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筧正典「ありがとうが言えない」不思議な謎

 渋谷・映画美学校試写室にて。Kiss My Stella Dallas Vol.3『若い娘がいっぱい』上映会。製作年不詳、学研映画。16ミリ上映。
 感想駄文済みの筧正典「若い娘がいっぱい」上映後、筧正典「ありがとうが言えない」という学研教育映画短編もサプライズ上映。

 その「概要」をコピペすべくネットで探し回ったが、ヒットせず。しかたがなく会場でもらった学研映画資料コピーを書き写すと、

筧正典「ありがとうが言えない」<学研映画№5429資料より>
製作 原正次/脚本 小林久三/演出 筧正典 出演/小笠原良知/八木昌子/山本龍二/浜田寅彦/原ひさ子
 近頃の子どもは挨拶一つ満足に出来ない、という年配者の嘆きをよく耳にする。挨拶とは人間と人間をつなぐクサビのようなものだ。その挨拶を、民主的な意味で考えなおし、実践することに心を砕く親と子の、ひたむきな姿を描く。
 16ミリ:28分/¥85,000 8ミリ:W(ダブル版)¥30,000 SM(シングル磁気版)¥33,000 SO(シングル光学版)¥33,000

 「挨拶を、民主的な意味で考えなおし」などわざわざ「民主的」などのワードを「挿入」する、当時の教育界における、左翼全盛思考/志向/嗜好(笑)がうかがわれて、興味深い。
 小林久三。松竹退社後は、ミステリー作家になったが、東宝退社後の筧正典ともども、アルバイト仕事かとおもわれる。
 小笠原良知・八木昌子夫婦の小学生の子ども・山本龍二は雨の日の登校時、雨がやんだのち、傘をぶんぶん振り回して、学校へ。
 バス停で待っていた大人たちに水滴が降りかかり、その中の一人、浜田寅彦に注意され、むかつく。
 それを知った父は、息子に、注意した浜田に謝るように、促す。 
 バスに乗り合わせた父は、浜田に声をかけ、他人の子どもに声をかけ注意する浜田を賞賛する。
 浜田は、自分の失敗談を語る。年取って出来た子どもゆえ、自分の息子を甘やかして、結果挨拶の一つも出来ない息子に育ててしまった。これではいけないと、他人様の子どもにも、注意するようになったんですよ、と。

 ふーん。いかにもな「道徳教育」の教材映画だ。
 しかし、当時は映画全盛期。東映なども、ニュー東映やら第二東映など、増殖していた時代だ。有り余る人材、資産を「本業」以外にも活用して、さらに日銭を稼ごう、という思惑もあって、やはり当時上向き始めた教育関連産業との連動として、教材産業に乗り出した、とおぼしい。
 東映も日活も教育映画に手を染めている。東宝は、指田さんご指摘の戦時軍事映画で懲りたのか?業界ナンバーワンの余裕か、手を染めていないようだが?

 しかし、このようなお子様ランチに、老練な映画屋さんたちが、満足するわけもなく(笑)、事態は意外の方向に(笑)。
 浜田は、息子に再教育、神社で出会ったおばさんに、ありがとう、と感謝の意を。ヨクやった、とほめる父親に有頂天になった息子は、道に飛び出し「暴走車」に轢かれ、死亡。
 なんなの、この余分な展開は。
 挨拶が出来ない子が、出来るようになりました、でいいではないか、教育映画なんだし。
 のちに、社会派ミステリーで鳴らした小林らしいというばらしいし、筧が助監督でついた成瀬は、交通事故を「得意のお題目」にしていた監督では、あるのだが。
 まあ、むしろ当時はいわゆる「交通戦争」激化、子どもの死亡事故が相次いでいた、という世相ゆえの、トピック的なエピソードなのかもしれないが。

 さて、父や浜田の指導よろしく、こちらも挨拶が出来るようになった少年を、達者に好演したのは、小学生男子ながら、アヒル口がエロい山本龍二って、その面影から察するに、かのアラカンの甥であり、のちのピンク映画の男優/監督の、子役時代ではないか。
 ピンク映画で何回か見たことがある。その後、ゲイピンク、スカトロピンク、TVドラマでも活躍したらしいが、これは見ていない。
 今回ネット検索でヒットした数少ない証言は、同僚AV男優・加藤鷹によれば、山本龍二は、スカトロ物AVで、「日本で一番ウンコを食っているAV男優」とのことである。スカトロ物には絶対食指を動かさないワタクシは、だいたい散歩中の犬の肛門すら、目にするのがいや(笑)。犬自体は可愛いとはおもうが、あの肛門を毎日目にするとか、絶対犬なんて飼いたくないタイプ(笑)。
 きちんと挨拶が出来る子になっても、交通事故死したり、ウンコを喰いまくったり、なんか、とっても残念な結果になる、という、筧の演出自体はきわめてまぢめながら、なんだか、とっちらかった(笑)教育映画なのでした。
◎追記◎上記記述には、ぼくの勘違いかと思われる部分があると、下記コメント欄でお邪魔ビンラディンさんから、ご指摘を受けました。

 ところで、今回最大の(というのも、おおげさだが)なぞは、前半は山本龍二少年が主役ながら、後半はその父に焦点が移るという構造だ。自分も大人ながら満足に挨拶も出来ないのに、子どもに挨拶しろ、と教えられるのか、という父親の葛藤が焦点に。
 ここで、改めて上記学研資料コビーを読むと、

対象:家庭教育学級・婦人学級 母親学級・PTA(小学校)

 と、あり、なんと、これは子供向けの映画では、なかったのだ
 普通教育映画などというと、学校の講堂で児童全員が鑑賞というイメージなのだが、さらに上記資料をよく見ると、タイトルの「学研映画」の上に、「躍進を続ける学研社会教育映画」とあり、これは、完全に、大人向けの映画なのだ。
 むろん「上映会」には、親子で参加するケースが大多数なのだろうが、まんが祭りの子どもが主とは違い、こちらは親が主なのだ。
 子どもには「映画見に行こう」、親には「子供のためになる教育映画に、お子さんと一緒に参加しませんか」で、親子を集めて、ついでに左翼的主張「も」「さりげなく」盛り込む、という趣向か。
 どうりで共産党?浜田寅彦も、「善意の大人」役で出ているわけだ。
 もっとも当時の新劇俳優はみんな左傾していて、終戦後なぞは、若手新劇俳優たちが、
「革命成就後は、ブルジョア・森雅之は、皇居前広場で公開処刑だ」と、いきまいていたくらいだ。
 いったい たかが二枚目俳優のどこに、公開処刑に値する「罪」があるというのだ。まるで、彼らが心酔する、ロシア、中国、北朝鮮、北ヴェトナム、カンボジア、などとおなじ左翼根性そのもの。
 この左翼根性、左翼ヘイトスピーチは、現在でも丸々受け継がれていて、国会前で「安倍、お前は人間じゃない、叩き斬ってやる」と、ボンクラ左傾教授が公言する始末。
 ネットで、そんな実力もなさそうな引きこもりが誰かを殺害予告すると、とたんに逮捕するくせに、バックに大勢人を引き連れたバカが、現実にそういう扇動をしても、お咎めなしなのは、引き合わないのでは。以上蛇足。
 
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by mukashinoeiga | 2015-10-04 05:31 | 旧作日本映画感想文 | Trackback | Comments(2)

黒沢(澤)明のエロ映画!?

黒澤明のエロ映画!?
 まだ、全部は読んでいないが、たまたまの検索で面白い記事を見つけたので。

★映画の國 || コラム ||★
 うーん、やるなあ本木荘二郎。

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by mukashinoeiga | 2014-10-11 00:08 | 黒沢明 黒い沢ほどよく明か | Trackback | Comments(0)

増村保造「音楽」

 京橋にて。「映画監督 増村保造」特集。72年、行動社=ATG。あと1回の上映。
 再見だが、例によってぼんくらなぼくの記憶力は、ほとんど機能していない初見状態(笑)。
 しかし、うーん、こ、コレは・・・・(笑)。
 これは、ある意味、感想駄文済みの増村保造「千羽鶴」の、真逆にある映画か。
 「千羽鶴」若尾文子は、絶えず発情欲情していて、すべてのシーンにおいて、悶えまくりハアハアしている。
 いっぽう本作の黒沢のり子は、不感症である。
 おそらく「千羽鶴」と「音楽」は一対の、好対照の映画として語られるべきものかもしれない。

音楽 (103分・35mm・カラー)<フィルムセンターHPより>
大映の倒産後、増村が長年のパートナーである藤井浩明(製作)、白坂依志夫(脚本)と設立した行動社の第1回作品。音楽だけが聞こえないという女の意外な過去が精神分析治療によって明かされる。原作は、増村が大映時代にも映画化を企画した三島由紀夫の小説。自由連想を描くシュールな映像が注目を集めた。
'72(行動社=ATG)(監)(脚)増村保造(原)三島由紀夫(撮)小林節雄(美)間野重雄(音)林光(出)黒沢のり子、細川俊之、高橋長英、森次浩司、藤田みどり、森秋子、三谷昇、松川勉、夏木章、松村若代、千月のり子、伊藤千明

 なお、本作のストーリー、及び原作の三島と増村の関係性をきわめてヴィヴィッドに捉えた★フツーに生きてるGAYの日常 増村保造「音楽」●MOVIEレビュー(ATG)★は、当ブログ以上に必読、的確明晰、ぜひお読みいただきたい。と、他ブログに頼りきりの当ブログなのであります(笑)。

 黒沢のり子は、不感症と告白できない。羞恥心と自尊心による。その代わり、「音楽が聞こえない」と、当初、表現していた。
 本作は、患者の彼女と、精神科医・細川俊之の二人の、精神分析バトルを描いた、いかにもマスマスムラムラな、ストーリー。おおむね、二人の言葉のやり取り、対決を描く、増村保造ならではの、ストロングスタイル。黒沢のり子も、細川俊之も、増村的責めのせりふで相手にぶつかっていくのだ。

 ただ、問題は(笑)。いかにもマスマスムラムラらしく、「色情狂」を責めのスタイルで描くのはともかくとして、「不感症」もまた、責めのスタイルで描く。
 黒沢のり子は、姿勢としても絶えず前のめりになり、マスマスムラムラ的としか言いようのない、攻めのスタイルで、ガンガンぶつかって行く。
 精神的(かつ肉体的?)ポジティヴ?の「色情狂」と、精神的(かつ肉体的?)ネガティヴ?の「不感症」の、それぞれの描写が、ベクトルは正反対?なのに、同じ「強度」で描いていいのか?
 どうなんだ、増村。という違和感は、否定できない(笑)。

 そして、後期増村でいつも思うのは、またしても、
 黒沢のり子が若尾文子であれば、ついでに細川俊之が田宮二郎であれば、という喪失感である。
 鈴木清順が、「あなたの映画はつじつまが合わない」といわれて、
「つじつまが合わない(と、感じる)のは、(主演)俳優のせい」と、開き直った(笑)迷言ないし名言を、想起させる。
 ぼくたちは、増村と若尾のベスト・マッチングを見すぎてしまった。三船と別離した黒沢映画がまったく失速したように、若尾と身二つになった増村映画の、コクとキレの喪失。冗談ではなく、福島第一の電源喪失に匹敵する悲劇だ。後期増村を見るたびに、ああ、若尾文子がいさえすれば、とないものねだり。
 若尾文子なら、「色情狂」も「不感症」も、エブリシングオーケーなのだ!
 死んだ子の年を数えるのが、増村ファンの、かなしいサガ。

 なお、鈴木清順といえば、彼と増村の映画的「親近性」にたびたび言及せざるを得ないが、京橋HPが言及する「自由連想を描くシュールな映像が注目を集め」、そのシュールな映像は、鈴木清順を、改めて連想させる。冒頭のはさみの開閉は、鈴木清順「ツィゴイネルワイゼン」冒頭のカニさんに近似。着物を繰り広げるシーンもどうよう。
 ただし、超合理主義・増村の「シュール」さは、鈴木清順のシュールパワーとは、比較にならない。「音楽」の「シュール」描写は、「ツィゴイネルワイゼン」の、制作時期は逆だが、下手な模倣、出来損ないである。

三島由紀夫 音楽

 画質は、悪い。

★Movie Walker★に、詳細な作品情報あり。簡単な作品解説、あらすじ紹介(企画書レヴェルの初期情報の孫引きゆえ、しばしば実際とは違うが)。

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by mukashinoeiga | 2014-08-27 05:11 | マスマス増村保造ムラムラ | Trackback | Comments(2)

鈴木則文「大奥十八景」新藤恵美あおい輝彦野村真美

 池袋にて。「追悼上映 鬼才 鈴木則文〜下品こそ、この世の花〜」特集。86年、東映。
 まず、下のMovie Walkerキャスト表を、出来れば、見てほしい(笑)。

 
e0178641_2483236.jpg「大奥十八景」★大奥十八景|Movie Walker★
権力と欲望と愛憎の渦巻く女の園を舞台に、唯一人の男、将軍の胤を求めて飛び交う女たちの姿を描く。南原幹雄原作の同名小説の映画化で、脚本は「ザ・サムライ」の志村正浩と同作の鈴木則文の共同執筆。監督は鈴木則文、撮影は「二代目はクリスチャン」の北坂清がそれぞれ担当。

 どうです、ウザイでしょ(笑)。かつ識別不能。
 実際に映画を見ていても、大奥世界を描く関係上、新人美人女優を多量に投入、皆さんたいへん美しい同年代で、しかし逆に言えば、容貌、個性が平均化される美人ばかりなので、しかもお化粧も同じなので、個体識別が、難しく、各エピソードのヒロインたちが、何がなんだか、わからない(笑)。
 お局幹部・新藤恵美とか、古参軍曹格・絵沢萌子あたりなら、個性のメリハリがあって、容易に識別できるのですが(笑)。
 ただし、美人といっても、個性的な顔立ちのはした女役・野村真美(現在もTVドラマで活躍中とか)などは印象的なのだから、平均的美人顔の女優ばかり選んでも駄目、というところで。

 若手女優各位、皆さん惜しげもなくヌードになって、あおい輝彦や勝野洋とのファックに励む。
 そうそう、この遅れてきた東映エロ時代劇では、ほんらい、名和宏や林信一郎あたりの、エロ将軍などの役割を、TVドラマの人気二枚目たち(当時の)あおい輝彦や勝野洋に、やらせた点だ。
 だからか、ことに及んでいる最中も、このふたり、まぢめな二の線を崩せず、どうにも、窮屈だ(笑)。まあ、もともと東映70年代でも、シンネリムッツリ二枚目の吉田輝男なども、いました。
 もはや破天荒な70年代東映エログロ路線の、エグミというか、グロミは、出せるはずもない80年代というところでしょうか。
 しかし青姦レイプの空撮なんていう前代未聞の幕開け、ばかばかしさは健在(笑)。

[Classic] Dolls of the Shogunate's Harem 1986 Part 1 Movie Youtube Full


 TVドラマ「JIN」では、すっかり悪役の中条流堕胎医・勝野洋が、アンチヒーロー的ヒーローに。
 「女のドラマ」のはずが、最後のころは、ちゃっかりチャンバラ大立ち回り。悪役に福本清三ら。
 なお、勝野の手下・ベンガルの濡れ場には、びっくり(笑)。

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by mukashinoeiga | 2014-07-31 04:11 | 旧作日本映画感想文 | Trackback | Comments(0)

五社英雄「薄化粧」

 渋谷にて。「実録!犯罪列島2」特集。85年、松竹、五社プロ、映像京都。
 妻子を殺し、炭鉱夫の経験から、ダイナマイトの扱いになれ、憎い相手を爆殺。さらに、拘置所から脱獄して、全国指名手配の、緒形拳。
 今村昌平「復讐するは我にあり」 (感想駄文済み)野村芳太郎「鬼畜」 (ロードショー時に見ている)とともに、「緒形拳犯罪三部作」とのこと。
本作のみ未見だった。
 本来愛嬌のある緒形が、顔(目つき)が怖いこともあって、犯罪者役連投。
 しかし、途中から愛嬌あるコミカルな部分を出して、人殺しもまた普通の、愛すべき人間なのだとエクスキューズ(「復讐」「薄化粧」に共通。「鬼畜」は、記憶になし)。当時は(今でもか)左翼志向が全盛なので、左翼はもちろん当然犯罪者の味方、犯罪者の愛嬌を使ってでも、殺された被害者の「被害」を、軽減し、「なかったこと」にするわけだ、くされ左翼は。
 そして、映画は、時制を行きつ戻りつして、物語をつむいでいく。
 「復讐するは我にあり」「ペパーミント・キャンディ」「レザホアドッグス」「パルプ・フィクション」「その土曜日、7時58分」最新作「凶悪」などなど、時制を錯綜/並行して描写する犯罪(者)映画は無数にあり、本作もそう。たぶんおそらくキューブリック「現金(げんなま)に体を張れ」あたりが精神的モトネタだと思うが。
 つまり、時制の行きつ戻りつはそれだけでサスペンシフルであり、たとえどんなに凡庸な脚本でも、それなりに見せてしまう、魔法の映画的化学調味料だ。順番どおりに見せていけば大して面白みのないドラマも、面白くしてしまう、禁断の科学的フレーバーだ。
 おかげで上記映画は、ことごとく傑作ということになっておる。
 そんな卑怯な(笑)手を使うことからして、普通に展開すれば面白くないドラマだと告白しているようなものだと思うが、いかが。
 なに?「ペパーミント・キャンディ」は犯罪映画じゃない? まあ、かの国の人たちは、犯罪者じゃなくても、犯罪者傾向がある人たちでして。イヤイヤこれはヘイトスピーチじゃありませんよ(笑)。かの国の映画を見ていたら、少なくとも全員うそつき、詐欺犯すれすれですもんね(笑&妄言多謝)。
 闘争中の飯場で会うへたれの竹中直人グッド。こんなに<フツーの演技>をしているのは、はじめて見た。ギャグに走らず、後年の殺し屋役みたいに妙に芝居がかった<過剰なシリアス>にも走らず、きわめて真っ当な演技。こんな竹中も、なかなかいい。もう二度とは見れないが。
 浅野温子、藤真利子のセックスシーン多数。やはり、今と違って、昔の女優は覚悟が違う(笑)。
 特別出演格の松本伊代もグッド。アイドルとしては珍しく、あの、見るからにビッチそうなヤンキー顔を生かして、きれいな太ももを露出しつつ、こすっからい少女を、柄にあって好演。
 伊代ちゃん、年に似合わずあまりにビッチなので、ややや、伊代ちゃんも浅野温子などに習って、いよいよ次は・・・・と、期待させておいて、ショットが変わると、伊代の母役・宮下順子と緒形の絡みに・・・・うーん、明らかに狙ってるだろ、五社。
 緒形を執念深く追い続ける刑事に川谷拓三グッド。先輩刑事に大村崑とは、内田吐夢「飢餓海峡」伴淳の踏襲か。ちと安易だが、大村崑の安心度。
 見ている間は面白いし、豪華女優陣だし、緒形拳も思いのほかうまいし、面白い。見ている間はね。

★薄化粧 | Movie Walker★

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by mukashinoeiga | 2013-10-14 00:19 | 旧作日本映画感想文 | Trackback | Comments(4)

野田幸男「青春トルコ日記 処女すべり」

 渋谷にて。「妄執、異形の人々傑作選」特集。75年、東映。
 当時、BC級映画とトルコ風呂の相性はたいへんよく、本作もトルコ嬢出世物語。
 田舎から集団就職で出てきて、最初は川崎でまじめに工場づとめ。しかし、不良行員に輪姦され、そこから転落の一途。キャバ嬢となり、トルコ嬢になり、ついには溜め込んだ金で、トルコ経営者に。
 経営者になっても、一トルコ嬢としても稼ぐ。
 そういう物語を、歌仕立てで展開したり、青春映画風に展開したり、たいへん楽しい快作になっている。
◎追記◎不良行員は、不良工員の間違い。
 不良といえば、やはり工員でなくて、行員だという、自動変換機能の判断か。

 東映という映画会社は、時代劇~仁侠映画~ヤクザ映画と、男たちの斬った張ったを中心にして、立ち回りの映画ばかり作ってきた。
 だから、若い女を主役にした映画が、たいへん作りにくい。若い男だって、まだまだ組織の中ではチンピラ扱いだから、幅が利かない。
 ということで、東映映画には、若い監督が取り組みたいような青春映画が出来にくい構造になっている。
 ところが時代が下って、映画産業の地盤沈下、弱小会社から、次々とピンク映画、ロマンポルノを量産していくようになると、
「こんまいシノギじゃけんど、わしら大東映も背に腹は変えられんけん、一丁、ピンクいうモンをつくっちゃれ」
 ピンク、ポルノには、若い女も主役に要る。相手の男たちには、ギャラの安い若手の登用。監督は若手で間に合わす。
 かくて、東映ピンクには、意外と青春映画系が多用されるようになる。
 本作も、銭や銭が一番や、のヒロインではあるが、サイドストーリーが青春映画に。
 ヒロイン三人の女優は、たぶん東映の大部屋女優の若手から登用したのだろう。そのため、主役オーラもなく、三番手は美人とも言いがたいビミョーな女優な三人がそろった。
 しかし、東映大部屋には、ヤクザのチンピラを演じうる若手男優は大勢いても、青春の惑いを感じさせるものは皆無?(たぶん)

 ということで、若い男たちの役は、松竹から佐藤蛾次郎、日活から前野霜一郎が召喚される。このふたりがいい。
 このふたりと、二番手の純情派ヒロイン・荒木ミミの<青春の行きつ戻りつ>は、男2女1ということもあって、青春映画の常道、ロベール・アンリコ「冒険者たち」か、はたまたその影響下の神代辰巳か、藤田敏八か、という日活ティスト。
 助監督を勤めた沢井信一郎が「傑作」と断じたとのこと。さすがに傑作ではないが、快作と言うのには十分。

 佐藤はあの顔で、というかあの顔ながら、若いころは青春俳優でもあったのだし、前野は演技よりも別の事件で世間の耳目を集めた。しかし映画ファンとしては、事件よりも映画で彼を記憶したい。
◎追記◎ピンクといえどさすが大東映、きちんとセットを組み、10部屋近くの「個室」を作り上げ、そこでうごめくトルコ嬢と客たちを、上から俯瞰移動撮影。
 しかし、いまいちこの大セットを演出は使いきれていない。神代演出と姫田キャメラなら、この<迷宮めいた>セットを縦横に使い倒していたことだろう。

★青春トルコ日記 処女すべり | Movie Walker★

★前野霜一郎 (マエノソウイチロウ) | Movie Walker★
★児玉誉士夫邸セスナ機特攻事件 - Wikipedia★
★長谷川和彦全発言・ピエロと殺人者(2/4)★
 たいへん読みにくいが、話は興味深い。一番最後の2行は紛れもなくヘイトスピーチだが、これが長谷川和彦「大要を盗んだ男」につながるものであり、ヘイトスピーチがもともとは、左翼の専売特許?であることを示すものだ(笑)。

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by mukashinoeiga | 2013-10-13 15:27 | 旧作日本映画感想文 | Trackback | Comments(0)

承前・山本晋也「尻(おしり)の神秘」

 上野にて。「ピンク映画生誕50周年」特集。74年、新東宝。
 どうやら公序良俗に反する反社会的(笑)な映画館らしい上野オークラが、推奨し、なおかつ無料で置いてある「本日の朝日新聞 ご自由におとり下さい」コーナーから、当日の朝日朝刊を手に取り、一階席へ。
 がらがらである。ほんの数人の観客。もっとも、平日の朝イチ、10時台だから、無理もない。「そういう事態」は、おそらく夕方あたりから深夜にかけてのことと、推測される(上野オークラは連日、朝までオールナイト)。
 ま、そんなことは、今回はとりあえず(笑)どうでもいいわけで。

 今回、見た3本立ては、全てデジタル素材。 
 山本晋也「尻(おしり)の神秘」74年・新東宝は、もとの素材となったのは、一部が相当に退色した上映用ポジを、デジタル化したもの。大部分は、それなりに見えるが、一部の画面は白色化し、識別が難しい。何の補正なしに、元素材の劣化を、そのまま引き継いだもの。
 新田栄「馬小屋の未亡人-異常興奮-」97年・エクセスは、まるで、かつての家庭用ヴィデオを拡大したかのような、雑な画質のデジタル。安いデジタル化。
 小川和久「痴漢・穴場びしょ濡れ」96年・大蔵映画は、やや高画質な業務用デジタルの水準。
 ま、つまり、各社、それぞれという感じか。

 さて、本作。期待したような、山本晋也独特の軽コメディではなくて、まじめ?なドキュメンタリー調? その意味では、ちとがっかり。といっても、オフの声で、山本晋也が落語を始めたり、そのコメディ志向は、垣間見れる。
 ぼくが昔見ていた、オジサンっぽい野上正義ではなくて、まだまだ若い野上(まるで、当時の深夜放送のDJといったオモムキ)が、レポーターとなって、女の尻を探求?するというもの。
 なんでも、野上によれば、女の尻には、5種類あって、丸型、四角型、三角型、細腰?型(柳腰型? この辺、記憶があいまい)、ハート型、それぞれの尻の形によって、淫乱派、慎重派、家庭的、など性格が全部ちかうという。つまり、女は尻の形で、血液型以上に、性格が全部規定されるという珍論。この尻の形の女の性癖、性格は、こうで、とことごとく断言する野上正義。
 馬鹿馬鹿しいが、面白くない。さまざまに映される女の尻が、動いているし、どんどん変わるので、丸と四角の区別さえ、動体視力のないぼくには、ヨクワカラナイ。まあ、そういう尻型は言い訳で、ようは女の裸を映せばいいわけだろう。

 野上正義はキャメラで女の裸を撮り、実際にセックスして(まあ、もちろん、演技)、尻と女のはだかを探求?する。そのなかで、この時代は、VTRが、一般化した時期。TV局かプロ以外に、そう、低予算ピンク映画にも、降りてきて、新奇な趣向として、扱われる。モデルのヌードを撮ったあと、すぐにそのモデルと、TVモニターを見て、確認する。目黒エンペラー(今でもあるのか)で、ほかのカップルが撮った消し忘れヴィデオ(そういえば、今は死語の、そういう言葉がありましたな)を、鑑賞したり。
 当時のヴィデオは、白黒で、画像ノイズのちらつつきも多い。より高画質の35ミリフィルムだけでなく、わざわざ低画質のヴィデオ映像がインサートされ、それが当時は、何か、新規で、隠微らしさが、あったのかも、知れない。その低画質ヴィデオと、フィルム劣化を経た35ミリフィルムの混合を、今、これまた安っぽいデジタル素材で、見ている。いったい技術は進歩しているのか退化しているのか(笑)。
 技術の進化退化はともかく、それらが映し出している行為そのものは、今と変わらない・・・・はずなのだが。これは山本晋也独特の、純粋なおふざけコメディではないものの、その体質は濃厚で。
 行為の最中に、おならを連発する女。あえぎ声が笑い声そっくり、あえぎ顔が大口開けて笑っているようにしか見えない、不気味なご婦人など、その顔が、怖すぎる(笑)。
 デジタル素材であっても、山本晋也コメディは、再評価されてしかるべき。ま、本作は別にしても(笑)。なお、TV「タモリ倶楽部」オープニングの尻ダンスそっくりのシーンも、あった。

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by mukashinoeiga | 2012-03-29 07:23 | 旧作日本映画感想文 | Trackback | Comments(0)

山本晋也「尻(おしり)の神秘」

 上野にて。「ピンク映画生誕50周年」特集。74年、新東宝。
 ピンク映画館に入るのは、何年ぶりだろうか。下手したら、1999年閉館の亀有名画座のラストショー以来ではないかな。
 上野オークラは、不忍池から徒歩10秒、下町風俗博物館から徒歩一分、でも下町風俗の風俗は、エロとは違う意味よ。
 京成上野駅を出て、約一分、いや、その京成上野駅からして、普段この駅を利用しないぼくにはびっくり、切符売り場窓口の隣に堂々?外貨両替窓口があり、ちかくに海外送金コーナーがあるのだ。よく町場にある宝くじ売り場ボックスのような構えの、海外送金コーナーには、外国人女性数人が、送金手続きの用紙に記入している。
 駅を出てすぐに、上野オークラ旧館があり、新館はあちらと、矢印。この旧館の入ったビルは、10メートルほど不忍池寄りのビルに上野オークラが移ったあとも、借り手がつかないらしく、映画館の造りのまま、新館の映画案内板と化している。駅前の、それなり?一等地なのに。この旧館には、はるか昔、入った記憶があるが?
 さて、その上野オークラ。券売機によれば、一般1600円、シニア1300円、二階席1900円。二階席には、風紀問題上、男女カップルのご入場はご遠慮ください、とある。コレが、うわさに聞く、いわゆるハッテンバというヤツであろうか。男男速成カップルは、風紀上、問題ないのか。
 ということで、とりあえずネットで検索してみたら、

1. 上野オークラ劇場にて  投稿者:痴漢命 投稿日:2011/06/11(Sat) 21:06 No.13656
(前ふり略)
知る人ぞ知る、カップル露出で有名な上野オークラ劇場
二階の上野国際はホモのハッテン場として有名だが、下のオークラ劇場は意外と露出痴漢プレイを楽しむカップルに出くわす率が高い
上野オークラ、カップル露出で検索すれば、専用の掲示板も出てくるくらい、今となっては最後の聖地となったようだ
ちょっと前までは、新宿は新宿国際、横浜はにっかつ劇場など機能していたが、新宿は露出カップルをことごとく排除して閑散とした状況 廃店も時間の問題だろう 横浜にっかつは去年廃店
関東地区、今となっては、浅草か上野だけとなってしまった
だからこそ、上野オークラは熱い!!ていうか、むしろ上野オークラはそれを逆手にとって売りにしているようにさえ思える
俺が連れて行った女にあまりに凄い数の男達が群がり、収拾つかなくなった時も、もぎりのおばちゃんは至って冷静だった「はいはい、一旦離れてね~」慣れたもんだ
ここは完全に公認状態 まあ、そりゃそうだよな~ 二階の国際なんてあれだけのホモの巣になりながらも平然と営業してるんだもんな~ 近くに交番もあるのに 堂々と公序陵辱が成立している 
これだけ、AVやネットに押されて絶滅寸前のポルノ映画館が、何故今だに細々ともっているか 
断言してもいい 露出カップルと、ホモのおかげだ(笑)
上野国際なんて、信じられない光景だもんな 皆さん行った事ある?(笑)異様な光景 平日の昼間にもかかわらず、満席で立ち見もぎっしり まるで満員電車みたい
この不況のさなか、ましてや業界として終わりかけてるポルノ映画館が、平日からあんなに連日大盛況だなんて、どう考えても普通じゃありえない(笑)
下のオークラも中々 俺もよく女を連れて遊びに行くが、いやはやカップル待ちの皆様の元気なこと!(笑)この世界に不況なんてまさにカンケーないね!
利用者側と映画館側の需要と供給がしっかり成立していて、痴漢が、なんとビジネスとして成り立っている唯一の例といっても過言ではなかろうか
興味ある方は、是非上野オークラに行ってみて 50%の確率で必ず露出カップルに出会えます
専用掲示板では、予め出没を予告している場合もあるから、事前にチェックするのもありかも(たまにガセもあるけど)
カップルさんによっては、見るだけならOK、触るまでならOK、ゴム着用なら最後までOK、生でも最後までOK、などの種別があって、それらを暗黙の感覚で読み取る
俺の時はこう まず俺が女を触りだす 周りがおそるおそる近寄ってくる それでも動きを止めない 周りが隣の席に座ったり、超至近距離まで近づく それでも動きを止めない
おそるおそる手を伸ばしてくる その際、目配せで「彼氏さん、いいですか?」みたいな合図を送る者もいる
それでも俺が動きを止めないということは「OK」のサイン
周りから何本もの手が伸びてくる 特攻隊が突破口を開き、ここまできたらチキンな人々も便乗してきて、あっという間に群集が出来上がる 服を脱がされ、全裸にされて、両胸、マンコ、キスする者、女の手をとって自分のものに触らせる者、用意周到だな~と関心したのはペンライト持参の人がいた 暗がりの中でマンコをよく見るため
半分浮浪者のような爺さんがかなり乱暴な触り方をして、回りの男に叱られてたのには笑えた(笑)
なんせ凄い数だから、ポジションによってよく触れる者、イマイチ触れない者の差ができる
「お前ばっか触ってんじゃねーよ」とかヤジが飛んだりもして(笑)
そこで必ず出てくるのが仕切り屋さん(笑)
「ほらほらみんな喧嘩しないの、仲良く触ろう」
なんやかんや、みんないい人なんだな~とか思ったりして
いつしか、俺と女は引き裂かれ、女が大丈夫か一抹の不安はあるものの、女もそれなりに楽しんでいて歓喜の声を上げている
俺にはホモやチカマが寄ってきて、ちょいとサービスで触らせてやったがキモくて撤退(笑)やっぱ冒険はするもんじゃない(笑)
一番印象的だったのは、ある一人の男が女に「ちょっと休憩しますか?疲れたでしょう?」と紳士的な言葉をかけたとき
一瞬周りの手が止まったが、女は「まだまだ物足りない」と言った(笑)いやはや女は強い むしろ周りがタジタジといったところ(笑)
極めつけは、俺が「ゴム着けてくれるなら、挿入してもいいですよ」と呼びかけた時に、誰一人立候補しなかったこと(笑)
あれだけ群がってガンガン触るのに、どうやら人前でのエッチは苦手なようだ 案外みなさん繊細なのね(笑)その瞬間、苦笑というかミョーに失笑した空気が流れたもんな(笑)
完全に女の勝ち?!ってとこか

(以下略)長々引用したところで、ぼくは一般席券を買い(笑)、どうやら公序良俗に反する反社会的(笑)らしい映画館が、推奨し無料の「本日の朝日新聞 ご自由におとり下さい」コーナーから、当日の朝日朝刊を手に取り、映画館へ。
 長くなったので、映画の感想は、また後日。
★山本晋也「尻(おしり)の神秘」続き★

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by mukashinoeiga | 2012-03-26 01:39 | 旧作日本映画感想文 | Trackback | Comments(0)

中島貞夫「ポルノの女王 にっぽんSEX旅行」

 渋谷にて。「中島貞夫 狂犬の倫理」特集。73年、東映京都。
e0178641_651441.jpg スウェーデンのポルノ女優、クリスチナ・リンドバーグを招いて、その<にっぽん体験>ドラマ。
 しかし、後述するが、これ、実は、とってもすごい映画なのだ!
 おたくで爆弾魔、ボロアパートの一室で、しこしこ爆弾作り。しかし、童貞で、欲求不満も、爆発せんばかり。これを荒木一郎が、ガラに合って快演。
 たまたま、彼の車に、誤解から、羽田空港で、乗り込んできたスウェーデン娘。麻薬の運び屋で、荒木を日本での受取人と誤解した。
 京都のボロアパートに連れ込んだ娘を、荒木は監禁。いかにも絵に描いたような、じゃらじゃらの鎖で拘禁しては、レイプ三昧。
 いったんは隙を見て逃げ出すが、ライヴハウスで、オトコどもから輪姦されるハメに。
 身も心もずたずたになったクリスチナは、再び荒木のとりこに。またまた、レイプの嵐。だんだん、感じてもくる。ついにはクリスチナ、荒木に、愛のような、感情さえいだいたかのように、寄り添う。
 つまり、この映画が教えるのは、
1 レイプから、始まる愛もある?
2 京都在住者は、全員がレイプ魔?


 女性や京都人なら、目をむきそうな映画だな。
 この映画は、<日本ではフリーセックスの代名詞>スウェーデンから招いたポルノ女優(当時の洋ピンの人気女優だけあって、結構可愛い。日本人好みの清楚さ)を使って、いわゆるストックホルム症候群を描くなんて、しゃれてるぜ、と、書いて、少し不安になった。 
 あれ、ストックホルムって、スウェーデンだっけノルウェーだっけ。ということで、ウィキペで検索したら、スウェーデンの首都。ほっ。
 ついでに、ストックホルム症候群についても、ウィキペを見てみると。

概要  犯人と人質が閉鎖空間で長時間非日常的体験を共有したことにより高いレベルで共感し、犯人達の心情や事件を起こさざるを得ない理由を聞くとそれに同情したりして、人質が犯人に信頼や愛情を感じるようになる。・…

上述のように、ストックホルム症候群は恐怖と生存本能に基づく自己欺瞞的心理操作(セルフ・マインドコントロール)である・…

1973年8月に発生したストックホルムでの銀行強盗人質立てこもり事件において、人質解放後の捜査で犯人が寝ている間に人質が警察に銃を向けるなど、人質が犯人に協力して警察に敵対する行動を取っていたことが判明。また、解放後も人質が犯人をかばい警察に非協力的な証言を行ったほか、1人の人質が犯人に愛の告白をし結婚する事態になったことなどから名付けられた。・…

 なんだぁー?
 この、今の目で見ると、明らかに、ストックホルム症候群を描いたとしか思えない、本作。しかも、ストックホルムはスウェーデンの首都、そのスウェーデンから招いた女優にストックホルム症候群の女を演じさせた。
 元になったストックホルムの銀行強盗人質立てこもりは、1973年8月に発生。
 しかるに、本作「ポルノの女王 にっぽんSEX旅行」は1973(昭和48年)/3/3公開なんである!


 しかも、荒木一郎は、クリスチナがある程度従順になると、なんだか、お互いが恋人同士のような勘違い、高価なシャンペンを買って、貧乏部屋のテーブルに、日の丸とスウェーデンのミニチュア国旗など飾り、ささやかなパーティー、完全な、日スの愛情交流ぶりを演出し、クリスチナに、シャンペン・グラスを勧める。
 何度シャンペンを勧めても、クリスチナは拒否。
 スウェーデン語で「親切の押し売りも、暴力なのよ」といさめる。
 拒否されたと思い「どうせ、俺は女にモテねーんだよっ」と日本語で切れる荒木。
 お互いの言葉が、ついに理解できない二人の、断絶。
 ココロもコトバも繋がらずに、つながっているのはカラダだけ。
 あらら。
 この、どう見ても、40年前の男尊女卑な映画で、セクハラ、DVに対する、今でも、この日本では新しいだろう、意見が聞けるとは。
 いろいろと、なんという先見性か!

蛇足1 全然関係ないシーンに、その場にいない者たちの会話が、オフで流れる。さりげない、おしゃれ。
蛇足2 最初は、華ないやっちゃなあ、と思っていた荒木一郎が、だんだんよくなる。いちいちのブザマっぷりが、素晴らしい。
蛇足3 クリスチナが集団レイプされるライヴハウスで、半裸でめちゃくちゃな歌を歌う歌手に、神代辰巳映画などでおなじみの、粟津號。休憩中に流しているCDにもあったので、粟津號、当時は歌も出していたのか。
蛇足4 クリスチナを<回収>しようとするやくざに、川谷拓三。アゴヒゲが、マフィア映画みたいにかっこよく、拓ボン史上最高の?二枚目ぶり。
蛇足5 東映京都の女性監禁モノは、このあとの関本郁夫「処女監禁」77で、最高度の達成を示す。


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by mukashinoeiga | 2011-09-21 21:06 | 珍品・怪作の谷 | Trackback | Comments(0)

鈴木則文「恐怖女子高校・暴行リンチ教室」

 池袋にて。「鈴木則文・映画まつり」特集。73年・東映。
 前作・鈴木則文「恐怖女子高校・女暴力教室」との最大の違いは、白の夏服セーラー服が黒の冬服になったことだろうか。それ以外はキャスト的にもお話的にも、ほぼ同じ。若干のマイナー・チェンジはあるが。
 冒頭、名古屋のヤンキーばかりを集めた女子高の、化学実験室で、セーラー服が縛られて、裸にひん剥かれる。取り囲むのは同じ黒の制服の「風紀委員会」たち。腕に「風紀委員」の腕章。顔には風邪用のマスクを全員している。真っ赤な、レザー的風合いのマスクで、さすが東映、風紀委員・イコール・スケバン風味。
 ここで「風紀委員」たちが、裸にひん剥いた「元風紀委員」に、盛んに「ボックスを検査してやる」という。最初は?だったが、ううむ、そうか、「ボックス」ってのは、いわゆる女性器のことなのね。
 う~ん。ハードボイルドないいようではありませんか。さすが、スケ番。思わず、カッケー、と。
 ところが、次には、「ボックス」と、「ミルク・ボタン」に電極をつなぎリンチ・・・・。
 え、「ミルク・ボタン」?
 え、可愛らしすぎるぞ、その語感。
 やってることは、電極つなぎの、通電の、リンチで、結局、そこから逃げて、追い詰められて、彼女は、死んでしまう。
 かくて、妹分(舎弟ならぬ舎妹)の謎の死の真相を探るべく、横浜のスケ番・杉本美樹が、新幹線のただ乗り(笑)で、名古屋に乗り込む・・・・。もちろんライヴァルのスケ番・池玲子も、彼女と片をつけるため、バイクに乗って、追いかけてくるのだ!
 これに、この学校の理事長にして、衆議院議員、その名も佐藤茂(金子信雄)の手下の悪徳を種にゆすりをする、ブラック・ジャーナリスト渡瀬恒彦なども絡み、学校の教頭(次期校長)が、凶悪顔の東映悪役キャラ、おなじみ今井健二! しかも役名は石原センタロー! 後の、「フライ、ダディ、フライ」にも、悪徳政治家の役名がイシハラで、東映は、好きだよねー、石原を悪役にするのが。
 最後はいかにも70年代らしい学園闘争風に、封鎖された校門を間に、機動隊と女子高生側の投石・放水大合戦。
 かっこよく決めた、ニヒルな渡瀬恒彦が、ブザマにスッ転んで、ストップ・モーション。
 ソクブン映画の、ヒヒオヤジ専門役、金子信雄、若い女といたすとき、必ず、豚のように鼻を鳴らす。
 教師には、ソクブン組常連・田中小実昌だし。ハゲ頭に脂汗たらたらと、教師らしからぬ痴態で。
 全ての権威を笑う、ソクブン映画ならでは。
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by mukashinoeiga | 2010-06-01 22:54 | 旧作日本映画感想文 | Trackback | Comments(0)