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渡辺範雄「泰造」木下忠司製作

 京橋にて。「生誕100年 木下忠司の映画音楽」特集。85年、K&S。
 木下忠司本人が、本特集上映で、もっとも強く望んだゆえに、ニュープリントを焼いた、という。
 しかし、見ているぼくは、最初から最後まで、軽くイラつきつつ、見ていました。
 頭からしっぽまで、軽い嫌悪と、肌の合わなさ。
 そう、全シーンで、主人公や脇の人物の、すべての言動、行動に、軽いイライラ。
 肌に合わない、というしかない、この違和感(笑)。こんな映画は、珍しい。

60 泰造(94分・35mm・カラー) (フィルムセンターHPより)
1985(K&S)(音)木下忠司(監)渡辺範雄(原)一ノ瀬泰造、一ノ瀬信子(脚)かがみおさむ(撮)岡崎宏三(美)望月正照(出)岡本早生、小林桂樹、中原ひとみ、趙方豪、光石研、望月真理子、篠山葉子、丘山未央、小倉一郎、河原崎次郎、土屋嘉男、真野響子、岡田英次、山口崇
カンボジアで没した戦場カメラマン・一ノ瀬泰造の生涯を、写真や書簡を駆使し、「自由とカネと栄光」を求めて疾走した若者の青春映画として描く。泰造の写真と生き方に打たれ、プロデュースも手掛けた木下は、本作を「ドキュメント・ドラマ」と呼んでいる。

 「地雷を踏んだらサヨウナラ」という名言?を残した、戦場フリーカメラマンの短い生涯を、描くドラマ。
 主人公の母親(中原ひとみ)の、手紙で大爆笑。そして、合点?が、いった。主人公のインタヴュー記事を読んだ母親が、「さすが朝日の記者らしい格調の高い文章」だと…(笑)。
 きっと一家で朝日を購読していたんだろう。そうして、主人公の考えや行動は、すべて朝日的?中二病ないし脳内お花畑なのだと。
 で、無理やり合点がいきました(笑)。
 そりゃ、主人公が中二病の映画なら、最初から、最後まで、いらいらするわな(笑)。
 お花畑の息子と、お花畑の母親の書簡などを中心にまとめた映画なのだから、そりゃあ嫌悪感いだくわな(笑)。
 お花畑中二病の青年が、へらへらヴェトナム戦争に赴き、現地の子供たちと「戦争ごっこ」をする。そりゃ、むかつくわな(笑)。
 なぜか、やたらと捕まりたがる(笑)自称フリージャーナリスト安田純平氏も、あるいはそうだと推察される、戦争やテロに、リアリズムでなく、脳内お花畑でちかづく、ヤカラたち。
 うーん肌が合わないわけだ。

 なお、のちに死因は、地雷を踏んだせいではなくて、クメールルージュ(これまた、懐かしの名前)に、処刑されたのだという。お花畑も、リアルに「処刑」されたとあっては、あるいは本望か、場違いのお邪魔虫か。うーん。
 なお、主人公以外も、かなりお花畑度高し。木下忠司は、兄・恵介同様か、それ以上のロマンチストなんだろうな、と。
 新人とクレジットされる、主人公を演じた、岡本早生は、なかなかよい。ただし、主人公たる華は、ない。その後も活躍されたのだろうか。
 お花畑を演じたのに、華がないとは、これいかに。
 ま、もともとお花畑には、実は華はないのが、当たり前か(笑)。花実のない森か。

◎追記◎
ある映画を観たら、母親が出演していた!映画『シアター・プノンペン』予告編

 明日から、クメールルージュ(カンボジア共産党ポルポト派)が、引き起こした悲劇の一つを描く映画(ただしフィクションか?)が、よりによって?左翼劇場の岩波ホールで公開されるとのこと。
 最近、日本共産党の幹部が、自衛隊を人殺し呼ばわりしたが、もちろん日本共産党も含めて、世界中で人をバンバン殺しまくっていたのは、共産党のほうなのだ。

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by mukashinoeiga | 2016-06-30 23:56 | 旧作日本映画感想文 | Trackback | Comments(2)

青山繁晴の街頭演説で明かされた安倍総理との約束!

青山繁晴の街頭演説で明かされた安倍総理との約束!選挙カー事故も語る!参議院選挙-IN尼崎


◎追記◎
青山繁晴【カメラ目線で週刊文春を刑事告発!】参院選街宣!梅田ヨドバシカメラ前

2016/07/01 に公開
週刊文春・発売日の演説です!青山繁晴氏がアクセル全開の大激怒!徹底抗戦!!

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by mukashinoeiga | 2016-06-29 00:25 | うわごと | Trackback | Comments(0)

映画「64」VS「64」TVどっちが面白い?

 瀬々敬久「64-ロクヨン-」前後編を見た。
e0178641_23354485.jpg なかなか面白い。平成のヤマサツ映画か(笑)。
 事件捜査編が6、刑事因縁ドラマが4、それこそロクヨン? いや、実態としては、5/5当たりか。そこらへんは好みがわかれるところで、ただ瀬々敬久ならではの、緊張感あふれる人間ドラマには、毎度脱帽したい。

 映画を見た後、ユーチューブで、2015年のNHKヴァージョンが、5回に分けてアップされていたので、それも見た。
 そのアプローチの違いが、なかなか面白い。
 当ブログに、この種の映像を「引用」すると、即消されてしまう確率も高いので、大急ぎで見ることを、お勧めするが(笑)、その比較だが。
1 映画版は、佐藤浩市はじめ主演級(かつてのを、含め)大量投入。

佐藤浩市綾野剛榮倉奈々夏川結衣緒形直人窪田正孝筒井道隆鶴田真由赤井英和菅田俊烏丸せつこ小澤征悦金井勇太芳根京子菅原大吉柄本佑椎名桔平滝藤賢一奥田瑛二仲村トオル吉岡秀隆瑛太永瀬正敏三浦友和
 そうそうたる主演級。
 いっぽうTV版は、ピエール瀧はじめ有名脇役陣を大量投入。

主な出演ピエール瀧、木村 佳乃、柴田 恭兵、段田 安則、新井 浩文、吉田 栄作、中原 丈雄、永山 絢斗、山本 美月、萩原 聖人、高橋 和也、尾美としのり、村上  淳、入山 杏奈、森岡  龍、中村 優子、二階堂 智、平  岳大、きたろう、でんでん、小野  了、安藤 玉恵、堀部 圭亮、佐藤 直子、永岡 卓也、水澤 紳吾、辰巳 智秋、森岡  豊、海丹 惟永、榊  英雄、阿部 翔平、伊藤 祐輝、吉田ウーロン太、羽宮 千皓、内倉 憲二、吉岡 睦雄、松原 正隆、瀬尾 智美、関  寛之、小島 法子、天野 義久、佐々木春樺、相川 武俊、春木みさよ、栃原 梨乃、熊木 聡一、天野 勝弘、遠藤 悦子、朝霧  涼、おのさなえ、西海健二郎、伊藤 陽平、宮武 真央、中野  剛、山中 隆介、堀内 充治、川守田政人、一和 洋輔、水上 陽介、佐藤  誠、梅田 孝也、蓑輪 裕太(簑輪 裕太)、クラ、切田 亮介、入月 謙一、蔵内 秀樹、劇団ひまわり、クロキプロ、ストームライダー、キャンパスシネマ、テアトルアカデミー、ゴクウ、ZOO動物プロ、オフィスオーパ、グリーンメディア、アスタリスク、オフィスMORIMOTO、舞夢プロ、芸優、(擬闘:高槻 祐士) 以上テレビドラマデータベースより

 ま、なかには、木村佳乃、柴田恭兵など主演クラスもいるのだが、
2 映画版は、俳優たちに、エキセントリックな、オーヴァー気味の演技を要求。
 TV版は、淡々とした演技で通させる。
 これにより、熱度の高い、つまりある意味ゴージャスな演技が展開される映画版と、平熱演技のTV版と、受ける印象は、全く違っている。
 その結果、
3 華のあるスタア俳優続出で、しかも熱演続きの映画版と、脇役俳優メインの平熱演出の、低体温演技のTV版では、真逆のイメージで。
 大人数が出てくる集団ドラマにおいて、熱血がいいか、平熱がいいか、ヤマサツ映画が好きなぼくとしては、まあ、熱血かなあ(笑)。
 特に派手なことはしていない榮倉奈々、夏川結衣ですら、TV版の美人女優・山本美月、木村佳乃とは、比べ物にならない存在感。

4 TV版ではさらっと流されているが、映画版特に前編で強調されるのは、県警詰め記者クラブの面々の、異常なまでの無茶ぶりである。
 まるで半世紀前の全学連か、紅衛兵まがいの無茶ぶりに、平成の御代に、かくも堂々たる左翼心性の新聞記者が、すがすがしいまでに、クレイジー(笑)。
 TV版は、さすがに、やはり記者クラブの一員たるNHK製作ゆえ、記者クラブの暴君描写も、おとなしい(笑)。
 なお幹事社のメイン記者に、TV版では、永山絢斗(よく、知らない)、映画版では瑛太(こちらは、おなじみ)。顔も声も似ていると思ったら、なんと、弟と兄の兄弟俳優だという。
 ここいらへんのキャスティングは、グッド。
 TV版永山絢斗は、まだ、常識式的平熱演技、映画版瑛太は、小皇帝ぶりをいかんなく発揮。
 うーん、さすがNHKは、報道しない自由満喫だなあ。

5 原作に忠実なラストのTV版と、原作と違うラストの映画版。やっぱり映画には、アクションがないとね、というところか。
 あと、これ、言っちゃう?的なタヴーを言うとですね(笑)脇役でこそ光るピエール瀧だが、5時間延々と見ていても、あんまり、楽しくないのよ(笑)。佐藤浩市なら、楽しい。ここら辺が、主演俳優と、脇役俳優の違いか。華のあるなしは、いかんともしがたいと、思う。

 ちなみに、以下一番最後の榮倉奈々フッテージに、唖然。うますぎるぜ。

映画『64-ロクヨン-前編/後編』 徹底ガイド 【驚愕の展開】ストーリー編

映画『64-ロクヨン-前編/後編』 徹底ガイド 【群雄割拠】キャラクター編

映画『64-ロクヨン-前編/後編』 徹底ガイド 【撮影秘話続々】インサイド編


日本ドラマ - 64 ロクヨン 64 Rokuyon 2015 EP01


榮倉奈々 涙そうそう


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by mukashinoeiga | 2016-06-27 00:29 | 新・今そこにある映画2 | Trackback | Comments(0)

新・今そこにある映画を移設

 別の無料ブログで展開していた兄弟ブログ新・今そこにある映画、当ブログが旧作邦画中心なら、そちらのほうは新作中心に感想していたのですが。
 久しぶりにのぞいてみたら、管理画面に入れず。
 なんでも、パスワードも使用メルアドも、郵送または電話で送る式に変えたとのこと。
 ネット完結でない、劣化ぶりで。郵送? 電話? なにそれ、と。
 頭にきて、さっそく別のブログを作ろうとしたのですが、考えてみれば、ほとんど投稿していない過疎ブログ、ならこちらの一カテゴリとして、再生しようか、と。
 というわけで、新・今そこにある映画2という、70・80年代の、三流映画っぽいごちゃごちゃタイトルで、再出発いたします。
 (ひとりで)ぱちぱちぱち。
 もともと、新作は、そこそこは見ているのですが(月に1・2本程度、まあ、そこそこというよりは、こそこそという感じか)大部分は感想書かず。
 というのも、新作に関しては、ネット上でも大勢の人が感想を書いている。よほど新鮮な感想でもない限り、自分なんかが書くまでもないか、と。

 まあ、旧作邦画も、このところ見ているのは、書きたい意欲をそぐものばかりで、だいぶたまっており、見た旧作邦画の感想は、すべて駄文する、という方針も揺らぎつつある、今日この頃。すでに10本以上たまっており、ますますげんなり状態で(笑)。

 なお、旧「新・今そこにある映画」は、下記に残してあります。

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by mukashinoeiga | 2016-06-26 23:12 | 新・今そこにある映画2 | Trackback | Comments(0)

参院選だが、なんとあの人まで(笑)出馬

 盛り上がらない参院選だが、うーん、ビミョーな候補まで(笑)。
 素人が選挙に出て、そのドキュメントとして、面白い。

青山繁晴 前代未聞!聴衆の中に飛び込み参院選演説!【大阪・難波駅前】

青山繁晴 大阪経済ど真ん中!朝9時!参院選演説!【大阪市役所・日本銀行大阪支店前】


 ほんとは、もっと面白い東京編があったのですがね権利関係の件か、ユーチューブから、消されちゃいました。

これは壮観!岡田党首と志位共産党委員長が安倍総理と松井一郎にボコボコにされちまったぜ!<ニコ生・党首討論>

政治討論会「政治とカネは全部秘書の責任?」顔が引きつる山尾志桜里に稲田朋美 馬場信幸 の水爆級ブーメラン!9党幹部の質疑が面白い!

 高校生が質問するのは面白いが、やはり(笑)全く軽くスルーやはり山尾。

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by mukashinoeiga | 2016-06-24 00:49 | うわごと | Trackback | Comments(0)

山下耕作「大陸流れ者」鶴田浩二藤純子

 京橋にて。「生誕100年 木下忠司の映画音楽」特集。66年、東映東京。
 ある意味奇態な映画である。
 タイトルに大陸とうたいながら、大陸は出てこず、主舞台は香港であり、しかし実際のロケ地は台湾であるという。
 香港は大陸とは、言えまい。原作は、大陸だが当時中国大陸で撮影できずやむを得ず香港にした、とか。原作では大陸から香港に流れてきたという設定の主人公だが、簡単に撮影できる、日本から香港へ来た主人公に変えたとか。
 香港ロケから台湾に変えた経緯も、当時東宝と提携していたショウ・ブラザーズが、お金持ちの東宝とは違い、相当ロケ費を値切ったケチケチ東映を拒否したとか(笑)。ありそうな話だ。
 あるいは当時英国領だった香港が、悪いのは白人マフィア、日本人は善人ばかり、という設定を拒否したのか。そこで、香港よりは安くて、親日的な台湾に落ち着いた、というところか。うーん。

e0178641_6174145.jpg44 大陸流れ者(92分・35mm・カラー)(フィルムセンターHPより)
1966(東映東京)(音)木下忠司(監)山下耕作(脚)村尾昭(撮)星島一郎(美)藤田博(出)鶴田浩二、藤純子、大木実、楊羣、兪鳳至、山本麟一、今井健二、遠藤辰雄、曽根晴美、内田朝雄、田畑孝、ハロルド・S・コンウェイ、丹波哲郎
昭和初期の香港に組織の親分の命を受けて、日本人組員の国分(鶴田)が浄水場建設工事のために派遣されてくる。彼を待っていたのは、現地人からの反感と水の利権を手放したくない外国人組織からの激しい妨害工作。しかし国分の真摯な姿勢はアジア人同士の絆を築いていく。ロケーション撮影は台湾で行われた。

 水利に苦しみ、コレラなどの伝染病にかかりやすい香港人を助けるため、日本人侠客が、利権などの生臭い話を一切離れて、人道上の理由から、自腹の民間投資をする、というのは、いささか、嘘くさい。
そういう実話が、あったのか。そういう実話があれば、五族共和も、ここに極まれり、だが。
ましてや、当の香港人やくざも拒否するものを、日本人の意地で継続する、というのも、いかにも日本人の自虐趣味といえよう。
 日本映画、ことに東映は、どうも内弁慶?のきらいがあって、外国ロケだと、妙にしょぼい印象がある。あるいは、やはり東宝などと違って、ロケ費をケチっているせいか(笑)。いや、実際東映がロケ費をケチるかどうか確証はないが、そういう印象だ(笑)。
 本作でも、国内ロケの仁侠映画と、どうも肌合いが違う。
 あるいは、義理人情の微妙さは、日本国内の風土に見合ったもので、国外に持ち出すと、風味劣化するものなのか。

 多額の建築費が必要だが、鶴田には当てがない。
 恋人の芸者・藤純子が、身を売って、金を作る。香港の安女郎屋で、日本の歌をしみじみ唄う藤純子。
 その歌を、隣室で女を抱き終わった丹波哲郎が、しみじみ聞く。
 そこへ鶴田が駆け付け、純子のほほをビンタ。
「女が身を売った金で、工事がうまくいったとしても、それで俺の男が立つと思うか」
 この一連の流れが、なんとも出来合いで、しっくりこない。
 短期海外ロケで、ちゃっちゃっと撮るゆえに、テキトーに流したのだろうか。もっとも、これら室内シーンは、当然京都撮影所で撮ったものだろうが。

 あるいは、マキノだったら、ぴったり決まったのか。
 男のために身を売る芸者、というのを何度も演じ、藤純子も惰性で演じたのか。
 そもそも藤純子演じる芸者、愛するツルコウを訪ねて、ふらふらと香港へ。
 えっ、東映がこれまで作り続けた映画で、芸者や女郎は身を縛られ、現代の視点で不当な労働契約というべき身体拘束を受けていたのではなかったのか(笑)。
 ふらふらと海外旅行なんて、フリーすぎるぜ。
 しかも現地で、勝手に身を売る。フリー芸者か。
 オトコを追って、ふらふら海外旅行の、今どきのギャル(あ、これも死語か)じゃあるまいに、この自由さが、義理人情に、縛られた男と女の哀話を台無しにしているのか。

 そして、そもそも(笑)。
 藤純子には、高倉健の女、というイメージが、ある(笑)。
 もちろんツルコウとも、文太とも、共演して、恋仲を何度も演じているのだが、ベストマッチは、やはり、健さんと純子だ。そういう思いが、勝手に、ある(笑)。
 だから、鶴田とひしと抱き合い、ほほを摺り寄せ、恋々と語り合う藤純子には、違和感。女優がいろいろの男優と恋愛シーンなのは当たり前のことだが、延々と純情芸者を演じてきた藤純子に、何か不潔なものを感じてしまうのも、また、ファン心理なのだよ(笑)。
 つまり様式美といっていい、健さん純子の、悲劇的殉情カップルを見続けてきたぼくたちは、女好きの生々しいツルコウと、ひしと抱き合う藤純子に、なんだか、ハラセツいうところの「不潔感」を感じてしまうのだ(笑)。

 藤純子というのは、まことに不思議な、唯一無二の女優で、はたちそこそこの、まだ色気も何もあったものじゃない時期に、しっとりとした女の情念を、演じてきた女優だ。
 様式美としての、おそらく昭和初期には消え失せた、現代ギャルではない、つつましい日本の女の色気と情念を、まるで隔世遺伝かのように、演じてきた。
 そう、まるでマキノ的理想が、乗り移ったかのように。
 しかし、本作のように、本当に脂が乗りきった女盛りになると、純子マジックは、消えた?
 藤純子と健さんのカップリングは、若い二人が悲劇的殉情カップルを演じてきたところに、ミラクルがあったのであり、いかにも女好きな、生臭いツルコウと、脂ののった女優では、生臭さも二倍で、マキノ的様式美は、ここに消滅したというところだろうか。
 それとも、本作でさえ、マキノが演出したら、よりよくなったのか。
 いずれにせよ、若さの純情と、様式美の女の色香という、本来ならミスマッチなものを、強引にマッチングさせてきた奇跡の女優は、本当に女の色気が出てくると、その微妙なバランスが崩れ、だから、この様式美そのものの女優は、ふつう若い女優は自然に加齢によりフェードアウトするところを、引退興行映画という様式美そのものを、演じたのだろうか。うーん。

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by mukashinoeiga | 2016-06-21 06:18 | 旧作日本映画感想文 | Trackback | Comments(0)

堀内真直「白い肌と黄色い隊長」

 京橋にて。「生誕100年 木下忠司の映画音楽」特集。60年、松竹大船。
 この駄文の一個前に感想駄文済みの堀内真直「海流」の、堀内/大木実コンビの翌年作。
 グダグダの「海流」の翌年作とは思えない、しっかりとした造りの本作であり、見ごたえが、ある。
 ロケ地は、どこなのだろう。もともとはインドネシアの話だが、白人女性を、エキストラも含めて多数用意できるということは、テキトーな推測でいえば、オーストラリア当たりかしらん。
 しかし、しっかりしていて、見ごたえがあるのだが、ストーリーそのものに、突っ込みどころが満載なので(笑)。
 映画としての出来は、格段に、よい。しかし、ビミョーに、見心地が、よくない(笑)。

e0178641_10573615.jpg28 白い肌と黄色い隊長(91分・35mm・カラー) (フィルムセンターHPより)
1960(松竹大船)(音)木下忠司(監)堀内真直(原)菊地政男(脚)猪俣勝人(撮)小原治夫(美)熊谷正雄(出)大木実、杉浦直樹、信欣三、笠智衆、ジェレ・コスビィ、エリース・リクター、リー・スミス
第二次世界大戦中、セレベス島(現・インドネシアのスラウェシ島)のカンピリ抑留所の所長を務める海軍兵曹・山地(大木)は、オランダ人女性が収容されている抑留所の改善に腐心する。しかし戦況の変化とともに、彼の理念を妨害する難題が次々と降りかかる。


 オランダがインドネシアを植民地とした。ゆえに、本国から多数のオランダ人が、アジアに、いる。そこを日本軍が占領した。それは「侵略」なのかもしれないし「アジアを白人の手から奪い返した」のかもしれない、立場によって、変わってくるからだ。
 しかし、なぜ多数の民間人女性を、一か所に収容せねばならないのか。まず、そこがわからない。映画も、語ってくれない。
 反日的なゲリラ戦を仕掛ける?
 現代のイスラム系テロならありの発想だろうが、70年前の女性キリスト教徒では、どうなのか。
 今の一般常識からいえば民間女性なら、民間女性らしく、通常の市街地に、放置、で、よいでは、ないか。それをなぜ、収容所を作り、かき集め、それなりの軍予算を使いながら、養わねば、ならないのか。
 どこに、メリットが、あるのか。
 その、そもそも論が、まず、わからない。

 その、そもそも論がわからないので、比較的しっかりとした造りの映画も、ぼくの頭の中で空転していく。
 それに加えて、立派な帝国日本軍人を演じる大木実が、どうやら半島出身らしいので、余計混乱する(笑)。
 もっとも俳優というのは「自分とはかけ離れた役」を演じる時に、醍醐味を感じるらしいので、ありかとは、思う。
 そもそも、かの半島の人たちは、中国の支配下にあるときは、喜んでその下僕となり、日本の支配下にあるときは、喜んでその下僕となり、アメリカの支配下にあるときは、喜んでその下僕となり、ソ連の支配下にあるときは、喜んでその下僕となり、いわば宿主に寄生することに長けた民族と、伝え聞く。
 当たり前のことなのだろう。
 といういかにもなイヤミを言ったあとでは、ご理解いただけないかとは思うが、大木実の演技自体は、大変いい。

 そして、例によってがさつ極まりない連合軍は、千人からの連合国側女性がいる収容所に、容赦ない爆撃を仕掛ける。戦時には、人類の馬鹿さ加減が、増幅していく典型で。
 そして敗戦後、連合国による軍事法廷が開かれ、日本軍を裁いていくのだが、ここでも、検察側、裁判官側に、馬鹿が増幅していく。
 収容されていた女性たちは、大多数が、大木実の無罪を、主張する。検察官は「恋愛感情」だから、証人女性の証言は採用しない、とうそぶく。
 それは「恋愛感情」なのかもしれないし、今の言葉でいえばストックホルム症候群なのかも、知れない。それもまた、気色の良くない雑味を、残す一つだ。
 繰り返しになるが、作品自体はしっかりしているのに雑味の残る映画となった。
 なお、ネットで拾った上記引用スピードポスターは、白と黄の配置が、「誤変換」されている。デザイン上のしゃれかもしれない、しかしビミョーなコンプレックスゆえかもしれない。面白いし、グッド。

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by mukashinoeiga | 2016-06-05 10:57 | 旧作日本映画感想文 | Trackback(1) | Comments(0)

堀内真直「海流」

 京橋にて。「生誕100年 木下忠司の映画音楽」特集。59年、松竹大船。
 これはこれは。うーん(笑)。
 凡品である(笑)。凡品では、あるが、並大抵の凡品では、ない(笑)。いわば天下の凡品である(笑)。
 恐ろしく下手な作り手が、あらゆる局面で下手を打ちつつ作った。そういう意味では、怪作ではあるのだが、あまりに凡庸であるため、怪作というほどの突出性もなく。
 しかしこれを見れば、「可も不可もない凡品」や「何の情熱も才気もなく、ただただ機械的に作られた垂れ流し凡作」でさえ、「貴重」に、見えてくるほど。そういう意味では、全映画ファン必見の凡品なのだ(笑)。
 脚本、演出パートはグダグダながら、撮影、美術パートは、恐ろしく完璧な職人技の精華を見せる、岡田茉莉子、杉田弘子の両女優は、最盛期の美貌を誇る、この落差、このちぐはぐさこそ、見ものなのだ。

e0178641_2541977.jpg21 海流(93分・35mm・カラー) (フィルムセンターHPより)
1959(松竹大船)(音)木下忠司(監)堀内真直(原)新田次郎(脚)沢村勉、高橋治(撮)小原治夫(美)熊谷正雄(出)大木実、岡田茉莉子、杉田弘子、南原伸二、渡辺文雄
豊野(大木)は通信長として乗船していた貨物船が遭難、密輸船に救助される。密輸組織のボスに命を狙われて沖縄に逃れるが、そこにも追手が迫る。戦後初の本格沖縄ロケが行われた作品で、豊野と恋に落ちる節子役の岡田茉莉子は沖縄舞踏家という設定。

 本作は、いわば二部構成。前半は沖縄編、後半は東京編。原作がそうなのだろうが、これがまともな映画屋が作れば、後半部分は丸々カット、前半部分だけで映画化するだろう。
 それくらい前半と後半はちぐはぐなのだ。
 しかも前半はアクション主体のメロドラマ、後半は凡庸かつ無意味ながら、メロドラマ主体、かつてメロドラマ王国として鳴らした松竹としては、後半は、切れなかったりか。うーん。

 そして、沖縄部分も、中途半端。遭難(新田次郎お得意のテーマ)、密輸船に救出、しかし口封じに殺されかけ、泳いで沖縄まで。密輸一味に狙われつつ、沖縄で潜伏する。
 というドラマ部分と、岡田茉莉子と沖縄観光を楽しむ、の部分が全くちぐはぐ。
 かつて、誰かの受け売りで「メロドラマは観光映画でもある」とカッパしたわたくしだが、典型的な観光映画として、沖縄の名所、ひめゆり部隊の碑などを、次々「観光」する大木実&岡田茉莉子カップル。
 ドラマと、そういう観光案内映画が、きわめて気持ち悪く、並行して描かれ、確かにアメリカの統治下にはいった、一種の「外国」だから、貴重な沖縄ロケというのはわかるのだが、この観光ドキュメントが、ドラマをぶっ壊していく。
 シネマヴェリテと、凡庸なメロドラマとの、不幸な結合。
 大木の恋人・杉田弘子の、いかに脇役とはいえ、エモーションの流れを完全に無視した、いいかげんさ。こういう、脇役描写を、あいまいにすると、とたんに、メロドラマの底の浅さが露呈してしまう。

 美点もないわけではない。前述の、撮影・美術パートの充実。
 遭難シーン、若い二人がバイクで崖から転落していくショットの、エッジのきいたミニチュア撮影。でも、山下洵一郎(新人とクレジット)らバカップルを殺したのは、明らかに大木実の追い詰め方だろう(笑)。
 なお渡辺文雄は、沖縄タイムズの記者。現在の偏向反日クレイジーの沖縄タイムズと違って?きわめてバランスのとれた、まっとうな記者で(笑)。
 なお上記引用ポスターは、沖縄で本作が「発掘」リヴァイヴルされた時のポスターのようだ。大木実が、全然大木実に見えない(笑)。

★Movie Walker★に、タイトル検索で詳細な作品情報あり。簡単な作品解説、あらすじ紹介(企画書レヴェルの初期情報の孫引きゆえ、しばしば実際とは違うが)。
 なお、岡田茉莉子の父は、記載された十朱久雄では、ない。

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by mukashinoeiga | 2016-06-05 02:54 | 珍品・怪作の谷 | Trackback | Comments(2)

杉岡次郎「素晴らしき招待」シリア・ポールも

 京橋にて。「生誕100年 木下忠司の映画音楽」特集。55年、松竹大船。
 田舎の内陸地、海なんて見たことはない子供たちを、小金持ちの北龍二が、浜松の海に連れていく。
 基本はほのぼのとした、中篇子供映画なのだが。音楽だけでなく、原案も木下忠司。
 いかにも清水宏が撮りそうな、のほほん子供映画だ。ほのぼののんびりな小快作。
 木下の手による、なんちゃって唱歌も快調なり。

素晴らしき招待(65分・35mm・白黒)(フィルムセンターHPより)
1955(松竹大船)(原・音)木下忠司(監)杉岡次郎(脚)野村芳太郎(撮)布戸章(美)木村芳男(出)古賀さと子、設楽幸嗣、北龍二、井川邦子、左卜全、須賀不二夫、永井達郎、三谷幸子、シーリヤ・ポール、笠智衆、日守新一
舞台は原案者の木下忠司が疎開していた浜松の勝坂。分教場の子供たちと音楽を教える女学生(古賀)が、森林鉄道とバスに乗って、海を見る旅に出る。浜松ロケの魅力、子供たちの笑顔と大人たちの誠実さ、愛らしい主題歌、人物の心情に寄りそう音楽など、木下忠司の世界に溢れている作品。

 のんびりしたトロッコ列車、国鉄、バスを乗り継いで、やっと海にたどり着く子供たち。
 ケチな山持ち小金持ち・北龍二が、持山の火事を防いでくれた子供たちを、お礼するべく、心ならずも、見たことがないという、海に、連れていく。北龍二独特の、のほほんさが、いい。 
 都会からの疎開っ子に、小津映画の子役でおなじみの、設楽幸嗣、うまくて、かわいい。
 ある理由から、子供たちの遠足についていく老人に、左卜全、子供たちといるさまは、まるで「老人と子供のポルカ」だ(笑)。
 なお、北龍二が海岸で子供たちの点呼をとると、11人いる! 一人多い。
 よくよく見ると、女の子が一人混じっている。この子は、同じ旅館に泊まり合わせている、今夜一家心中しようという永井達郎ら親子三人の子。
 この美少女が、シリア・ポール。
 感想駄文済みの大曽根辰保「歌う弥次喜多 黄金道中」にも出演。
 関西弁の在日インド人の子で、少女時代にいくつかの映画に子役として出て、二十代でTVヴァラエティーで活躍、週刊プレイボーイで、ヌードグラビア(ネットで検索すれば、前ほどでもないが、その片鱗画像あり)、ということらしい。
 しかし、一番のヒットは、のちに何十人もの歌手がカヴァーする、大瀧詠一「夢で逢えたら」の、オリジナル歌手というところか。次の三番目の動画を、ぜひ見てほしい。力作です。

シリアポール 夢で逢えたら 大滝詠一

大滝詠一 シリアポール The very thought of you

コンプリート「夢で逢えたら」de逢えたらメドレー
今回は25組のアーティストの演奏をメドレーにしました。まだ他にもカバーされている­方はいますが、私的にはこれがベストかと思い完全版としました。いつか大滝師匠自身の­「夢で逢えたら」が聴いてみたい...。(一部楽曲とジャケットが異なります←wik­i参照)
1.岩崎宏美2.サーカス3.吉田美奈子4.桜田淳子5.多岐川裕美6.シリア・ポール7.石川ひとみ8.桑名晴子9.香坂みゆき10.土岐…


◎追記◎下記コメント欄へのコメント、お邪魔ビンラディンさんお勧めにより。
 「ビビビのビ」は、あまりに印象的な曲で、聞いた記憶があり、なおかつ今回聞いても面白い曲でした。
My memory at the the sea - Moko. Beaver. Olive

高橋基子 ビビビのビ

 
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by mukashinoeiga | 2016-06-02 03:53 | 旧作日本映画感想文 | Trackback | Comments(6)

舛添要一と高倉健と「花と龍」

 ネットニュースによれば、(抜粋引用)
●「いつか要一は…」 疑惑だらけの舛添都知事の亡き姉の予言
 東大法学部で鳩山邦夫と首席を争った、天才政治学者の政治資金流用疑惑。ドケチ、タカリの人物像はいかにして形成されたのか。
 すでに「釈明会見」も3回目。記者からの追及にも慣れた様子で、5月27日の会見では、舛添要一東京都知事(67)にはかつてのプライドの高さが戻っていた。
「疑惑のすべてが黒という訳ではない。今にでも言いたいことはありますよ」
 先週の会見では声に弱々しさをにじませていた。しかし、政治資金の私的流用疑惑などについて元検事の弁護士2人へ調査依頼を済ませたことで安堵したのか、受け答えにはどこか自信が見受けられた。とくに、回答を引き延ばしているのではないかとの追及に対しては、「まったく違います! 集中して(調査を)やることが最大の目的であって、厳正にやらないといけない。一日も早く結果を出すために(弁護士名を明かさないという)判断をした」
 自身の能力に絶対的な自信を持ち、人を見下さんばかりの高いプライドを持つ舛添氏。外遊の往復はファーストクラス、宿泊は最高級ホテルのスイートルーム。部屋で要人と会うこともあるから仕方ないのだそうだ。
●生活保護の姉の扶養要請を断る
 他者への比類なき攻撃性と、自分の欲望を満たすことにかける絶対的な情熱の源流を辿った。
「あんなにウソばっかりついて他人を傷つけて、いつか要一は手痛いしっぺ返しを食らう。5年前にそう言い残して膵臓がんで亡くなった、母の予言通りになりましたね。ずっと詐欺のようなことをしてきたのですから、同情の余地はありません」
 舛添氏の姪がそう語る母とは、11歳年長の長姉のこと。4人の姉を持つ末っ子として八幡市(現在の北九州市)で生まれ育った舛添氏は、中学2年で父・弥次郎さんを亡くした。戦前は炭鉱を持ち、戦後は市場で八百屋を経営していたという父が死んでから、舛添家は教員資格を持つ長姉と、長姉と結婚した会社員の夫が大黒柱になった。成績優秀な舛添氏を東大進学で東京に送り出した長姉夫妻は、年の離れた舛添氏を我が子のように可愛がった。東大の体質を批判して1989年に教員を退官、国際政治学者としてテレビの討論番組に出演するようになると欠かさずビデオ録画して応援していたという。
 母親のユキノさんの面倒を長年見てきたのも、長姉夫妻だった。ところが舛添氏は98年に出版した『母に襁褓をあてるとき─介護 闘いの日々』を出版、認知症が進む母の介護を巡って長姉夫妻を悪しざまに罵った。その後もあらゆるメディアで介護体験を自慢して名を売り、「母」「介護」「痴呆」などのキーワードのタイトル本を少なくとも9冊も著し、2007年の第1次安倍政権で厚生労働大臣の座を射止めた。
 長姉夫妻は長年沈黙を守っていたが、同年、週刊文春が3回にわたって掲載した「舛添要一『消せない過去』」で重い口を開き、「要一が本で書いている内容は、全部反対の話だと理解してもらったらいい」と当時、取材した筆者(大平)に語った。
 このシリーズでは、長年生活保護を受給していた4番目の姉を扶養するよう北九州市が要請したにもかかわらず、断ったことも報じた。92年ごろのことだ。当時、売れっ子の国際政治学者だった舛添氏は、バブルを謳歌していた。講演だけで一日300万円、多い年で年間3億円を稼いだ。北海道白老町に建てた別荘で女優たちと温泉に入ったり乗馬を楽しんだり、都内にも複数のマンションを所有して、世田谷の自宅は3億円で購入したなどと、インタビューで臆面もなく語っていた。その一方で、実の姉に救いの手を差し伸べようとしない理由が、「冷血」以外奈辺にあるのか問い質そうとしたが、舛添氏は「ダメです。不愉快です」と意味不明の対応で取り付く島もなかった。
さらに、片山さつき参院議員や、フランス人女性との結婚だけでなく、片山氏と結婚していた88年当時に愛人Xさんに男児を産ませて後に認知、さらに91年と95年には別の女性Yさんに2女を産ませた後、96年に現在の妻と結婚したことなども報じた。Yさんは婚約不履行を理由に訴訟で慰謝料を請求、Xさんも出産した男児が重度の障害を抱え、ここまでの生活は並大抵の苦労ではなかったという。
●お金出ない人と付き合わない
 これだけではない。県立八幡高校時代からの親友だったFさんには四つ年下の妹Zさんがいて、舛添氏は彼女との結婚をほのめかして土建業のF家からも多額のカネを引っ張った。それでもFさんは舛添氏を支援したが、母の介護を巡って実情を知るF家とは疎遠になった。Fさんは6年前に亡くなり、Zさんも現在末期がんの床に伏せっている。
 長姉にも、後を追うように同じ年に亡くなった義兄にも、Fさんに対しても、舛添氏からは何のお悔やみもなかったという。
「あの人は、お金が出ない人とはお付き合いしません。私は、もう関わりたくありません」
 舛添氏はかつて、中学時代に死んだ父のルーツを求め、『花と龍』『麦と兵隊』などで知られる芥川賞作家、火野葦平の旧居「河伯洞」(北九州市若松区)を訪れたことがある。00年の初夏。手には1930年に若松市議選を戦ったという父の選挙ビラがあった。「舛添弥次郎」の右横には片仮名で、左横にはハングルでルビが振ってある。その謎を解くために、当時の選挙戦の様子を『花と龍』などで描いた葦平に、縁を求めてやってきたのだ。
●火野葦平の掛け軸を「購入」
 葦平の三男で河伯洞管理人の玉井史太郎さん(79)が振り返る。
「そのハングルの選挙ビラを持って、臨月でおなかの大きな奥さんと一緒に来ました。昭和16年に出版されて絶版になっている葦平の『美しき地図』の中で、選挙協力を求められていた主人公の朝鮮人の友人が『入れられなくなりました。こらへて下さい。今度、朝鮮のひと、候補に出る。仕方ありません』との記述を見つけ、喜んでいました」
 舛添氏は「現代」01年1月号でこのエピソードを「参政権が朝鮮人にあった『戦前』を考える 立候補した父親とハングルの選挙ビラ」で書き残している。
 そんな縁もあり、舛添氏はその後も2度ほど河伯洞を訪れ、玉井さんも毎月「河伯洞だより」を欠かさず舛添氏に郵送してきた。10年12月に発刊した記念誌「あしへい13」には舛添氏がこんな寄稿をしている。
<先日、懇意にしている東京本郷の古本屋が葦平の掛け軸を持ってきた>
 河童の絵をあしらった葦平の軸を額装し、背景にして舛添氏が一緒に写真に収まっている。玉井さんは嘆息した。
「掛け軸も政治資金で購入されてたりしたら目も当てられません。みみっちいと言うか、あれがあの人の本質やったんかな。厚労大臣のときはSP5人に若松警察署長まで連れて嬉しそうに来てましたけどね。河伯洞だよりも今月から送るのやめます」(引用終わり)

 うーん、ゲス添要一、健さんには真っ先にほっぺたを張り付けられるタイプだな(笑)。

(この記事の元はアエラらしいのですが、新しいしいパソコンでは、それとも10ゆえ?ネタ元のURLが表示されず。うーん)
 
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by mukashinoeiga | 2016-06-01 01:00 | うわごと | Trackback | Comments(0)