やはりコメディーゆえ、ストリップ愛好家であることがバレて、総スカンな訳だが。
 で、なぜ、奥様連中や娘っ子が山城の元に集まっているかといえば、本四連絡架橋の建設が、瀬戸内海にもろもろの環境破壊をもたらす、と。経済発展で、環境を犠牲に、するな、と。
 当時大問題だった公害なども含め、きわめてタイムリーな素材と、言えますな。
 ただし、そのタイムリーさは、現在も反原発運動、反基地運動にも通じるものであり。いつの時代にもありうる現象で。いつの世にもある「新現象」なわけで。

 しかし、松竹、および瀬川昌治は、いわゆるオールドタイマーであるから、そういう「新現象」を、コメディーとして茶化す方向に、当然行っているので、いささか気色が悪いのも事実。
 とはいえ、いつの時代にも、それぞれの「新現象」は、あるわけですね。左翼リベラルの飯の種は尽きまじ。
 そして、公害だけではなく、「女性の権利の主張」という問題も、並行して、描かれる。
 彼女たちは「あたしたちもピンクのヘルメットかぶって、中ピ連になっちゃおうかしら」。おお、中ピ連(笑)。昔懐かし時代のあだ花。
 そういう女性の反乱も、コメディーであり、松竹であり、瀬川であるから、きわめて微温的で、一方ではフランキーべたべたの朝丘雪路であり、まあ、なんだか気色悪い。

 ただしクライマックスのラストミニッツレスキューのシークエンスは、失礼ながらこの手の作品としては、意外なほど本格的(笑)。おみそれしました。
 フランキー、山城はどうでもいいが、ごひいき財津一郎の、二枚目半ぶりが、好ましい。奥さん日色ともゑと夫婦喧嘩、妻に出ていかれて、「さみしぃー!」という決め台詞を言わない(言わせない)のも、ナイス。
 なお、主役三人の男どもが、一つ屋根の下雑居する様は、戦前小津の、カレッジボーイ・コメディーが想起され、これが伝統ってものかと(笑)。


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by mukashinoeiga | 2016-10-20 09:41 | 旧作日本映画感想文 | Trackback | Comments(0)

加藤泰「江戸川乱歩の 陰獣」

うーん、微妙。77年、松竹大船。京橋にて「生誕100年 映画監督 加藤泰」特集。
 そもそも熱血派の加藤泰に、もそもそ隠微な変態世界が理解できるのか、というそもそも問題がある。
 そもそも本格探偵小説の作家を自称するあおい輝彦が、変格探偵小説作家・大江春泥を、邪道呼ばわりする資格があるのか。両者の大ファンを自称するマダム・香山美子が「先生も大江春泥並みの変格小説をお書きになって、素晴らしい」(大意)と、揶揄する始末。
 つまり、乱歩VS乱歩の、変格合戦、なの、どうでもいいわ(笑)。 

e0178641_1363885.jpg(以下、ネタバレあり)
41 江戸川乱歩の 陰獣(117分・35mm・カラー) (フィルムセンターHPより)
1977(松竹)(監・脚)加藤泰(原)江戸川乱歩(脚)仲倉重郎(撮)丸山恵司(美)梅田千代夫(音)鏑木創(出)あおい輝彦、香山美子、若山富三郎、大友柳太朗、川津祐介、中山仁、仲谷昇、野際陽子、田口久美、倍賞美津子、加賀まりこ、藤岡琢也
謎の小説家大江春泥から届く一連の脅迫状が、奇怪な連続殺人事件を呼び起こす。大胆でモダンな構図と、香山美子演じるファム・ファタルの妖しい輝き、江戸川乱歩世界の倒錯と退廃の美を表現する美術と音楽が強い印象を残す。長台詞によるクライマックスの謎解きシークエンスの演出は必見。

 おそらく加藤泰的には、今回一番の目玉は、美人女優・香山美子が、わけあって、醜女に変装するシーンだろう。
 その醜女変装する際に参照されたのが、なんと、香山美子付き女中頭の任田順好!
 美人の香山美子が、任田順好並みに変装して、美青年俳優・川津祐介と、イタす。
 しかし、この醜女版香山の役を実際に演じていたのは、おそらく任田順好だろう。
 かくて加藤泰常連・任田順好と、美人女優・香山美子とのとりかえばや物語が、成立と。
 うーん、加藤泰本人としては、あるいはダイコーフンかもしれんが、それに付き合わされる観客の身としては(笑)。

 いかに当時人気のジャニーズとしても、あおい輝彦の陽性さは、この淫靡さを目指したはずの映画に、全くミスマッチでもあり。
 香山美子の元同級生として証言する、加賀まりこの、脇役出演がいかにも、もったいない。
 地方の映画館(主?)として証言する設定は、弟子?の山田洋次がかかわる野村芳太郎「砂の器」を思わせるが、おそらく加藤泰でなければ、あるいは任田順好の代わりに、加賀を女中頭に起用して、W美人女優の、W醜女メイクとして、話題を取ることも可能だったろう。
 いや、美人女優を醜女扱いにするって、特殊すぎ?(笑)。

 なお。東映のなじみの俳優二人。
 大友柳太郎が、ある意味老醜をさらけ出したすっぽんぽんで、二階から落下って。
 晩年の大友は、確か飛び降り自殺のはず。それを思い起こしてシャレにならないが、生真面目な大友では、余計陰惨か。
 そしてコミカルリリーフ的に、女性カメラマンに、町弘子。下記ムーヴィーウォーカーでは、別の無名女優が記されているので、後からあてはめたのか。
 あるいは加藤泰的には、香山美子主演ではなく、桜町主演の企画だったのか。それが、営業的に松竹から拒否されて、香山になったと。
 桜町と大友の夫婦なら、いかにも既視感ありなのだが。

 お坊ちゃま、お子様の松竹生え抜き監督には、撮れないアダルトな映画は、社外監督に任せよ、ということでの加藤泰召喚なのだろうが、変態監督は、東映には、掃いて捨てるほどおるやろが(笑)。日活にも、おるがな。
 そこを、ほどほどの加藤泰で折り合いをつけるところが、いかにも松竹でんなー(笑)。

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by mukashinoeiga | 2016-10-02 13:06 | 加藤泰突撃せよ炎のごとく | Trackback | Comments(4)

加藤泰「花と龍」渡哲也

 京橋にて。「生誕100年 映画監督 加藤泰」特集。73年、松竹大船。
 日本映画女優史上、怪演女優はだれか、と考えた場合、それは任田順好なのではないか、という印象が強い本作だが、もっとも任田順好の場合、常連出演の加藤泰映画でのみ突出しているので、そこらへんは、やや、弱いところだが。
 冒頭、汽車の中で、床に直座りしつつ、駅弁をいぎたなく食いまくるところから、相方の田宮二郎を、完全に食いまくっている。二郎さん、形無し。
 まあ、本作での田宮二郎は、きわめて古典的な、寡黙な渋い二枚目に徹しているので、任田順好の暴投に次ぐ暴投には、対処しきれない。
 ここはひとつ、妄想だが、カツシンの代わりに任田順好を投入して、田宮とのコンビで、「シン悪名」シリーズなど、見たかった。軽妙三枚目の田宮なら、暴投・任田順好とも、丁々発止とやり合ったであろう。
 酒に酔った勢いで、田宮にのしかかり、イタそうとする任田、抵抗する田宮、いいなあ。絶品コメディエンヌ坂本スミ子、しょぼ刑事・天地茂で、完璧じゃないですか(笑)。

e0178641_1016884.jpg38 花と龍(168分・35mm・カラー) (フィルムセンターHPより)
1973(松竹大船)(監・脚)加藤泰(原)火野葦平(脚)三村晴彦、野村芳太郎(撮)丸山恵司(美)芳野尹孝(音)鏑木創(出)渡哲也、香山美子、竹脇無我、田宮二郎、石坂浩二、倍賞美津子、任田順好、佐藤慶、太地喜和子、笠智衆、伴淳三郎、坂上二郎
火野葦平の同名小説の映画化。加藤は従来の脚色(東映や日活で幾度か映画化済み)とは異なり、主人公・玉井金五郎(渡)と成長した息子(竹脇)との葛藤を重視し、一人の男の単なる出世物語にとどまらぬ作品に仕上げている。香山、倍賞、太地ら女優陣の力演も見逃せない。
*途中休憩あり

 とはいえ、主演・渡哲也は、絶品・高倉健に、はるかに、見劣り。
 裕次郎の「嵐を呼ぶ男」のリメイクに出たり、そういえば「花と龍」も裕次郎が悠々とやっていたっけ、後発弟分アイドル俳優としては、先達のリメイクをやらされ、ちょっと、分が悪い。

映画『花と竜』宣伝放送用石原裕次郎挨拶 ※映像はイメージです ←超貴重映像を含む


 女博徒・倍賞美津子に至っては、超絶・藤純子と、比べるのも、愚か。
 すべてが下世話に流れるのは、致し方ないのか、加藤泰の「あえての」戦略なのか。
 とはいえ、ネーミングが絶妙?な、タマキン&マン夫婦の物語で、本作では、一度も玉井金五郎を、タマキンタマキン呼ばわりをしなかったはずで、むしろそちらのほうが不思議。
 マキノ/高倉版では、盛大にタマキンタマキンと呼んでいたのに。

 そして、各種火野葦平タマキン&マン・サーガで、いずれも省略されていた後半を、二部作として、あえて投入。タマキン&マンの一人息子・竹脇無我世代の話となるのだが。
 マキノも舛田も、省略したのはストレートな物語を、映画として阻害するし、前半ほど面白みがないということだろうが、左傾加藤は、あえて、息子の労働争議を取り上げる。
 おかげで加藤組常連、任田順好と汐路章のタイマンどす勝負に、爆笑。でも、決着をつけんのは、いかんねえ(笑)。
 唐突に登場する石坂浩二の息子・石坂浩二(一人二役)、同じく倍賞美津子の娘・倍賞美津子の唐突さ、ともに無駄感ありあり。無理に後編を作ってしまって、隘路にはまるか。うーん。

 結局、香山美子は可愛いが、ホシユリやルリルリの後追いで、ヤング島村ぎん(高橋とよや清川虹子が貫録で演じた女親分)を爆走した任田順好の、圧勝(笑)。

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by mukashinoeiga | 2016-09-07 10:16 | 加藤泰突撃せよ炎のごとく | Trackback | Comments(2)