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森谷司郎「海峡」

 池袋にて。「秋、豊潤なる長編日本映画の味わい」特集。82年、東宝。
 おなじ監督、同じ高倉健、吉永小百合主演の「動乱」「海峡」の2本立て。いずれも初見。
 まあ、どちらも、「重厚」だが、凡庸な出来。
 ある時期以降の高倉健は、常に凡庸な企画、凡庸な監督を選んで、好んで出演してきた。
 同じく、ある時期以降の吉永小百合は、常に凡庸な企画、凡庸な監督を選んで、好んで出演してきた。
 このふたりがダブル主演ということは、ダブルで凡庸な企画、凡庸な監督を選んだ、ということだろう。そういう予想が、見たあとも覆られないのは、つくづく残念。

e0178641_23223416.jpg<ウィキペディアより引用>『海峡』(かいきょう)は、1982年公開の日本映画である。
『日本沈没』、『八甲田山』、『動乱』の森谷司郎監督が、青函連絡船洞爺丸事故から約30年にわたり青函トンネルの工事に執念を燃やす国鉄技師らの物語を描いた映画である。
東宝創立50周年記念作品であり、高倉健、吉永小百合、森繁久彌、三浦友和などそれに相応しい豪華な出演陣を揃え、全国的な新人オーディションを行い、約6000人の中から中川勝彦、約12000人の中から青木峡子の2人が選ばれた。また、シンガーソングライターの南こうせつが、初めて本格的な映画音楽に取り組んだ。文部省特選。

 上記中川勝彦とは、大林宣彦「ねらわれた学園」「転校生」にも出演した、中川翔子の早世した父親であろうか。高倉健の成長した息子を演じているが、あまりオーラはない。
 ウィキペディアによれば、「『海峡』撮影中、森谷司郎と演技を巡り揉め、出演シーンを大幅にカットされた」とのこと。詳細はワカラナイが、新人なのに、凡匠に楯突くとは、見上げたものだよ屋根屋のションベン。
 酒場の女将・伊佐山ひろ子の娘・峡子を演じた青木峡子は、その後、全然見ないなあ。これまたオーラなし。この時期の日本映画は、もう往年の力がない時期なので、オーラある少年少女は、TVを目指していた、というところか。

 さて、健さんの映画を作る際に、健さんフォロワーの映画屋さんたちが、考えるのは、
1 どうやら健さんは女は苦手(笑)なので、ラヴシーンは極力カット。禁欲一本やりだ。
2 やはり「国民俳優」の健さんなら、大作の風格が必要。さんざんプログラムピクチャアの数をこなした健さんは、やはり重厚な特別作を求めている?
3 年取ったら脇役、は健さん美学に反する。やはり生涯ヒーロー役者だ。
4 「北の雪国」で「耐える男」こそ健さんだ。

 これだけシバレるシバリがあって、なおかつ凡庸さでは引けをとらない映画屋さんたちが、よってたかって企画を考えるのだから、まあ、つまらない映画が出来よう、というもの。
 似たような?老齢ヒーロー役者に、クリント・イーストウッドがいるが、イーストウッドは、数多くの豊穣な作品群を誇るのに、健さんの「晩年の映画的ブザマさ」は、いったいどういうことだろう。
 イーストウッドは、
1 老齢ゆえの体力の衰えに、きっちり向き合っている
2 老齢ゆえ、しばしば若者に罵倒されて、それへの反撃を考えている、戦う老人だ
3 ホンネの老齢ヒーローを目指す。

 それが、当たり前だろ、というイーストウッドの年寄り規格。
 健さんは、禁欲的なまでの、非現実的な、規範的な、ヒーローを目指す。老齢になっても。
 ぼく自身も、初期高齢者?になって思うのは、禁欲的なんてぇものは若者の、雷蔵や三島の、特権だろ、非現実的な、規範的ヒーローなんて、お子様ランチそのものじゃないの、もっと「ブッチャケ」で、いこうよ、という気持ちになっちゃうのよ、年寄りは(笑)。
 いい年こいて禁欲? いい年こいて規範に忠実? そんなの、クソ食らえだよね、という、年寄りゆえの自由感覚。あるいは、ずるずるになった、肛門括約筋的ゆるさというべきか(笑)。
 年寄りは、若いころ縛られていた(スクエアな)規範なんて、クソ食らえ、もっと「自由」になるべきだろう。それを、イーストウッドは、実行している。
 しかるに、健さんは・・・・。

 今回の主人公のモデルとなった人物は、単なる国鉄の一サラリーマン技術者であろう。その人物は、岡山に妻子・父を残し、北海道に長期単身赴任する。
 それを、ヒーロー役者健さんが、演じる(笑)。いささか、大げさの感を禁じえない(笑)。
 しかし、これは、都合いいワナ、健さんには(笑)。なんせ、女との関わりは極力忌避する健さんにとって、単身赴任、しかも北の地に、というのは、なんとも居心地がいい(笑)。

 しかし、凡庸な映画屋さんたちは、それでは、オンナッケがあまりになさ過ぎる、と、考える。
 ここは地味な妻役女優・大谷直子ではなく、もっとマネーメイキングな美人女優を投入しないと・・・・。
 そこで、吉永小百合だ。二年前の森谷司郎「動乱」でも、共演している。
 竜飛の地の崖っぷちから、投身自殺をしようとして、偶然健さんに見つけられ、助けられる。伊佐山ひろ子の居酒屋で、働くことになる。
 いや、それって、あまりに、凡庸かつメロドラマをバカにしたシチュじゃないの(笑)。
 ダンナは出稼ぎで東京に行って、長期行方不明の実質未亡人・伊佐山ひろ子と、小百合がいる、北のシバレる地の居酒屋ですぜ。千客万来じゃないですか(笑)。
 しかしそれでも、禁欲な健さん。シバレル寒さに、チンポも、シバレル健さん(笑)。
 いや、お下品で、申し訳ない(笑)。

 吉永小百合も、今回の「動乱」「海峡」その他の作を含め、可愛いよ。美人だよ。
 でも、可愛いだけじゃダメなのよな典型的美人女優
 十代の輝きも摩滅した以降は、やはり、単なる美人女優、美人キャンペーンガールなんだよねえ。
 「動乱」か「海峡」のどちらかの、助監督は、沢井信一郎。
 で、あるならば、マキノライクな演出で、ヒロインは藤純子で、その組み合わせで、健さんの映画を見てみたかった、とは、かなわぬ夢なのね。もちろんマキノ本人なら、ベスト。
 しょせん、映画ファンの、つまらぬ繰言でございます(笑)。

★『海峡』予告編★
(この予告動画は、上記ユーチューブに、飛んでしか、見ることが出来ません)

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by mukashinoeiga | 2015-10-29 23:31 | 旧作日本映画感想文 | Trackback | Comments(4)

森谷司郎「動乱」

 池袋にて。「秋、豊潤なる長編日本映画の味わい」特集。80年、東宝。
 おなじ監督、同じ高倉健、吉永小百合主演の「動乱」「海峡」の2本立て。いずれも初見。
 まあ、どちらも、「重厚」だが、凡庸な出来。
 ある時期以降の高倉健は、常に凡庸な企画、凡庸な監督を選んで、好んで出演してきた。
 同じく、ある時期以降の吉永小百合は、常に凡庸な企画、凡庸な監督を選んで、好んで出演してきた。
 このふたりがダブル主演ということは、ダブルで凡庸な企画、凡庸な監督を選んだ、ということだろう。そういう予想が、見たあとも覆られないのは、つくづく残念。

e0178641_1125426.jpg<ウィキペディアより引用>『動乱』(どうらん)は、1980年1月15日に公開された日本映画。製作は東映・シナノ企画。第1部「海峡を渡る愛」、第2部「雪降り止まず」の2部構成。
昭和史の起点となった五・一五事件から二・二六事件までの風雲急を告げる時を背景に、寡黙な青年将校とその妻の愛を描いた作品。脚本は『英霊たちの応援歌 最後の早慶戦』の山田信夫、監督は『聖職の碑』の森谷司郎、撮影は『天使の欲望』の仲沢半次郎がそれぞれ担当。(引用終わり)

 二部構成とのことだが、新文芸坐は一挙上映。当時は、長時間映画(本作は150分)が、あまりなじみがなく、休憩を挟んだ、というところだろうか。それとも、二部構成というところで、ヴォリューム感を出す、ハッタリか。どうらんなんだ(笑)。

 明らかに「青年将校」という役には、健さん年とり過ぎ。その顔で、青年将校というには、面の皮が厚すぎる。どうらんなんだ(笑)。
 そして、たいへん愛らしい、可愛い小百合を家に置いておきながら、抱かない、手も握らない、キスもしない健さん。ロボットかゲイか、そのどちらかでしかないだろう、そういうシチュを、堂々貫き通す主演俳優と監督と脚本家。どうらんなんだ(笑)。
 女ひとり、うまくあしらえない?のに、ほかの青年将校たちが健さんを慕う、それが解せない。
 東映仁侠映画時代には、有り余るくらい「人たらし」の魅力を振りまいていた健さんも、フリー後には、一切の「人たらし」要素を封印、ないし摩滅、フリー後の「むっつり親父」の健さんでは、誰も、ついてこないと、思うが、どうらんなんだ、その辺は。

 最後、やっとこさ(笑)「動乱」前日に二人は、結ばれるのだが、そのシーンに爆笑。
 例によって、この種のお上品映画なのに、一応エロ味もさりげなく(隠し味程度に)という映画では、「合体」シーンでは、全体は写さず、ひたすら女優のあえぎ顔を、アップする、という定番なのだが。
 しかしホントウに女が感じたら、女の顔は、むしろ醜くゆがむとおもうのだが、例によって「美しい吉永小百合のあえぎ顔」が、アップされるのだが(笑)。いや、それは、映画では、言わないお約束。
 なんと、かすかに垣間見える「健さんが小百合にのしかかった」姿が、微動だにしない(笑)。
 いささか、お下品な表現になるのを、お許しいただきたい。
 本来なら、あえぐ小百合に「のしかかった健さん」は、腰をズコズコしているはずなのである(笑)。しかるに、健さんの体は一切「動乱」せず、不動(笑)。
つまり、「上にのしかかった男」のほうが、なんと「マグロ状態」という珍景(笑)。「マグロ」な健さん、「マグロ」なまま、小百合を、イカす。さすが、男の中の男、高倉健だ。
  もし、この映画を「憂国」監督・主演者が見ていたら、どんなにボロクソにこき下ろしただろうか(笑)。

e0178641_11254322.jpg  なお、キャスティングにも、失笑。
 水沼鉄太郎少将を、青年将校決起の象徴として、自分が抹殺する、と高倉健。
 いや、自分が、と神崎中佐(田村高廣)。それを説得して、高倉健が、やはり、やる、ということになる。しかし、結果的に神崎中佐が水沼軍務局長を暗殺。これは、この種の226事件の映画化では、必ず登場する有名エピソードなのだが。
 しかし、このエピソードでなぜ、失笑したかというと、水沼軍務局長を演じているのが、天津敏
 天津敏は、東映仁侠映画時代に、健さんに何度も何度も斬り殺されていた御仁だ。
 天津敏なら、健さんに殺されてくれよ、とおもうのだが(笑)。が、このエピソードは、226事件のスターターのエピ。つまり、重要なエピだが、中盤の「仮花」に、過ぎない。
 ここは、当然、健さんは温存しなければ、と(笑)。しかし、田村高廣フゼイに、殺されねばならない天津敏のフビンを思うと(笑)。

 なお、高倉に賛同する青年将校にしきのあきらの、婚約者・妻として、桜田淳子
 まあ、アイドルとして、無難に、少ない登場シーンをこなす。しかし、アイドル歌手として、多彩な表情を繰り出した彼女としては、不満の残る凡演。でも、出番が少ないので、アイドルとしては、やりようもなかった、というところか。

映画「動乱」特報・劇場予告


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by mukashinoeiga | 2015-10-28 11:28 | 桜田淳子:変貌するアイドル | Trackback | Comments(0)

市川準「あおげば尊し」

 池袋にて、「名優、加藤武さんを偲んで」特集。05年、配給スローラーナー。
 同時上映に伴う再見・・・・と、おもったら、果たして、ホントウに見ていたのかどうか、確信が持てなくなった(笑)。いや、少しは記憶があるのだが、大部分は初見のような(笑)。絶対見たことがあるはずなのに(笑)。 

映画『あおげば尊し』予告編


 それというのも、ぼくの記憶力がないせいではなくて、市川準のせいだ(笑)。
 彼の映画は、見ているあいだは、程よい緊張感で、サクサク見れるのだが、淡々としたスケッチ描写の連続であり、言ってみれば、コネタの集積であり、大ネタが、ない。
 ちょっとしたエピソードの集積で、収まりのいい、落ち着いた、あるフンイキをかもし出す。
 空気感といったらいいか。
 それは、見ている間は、たいへん楽しい。幸福な時間といっていい。
 しかし、時が経つにつれて、フンイキだけの(笑)、チャらい映画は、記憶から、薄れていくんだよね。
 時代と寝た映画、という言い方が、ある。
 市川準の映画は、空気と寝た映画、なのでは、ないか(笑)。
 主人公の小学校教師・テリー伊藤は、極度のロンパリであるが、その個性を、映画は生かしきっていると思えず、程のいいテリー伊藤しか、見せない。あの顔の特権的暴力性は、巧みに、隠蔽する方向に、向かっている。
 テリーの父・加藤武は、死期が近い、へんなシップ薬のせいで、クサイ。テリーは社会勉強と称して、その父を教え子の小学生たちに「見学」させ、子供たちは、その「異物感」に恐縮する。
 しかし、市川準は、きわめてご清潔な加藤武しか、見せない。
 加藤武の「老醜」も「死臭」も湿布薬の「異臭」も、映画は、描こうとは、しない。
 この映画では、子どもたちと、死期間近の老人は、実は、何の「対決」もしない。
 それは、そうだろう。市川準は、ご清潔な空気感、ほどのよいコネタの集積しか、描かない。
 本作にも、空の雲、庭の木のつぼみ、風景などのエンプティショットが、かなり多く挿入されるが、市川準は、ひょっとして、全篇エンブティショットのみの映画を撮ることが、理想なのでは、ないか。
 小津や成瀬がエンブティショットを多用しても(ちょっと言い過ぎであることは重々承知した言い方だが)あまりに濃すぎる本線の「箸休め」なんだと、思う。
 小津は「箸休め」も、また、濃い、のだが(笑)。
 しかし市川準映画の「本線」は、あまりに薄味で、「箸休め」の必要は、感じないのよね。

 テリーの妻・薬師丸ひろ子は、舅・加藤武の在宅看護に身を挺し、しかも、近い将来、いまは元気な姑・麻生美代子をも、看取らねばならないだろう。しかし、そういう境遇へのうんざり感・疲労感を、映画は、一向に描写しない。ご清潔なフィーリング映画である市川準だから。
 嫁は、あくまで、都合のよい嫁であって、その違和感は、微塵も、描写されない。
 むしろテリー・薬師丸の、中学生の息子(子役時代の染谷翔太)の、家に死期ま近い祖父がいるシチュへの違和感は、染谷の不機嫌顔(笑)に、薬師丸より現れているが、しかし、それでも、あくまで優等生だ。
 優等生の父母と、優等生の中坊、優等生の母(姑)と、死臭ただよわない舅(父)。
 何のトラヴルもない、理想的な家族じゃあ、ないですか。
 なぜトラヴルが、ないのか。
 ご清潔なフィーリング映画の市川準だから、としか、言いようが、ない。
 完全殺菌された試験菅ベヒーならぬ、試験管ファミリー。
 ああ、これじゃ、記憶に、残らないよねと、健忘症の自己弁護でした(笑)。

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by mukashinoeiga | 2015-10-25 08:28 | 旧作日本映画感想文 | Trackback | Comments(0)

舛田利雄「社葬」

 池袋にて、「名優、加藤武さんを偲んで」特集。89年、東映。
e0178641_0144835.jpg いやあ、面白い。後期マスダなんて、バカにしていましたが、まあ、面白い。
 こういう雑なエンタメが、今、不足している(笑)。
 今、この手のエンタメをやりそうな原田某は、雑エンタメなんて、金輪際つくらなそうだからなあ(笑)。
 どうやら、原作はないようなので、脚本・松田寛夫の勝利か。
 新国劇出身のゆえか、深刻劇(シリアスドラマ)では、イマイチ底のなさを露呈して、ぼくには凡優としか思えない、どこが演技がうまいんだ、と世間の高評価に戸惑いを覚える緒形拳も、こういう軽妙な役柄では、その魅力を最高度に発揮する。素晴らしい。




社葬(予告編)

日本有数の大新聞社・太陽新聞は、営業サイドの会長派と、編集サイドの社長派との派閥­争いの渦中にあった。そんな折も折、社長が急逝。しかも腹上死という余りにもスキャン­ダラスな死因に、社内は大混乱に陥る。醜聞流出を恐れて事件を秘密裡に処理しようとす­る社長派、これを機に権力を奪還しようとする会長派。二派の露骨で浅ましい内部抗争は­、次期社長の座をめぐって紛糾。派閥嫌いの中立派をも巻き込んで、熾烈を極めていく・­・・

 肝心の加藤武をはじめとした、重役陣などに、高松英郎(部社長役)、根上淳、小松方正、菅貫太郎、北村和夫、中丸忠雄、野際陽子、江守徹、若山富三郎など各社脇役、フリー脇役陣を配し、若手には、本来なら参加してもおかしくない父親のジュニア、佐藤浩市(部ジュニア役)、船越栄一郎を、チョイス。
 まあ、これは、血族重視の同族会社を描く本作への、愛憎合い半ばの、皮肉かも知れぬが。
 いやあ、一番知りたいのは、東映を若くして継いだ田ジュニア社長と、その父親の感想か(笑)。あるいは、自社のスキャンダル?を、しれっとして、商売にする東映の雑エンタメ魂か(笑)。

e0178641_0195866.jpg 高松英郎社長を腹上死させるぴちぴち芸者に、井森美幸。お年寄りばかり出てくる(笑)本作の一服の清涼剤(笑)。
 この彼女の魅力が、なぜ、映画界で持続できなかったのか、不思議でならない。
 往年の東映であれば、早速添え物のB映画で、健全なお色気路線で、主役、ないし準主役で起用しただろう。
 げんに本作で妖艶なヒロインを演じた十朱幸代も、TV上がりのタレントと、最初のうちは言われながら、この位置を築いたのだ。
 80・90年代の日本映画に、かつての勢いがあれば(なかったんだけど)現在の井森美幸も、十朱幸代「程度」のヒロイン女優に、あるいは、なっていたかもしれない。

e0178641_0153776.jpg 最後のクレジットの割と、中盤のいい位置に、芹明香の名が。
 えっ、どこに、とムーヴィーウォーカーで確認したら、ご遺体化粧師。ああ、なるほどね。こういうまぢめな役では、彼女と気づかなかった(笑)。芹明香愛、いまだし(笑)。

 それぞれ、夫(高松、緒形)に、女を作られる妻に、野際陽子、吉田日出子。わかりやすいキャスティングだ。

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by mukashinoeiga | 2015-10-24 10:45 | 傑作・快作の森 | Trackback | Comments(2)

習近平の表情は、なぜ、いつもビミョーなのか(笑)

 メディアに登場する習近平の、写真を見るたびに、いつもイラつく(笑)。
 微笑したいんだろう。でも、その微笑がいつもビミョーで、すん止め感があり、微笑に、なっていない。
 まるで、微笑と、むかつき不快顔を、同時に、表しているかのようだ。
 世界のメディアに頻繁に登場する、重要人物の中で、これほどスマイルがサマにならないVIPは、珍しい。
 微笑と、むっつり不快顔を、同時に表現する男。その闇は、深い(笑)。

e0178641_11394450.jpg で、この写真にびっくり(笑)。
 反日反米軍事パレードに、高揚したのか。

9月3日、天安門の壇上で演説する習近平主席。向かってその右下にロシアのプーチン大統領、左下にはカザフスタンのナザルバエフ大統領。3人に取り囲まれるように座る朴槿恵大統領(写真:ロイター/アフロ)

 なんと、笑顔が、金正恩そっくり(笑)。いやあ、面白い(笑)。
 しかし、前列の来賓も、後ろはまったく無視、という構図は、いかがなものか。
 ウクライナ「侵略」、シリア「空撃」、マレーシア機「撃墜」、北方領土「侵略」のプーチンと、国連指名手配の犯罪人・30万人虐殺スーダン大統領、歴代最無能な国連事務総長、ヴェトナムで虐殺・レイプの限りをつくした韓国軍の責任者大統領、平和と反戦がうたい文句なはずなのになぜか軍事パレード好きの村山富市(笑)。
 それを迎えるのは、もちろん「現役」の侵略主義者にして、チベット、モンゴル、東シナ海、南シナ海の帝国主義者、むっつりキンペーだ。

e0178641_17533458.jpgイギリス 習近平をトイレの前で接待

【東亞日報】習主席の屈辱、英議会演説で拍手は一度も起こらず[10/22](以下、ネットからの引用)
この日の演説は、始終異様な空気の中で行われた。
英下院のバーカウ議長が習主席を紹介しながら「ここは民主化運動のシンボルであるミャンマーのアウン・サン・スー・チー女史も立ったし、 来月インドのナレンドラ・モディ首相が立つ予定だ」と言い、スー・チー女史を人権のシンボルとして、インドを世界最大の民主国家として持ち上げた上で、 中国については「強い国としてだけでなく、道徳的霊感を与える国になることを望む」と述べた。
20日の夕、バッキンガム宮殿で開かれた国賓晩さんでは、エリザベス2世女王が、 「1997年に香港を返還する際に行った香港自治を保障するという約束を守ってほしい」と述べ、中国として最も敏感な部分に触れる場面もあった。
英紙ザ・タイムズは、女王が中国称賛一辺倒の雰囲気の中でバランスを取ったと報じた。
キャメロン英首相は、公式会談ではなく非公開の会談で人権などあらゆる懸案問題について話し合ったと述べたが、 労働党議員から「自分を噛んだ犬の手を舐めるような行動だ」と激しく非難された。
キャメロン首相は、習主席が演説する間、同時通訳機をつけなかったが、聞きたくないからわざとそうしたのではないかとも見られている。(引用終わり)

 イギリスも中国も「海千山千」だからなあ(笑)。

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by mukashinoeiga | 2015-10-22 11:57 | うわごと | Trackback | Comments(0)

中川信夫「右門捕物帖 片眼狼」

 阿佐ヶ谷にて。「挑む 生誕110年 中川信夫 青春のビッグバン」特集。51年、新東宝、綜藝プロ。
 例によって、特集のほとんどは見ているので、落穂拾い。
 うーん。
 鈴木英夫もそうだが、誠実で聡明なインテリ、中川信夫に、コメディーは、明らかに、不適(笑)。
 まぢめな人格者が、せいぜいずっこけてみました、の、結果は、まあ、そんなに無理して「俗情と結託」しなくても、の、白々としたフンイキ。
 そうして、二枚目時代のアラカンの魅力が、例によって、さっぱり、わからない。まあ、それなりに整った顔の(クラシックな)二枚目だとおもうが、味も素っ気もない。オーラもない。
 年食ってからの、よいよい役、老侠客役の味はわかるが、苦みばしった二枚目のアラカンは、はっきり言って、ヨクわからない、その魅力。

e0178641_8342086.jpg右門捕物帖 片眼狼 <ラピュタ阿佐ヶ谷HPより>
1951年(S26)/新東宝、綜藝プロ/白黒/80分 ※16mm ©国際放映
■原作:佐々木味津三/脚本:豊田榮/撮影:河崎喜久三/美術:梶由造/音楽:鈴木静一/助監督:萩原章
■出演:嵐寛壽郎、柳家金語樓、花井蘭子、進藤英太郎、鳥羽陽之助、渡邊篤、星美千子、杉山昌三九、中村是好
海賊の町、その巣窟へ現れた片眼の風来坊の狙いは──。中川監督が初めて手がけた「むっつり右門」はエノケンも特別出演するミュージカル仕立て。酒場の大セットに横溢する遊び心と、お吉(花井蘭子)の恋心がせつない異色作。

 まぢめな中川と、これまた「演技の幅がない」クラシカルな二枚目演技のアラカンで、本線の話は、ドンよりと、つまらない。そして、その本線の間を縫うように、まったく趣向が違う「コメディアンたち」のどたばたが、水と油のように、交わらず、かつシマリなく垂れ流される。
 クソまぢめと、クソずっこけの、互いに響きあわない、交響楽。
 見ている間、始終考えていたのは(この白黒スタンダードの映画は)果たして何年の映画なんだ、戦前の作なのか、戦後の作なのか、と。
 もちろん常識的に判断すれば、戦後の作品なんだろうが、時代劇における、半端ない停滞感は、あまりに戦前臭が強くて(笑)。(もちろん現代の感覚から見て)ダメな戦前時代劇の数々と、同様の停滞感。
 上記紹介文にある酒場のセットでの、人の動かし方、ヒロイン花井蘭子の、脱純情派のやさぐれっぷりなど、好ましい点はあるにしても。

 なお、上記引用写真の、特別出演とクレジットされるエノケンは、二度ほど登場し、歌って場を盛り上げるが、実際にアラカンと共演する場面はない。このわざとらしい特出ぶりに、実はエノケンこそ、謎の覆面ラスボスかと、疑いましたが(笑)違いましたな。

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by mukashinoeiga | 2015-10-18 08:38 | 旧作日本映画感想文 | Trackback | Comments(2)

筧正典「ありがとうが言えない」不思議な謎

 渋谷・映画美学校試写室にて。Kiss My Stella Dallas Vol.3『若い娘がいっぱい』上映会。製作年不詳、学研映画。16ミリ上映。
 感想駄文済みの筧正典「若い娘がいっぱい」上映後、筧正典「ありがとうが言えない」という学研教育映画短編もサプライズ上映。

 その「概要」をコピペすべくネットで探し回ったが、ヒットせず。しかたがなく会場でもらった学研映画資料コピーを書き写すと、

筧正典「ありがとうが言えない」<学研映画№5429資料より>
製作 原正次/脚本 小林久三/演出 筧正典 出演/小笠原良知/八木昌子/山本龍二/浜田寅彦/原ひさ子
 近頃の子どもは挨拶一つ満足に出来ない、という年配者の嘆きをよく耳にする。挨拶とは人間と人間をつなぐクサビのようなものだ。その挨拶を、民主的な意味で考えなおし、実践することに心を砕く親と子の、ひたむきな姿を描く。
 16ミリ:28分/¥85,000 8ミリ:W(ダブル版)¥30,000 SM(シングル磁気版)¥33,000 SO(シングル光学版)¥33,000

 「挨拶を、民主的な意味で考えなおし」などわざわざ「民主的」などのワードを「挿入」する、当時の教育界における、左翼全盛思考/志向/嗜好(笑)がうかがわれて、興味深い。
 小林久三。松竹退社後は、ミステリー作家になったが、東宝退社後の筧正典ともども、アルバイト仕事かとおもわれる。
 小笠原良知・八木昌子夫婦の小学生の子ども・山本龍二は雨の日の登校時、雨がやんだのち、傘をぶんぶん振り回して、学校へ。
 バス停で待っていた大人たちに水滴が降りかかり、その中の一人、浜田寅彦に注意され、むかつく。
 それを知った父は、息子に、注意した浜田に謝るように、促す。 
 バスに乗り合わせた父は、浜田に声をかけ、他人の子どもに声をかけ注意する浜田を賞賛する。
 浜田は、自分の失敗談を語る。年取って出来た子どもゆえ、自分の息子を甘やかして、結果挨拶の一つも出来ない息子に育ててしまった。これではいけないと、他人様の子どもにも、注意するようになったんですよ、と。

 ふーん。いかにもな「道徳教育」の教材映画だ。
 しかし、当時は映画全盛期。東映なども、ニュー東映やら第二東映など、増殖していた時代だ。有り余る人材、資産を「本業」以外にも活用して、さらに日銭を稼ごう、という思惑もあって、やはり当時上向き始めた教育関連産業との連動として、教材産業に乗り出した、とおぼしい。
 東映も日活も教育映画に手を染めている。東宝は、指田さんご指摘の戦時軍事映画で懲りたのか?業界ナンバーワンの余裕か、手を染めていないようだが?

 しかし、このようなお子様ランチに、老練な映画屋さんたちが、満足するわけもなく(笑)、事態は意外の方向に(笑)。
 浜田は、息子に再教育、神社で出会ったおばさんに、ありがとう、と感謝の意を。ヨクやった、とほめる父親に有頂天になった息子は、道に飛び出し「暴走車」に轢かれ、死亡。
 なんなの、この余分な展開は。
 挨拶が出来ない子が、出来るようになりました、でいいではないか、教育映画なんだし。
 のちに、社会派ミステリーで鳴らした小林らしいというばらしいし、筧が助監督でついた成瀬は、交通事故を「得意のお題目」にしていた監督では、あるのだが。
 まあ、むしろ当時はいわゆる「交通戦争」激化、子どもの死亡事故が相次いでいた、という世相ゆえの、トピック的なエピソードなのかもしれないが。

 さて、父や浜田の指導よろしく、こちらも挨拶が出来るようになった少年を、達者に好演したのは、小学生男子ながら、アヒル口がエロい山本龍二って、その面影から察するに、かのアラカンの甥であり、のちのピンク映画の男優/監督の、子役時代ではないか。
 ピンク映画で何回か見たことがある。その後、ゲイピンク、スカトロピンク、TVドラマでも活躍したらしいが、これは見ていない。
 今回ネット検索でヒットした数少ない証言は、同僚AV男優・加藤鷹によれば、山本龍二は、スカトロ物AVで、「日本で一番ウンコを食っているAV男優」とのことである。スカトロ物には絶対食指を動かさないワタクシは、だいたい散歩中の犬の肛門すら、目にするのがいや(笑)。犬自体は可愛いとはおもうが、あの肛門を毎日目にするとか、絶対犬なんて飼いたくないタイプ(笑)。
 きちんと挨拶が出来る子になっても、交通事故死したり、ウンコを喰いまくったり、なんか、とっても残念な結果になる、という、筧の演出自体はきわめてまぢめながら、なんだか、とっちらかった(笑)教育映画なのでした。
◎追記◎上記記述には、ぼくの勘違いかと思われる部分があると、下記コメント欄でお邪魔ビンラディンさんから、ご指摘を受けました。

 ところで、今回最大の(というのも、おおげさだが)なぞは、前半は山本龍二少年が主役ながら、後半はその父に焦点が移るという構造だ。自分も大人ながら満足に挨拶も出来ないのに、子どもに挨拶しろ、と教えられるのか、という父親の葛藤が焦点に。
 ここで、改めて上記学研資料コビーを読むと、

対象:家庭教育学級・婦人学級 母親学級・PTA(小学校)

 と、あり、なんと、これは子供向けの映画では、なかったのだ
 普通教育映画などというと、学校の講堂で児童全員が鑑賞というイメージなのだが、さらに上記資料をよく見ると、タイトルの「学研映画」の上に、「躍進を続ける学研社会教育映画」とあり、これは、完全に、大人向けの映画なのだ。
 むろん「上映会」には、親子で参加するケースが大多数なのだろうが、まんが祭りの子どもが主とは違い、こちらは親が主なのだ。
 子どもには「映画見に行こう」、親には「子供のためになる教育映画に、お子さんと一緒に参加しませんか」で、親子を集めて、ついでに左翼的主張「も」「さりげなく」盛り込む、という趣向か。
 どうりで共産党?浜田寅彦も、「善意の大人」役で出ているわけだ。
 もっとも当時の新劇俳優はみんな左傾していて、終戦後なぞは、若手新劇俳優たちが、
「革命成就後は、ブルジョア・森雅之は、皇居前広場で公開処刑だ」と、いきまいていたくらいだ。
 いったい たかが二枚目俳優のどこに、公開処刑に値する「罪」があるというのだ。まるで、彼らが心酔する、ロシア、中国、北朝鮮、北ヴェトナム、カンボジア、などとおなじ左翼根性そのもの。
 この左翼根性、左翼ヘイトスピーチは、現在でも丸々受け継がれていて、国会前で「安倍、お前は人間じゃない、叩き斬ってやる」と、ボンクラ左傾教授が公言する始末。
 ネットで、そんな実力もなさそうな引きこもりが誰かを殺害予告すると、とたんに逮捕するくせに、バックに大勢人を引き連れたバカが、現実にそういう扇動をしても、お咎めなしなのは、引き合わないのでは。以上蛇足。
 
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by mukashinoeiga | 2015-10-04 05:31 | 旧作日本映画感想文 | Trackback | Comments(2)

BlendyのCMが炎上中?

 今日のネットの話題で、あっと驚く(笑)。

(ネットニュースより)AGF(味の素ゼネラルフーヅ)が昨年11月に公開したブレンディのCM「挽きたてカフェオレ『旅立ち』篇」が、現在になって物議を醸しています。
 こちらは、特濃牛乳を使用した同商品の魅力を“卒牛式”(擬人化した牛たちの進路発表会)で表現したというもの。そこでは校長先生の卒牛証書授与の声とともに生徒たちの進路が次々と発表されていきます。農場、動物園、ロデオパーク……希望通りの道へ歩める者がいる一方で、製肉メーカーらしきところを告げられ絶叫する子の姿も。
 そして、最後に告げられたのが主人公のウシ子。彼女は特別な存在になるために誰よりも努力をしてきたという設定で、その進路こそがブレンディ。夢を叶え涙ぐむウシ子に「濃い牛乳を出し続けるんだよ」と校長がエールをおくり、会場が拍手と歓声に包まれたところで幕が下ります。
 こうしたストーリーに加え、「生徒全員が鼻輪をつけている」「名前ではなく番号で呼ばれる」「主人公の胸が大きいことを強調している」などの演出があることから、「マジでヤバい」「相当キテいる」「日本社会のパロディだとしても、風刺効き過ぎで見ていて辛いレベル」など批判するユーザーが続出。一方で「アートとして優れている」「クオリティは高い」といった意見もあり、かんかんがくがくの議論となっています。
 同CMは電通とワサビが制作。今年9月に開催された大手広告賞「スパイクスアジア 2015」のフィルム部門では銅賞を獲得しました。昨年の発表時は特設サイトでしか視聴できなかったせいか、今のような反響はなかったのですが、スパイクスアジアへのエントリーに伴い英語字幕版が公開。それにより海外で話題になり、逆輸入するかたちで9月末から国内でも注目を集めています。なお、続編にウシ子の社会人生活を描いた「出会い編」があります。(引用終わり)

Blendy 特濃ムービーシアター「旅立ち」篇


 いやあ、これはヤバいっしょ(笑)。
 二つの考え方があろう。
 海外欧米CMには、ブラックジョークの伝統があり、その基準では、これは「秀作」かもしれない。
 しかし、同時に人種差別、動物虐待などに対する規制も厳しい。これは、その点で、欧米でも、確実にアウトだろう。いや、欧米こそ、牛さんたち大量虐殺の本家本元だから、この点はビミョーか(笑)。欧米でこそ、許容範囲かもしれん(笑)。
 ヒロイン→「成分」?が「薄い」からブレンディ就職はムリ?→特訓?→巨乳化→合格、というのも、なんだかなあ(笑)。
 しかも「濃い牛乳を出し続けるんだよ」なんて、セクハラの極致では、ないですか(笑)。

 これが、いっこのアート作品としては、ブラックユーモアとしてOKかもしれんが、CMとしては、果たしていかがなものか、という。これ見て、買う気に慣れるのか、ブレンディ。
 むしろブラックユーモアだけに、ミルク抜きコーヒーのCMでこそ、こういう展開を見てみたかった(笑)。
 しかし、こういうCMをあえて出した以上、ブレンディも、ぶれずに、撤回なぞしないでほしいな。
 ブレンディは、(方針)ぶれんでぃ、てなことで(笑)。

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by mukashinoeiga | 2015-10-02 22:26 | うわごと | Trackback | Comments(0)

黒沢清「勝手にしやがれ!!成金計画」「英雄計画」

 渋谷にて。「カンヌ凱旋 黒沢清レトロスペクティブ」特集。96年、配給ケイエスエス。
 ノリがいいんだか、悪いんだかの、意図的にスベリを目指した、笑うに笑えないギャグ多数の、のほほんお気楽コメディ。
 小味なサスペンス物とも言えず、コメディ物としても不発。
 これ、監督に、笑えねぇよ、と苦情を申し立てても、いや、コメディ目指していませんから、と軽くいなされるだろう。
 目指したのは脱コメディ、脱ヤクザ、低予算を逆手に取った、脱構築なんですよ、と。
 低予算、少ない撮影日程を、生かすためにシリーズ2本同時撮影、主役ふたりのアジト、大杉漣のバー(かならず常連・洞口依子がいる)などは、まとめて撮っているのだろう。
 低予算なんだから、元からパーフェクト目指してませんから、ノリで撮っちゃって、まあ、一種の、往年のプログラム・ピクチャアの、現代的再現ですかね、と、嘯きたいところだろうか。
 その嘯きこそ、例によって、黒沢清映画の常として、
 面白いといえば、面白い。
 つまらないといえば、つまらない。

と、いう二言に、繋がっている。低予算フォーマット映画という、エクスキューズ。

e0178641_23512483.jpg『勝手にしやがれ!!成金計画(35mm)』公開:1996年
監督:黒沢清
主演:哀川翔、前田耕陽、大杉漣、洞口依子、鈴木早智子、塩野谷正幸
OLの美奈子が手に入れたヘロインをめぐるドタバタを描くシリーズ第5作。ヘンテコな登場人物と繰り返される脱力ギャグ、そしてノリノリの銃撃戦!黒沢ファン度が試されるナンセンスかつ壊れた一作。©1996 Softgarage

 アイドルデュオWinkの活動停止宣言後初の映画出演となるという鈴木早智子が、ヒロイン。「さびしい熱帯魚」というヒット曲があったように記憶しているが、まさにそのとおり。元アイドルのオーラまるでなしの、地味さ。
 これは軽コメディとしては、致命的だろー、と黒沢も、頭かかえたんじゃないかな。でも、やっつけ仕事だから、マーいーかー、ってところか。
 上記解説では、「ノリノリの銃撃戦!」とあるが、それほどでもない。いろんな映画的記憶を、ちょっと試してみました、というところ。つまり、例によって、低温。「黒沢ファン度が試されるナンセンスかつ壊れた一作」というのも、明らかに、盛り過ぎ。黒沢的平常運転に、そこまでの高評価は、明らかに映画的堕落ではないのか知らん(笑)。まあ「宣伝」としては、ありか。

e0178641_23515428.jpg『勝手にしやがれ!!英雄計画(35mm)』公開:1996年
監督:黒沢清
主演:哀川翔、前田耕陽、大杉漣、洞口依子、黒谷友香、寺島進、清水宏、藤田敏八
ヤクザ追放の市民運動に巻き込まれた雄次は…。子どもじみた正義漢を演じるは寺島進!「正義」とは何かを問う哲学的テーマと見事な長回しが、後の数々の傑作の出現を予感させる。シリーズ最終作。©1996 Softgarage

 寺島進が、野心的な青年、というのにびっくり。青年というイメージないからなあ。しかも、意外と似合ってるし。
 左翼ご用達誌「世界」を手に持っていて、「やくざ」清水宏(快演)を、町から追い出そうと、今の視点で見れば、完全なストーカー行為、完全な人権侵害、さすが左翼と、ニヤニヤしていたら、なんと与党系?国会議員・藤田敏八の秘書になり、続いて国選選挙に立候補、今度はホームレスを町から追い出そうという、脱?左翼路線。
 そのほか、きわめて政治的な描写が、かるーく、ゆるーく、語られるのだが、噴飯物で。
 ーン、ナニがなんだか、ワカラナイ(笑)。まあ、黒沢程度の「感性派」は、政治語っちゃいけないよね(笑)。
 例によって、ヒロイン・黒谷友香に、オーラなし。この時期の黒沢、トコトン女優に恵まれないなあ。

 二作とも、あまりにばかばかしいシチュで、にんまり微苦笑している哀川翔の、にやけ顔が、最高

★Movie Walker★に、タイトル検索で詳細な作品情報あり。簡単な作品解説、あらすじ紹介(企画書レヴェルの初期情報の孫引きゆえ、しばしば実際とは違うが)。
 
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by mukashinoeiga | 2015-10-01 23:52 | 旧作日本映画感想文 | Trackback | Comments(0)

黒沢清「Seventh Code セブンス・コード」「ビューティフル・ニュー・ベイエリア・プロジェクト」

 渋谷にて。「カンヌ凱旋 黒沢清レトロスペクティブ」特集。13年、各社。
 この、60分の中篇と、29分の短篇の2本立て、いやあ、なかなか面白かった(笑)。いずれもデジタル素材。
 以下、本当にホントウのネタバレあり未見の方は絶対読まぬこと(笑)。

e0178641_11165369.jpg『Seventh Code セブンス・コード(DVD)』公開:2013年 <渋谷シネマヴェーラHPより>
監督:黒沢清
主演:前田敦子、鈴木亮平、アイシー、山本浩司
東京で知り合った男・松永を追いかけてウラジオストクにやってきた秋子は…。MVから映画化され、ローマ国際映画祭で最優秀監督賞を受賞したサスペンス。黒沢も大絶賛する女優・前田敦子の信じられないような超絶アクションを見よ!©2013AKS

『ビューティフル・ニュー・ベイエリア・プロジェクト(Blu-ray)』公開:2013年 <渋谷シネマヴェーラHPより>
監督:黒沢清
主演:三田真央、柄本佑、森下じんせい
湾岸地帯の再開発を狙う会社社長が港湾労働者の高子に一目惚れするが…。次々現れる敵と高子の戦いに突入する怒涛の展開から目が離せない! 黒沢清初のアクション映画にしてシネスコ作品。

映画『Seventh Code : セブンスコード』予告編
2014.1.11(Sat)シネクイント他にて1週間限定公開


東京芸大大学院映画専攻 7期修了作品展 7/6〜7/19 渋谷ユーロスペース

 最後に『ビューティフル・ニュー・ベイエリア・プロジェクト』の予告あり。

 この、同じ年に撮られた2本は、ともに同じ属性を持つ。
 前半は、かなりぐだぐだの人間ドラマ。
 後半は、前半のシリアス?ドラマ調から、アクション映画に、一気に、移行する変調。
 「Seventh Code セブンス・コード」の、パッパラパーの尻軽バカ娘・前田敦子が、実はバカ娘を装った、独立エージェントだった、とか。
 「ビューティフル・ニュー・ベイエリア・プロジェクト」の、ガテン女子・三田真央が、実はスーパー格闘家だったとか。
 例によって、黒沢清映画の常として、
 面白いといえば、面白い。
 つまらないといえば、つまらない。

と、いう二言に、尽きる。
 二作とも、前半の人間ドラマ(風?)が、あまりに、ぐだぐだすぎる。
 その、人間ドラマ風の、悩み多き女の子たちが、後半一気に、アクション・ヒロインに「昇華」する意外性を狙ったのだろうが、うーん、なんとも「凡庸」な(笑)。
 凡庸さを毛嫌いするハスミちぇんちぇいの一番弟子として、いいのか、この凡庸さは(笑)。
 おそらく、黒沢の狙い目としては、真っ当な人間ドラマ、ないしはメロドラマのセオリーに従った通俗メロ、として、前半をやり過ごし、後半一気に畑違いのアクション映画に移行して、一粒で二度おいしいシチュを狙ったのだろう。
 なのだが、たぶん、黒沢は、正統派メロドラマがヘタ(笑)。
 あまりにヘタすぎて、後段のアクション落ちも、ぐだぐだに。
 快作・珍品を狙ったのだろうが、凡庸な映画作家には、怪作・珍品は、撮れない(笑)。よって、本作たちは、当ブログの怪作・珍品の谷への、入門?は、認めない(笑)。残念。

しかし、この二作品の構造は、アレと似ている(笑)。
 最初は楚々とした女の子のドラマ風が展開され、しかし、最後は、あんなこともこんなことも、バッコンバッコンやっちゃうAVモノ。こういうのこそ、もっと繊細に(笑)やってくれないとね(笑)。
 きゃしゃな前田敦子が、意外にアクション女優としての資質を発揮。シホエツに匹敵するアクション能力に、目を見張る。
 三田真央も、普通に美人女優だが、その身体能力は、素晴らしい。ただ、キレという点では、マエアツに、劣るのは、明らか。
 しかし、このふたりが、ガタイや体重の点で男性敵役に劣るのも、明らか。にしては、男性に勝つ必然性を、演出は、おろそかにした。残念。
 前田敦子、三田真央、黒沢ではない、しかるべき(笑)演出家に出会えば、アクション・ヒロインとして、輝くだろう逸材だ。

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by mukashinoeiga | 2015-10-01 02:53 | 旧作日本映画感想文 | Trackback | Comments(0)