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羽仁進「午前中の時間割り」

 阿佐ヶ谷にて。「旅する映画 映画の旅」特集。72年、羽仁プロ=ATG。
 うわっ、なに、これ。
e0178641_22562051.jpg いや、ぼくも、何十年も、ふつーの人より映画は、それなりに見てるつもりだが。いや、だからといって、映画について、いっぱしの感性など、持ち合わせていないのだが。
 ひどい。ひどすぎる。なに、これ。ごみ?  
 つまり、映画的才能も、一般的センスも、根っから、生まれつき、持ち合わせていない、自称羽仁進なる人物が、自称映画作家として、おのれのカンセーに忠実に作って、ごみ?映画の完成。
 こんなくずに、金払って、見たぼくも、ごみ? こんなくずを公開したATGも、ごみ?
 まあ、こんなごみでさえ、資料的価値を考えると、ラピュタには罪はないのだが。ごみでも、傑作でも、等価に上映することこそが、映画館の使命なのだ。
 ふたりの女子高生が、夏休み、8ミリカメラを持って、きままな二人旅に出る。
 いかにも、70年代ライクな、ディスカバー・ジャパンな。で、その途中で奇妙な男と出合って、いろいろありまして、ヒロインの一人は、旅の途中で、あえなく?さえなく?死んでしまう。
 出会ったチャラ男が、自衛隊から脱走して、公安に狙われている、という発想は、やはり、頭の中にお花畑を抱え込む、左翼小児病なんだけどね。
 残されたもう一人は、もともと8ミリ・カメラの所有者であるボーイフレンドと、残された映像を見て、死んだ少女を追悼すべく、映画?を完成させようとする。だが。
 うわっ、なに、これ。
 そのいちいちが、ぺらっぺらっ。スタッフ、キャスト全員が、お遍路さんするレヴェルだろ。
 ヒロインの一人が、蕭淑美、個性的な顔立ちの子で、喜怒哀楽の表情の変化が、とても豊か。顔をくしゃくしゃにして、笑い、怒り、泣く。でも、8ミリカメラの前で、ポーズを決める、そのキメ方が、プロのモデル並み。いやいや、ナチュラルな映画であるべき、この青春映画で、いちいちキメのポーズを、プロフェッショナルに、決められても。
 つい、思い出しました。いにしえのアメリカ映画の「プロフェッショナル・バージン」。
 もうひとり、国木田アコ、和風の、ふつうの、少女。
 いや、自称映画作家の、羽仁進の考えは、透けて見えるよね。
 もはや、撮影所映画の時代では、ない。
 その辺の、ネクスト・ドア・ガールたちを拾ってきて、ロード・ムーヴィーを作れば、ちゃらい、ちゃらい、みんな、だませるぜ、と。
◎追記◎下記コメント欄のスノーマンさんの指摘により、上記少女俳優の名前は逆とのことです。訂正いたします。

 音楽は、いまどきはやりのフォークPOPをテキトーに流しとけ。でも、音楽費、ありませんぜ、カントク。なーに、俺の知り合いのレコード会社に、渡りをつけて、新人の曲を流してもらえばいいって。大丈夫、任せろよ。
 かくして、ビクターだか、ポニー・キャニオンだかの、聞いたこともないような歌手・グループの、当時のはやりの、フォークPOPが、何曲も流れ、少女たちの旅を、甘く、彩る。でも、その曲は、ことごとく、今に残ってなくて、聞いたこともないような、イージー・リスニング。映画と同じで、時代と寝てはいるが、才能もセンスもないゆえ、なんら耳目を集めなかった、だめな曲たち。
 繰り返しになるが、才能もセンスもないものたちが、時代相と寄り添って、テキトーなイージー・リスニングを作ることの、むなしさ。
 なお、こんなくず映画でも、笑えるところがあって、ぼくのお気に入りは、無人の校舎の柱?に、いきなり、飛び蹴りする男子生徒。見事な着地のあと、柱にすりより、キックのあとを、マーキング。その後、また、飛び蹴り。見事な着地。そして、マーキング。
 もくもくと、飛び蹴りの練習に励む男子。いやー、笑った。この数十秒のみが、この映画の、華。
◎追記◎
昭和47年ATG映画【午前中の時間割り】メイプル・リーフ

 ね、主題歌からして「凡庸」でしょ。
映画「午前中の時間割り」OP主題歌 「草子の散文詩」
Maple Leaf - Sōshi no sanbunshi (The Morning Schedule Sountrack, 1972)


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by mukashinoeiga | 2010-07-26 00:19 | 珍品・怪作の谷 | Trackback | Comments(16)