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石井輝男「監獄人別帳」渡瀬恒彦佐藤允賀川雪絵清川虹子嵐寛寿郎

いかにも石井流エンタメ。
 渋谷にて「甦る映画魂 The Legend of石井輝男 十三回忌追悼」特集。70年、東映。
 なんでもありの東映で、石井流エンタメはその本領を発揮する。開花する。
 あるいは、魔改造された。
 基本はアクション映画なのに、エロもグロもスカトロ趣味もナンセンスも、さらに泣かせメロもぶち込んで、過剰なまでの、豪華というか盛り過ぎというか、異常な幕の内弁当だ。まだ新東宝時代は、きわめてシンプルな映画を作るモダニストの石井がかくも窯変したのも面白い。
 そして役者も幕の内弁当方式だ。とにかく多種多彩。
e0178641_1522837.jpg 主演はデヴューしたての渡瀬恒彦、まだ少年っぽさを残した美青年風。ド下手な主題歌も兄・渡哲也にクリソツな美声。美声なのに音痴とは残念極まる。 
 渡哲也は老年の現在に至るまで、美青年風の演技を通した。兄との差別化を図ろうとしたのか、渡瀬は、東映時代は狂犬仕様、TV時代は温厚なオジさん化、激変も激変だが、兄との差別化では、一貫している。

監獄人別帳(35mm)公開:1970年 (渋谷シネマヴェーラHPより)
監督:石井輝男
出演:渡瀬恒彦、佐藤允、賀川雪絵、清川虹子、伊吹吾郎、大辻伺郎、蓑和田良太、尾藤イサオ、上田吉二郎、大泉滉、嵐寛寿郎、竜崎一郎、沢彰謙、荒木一郎、内田良平、千葉敏郎、阿波地大輔、沢淑子
地獄の網走刑務所。悪徳警察署長の謀略により投獄された吉岡兄妹は仲間たちと脱獄を図るが…。渡瀬&佐藤、伊吹&尾藤、香川&大辻が繰り広げる“手錠のままの脱獄”。思わず「『八甲田山』かよ!?」と叫びたくなる豪雪過酷ロケとB級テイストがない交ぜになった一作。後半の西部劇ばりの雪山チェイスと、美味しいところを浚っていく八人殺しの鬼寅=アラカンが超カッコいい!c東映

 本作は、よくよく考えると、奇妙な集団主役体制。主役は渡瀬だが、メインストーリーは、佐藤允。そして真のヒーローはアラカン(笑)。これも石井流豪華幕の内ということか。
 後半は渡瀬恒彦&佐藤允、伊吹吾郎&尾藤イサオ、賀川雪絵&大辻伺郎の三組の手錠のままの脱獄になるのだが、石井なら当然四組目として大泉滉&荒木一郎のおかまコンビも加えるべきだろう(笑)。
 そして、相変わらず無駄なエロ(笑)。東映の、石井のエロには、毎度うんざり。沢淑子は毎度面白いが、沢淑子ではエロ的に興奮しない(笑)。
 そしてあいかわらずのウンコネタ。うんざり。こんなんで笑えるバカがいることが信じられない。
 老人力もあげておこう。
 無茶苦茶つおい(笑)アラカン、最強ゴッドマザー清川虹子、便所にはまる不細工ばあさん。
 新人渡哲也のヒーロー性を強調する日活監督陣。
 新人渡瀬恒彦では心もとないので、老若男女のあらゆるアセットをぶち込む東映。東映ってやはり幕の内映画なんだなあ。さすが忠臣蔵オールスタア水戸黄門の会社や。

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by mukashinoeiga | 2017-06-09 01:53 | テリー石井 恐怖奇形番外地帯 | Trackback | Comments(2)

特集に石井暉男を追加しました

テリー石井 恐怖奇形番外地帯というタイトルで当ブログのカテゴリ(特集)に追加しました。
e0178641_93821100.jpg 今日も午後から渋谷シネマヴェーラの上映に行くつもり(笑)。


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by mukashinoeiga | 2017-06-04 09:39 | テリー石井 恐怖奇形番外地帯 | Trackback | Comments(0)

野田幸男「不良街」松方弘樹菅原文太谷隼人山城新伍有吉ひとみ

いまいちヌルいハンパなコメディ調やくざモノ。72年、東映
e0178641_17233216.jpg 池袋にて「追悼 松方弘樹 演じた! 作った! 撮った! 映画をこよなく愛した最後のスター」特集。
 そもそも親父の方は大好きなのだが、ぼくにはどうも、松方の良さが、ワカラナイ。
 新人の頃は、チャラチャラとした若造で、まあ、アイドル的といっていえないこともない程度。本作のころの青年期は、まあどうでもいい感じで、ぼくのセンサーには、引っかからない。
 実録路線のころの、文太、欣也、弘樹は、言ってみれば勃起した男根のようなぬめりテカリがあり、閉口する。まあ、男が勃起した男根を見て、興奮はしませんわな(笑)。

不良街 (レッツエンジョイ東京HPより)
監督:野田幸男
出演:松方弘樹/谷隼人/山城新伍/有吉ひとみ/津々井まり/水島道太郎/安部徹
製作年:1972 配給:東映
5年前、大柴組の幹部を殺して刑務所入りした伊吹信次が出所した。高層ビルがひしめく新宿の町の変貌に信次は目を見張った。5年の間に暴力団の地図は大きく変り、組も解散し縄張り内にはチンピラがのさばっていた。信次は生きるために自力でのし上っていくより他に方法はなかった。かつての弟分勇に会った信次は、ひとまずその根城に身を置くことにした。
東映にカムバックした松方弘樹の主演作。脚本は『セックス喜劇 鼻血ブー』の山本英明と松本功。監督は『不良番長 口から出まかせ』の野田幸男。撮影は『未亡人殺しの帝王』の山沢義一がそれぞれ担当。(キネマ旬報映画データベースより抜粋)

 もう一つ、コメディアンとしての山城新伍にも、ひかれない。長いセリフの中に、たまに、アドリブなんだろうが、卑怯なくすぐりがあって、つい笑ってしまうのだが、あくまで例外。
 谷隼人も、無駄にイケメンだが、それだけ。恋愛ドラマに主演できないようなイケメンは、はっきり言おう、存在自体が、無駄(笑)。
 こんな頼りない主演グループを、水島道太郎、安部徹が、引き締める安定感。
 なお特別出演で、文太が、松方の兄貴分。ちょっとの出番かと思ったら、最後は松方と殴り込み。東映お得意の「お前ひとりは、死なせはしないぜ」だが、文太に池部良の貫禄があるでなし。
e0178641_104921.jpg ヒロインに、これまた珍しい、当時のTV女優の有吉ひとみ。若いのに落ち着いて、若いなりのお色気もなく、いかにもTVらしい無難な女優が、映画の水に合うわけもなく、ただ可愛いだけで。一応ヒロインなのに、上記ポスターに写真が載っていない!
起用したけど、東映のお客には受けないよね、という冷徹な営業判断か(笑)。

 こういうシマラない役者たちに加え、純愛、エロ、コメディ、アクション、人情、すべてぷっこめばいいんだろ的な、いい加減で不良な映画屋さんの、幕の内弁当、いろんな食材をパーツ的に組み合わせて、一丁上がり。でも、全部冷凍もの食材だよね、という。

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by mukashinoeiga | 2017-03-28 17:26 | 旧作日本映画感想文 | Trackback | Comments(2)

ベスト・オブ傑作・快作の森ほんとうの傑作はなんだ(本選)

さらに、減らしていく。

佐伯清「色事は俺にまかせろ」上原謙高峰三枝子風見章子田崎潤
深作欣二「資金源強奪」欣也梅辰室田川谷喜和子明香松方山城名和今井天津敏
江崎実生「七人の野獣 血の宣言」
石田民三「花つみ日記」高峰秀子
鈴木英夫「その場所に女ありて」司葉子
中平康「あした晴れるか」いづみ裕次郎
田坂具隆「陽のあたる坂道」
山内鉄也「忍者狩り」
野村浩将「野戦看護婦」
野村芳太郎「張込み」
曽根中生「㊙極楽紅弁天」
福田純「血とダイヤモンド」宝田明水野久美石立鉄男はデヴュー作
島津保次郎 「隣りの八重ちゃん」
牛原虚彦「進軍」
三池崇史「藁の楯」+「極道戦国史 不動」
古川卓巳「逆光線」
川島雄三「女は二度生まれる」
鷹森立一「君たちがいて僕がいた」
長谷川安人「集団奉行所破り」
川崎徹広「豚と金魚」
島津保次郎「兄とその妹」
村山三男「続・鉄砲犬」
衣笠貞之助「十字路」
島津保次郎「男性対女性」
柳瀬観「北国の街」
山中貞雄《パラパラ漫画アニメ》
石田民三「花ちりぬ」花井蘭子
石田民三「むかしの歌」
山村總「鹿島灘の女」

 これでも28作。
 こうなったら、もはやベストテンは早々にあきらめて、ベスト20と参ろう。
 たった8本抜けば、いいだけだ(笑)。
 抜いたのは、

野村浩将「野戦看護婦」
 おそらく日本メジャー映画初のレズビアン映画。出来で選んだわけではない。
川島雄三「女は二度生まれる」
 川島のベストでは、ない。
三池崇史「藁の楯」+「極道戦国史 不動」
 おまけの「極道戦国史 不動」は傑作だが、メインの「藁の楯」は、三池のベストでは、ない。

 同一監督の複数作は一本にまとめる(泣)。
島津保次郎「兄とその妹」
島津保次郎「男性対女性」
石田民三「花つみ日記」高峰秀子
石田民三「むかしの歌」

 あと1作が抜けぬ(笑)。ええい、こうなったら、ベスト21だっ。21世紀だもの(笑)。
 で、

佐伯清「色事は俺にまかせろ」上原謙高峰三枝子風見章子田崎潤
深作欣二「資金源強奪」欣也梅辰室田川谷喜和子明香松方山城名和今井天津敏
江崎実生「七人の野獣 血の宣言」
鈴木英夫「その場所に女ありて」司葉子
中平康「あした晴れるか」いづみ裕次郎
田坂具隆「陽のあたる坂道」
山内鉄也「忍者狩り」
野村芳太郎「張込み」
曽根中生「㊙極楽紅弁天」
福田純「血とダイヤモンド」宝田明水野久美石立鉄男はデヴュー作
島津保次郎 「隣りの八重ちゃん」
牛原虚彦「進軍」
古川卓巳「逆光線」
鷹森立一「君たちがいて僕がいた」
長谷川安人「集団奉行所破り」
川崎徹広「豚と金魚」
村山三男「続・鉄砲犬」
衣笠貞之助「十字路」
柳瀬観「北国の街」
山中貞雄《パラパラ漫画アニメ》
石田民三「花ちりぬ」花井蘭子
山村總「鹿島灘の女」

e0178641_16243438.jpg これは、わたくしメの、2009年~2017年3月までの、ごくごく個人的な、傑作快作21で、ございます。逆鑑賞順。
 この中で、あえて一本おススメを選べば、数年前にラピュタで見た後、一度も東京でかかっていない、楽しい楽しい川崎徹広「豚と金魚」であろうか。

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by mukashinoeiga | 2017-03-28 16:26 | 傑作・快作の森 | Trackback | Comments(5)

工藤栄一「やくざGメン 明治暗黒街」松方弘樹千葉真一近衛十四郎月形龍之介久保菜穂子小川知子

クールスタイリッシュな快作。65年、東映。
 池袋にて「追悼 松方弘樹 演じた! 作った! 撮った! 映画をこよなく愛した最後のスター」特集。
 明治時代の映画なのに、なぜかご機嫌なモタンジャズ(典型的バッタもんの津島利章)が全編に流れ、それはそれで楽しいのだが、なぜに明治に、とは思う(笑)。
 「やくざGメン」という、いわゆる角書きがタイトルについているが、実際のフィルム上のタイトルに、それはついていなかったと、思う。いや、実際はついていたのを、見逃したのかもしれませんが、おそらく「明治暗黒街」として完成して、しかし営業的には地味だから「やくざGメン」と、つけたのかもしれぬ。
 しっかし「やくざGメン」とは、モダンジャズに続き、明治的ではないぞ(笑)。
 さすがいい加減な東映や。だが映画は軽快で。


e0178641_141689.jpgやくざGメン 明治暗黒街 (レッツエンジョイ東京HPより)
監督:工藤栄一
出演:松方弘樹/月形龍之介/小川知子/千葉真一
製作年:1965 配給:東映
明治三十四年。日本は露国との開戦をひかえ、政府と軍部は奉天に情報機関を設けるべく、資金として莫大な金塊を用意したが、郵送の途中、何者かに奪われてしまった。警視庁では藤川部長を主任に活動を開始したが、捜査は暗礁に乗りあげ、この捜査から警視庁内部にスパイがいて大きな組織が背後にあるらしいと推測されたがその正体は不明であった。ただ郵送車襲撃に暴力団の人間が加わっているらしいことが、わかっただけだった。
「明治侠客伝 三代目襲名」でコンビの村尾昭と鈴木則文がシナリオを執筆、「大殺陣」の工藤栄一が監督したアクションもの。撮影は「蝶々雄二の夫婦善哉」の鈴木重平。

 かつて80年代に「野獣刑事」「ヨコハマBJブルース」「逃がれの街」と、一種の工藤栄一再ブームという形になり、盛り上がったが、この3作、スタイリッシュでクールな工藤流ハードボイルドと、当時もてはやされたが、じっさい公開時に見て、ああ、なんだか、盛り過ぎだなあ、と。それなりにいいが、でも大したことないじゃん、とがっかりしたものだ。
 それに比べて、本作の快作ぶりよ。
 クールもしつこいと、クールじゃなくなるのよ。タイリッシュも、度が過ぎると、田舎じみて、が入る。

 東映の義理と人情の仁侠/やくざ映画の、湿っぽさ(もちろん、それも大好きなのだが)とは、完全に隔絶したクールさが、この映画にはある。
 東映仁侠映画の名物脇役の天津敏が、本作でもやくざのボスなのだが、本作での天津敏は、体脂肪率を絞りに絞ったというか、限りなく湿度ゼロの悪役を演じ、新鮮だ。
 いつもの分厚さとは違う、妙なクールさ。新鮮な天津敏。
 渋い月形龍之介を脇役に配したら、その映画は文句なく光り輝く。その典型例。
 そして悪の黒幕に近衛十四郎。まあ父子対決を演出したのだろうが、ただ単に父子共演しただけでは、いささかギミックに欠けるのではないか。
 近衛十四郎の黒猫の演出はグッド。
 久保菜穂子は、天津敏と近衛十四郎の二股の悪女を演じて、絶品…と、言いたいところだが、工藤栄一は、女優の扱いが下手だからなあ(笑)。まあ水準。しかし久保菜穂子は、こういう路線でいいなあ。
 小川知子も硬すぎで。まあ、ハードボイルドな工藤には、清純派は、こんな扱いか。
 なお「警察内部に裏切り者がいる」という設定で、刑事の一人に菅貫太郎、って、そりゃ卑怯やないかい(笑)。

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by mukashinoeiga | 2017-03-25 01:10 | 旧作日本映画感想文 | Trackback | Comments(0)

深作欣二「資金源強奪」欣也梅辰室田川谷喜和子明香松方山城名和今井天津敏

センス熱気抜群の快作アクション。75年、東映京都。
e0178641_23201978.jpg 阿佐ヶ谷にて「ピカレスク スクリーンで味わう〈悪〉の愉しみ」特集。
 なんだか昔見ている気もするが(笑)、ぼんくらな記憶力ゆえ、新作同様に楽しめた。
 緻密な構成、しゃれたセリフ回しの脚本を得て、勢いで突っ走るフカキン演出の、熱気爆発。
 人類史上最後(笑)の男性優位社会であった1970年代らしい、男汁満載アクション。
 映画自体がフル勃起していた、大快作。
 1980年代以降は、女性パワーが徐々に徐々に、幅を利かせるようになり、男性性は地に落ちました(笑)。かのマッチョ映画(のはずの)「マッドマックス 怒りのデスロード」さえ、女性パワー満載の現代は、もはや、ヒラリー、バク・クネ、メルケル、レンホー、福島瑞穂、シンスゴ、香山リカ、小池百合子などの女性の時代(笑)。男は、形無しですわ。

e0178641_23371829.jpg資金源強奪 (ラピュタ阿佐ヶ谷HPより)
1975年(S50)/東映京都/カラー/92分
■監督:深作欣二/脚本:高田宏治/撮影:赤塚滋/美術:井川徳道/音楽:津島利章
■出演:北大路欣也、梅宮辰夫、太地喜和子、室田日出男、川谷拓三、小泉洋子、渡辺やよい、名和宏、安部徹、今井健二、松方弘樹、山城新伍
主人公がムショ生活で得た体験と知恵をいかして考え抜いた大金強奪計画は、なんと自分のいた組の賭場荒らし。これに悪徳刑事も絡んで、欲の張り合い、追いつ追われつの大追跡へ──。痛快&小粋なクライムアクションに拍手喝采。

 というところで、わずか40年前の映画なのに、もはや男汁パワーは、消え果て、しかも男優で残っているのも、キンヤ、ウメタツくらいですか。
 いまでこそ味のあるキンヤも、若いころは、並み居る先輩諸氏に比べては、アジ、薄かったなー。味も薄いが、主役として、印象に残りがたし。
 ウメタツ、あの帽子、なんていうんですか、ファンキーハット、それは千葉ちゃんか。変な帽子かぶって、タバコを指で、きれっきれにびいーんっ、って飛ばすの、かっこよかったなー。
 拓ボン、キレッキレ快演。この川谷や室田に続けとばかり?、キンヤ、川谷、室谷らに、雄琴のホテルの庭でぼっこぼっこにされる大部屋の一人が、さんざん殴られても、口に煙草をくわえたまま、ぶっ倒されるのに、小笑い。
 ふつう、乱闘なら、咥え煙草は、真っ先に吹っ飛ぶんでないかい。
 女優陣も、日活から出向(というか東映への出戻り)芹明香をのぞき(笑)東映らしからぬなかなかの美形を投入。これも当時のフカキンの勢いか。
 なおフカキン、画面上のクレジットでは「ふかさくきんじ」と、ひらがな。意味は不明ながら、明朗アクションの手ごたえゆえか。
 というのも、この手の現金強奪サスペンスでは、最後は、札束がばらけて、中空に、ひらひら舞い、結局現ナマは手にできませんでした、というのが定番の落ち。
 これは、映画はいかにも保守的なメディアで、悪いことをして濡れ手で粟は、許さない、という倫理観の問題。
 ところが本作では、室田、川谷などはともかく、キンヤ、ウメタツは、濡れ手で粟で、大金をゲット。
 クライマックス、本作の半月後に公開される佐藤純弥「新幹線大爆破」と真逆に、空港で危機一髪キンヤが難を逃れるラストに、くすくす。ああ、いいなあ、高田宏治&ふかさくきんじ

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by mukashinoeiga | 2017-02-17 23:21 | 傑作・快作の森 | Trackback | Comments(2)

小西通雄「可愛いくて凄い女」緑魔子問題(笑)

それなりに面白い、ルーティンワークのプログラムピクチャア。66年、東映東京。阿佐ヶ谷にて「ピカレスク スクリーンで味わう〈悪〉の愉しみ」特集。
 冒頭ぼんやり見ていたので(笑)いまいち絶対の確信はないのだが、まず最初に、
可愛い女
 と、タイトルが出て、共通する字はそのまま、
可愛いくて凄い女
 と、変化したように思う。
e0178641_645099.jpg なにゆえ確信がないかというと、実はあんまり緑魔子に興味がなくて、ぼーっと、見ていたせいか、と。
 所詮女性の好みなんて、ひとさまざまで、ある人が見ればキュートでも、他の人から見れば、何だブスじゃないか、と。
 痩せてる方が好き、いや太った方だ、と人間の好みのセンサー千差万別で。
 絶対的美人(それでさえ、好みじゃない、という輩は、絶対にいる)を、のぞいて、角度美人、雰囲気美人、フェロモン美人、ジャンル美人(例えば、小説家にしては、美人なほう、とか、まあ希少価値ですかね)、奇跡の一枚美人、さまざま。
 で、緑魔子は、表情美人、確かに表情によっては、なんとか可愛い、と。
 しかも、当時としては、かなり大胆なオンナの本音を体現できる、アングラ系女優にしては、実際キュートなほうだし、汚れ役をいとわない若手女優としては、かなり貴重な存在なのは、明らか。

 でも、好みじゃないんだよねえ(笑)。

e0178641_6454132.jpg可愛いくて凄い女ニュープリント (ラピュタ阿佐ヶ谷HPより)
1966年(S41)/東映東京/白黒/81分
■監督:小西通雄/脚本:舟橋和郎、池田雄一/撮影:山沢義一/美術:森幹男/音楽:八木正生
■出演:緑魔子、天知茂、城野ゆき、浦辺粂子、今井健二、大村文武、園佳也子、国景子、大坂志郎、山本緑、須賀良
緑魔子の個性と特異なテーマで人気を呼んだ“おんな番外地”シリーズの第三作目。キュート&コケティッシュな魅力が全開!天知茂との共演で、ドライに人生を楽しむ若い女スリを明るく演じている。ニュープリント上映。

 緑魔子、浦辺粂子、園佳也子は、無所で知り合ったスリ仲間。緑魔子のセフレにして、スリの師匠・天知茂の指導よろしく、宝石店詐欺に出世?
 しかし、後半は美人局のやくざ・今井健二が、緑のマンション隣の夫婦を脅迫するという全く別の話になり、まあ、テキトーな展開。
 いかにも、プログラムピクチャアらしいお気楽さと受けとるか、いい加減と受け取るか、まあぼくは前者だけど、まあ正直どうでもいいっちゃどうでもよい。
 天地茂は、いつものワンパターンなニヒル男。
 今井健二は、口のあたりに特徴のある顔なのに、くわえたばこで延々緑をいたぶるシーンでは、タバコで口が隠れて、特徴が消え、損してるんでないかい。
 また今井の手下が、浦辺粂子をどつきまわすのは、見ていていい気分のものではないな。事務所の机に浦辺粂子を押しつけ、お尻ペンペンには、唖然(笑)。

 ちなみにぼくが見た回は開映後数分ほど「カモとねぎ」のフィルムが誤って、流れた。館側が気づき、改めて本作が上映。
 ちらりとでも別の映画が垣間見え、ぼくは、どうってことなかったが、終映後、ラピュタは、この回の全員に招待券を配布。まあ、そこまでのことではないとは思うが。明らかに過剰行為だと思うが、一応受け取った(笑)。

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by mukashinoeiga | 2017-02-05 06:46 | 旧作日本映画感想文 | Trackback | Comments(0)

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が、いまいちナンノタメにあるのか、まったく開店休業状態。
 そこで、このたび、当ブログのメモ帳代わりと、してみました。

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 (^^♪お暇なら、来てよね、ワタシ、さびしいわー(笑)。

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by mukashinoeiga | 2016-11-15 23:41 | 業務連絡 | Trackback | Comments(2)

森崎東「喜劇 特出しヒモ天国」芹明香

芹明香絶好調! 75年、東映。渋谷にて「芹明香は芹明香である」特集。
 個人的には森崎東は、苦手で。なんだかその個性と相性が合わないらしく、いつもそこそこしか、面白くない。
 本作も、作品的には、ビミョーだが、何より芹明香が大フィーチャーされ、芹明香ならではの、というか芹明香にしか演じられない役を、涼しい顔で、演じてしまう。

 若い娘なのに、顔がすすけたホームレス。
 なおかつアル中。
 初めてのストリップ中に、意図しない放尿の果て、舞台から滑り落ち、そのまま床で爆睡。
 こんなキャラを演じてサマになる女優は、貴重過ぎて、当時ですら芹明香の一択か。
 現在では、無名女優にしか、いないだろうか。
 つまり、この役は、限りなく芹明香ありきの企画なのだろうか。

e0178641_2156537.jpg喜劇 特出しヒモ天国(Movie Walker HPより)
社会の底辺で生きるストリッパーと彼女たちのヒモとのつながりを描いたセックス喜劇。脚本は「青春トルコ日記 処女すべり」の山本英明と松本功、監督は「街の灯」の森崎東、撮影は「日本仁侠道 激突篇」の古谷伸がそれぞれ担当。
京都、ストリップ劇場・A級京都。舞台で踊っているのは看板娘のジーン・谷である。そのショウをポーと見つめているセールスマンの昭平、変装した大西刑事。ショーが終るや大西は舞台にかけ上り、踊り子全員を逮捕した。仰天した社長の亀井は、身代りに昭平を口車に乗せ臨時の支配人に仕立て警察に送り込む。三日後、昭平は釈放されたが会社をクビになったため、そのまま支配人役を引き受けることにした。
山城新伍 池玲子 芹明香 カルーセル麻紀 絵沢萠子 森崎由紀 藤原釜足 川谷拓三 下絛アトム 川地民夫

 しかし、とはいえ、これが神代だったら、もっと映画は輝いたはずで、森崎東映画としてはそれなりに面白いものの、うーん、いまいち。
 芹明香らが野坂昭如「男と女の間には」を歌うのは、明らかに神代映画の影響か。

 というのも、本作の主演・山城新伍が、かなりヘン(笑)。
 普段はチャラいキャラで、アドリブ連発の彼の、演技が固い硬い。2枚目半の役なのに、演技が、彼にしてはスクエア過ぎ、なんだかアドリブ一切なしの印象で。
 宴会映画ともいわれる森崎映画で、これは、なんだかイメージ違う。
 それに宴会映画というなら、ストリップ小屋の隣の寺の住職・殿山泰司も、何らか絡むべきではないか。全く殿山が絡まない、少なくとも「トナリなんだから、顔パスで入っていく」などの、ありがちなくすぐりは、あるべきでは。
 さらにいえば、老人ヒモがさまざまに弄られ、羞恥プレイまがいの演技なのだが、これを演じるのがヴェテラン藤原釜足
 うーん、なんだか、見ていて、痛々しい。痛々しさが狙いなら、別に構わないが、単純なコメディとしては、これはヤバいだろ(笑)。
 藤原釜足が演じれば演じるほど、見ている側が、いたたまれないという。
 うーん、なんだか、森崎宴会映画としては、ランニングタイムの短さゆえか、東映ゆえか、未完成で。

 森崎宴会映画としては、不満。
 しかし、繰り返すが,芹明香は、唯一無二の絶品。
 松竹の監督が東映に出張り、東映の山城と池を主演に、しかし実質は、東映生まれ、日活育ちの芹明香を大フィーチャー。でも、その1タス1タス1タスが3に、とどまったというところか。

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by mukashinoeiga | 2016-11-13 21:57 | 神代辰巳猥歌 揺れた俗情 | Trackback | Comments(0)

芹明香は芹明香である

 なんだか久しぶりに芹明香特集に、渋谷シネマヴェーラに行ったら、最初の休憩タイムには、いつもの陰気な男性アナウンスが流れた。
e0178641_1531333.jpg ところが、二度目の休憩には、女性のアナウンス。これは、初めてなので、ややびっくり。ところが、この女声アナウンスが、いつもの男声アナウンス同様、こもったような陰気なしゃべり方。
 このアナウンスを聞いていると、とてもエンタメ施設のアナウンスとは思えない、どんより感。
 シネマヴェーラの従業員は、みんな、陰気な方々なのか。
 なにも、明るくハッピーにアナウンスしろとは言わない、阿佐ヶ谷の生声アナウンスみたいに、ふつーに、陰気でない、陰にこもった声でない、アナウンスが、なぜ、できない(笑)。
謎の闇に包まれたシネマヴェーラなのか。うーん。

e0178641_1534844.jpg ところで、今回の芹明香特集では、なんと本人のトークショーがあって、ぼくは行けなかったが、いくつかのブログなどで、その様子がかかれている。

★芹明香:ファン騒然“消えた”ロマンポルノ女優 渋谷に現る!-サンデー毎日★

★芹明香さん降臨!「マル秘色情めす市場」@シネマヴェーラ渋谷★

 写真で拝見すると全くの別人だが、生で見ると、面影があるのかもしれない。
 こういうトークショーは、その内容が、居合わせたものだけに共有されがちだが、映像も含め、一般に公開してほしい。
 劇場のページから、ユーチューブなどに飛べると、うれしい。
 誰が見ても、唯一無二の女優なので、これを機に、復活してほしいなあ。 



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by mukashinoeiga | 2016-11-09 15:05 | 神代辰巳猥歌 揺れた俗情 | Trackback | Comments(4)