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加藤泰「緋牡丹博徒 お命戴きます」藤純子

 京橋にて。「生誕100年 映画監督 加藤泰」特集。71年、東映京都。
e0178641_22395354.jpg 何度も書くが、藤純子という女優はまことに不思議な女優で、いわゆる正統派美人というわけでは、ない。ぎりぎりファニーフェイスを逃れているというか、片足突っ込んでいるというか。
 しかし、若さに似合わない不思議な色気、オーラが、ある。東映仁侠映画の水にあって、えも言われぬ情緒纏綿なのだ。
 そして本作のように鶴田浩二の幼い子供と絡むと、年齢的には、お姉さん、という感じであるべきを、完全に母性の豊かさを感じさせる。
 ただただ不思議な女優さんであり、ただただありがたい女優さんだ。
 ぼくにとって、山口百恵は菩薩ではないが、藤純子は、菩薩で、ある。
 ただし、おばあちゃんとなって、富司純子として女優活動を再開すると、かつてのオーラは消え失せ、ただのおばあちゃん女優になってしまったのは、不思議なところで。マキノあたりが、奇跡的に存命で、その演出を受けたら、どうなのか、という興味もあるにはあるが。
 その娘も女優になったが、演技派としてのすごみは感じられるものの、オーラは、ない。不思議なことだ。
 この種の奇跡は、やはり一代限り、しかもいっときの夢なのか。

35 緋牡丹博徒 お命戴きます(93分・35mm・カラー) (フィルムセンターHPより)
1971(東映京都)(監・脚)加藤泰(脚)大和久守正、鈴木則文(撮)わし尾元也(美)吉村晟(音)木下忠司(出)藤純子、鶴田浩二、若山富三郎、大木実、待田京介、河津清三郎、嵐寛寿郎、石山健二郎、汐路章、上岡紀美子、内田朝雄、諸角啓二郎
シリーズ第7作。日露戦争直前の上州の村で、農民たちは軍需工場が排出する汚染水に苦しんでいた。結城一家の二代目(鶴田)は、彼らを救おうと尽力していたが…。ワイドスクリーンの横幅と奥行きを最大限に活用する加藤演出は、製作当時の社会問題を取り込んだ物語に、激しい情念を行き渡らせる。

緋牡丹博徒 お命戴きます(予告編)


 しかし、本作の白眉は、藤純子では、ない(笑)。ツルコウでもない。
 陸軍大臣閣下を、終始ふんどし一丁で怪演する、メーター振り切りきったたつるっぱげ石山健二郎!
 素晴らしい!
 これには、怪演で鳴らすワカトミも、ここは俺の出番ではないな、石山健二郎の見せ場だな、とおとなしく脇に回る。グッド!
 かつて渋谷では、渋いオジサマ特集として、山村總やサプリンの特集を組んだが、ゲスさ爆発おじさま特集を組んでは、どうか。山茶花究や石山健二郎なんか、どうだす(笑)。
 笑える元祖舛添、鳥越なんてのは、どう(笑)。あのね、おっさん、わしゃかなわんよ的な。
 特集タイトルは「ゲスの極み オヤジ」では、ちと、古いか。

 そしてやはり、加藤泰は、スタア映画の座付き作者として、その技量を最高度に発揮する。あんまり、自分の作りたい映画を作りたいように作っては、ダメなタイプか、と。
 藤純子を、正面から、右から左から、唇の接写で、と、女優に奉仕する映像を撮ってこそ、なんぼの監督なんだと思う。
 その意味で、本作は、藤純子スタア映画として、輝いている。
 ツルコウは、炭鉱の親方も似合わんが、ラルフ・ネーダーも、似合わんね。

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by mukashinoeiga | 2016-08-20 22:41 | Trackback | Comments(6)

山下耕作「大陸流れ者」鶴田浩二藤純子

 京橋にて。「生誕100年 木下忠司の映画音楽」特集。66年、東映東京。
 ある意味奇態な映画である。
 タイトルに大陸とうたいながら、大陸は出てこず、主舞台は香港であり、しかし実際のロケ地は台湾であるという。
 香港は大陸とは、言えまい。原作は、大陸だが当時中国大陸で撮影できずやむを得ず香港にした、とか。原作では大陸から香港に流れてきたという設定の主人公だが、簡単に撮影できる、日本から香港へ来た主人公に変えたとか。
 香港ロケから台湾に変えた経緯も、当時東宝と提携していたショウ・ブラザーズが、お金持ちの東宝とは違い、相当ロケ費を値切ったケチケチ東映を拒否したとか(笑)。ありそうな話だ。
 あるいは当時英国領だった香港が、悪いのは白人マフィア、日本人は善人ばかり、という設定を拒否したのか。そこで、香港よりは安くて、親日的な台湾に落ち着いた、というところか。うーん。

e0178641_6174145.jpg44 大陸流れ者(92分・35mm・カラー)(フィルムセンターHPより)
1966(東映東京)(音)木下忠司(監)山下耕作(脚)村尾昭(撮)星島一郎(美)藤田博(出)鶴田浩二、藤純子、大木実、楊羣、兪鳳至、山本麟一、今井健二、遠藤辰雄、曽根晴美、内田朝雄、田畑孝、ハロルド・S・コンウェイ、丹波哲郎
昭和初期の香港に組織の親分の命を受けて、日本人組員の国分(鶴田)が浄水場建設工事のために派遣されてくる。彼を待っていたのは、現地人からの反感と水の利権を手放したくない外国人組織からの激しい妨害工作。しかし国分の真摯な姿勢はアジア人同士の絆を築いていく。ロケーション撮影は台湾で行われた。

 水利に苦しみ、コレラなどの伝染病にかかりやすい香港人を助けるため、日本人侠客が、利権などの生臭い話を一切離れて、人道上の理由から、自腹の民間投資をする、というのは、いささか、嘘くさい。
そういう実話が、あったのか。そういう実話があれば、五族共和も、ここに極まれり、だが。
ましてや、当の香港人やくざも拒否するものを、日本人の意地で継続する、というのも、いかにも日本人の自虐趣味といえよう。
 日本映画、ことに東映は、どうも内弁慶?のきらいがあって、外国ロケだと、妙にしょぼい印象がある。あるいは、やはり東宝などと違って、ロケ費をケチっているせいか(笑)。いや、実際東映がロケ費をケチるかどうか確証はないが、そういう印象だ(笑)。
 本作でも、国内ロケの仁侠映画と、どうも肌合いが違う。
 あるいは、義理人情の微妙さは、日本国内の風土に見合ったもので、国外に持ち出すと、風味劣化するものなのか。

 多額の建築費が必要だが、鶴田には当てがない。
 恋人の芸者・藤純子が、身を売って、金を作る。香港の安女郎屋で、日本の歌をしみじみ唄う藤純子。
 その歌を、隣室で女を抱き終わった丹波哲郎が、しみじみ聞く。
 そこへ鶴田が駆け付け、純子のほほをビンタ。
「女が身を売った金で、工事がうまくいったとしても、それで俺の男が立つと思うか」
 この一連の流れが、なんとも出来合いで、しっくりこない。
 短期海外ロケで、ちゃっちゃっと撮るゆえに、テキトーに流したのだろうか。もっとも、これら室内シーンは、当然京都撮影所で撮ったものだろうが。

 あるいは、マキノだったら、ぴったり決まったのか。
 男のために身を売る芸者、というのを何度も演じ、藤純子も惰性で演じたのか。
 そもそも藤純子演じる芸者、愛するツルコウを訪ねて、ふらふらと香港へ。
 えっ、東映がこれまで作り続けた映画で、芸者や女郎は身を縛られ、現代の視点で不当な労働契約というべき身体拘束を受けていたのではなかったのか(笑)。
 ふらふらと海外旅行なんて、フリーすぎるぜ。
 しかも現地で、勝手に身を売る。フリー芸者か。
 オトコを追って、ふらふら海外旅行の、今どきのギャル(あ、これも死語か)じゃあるまいに、この自由さが、義理人情に、縛られた男と女の哀話を台無しにしているのか。

 そして、そもそも(笑)。
 藤純子には、高倉健の女、というイメージが、ある(笑)。
 もちろんツルコウとも、文太とも、共演して、恋仲を何度も演じているのだが、ベストマッチは、やはり、健さんと純子だ。そういう思いが、勝手に、ある(笑)。
 だから、鶴田とひしと抱き合い、ほほを摺り寄せ、恋々と語り合う藤純子には、違和感。女優がいろいろの男優と恋愛シーンなのは当たり前のことだが、延々と純情芸者を演じてきた藤純子に、何か不潔なものを感じてしまうのも、また、ファン心理なのだよ(笑)。
 つまり様式美といっていい、健さん純子の、悲劇的殉情カップルを見続けてきたぼくたちは、女好きの生々しいツルコウと、ひしと抱き合う藤純子に、なんだか、ハラセツいうところの「不潔感」を感じてしまうのだ(笑)。

 藤純子というのは、まことに不思議な、唯一無二の女優で、はたちそこそこの、まだ色気も何もあったものじゃない時期に、しっとりとした女の情念を、演じてきた女優だ。
 様式美としての、おそらく昭和初期には消え失せた、現代ギャルではない、つつましい日本の女の色気と情念を、まるで隔世遺伝かのように、演じてきた。
 そう、まるでマキノ的理想が、乗り移ったかのように。
 しかし、本作のように、本当に脂が乗りきった女盛りになると、純子マジックは、消えた?
 藤純子と健さんのカップリングは、若い二人が悲劇的殉情カップルを演じてきたところに、ミラクルがあったのであり、いかにも女好きな、生臭いツルコウと、脂ののった女優では、生臭さも二倍で、マキノ的様式美は、ここに消滅したというところだろうか。
 それとも、本作でさえ、マキノが演出したら、よりよくなったのか。
 いずれにせよ、若さの純情と、様式美の女の色香という、本来ならミスマッチなものを、強引にマッチングさせてきた奇跡の女優は、本当に女の色気が出てくると、その微妙なバランスが崩れ、だから、この様式美そのものの女優は、ふつう若い女優は自然に加齢によりフェードアウトするところを、引退興行映画という様式美そのものを、演じたのだろうか。うーん。

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by mukashinoeiga | 2016-06-21 06:18 | 旧作日本映画感想文 | Trackback | Comments(0)

佐伯清「砂漠を渡る太陽」鶴田高倉雄之助

 阿佐ヶ谷にて。「OIZUMI 東映現代劇の潮流」特集。60年、東映東京。フィルムセンター所蔵プリント。
 大げさにいえば、天下の珍品で。
 その内容的珍品度はおいおい書くとして、なによりも、

<以下、ネタバレあり>
e0178641_1283773.jpg砂漠を渡る太陽 1960年8月24日公開 (Movie Walker HPより)
 斎木和夫の「砂漠都市」を「男対男」のコンビ池田一朗と小川英が脚色し、「第三の疑惑」の佐伯清が監督したもので、終戦間近い満州を舞台にしたドラマ。撮影は「警視庁物語 血液型の秘密 聞き込み」の三村明。鶴田浩二の東映入社第一回作品。
 昭和二十年七月、熱河砂漠の真只中にある平邑という街。ここにただ一人の日本人である曽田という青年医師が住んでいた。彼は阿片中毒の患者たちの治療に精根を傾けていた。ある日娼婦の馬華香を、奉天の有力者元井社長の協力によって救った。華香は看護婦として曽田の許に住みこむことになった。平邑に流れてきた旅人、露人ロスキーが発病した。彼を診察した曽田は、そこで石田と名のる日本人に対面した。石田とは、日本人馬賊石上静山であった。これを見破っていたのは、やはり馬賊の、日本人を増悪する黄だった。平邑に、突然伝染病が発生した。


 帝国日本軍侵攻下の中国において、日本人にも親しい、中国の一寒村の唯一のホテルの支配人に伊藤雄之助。彼が中国側のスパイで、日本軍・日本人の動向を、隠し持った無線機(ここが、いかにも、らしい設定)で中国馬賊(隊長が高倉健)に知らせ、その虐殺奪奪を図る。
 この伊藤雄之助が、凄すぎる(笑)。ほんとに、凄いのよ(笑)。
 まず、鶴田浩二と延々大格闘。互角のアクション。殴る蹴るぶん投げる、最後は砂漠の斜面をふたりでゴロゴロ。
 ほんとに五分と五分の格闘で、でも最後は、ヒーロー鶴田が、勝つんだけど。
 次に、特別出演格(クレジットの最後に一枚看板で出てくる、いわゆる止めの格なんだけど、ほんの数シークエンスにしか、出てこない)の高倉健と、雄之助が、これまた五分と五分との格闘。
 で、最後に、なんと、健さんに、雄之助が、勝ってしまう(笑)。
 雄之助にナイフを腹に刺されて、ぴくぴく息絶える健さん(笑)。
 いや、死んじゃう健さんは、若いころは珍しくはないが、ひ弱な中年男を演じることの多い雄之助が、ツルコウ健さんを相手に、大アクション演技(笑)。
 んー、これは、これは。
 おそらく、非常に含蓄ある演技を要求される役で、どうしても雄之助が必要。この演技部分ですでに、ナイス。でも、彼には似合わないアクションも、あるのだが、ええい、やっちまえ、ということか。
 おかげで雄之助演技史上、おまけに健さん演技史上、最高の珍対決が出来上がった、というわけで。うーむ。

 内容的にも(現時点から見ての)珍品度は、高い。
 鈴木清順「春婦伝」や、その元ネタのタニセン版同様、また喜八の中国戦線モノもそうだが、日本国内ロケで、広大な中国大陸の荒涼とした大地を再現。背景の特撮はめ込み部分も含めて、今の時点で見ても、グッド。
 これは、
1 当時は中国帰りの兵隊などが多く、観客の「郷愁」を誘う面があったのか。
2 特に喜八など、本当は西部劇をやりたい映画作家たちが、あるいは当時洋画で人気の西部劇を、なんとか日本で再現できないか、と考えていた映画会社が、もちろん日本国内のちまちました風土で、西部劇的風景を再現しても、無理がある(まあ、その無理を通したのは、日活無国籍アクションの、面白い試みといえば面白い試み、珍景といえば珍景であった)。そこで、そうだ、大戦中の中国大陸なら、やすやすと、西部劇的映画が、作れるでは、ないか、と。
3 そして、当時は、今と違って、まだまだ開発されていない、広大な砂漠、荒れ地、などがあって、なんちゃって中国のロケ地には、事欠かない、と。

 かくて、帝国日本軍は、騎兵隊の、中国馬賊はインディアンの、誠実な日本人医師ツルコウに恋する現地の娘・佐久間良子は、可憐なインディアン娘と、いったところか。
 最初のうちは、中国語が連発され、何を言っているのかわからないが、その後全員が、日本語をしゃべる。
 ラピュタ阿佐ヶ谷のHP解説によれば(昔みたいにコピペできない>泣)鶴田浩二東映第一回入社作品ということだが、実は完全主演作では、ない。いや、主演は主演なのだが、ほかの多数の人にも比重があり、群像劇となっている。
 特に、実は特務機関長・山形勲と、実は馬賊・山村總との山々対決は、実に見もので。
 その他一人一人のドラマもまた丁寧に描かれ、今の時点で見れば(笑)珍なれど、俳優陣は実に実に、充実の一語だ。
 実は特務機関の大村文武なども、実に味わい深い。と、実は実はの、連発なのだ(笑)。
 そして、珍品度をさらに高めるのは、帝国軍人たちは実に悪逆非道で、中国人たちは、きわめて良心的な抵抗者であった、という基調だが。今日では、第二次大戦下の日本軍君は、その劣悪な環境下にあっても、世界で最も規律正しい軍であり、一方中国軍は、現地民から略奪、レイプし放題だったと、判明している。
 もちろん、そうではなかった、という主張も、承知は、している。
 そういう、よく言えば良心的、悪く言えば自虐的な主張が、この種の映画の通低奏音のつねだ。

 とは、言いつつ、まだまだ若い主演ツルコウの、きわめて特異な点としては、どこまでもどこまでも、良心的ヒーローを演じて、涙が出るくらい、誠実さの塊のような青年医師を演じられる、その圧倒的なスタア性。
 まさに、ナチュラルボーンな主演スタア。ただただ、恐れ入るしか、ない。

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by mukashinoeiga | 2016-05-25 01:30 | 珍品・怪作の谷 | Trackback | Comments(2)

鶴田浩二「男たちの旅路」水谷豊桃井かおり山田太一

 昔、子供の頃に見ていました。
 ということは、ぼくも老成した子どもだったのかな。
 説教をするツルコウの口跡は、見事。ほれぼれ。
 ツルコウと同じ年になって、自分の未熟さに、がっかり、しかし、ツルコウには、うっとり。

Journey of Men: Pt.3 ep.1 "Silver Sheet"

 ツルコウ・水谷豊・桃井かおり・柴俊夫はもちろん、志村喬・笠智衆・加藤嘉・殿山泰司・藤原釜足・佐々木孝丸も出る、OLD映画ファンとしては、豪華版で。
◎追記◎TVだと、意外に「フツーの女の子」演技で、賢くふるまう桃井かおり。逆に若いころは、反則気味の演技の水谷豊。うーん、面白い。
老優たちは、もっとブラック気味に(笑)暴発してもよかったのでは。TVドラマの限界か。まあ、ツルコウの端正さに見合った展開ということか。

鶴田浩二特攻隊を語る 遺書朗読 軍歌 同期の桜 紅の血もゆる 夢飛行


水谷豊・桃井かおりが語る「男たちの旅路」

2014/03/29 に公開
1976年にスタートしたNHKの名作ドラマ「男たちの旅路」。初代レギュラーだった­水谷豊、桃井かおりと、脚本を書いた山田太一が「同窓会」として集い、当時のエピソー­ドや鶴田浩二の思い出を語ります。放映は2003年、テレビ誕生50年に合わせて放映­された特番「今日はテレビの誕生日」より。ゴダイゴの音楽も懐かしいです。

◎下記コメント欄により追記◎【TV】NHKドラマ男たちの旅路「車輪の一歩」(趣旨部分の抜粋) 1979年放送

男たちの旅路 車輪の一歩 ラストシーン 山田太一脚本 1979年



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by mukashinoeiga | 2016-05-08 11:45 | 旧作日本映画感想文 | Trackback(1) | Comments(4)

こっちこそ真・歌う銀幕スタアだ!

 当ブログの★歌う銀幕スター夢の狂宴・再び★が、ykkさんなどのコメント投稿の影響か、アクセス数が伸び、改めて、ユーチューブ音声を、見聞きしてみました。
 一番拍手がきたのが、役者じゃない、清順さんというところに爆笑。当時最先端の人気者でしたからね。
 ところで、70年代に毒されきった(笑)林美雄の感性は、そうはいっても、肌にアワない(笑)。やっぱり、ぼくなどは、たとえばひばり、裕次郎、ツルコウなどが、歌う銀幕スタアでしょうね。
 しかし、そういう感性がなくても、林らアマチュアに、彼らの「興行」は、ムリでしょうね。
 そんなこと企画した段階で、「怖いおじさんたち」が、出てくるというもんで(笑)。 

昭和の喝采 歌う銀幕スターSP

美空ひばり@歌う銀幕スター

鶴田浩二@歌う銀幕スター

美空ひばり&鶴田浩二 悲しい酒ほか・・・デュエット UPB-0036

美空ひばり 『都々逸~酒は涙か溜息か入り』 1953 / 1967

斉藤寅次郎監督 『ひばり捕物帳 唄祭り八百八町』 1953.7.14
16歳の女の子が酒を呑みながら都々逸を一節、なんて演出

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by mukashinoeiga | 2015-11-09 23:17 | 旧作日本映画感想文 | Trackback | Comments(0)

渡辺邦男「南太平洋波高し」

 阿佐ヶ谷にて。「OIZUMI 東映現代劇の潮流」特集。62年、ニュー東映(東映東京)。
 基本海の話なのに、火山大噴火のニュー東映ロゴで、始まる。
 それにしても、神風特攻隊と人間魚雷回天の2本立ての話とは、盛り上げすぎだろ(笑)。
 ただし軽匠・渡辺邦男だけに、感銘は薄い。
 ツルコウ鶴田浩二が、♪貴様とオーレーとはー「同期の桜」を歌うと、とたんに歌謡アイドル映画の趣きで、微苦笑してしまう。
 神風特攻や、それ以上にきついのに注目されない回天の映画が、歌謡アイドル映画になっていいのか、と、疑問を抱くほうが間違っているのか。
 たぶん、間違っているのだろう。渡辺邦男だもの。

e0178641_8565896.png南太平洋波高し 1962年(S37)/東映東京/白黒/92分 <ラピュタ阿佐ヶ谷HPより>
■監督・脚本:渡辺邦男/脚本:棚田吾郎/撮影:渡辺孝/美術:進藤誠吾/音楽:山田栄一
■出演:鶴田浩二、高倉健、梅宮辰夫、千葉真一、水木襄、小野透、曽根晴美、南廣、三田佳子、水上竜子、丹波哲郎
第二次世界大戦の末期、日本軍は必死の反撃手段として人間魚雷「回天」と神風特攻隊を編成──。それに搭乗する若き士官たち、戦争の最前線にいた若者たちの青春を、若手オールスタアキャストで描いた戦記物大スペクタクル。©東映

 俳優クレジットはツルコウが一枚看板トップ、最後のトメの一枚は、なんとまだ若手の健さんという異例さだが、ツルコウはまだしも出番が多いが、健さんは特別出演格。
 実は実質主演格は、ウメタツ、水木襄、それにチバシンの若手たちだ。
 同期生・曽根晴美、今井健二も含め、これら一応二枚目として出自した東映ニュースタアたちが、数年後には早くも崩れ?チンピラヤクザ役に「堕ちていく」のは、東映ゆえの「不幸」か「時代」のせいか「個性」のゆえか。
e0178641_8573267.jpg なお、さらに若手?風間杜夫は、回天搭乗員・水木襄の姉・久保奈穂子の子。子役時代の風間は、さして印象に残らない凡演。個性を発揮するのは、つかこうへいの指導を待たねばならなかったか。
 健さんは冒頭とラストにのみ登場。回天を送り届ける潜水艦の艦長役。艦長役には若すぎるとおもったのか、おもわれたのか、冒頭では無精ひげメイク。誰だこいつは状態。
 無精ひげは、さわやか健さんに合わないと判断されたか、ラストでは、いつもの健さんノー無精ひげ。しかし、めったに見られない無精ひげの健さんは、珍品でした(笑)。
 冒頭早々玉砕する回天搭乗員・丹波哲郎。この大物役者を、高いギャラ払って「瞬殺」するのは、もったいないとおもったか、映画冒頭の戦況の状況説明するナレーターが、どう聞いてもタンテツっぽい。高いギャラ払ってるんだからよー、ノークレジットでナレーターもやってけ、というプロデューサーの言葉が、ひしひしかいま見れる(笑)。
  
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by mukashinoeiga | 2015-09-06 08:58 | 旧作日本映画感想文 | Trackback | Comments(0)

萩原遼「おしどり喧嘩笠」

 ユーチューブにて。57年、東宝。
 2コ前の感想駄文杉江敏男「大当り三色娘」で検索ヒットし、1コ前の駄文楽しい鶴田浩二・ひばり夢の競演で引用した、本作が、たいへん楽しい、スタアの快にあふれている。
 萩原遼という、マキノや山中貞雄の残党だが、あまり映画的には面白くない映画ばかり、と言う印象だったが、これはよい。
 粋でイナセで、水もしたたるいい男ツルコウ鶴田と、ひばり史上まったく珍しい(笑)しおらしい、娘娘したひばりが、楽しめる、一粒で二度おいしい、時代劇の快だ。

鶴田浩二.美空ひばり共演!おしどり喧嘩笠 1/2

鶴田浩二.美空ひばり共演!おしどり喧嘩笠 2/2


おしどり喧嘩笠 <Movie WalkerHPより>
長谷川伸の股旅小説『蹴手繰り音頭』の映画化。「母星子星」の中田竜雄が脚色、「修羅時鳥」の萩原遼が監督、「男の牙」の服部幹夫が撮影した。主演は、「柳生武芸帳(1957)」の鶴田浩二、「ロマンス誕生」の美空ひばり。他に小堀明男、北川町子、堺駿二など。1957年、配給東宝、95分。

 萩原の盟友・山中貞雄以来(と、言うのも、おかしいし、実際そのフィルムは戦火散逸していて、見られないわけだが)、いったい何本の時代劇が、フランク・キャプラ「ある夜の出来事」を時代劇に換骨奪胎してきたことだろうか。
 戦前アメリカのバリバリの現代劇コメディが、日本では時代劇での相性が良く、数作作られてきたのは、珍なるかな。
 モチロン上原謙&桑野通子の絶対カップルによる清水宏「恋愛修学旅行」も、現代劇版のキャプラ・スクールの一本だが、当然のごとく?戦火消失している。残念無念。
 おそらくハリウッド版の夢物語と、日本時代劇の幸福感が一致したゆえの、キャプラへのオマージュが、この一本に凝縮している、というしだいか。

 例によって、鶴田浩二、ひばり絶品。
 ツルコウさんは、その台詞回しだけで、うっとりのスタア。
 ひばりは、ちゃっかり、時代劇のマキノ的?所作を身につけていて。完璧。時代劇特有の、むすめ娘した身のこなしの、あでやかさがうつくしく、娘盛りで、顔も愛らしい。
 ま、そのしおらしさも、後半は、歌って踊っての、ちゃっかり娘に戻ってしまうのだが(笑)。

 個人的には、雨の中の、荒れ堂での、見知らぬ男女というシチュエーションが好きなので、定番の演出・編集とはいえ、その繊細さが、楽しかった。
 北川町子も、割とよくて、出番も多い。堺駿二も、まだガチャガチャしていなくて、抑制が効いているので、邪魔にはならない。小堀明男は、沢村国太郎かと思った。善玉とも悪玉ともつかぬ小悪党を演じて、山茶花究も、いい。

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by mukashinoeiga | 2015-04-03 08:10 | 傑作・快作の森 | Trackback | Comments(0)

楽しい鶴田浩二・ひばり夢の競演

 この一個前の感想駄文杉江敏男「大当り三色娘」を書くさいに、いろいろ検索していたら、次の動画がヒット。
 これがなかなか貴重で、うれしい。

美空ひばり 鶴田浩二と夢の競演 第1部

 後半の芝居は、まあ、TVヴァラエティの垂れ流しっぱなし演出だから、ぐだぐだだけれど、TV的には「夢の競演」なんだが、昔の映画では、この豪華さが、当たり前だったんだよなー。

 以後、続けて、芋づる式に・・・・・

美空ひばり 鶴田浩二と夢の競演 第2部


鶴田浩二.美空ひばり共演!おしどり喧嘩笠 1/2

鶴田浩二.美空ひばり共演!おしどり喧嘩笠 2/2


 歌うスタア・ツルコウと、演技できる歌手ひばりの、因縁浅からぬ(笑)共演の数々。
 まず、最初の「競演」が「共演」でないことの、おかしみ(笑)。
 いっしょの場で、にこやかに歌うわけでもなく、互いに遠く離れて、歌いあう。この距離感に小爆笑。
 親密さとは離れた、ツンデレ感。
 計るなんてばかばかしいが、東映系二大御大共演の法則、ショット数もコマ数も見事におんなじの、文字通りの「競演」なのだろうか(笑)。
 モチロン、若き日の、松竹では、そうじゃなかったのだが。
美空ひばり・鶴田浩二 『あの丘越えて』 '51.11.1

 永遠のヤンキー映画の会社である東映では、やはり、けじめ、必要っす、か。おっす!

 それと昔の印象では、ツルコウの歌う際の手の耳あてが、ツルコウなりには、ごくごく自然の作法と、思っていたのだが、これらの映像をあらためて見ると、あまりに、パッパッパッと、超高速で耳あて(笑)。
 あまりに、急に、しかも絶対に、耳あて(笑)。これ、必要超えてマスやろ。
 末端神経症レヴェル。おかしいよ、この、急速な動作は(笑)。
なお、和服では男の二の腕、洋服では手と男の手首をさらす、女性向けエロ狙いか。男のぼくには、よくわからんが(笑)。

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by mukashinoeiga | 2015-04-01 10:48 | 旧作日本映画感想文 | Trackback | Comments(0)

曽根中生「花嫁に手をだすな!わが子は殺人者」

 渋谷にて。「追悼特集 曽根中生伝説」特集。80年、テレビ朝日・にっかつ。
 なかなか面白い、いや、見ている最中わくわくドキドキのハイブリット快作。あと2回上映。ほぼ絶対のオススメ。真の意味での、希少価値満載の快作。
以下、ネタバレあり。

『花嫁に手をだすな!わが子は殺人者(デジタル)』公開:1980年 <渋谷シネマヴェーラHPより>
主演:鶴田浩ニ、本間優二、森下愛子、岡田英次、平田昭彦、山谷初男、野際陽子、草薙幸二郎
曽根監督唯一のドラマ作品。原作はパトリック・クェンティン。唐突な自殺によって妻を失った男が、殺人犯の罪を着せられた一人息子の冤罪を晴らそうと奮闘する物語。父性愛溢れる父に鶴田浩二。曽根中生×鶴田浩二の奇跡のコラボを見逃すな!

 本来ありえない(笑)曽根中生×鶴田浩二。
 日活ロマンポルノの曽根と、ポルノには顔をしかめそう?なツルコウのコラボ。
 まずプロローグの、のちに鶴田の妻と判明する女性(なんと柳川慶子?それとも町田祥子?)の、簡にしてスタイリッシュな自殺シーンに、うなる。
 そして出版社社長・平田昭彦の、新妻に、当時魅力絶頂の森下愛子という設定に、ボーゼン(笑)。
 ありえないだろ。
 森下愛子が、なぜ推定約2.5倍年上の平田昭彦の妻になったか、というと、それは父・岡田英次が二重にも三重にも、悪い(笑)。
 任侠スタア・ツルコウが、マンションの8階に住むサラリーマン(平田の会社の営業担当専務)という設定にアゼン(笑)。いい年こいて、8階まで階段で行く、エレヴェータ不使用のツルコウに、慄然(笑)。
 まあ、若いころは松竹で、のほほんサラリーマン青年を快活に演じていたのだから、そのン十年後の姿ということで見れば、違和感はないのか。
 タイトル「花嫁に手をだすな!わが子は殺人者」の、ジャンル分類不能?さ。前段と後段のつながりが、見えない。奇妙な、隔靴掻痒なタイトル。
 わかってみれば、鶴田の一人息子・本間優二が、鶴田親友の新妻にちょっかいを出して、あげく年上夫・平田昭彦を、殺してしまった疑い。
 しかし、下手なつぎはぎの違和感のみが残る、無理やりの珍タイトル。
 ドラマは、いかにもパトリック・クェンティンらしい、直線ではない、紆余曲折のミステリ。くねくね、小出しのどんでん返しが楽しい、先の展開が読めない、いかにもフレンチなねちねちミステリ(ほめていえば、エスプリの利いた、ウイットある小粋さ)。

花嫁に手を出すな! わが子は殺人者 <テレビドラマデータベースHPより>
妻が謎の自殺を遂げ、息子は殺人犯の疑いをかけられる。家庭崩壊の中で真相を追う中年男。
キー局 ANB 放送曜日 土 放送期間 1981/06/27 →ヴェーラと1年違うが。
放送時間 21:02-22:51 放送回数 1 回 連続/単発 単発
番組名 土曜ワイド劇場
主な出演 鶴田 浩二、町田 祥子、本間 優二、平田 昭彦、森下 愛子、野際 陽子、岡田 英次
主な脚本 安倍 徹郎(安部 徹郎)
主な演出 曽根 中生
原作 小林 久三(一部資料では、パトリック・クェンティン) →え、えーえっ!(笑)
局系列 ANN

 土曜ワイドのルーティンなのか(当方いわゆる2時間ドラマは、ほとんど見ていなかった)冒頭主要キャストのショット付紹介のあと、脚本家、監督も、顔写真つきクレジット。なんと作家主義?な、クレジット。
 まず、年はとっても、相変わらずの、ツルコウの口跡に酔う。聴いてるだけでエクスタシー(笑)。
 真のスタアのみがらくらく表現できる、セリフの妙味。エロキューションだけで観客を魅了する、真のスタアの特権的台詞回し。
 NHKのTVドラマ「男たちの旅路」どうよう、若いバカもんを、淡々と、しかし情熱をこめて、この二律背反をらくらくと止揚する、魅惑の台詞回し! その快楽。
 バカな若者(若いバカ者)を説教する年配者を演じて、やはり日本一だツルコウ。説教のエクスタシーを演じうる唯一無二の存在。健さんでも、さすがに、ここまでの境地には、達しまい。
 うさんくさい文太など、もちろん論外だ(笑)。
 そして、ツルコウが説教するバカな若者(若いバカ者)が、本間優二(笑)。いやあ、なんというフィット感(笑)。
 しかし、本間優二には、絶対の安定感で説教のツルコウも、その相手、こんなに若いのに、こんなにかわいいのに、絶対ファムファタールな森下愛子には、たじたじ(笑)。
 まさにご婦人は理不尽を地でいき、なおかつ圧倒的な清純派(笑)。絶頂期の森下愛子の凄みというか、愛らしさ。
 森下愛子、もし映画全盛期に彼女がいたら、若尾文子レヴェルの大女優になっていたのではないか。いや、少なくとも、叶順子では、あったろう(笑)。
 そして橘侑子、野際陽子など、いつも後ろ暗いことを考えてそうな「悪女」女優の素晴らしさ。動揺した野際が、思わず英語での捨て台詞にも、爆笑す。
 鶴田の弟役に、山谷初男。似合ってへんやろ(笑)。刑事に高橋明、タクシードライヴァーに佐竹一男など、日活脇役陣の出演も目立つ。
 そして本間優二を匿う、眼鏡っ子小説家に鹿沼えり、その不審な行動のいちいちが楽しい。そういう日活由来(森下も含めて)と、東宝由来の平田、柳川、TVや新劇の野際、岡田、橘、そして映画会社渡り鳥の鶴田の異種格闘戦めいたコラボが、雑然としていて、楽しい楽しい。グッド。

 ただし、ツルコウ、あまりにどっしり構えすぎて(笑)本来は息子の無実を証明すべく活躍するはずが、弟・山谷初男、警察に、手柄?を横取りされる始末。
 わずかに、山谷に先導されて、九段下駅から出てくるシーンに、微苦笑。
 何度もいうが、たった一回きり放送されただけで、死蔵されるTVドラマ、何とか見れるシステムを構築すべきだろう。

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by mukashinoeiga | 2014-12-09 03:51 | 傑作・快作の森 | Trackback | Comments(0)

野村浩将「野戦看護婦」日本メジャー映画初のレズビアン映画!?南風洋子折原啓子鶴田浩二宮城千賀子

日本初のレズビアン映画なのではないか!本作は。
ユーチューブにて。53年、児井プロ=新東宝。

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 前項渡辺邦男「あばれ行燈」の流れで、ユーチューブを見はじめたら、なんと驚きの発見!
 なんとなんと。
 信じられない新?発見だ。
 なお「あばれ行燈」との、つながり、アップ画像のタイトルからして、同じアップ主は、鶴田浩二に注目しているようだが、ツルコウはわずか3シーンにしか出ない特別出演格。
 いずれにせよ、ともに宝塚男役スタアだった、南風洋子と宮城千賀子が、当時のメロドラマ・ヒロイン、折原啓子を、中山昭二をライヴァルに、競り合う。いや、それ、話、盛りすぎ(笑)。
 実際には、折原啓子に恋するのは南風洋子で、宮城千賀子は、それをいさめる役回り。
 それはそれで、ちと残念なんだが。
 しかし、一見生真面目な、例によって、例の<戦後左翼的風潮における反戦気分のエートス>風の映画の本作が、実は女性の女性への恋愛感情を扱う映画になってしまったとは、いったい。

野戦看護婦 新東宝映画 鶴田浩二
2014/03/18 に公開
1953年/新東宝映画/モノクロ/91分/
監督:野村浩将
出演:鶴田浩二、南風洋子、中山昭二、宮城千賀子、折原啓子、水島道太郎、藤田進他

 特に前半は、折原啓子に恋する南風洋子のパッション炸裂(当時のレヴェルで)。
 後半は普通の戦争映画(割と力がこもっている)になるが、それでも、後年華のないオバサン女優となる南風洋子の、さすがは宝塚男役スタアだった華を見せる。特に、死に行くときの美しい顔!
 また、安部徹が南風洋子を、小川に突き落としての過剰な攻撃は、女に恋する女への、男からの執拗な反撃を思わせ、異常である。
 (当時としては)きわめて異常かつ過剰な描写により、あえて傑作とする。

 なお、劇中野村浩将の戦前大ヒット作「愛染かつら」を、演芸会で看護婦らが主題歌を歌い、上原謙・田中絹代コンビの演技を、男装の南風洋子と看護婦姿の折原啓子が再現する。
 このつながりで、野村浩将が監督起用された?のだろうが、男と女のメロドラマが、女と女のメロドラマに変容したのは、面白い。
 ただ、折原啓子は中山昭二が好きなので、南風洋子は、一方的な片思いなのだが。
 また、折原啓子と宮城千賀子は、きわめて似た顔なので、ユーチューブの小さい映像では、しばし、どちらがどちらか混乱するほどだが、この類似は、ドラマの中では一歩身を引いた宮城千賀子の、鏡像性というものも想起させる、と見るは、筋違いか(笑)。
 なお、生ぬるい野戦病院描写は、たとえば増村保造「赤い天使」と比べると、コントレヴェルとは、失礼か(笑)。
 また、わずかしか出ないが、ツルコウ鶴田浩二の、根っからのスタア性は、本当に、うれしくなっちゃうよ。

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 なお、上記Movie Walkerによるあらすじ紹介も、驚き。映画を見たあと、お読みいただきたいが、南風洋子は中山昭二を好きで、その恋のライヴァル折原啓子を見殺しにする、と。
 じっさいの映画では、折原啓子と仲のよい中山昭二を、嫉妬のあまり見殺しにしようとする。
 この逆転は、なんなのか。最初はそういう企画だったのを、映画製作の中で逆転してしまったのか。それとも、レズビアン映画であることを隠蔽しようとしたのか。謎だ。
 なお蛇足。江見緑哉とクレジットされるが本名だろうか、相変わらずの変質者演技がうれしい(笑)。
◎追記◎本作を<戦後左翼的風潮における反戦気分のエートス>風、と書いたのは、いささか、自分でも気になった。反左翼組合勢力が結集して東宝から離脱した新東宝には、そういった左翼的風潮とは違った、いろいろの映画があるからで。
 
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by mukashinoeiga | 2014-11-14 16:21 | 傑作・快作の森 | Trackback | Comments(0)