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澤井信一郎「福沢諭吉」

 神保町にて。「素晴らしき伝記映画の世界」特集。91年、東映。
 神保町に行くのは、四ヶ月ぶり。名画座好きなのに、ここ一年ほどで、三四回入った程度か。理由は簡単で、ほとんど、ぼくの既見作しかやらないから。
 ごくごく無駄に馬齢を重ね、見た映画の本数はそこそこあるので(でも、もっと多くの映画を、しかも有意義に見ている人は数知れず、まあ、どっちにしろ、ハンパな映画鑑賞人生ですな)阿佐ヶ谷はもとより、池袋や渋谷や京橋程も「冒険」しない「定番」重視の作品選択ゆえ、みんな、ほとんど見た映画ばかりということに、相成る。
 ただ、まあ、こういう「初心者向け」「より一般向け」の作品選択の名画座も、また必要。
 ぼくには、そんなに必要のない作品選択だけれど、「冒険はせずに定番中の定番」をやるところは、必要。そういうことだ。
 ということで、落穂拾い的に、今回、これを見た。

 福沢諭吉に、柴田恭平。その弟子たちに、仲村トオル、哀川翔など。いかにも、当時の東映らしいキャスティングだ。文人、書生にこれらヤンキー系配役は、いかにも東映(笑)。
 冒頭に「文部省選定」と、大書。
 このせいか、女郎・南野陽子は、恋仲となった仲村トオルと、手も握らず、キスさえしない。
 真っ赤でハデハデしい布団に寝そべった南野(情交の後という思い入れ)に、背を向けて座り、手酌の仲村。
 その不自然さ、苦肉の澤井演出に、微苦笑する。唯一の抵抗は、流した涙がほほを伝い、のどに達する南野の顔のアップ。しかしオキャン(死語)で、売った南野に、天然のお色気など、あるわけもなく。ミスキャスト。
 そもそもアイドル歌手として売れっ子になるということは、華やかな可憐さという初期設定で、売れたということだろう。
 それが、アイドル歌謡としての売れ行きが鈍ってきたので、アイドルの賞味期限が切れないうちに、大人の女優に脱皮しましょう。大人の女優とは? 哀愁と、大人の色気、これだよね。こういう発想。
 ところが、たいていのアイドルは、可憐さ、純情娘に特化しての、売れ行きだから、大人の哀愁も、大人の色気も、それまでの販売品目には、ないものばかり。こういう極端(可愛らしさ)から極端(人生の深み)に、いきなり販売仕様を切り替えろ、といっても、それは、無理。
 おそらく、それが自然にできたアイドルは、山口百恵くらいなので、本人の意向といっても、そのあまりに早すぎた引退が、残念だ。

 そもそも、この映画、おそらく全員が、ほぼほぼミスキャストというべきか。福沢の柴田もそうなら、その妻になる若村麻由美も、女優としての華にかけ、名前の若さも、ない。若手の女優なのに、華がない、なんて、普通、ありえないだろうレヴェル。
 まあ、このなかでは、柴田恭平は、がんばってるほうか。
 若村の父役の鈴木瑞穂。硬派の検事役とか、弁護士役では魅力を発する彼も、上級職の家老に、オトボケで翻意を迫る、硬軟取り混ぜた演技は、無理に思えた。過去の日本映画では、この種の、「酸いも甘いも」を自在に往還する脇役には、事欠かなかったのだが、瑞穂には、ちょっとムリスジだったか。
 やはり鈴木瑞穂には、この種の歴史大作では定番の、歴史状況解説ナレーション(本作でも多用)で、重厚な声を聞かせる、という定位置がよかったのでは。
 1970年代以降の日本映画を見ると、改めて「多彩な脇役陣」が、だんだんだんだん欠けていき、ここで強調するのも、申し訳ないが、鈴木瑞穂程度の役者が、要の位置につかざるを得ないという、貧相な状況になっていく。

 後出しじゃんけん的に言えば、未婚時代のラヴコメ要素もありの福沢妻役にナンノ、娼婦の役に若村、と逆にしたほうがよかった?
 しかし、これから「大人の女優」として売りたい南野サイドは、「地味な本妻」役より、「華やかな大人の哀愁(笑)文部省選定映画なのに女の色気」の娼婦役にこだわっただろうし、東映の思惑も、そうだったろう。
 もっとも、いずれにせよ、本質的な「女優の魅力」に欠けた若村では、どんな役をやっても、どうしようもなかったか。この若村だからこそ「未婚時代のラヴコメ要素」も、不発に。
 いずれにせよ、ダブルヒロインの、どちらも適性を欠いた澤井演出が、これまた不発なのは、何も、東映らしからぬ文部省選定のゆえだけでは、ないということだろう。
 また、文部省選定(笑)ゆえに、弟子・哀川翔の、狂いっぷりも、中途ハンパ。哀川翔パートのみは、三池崇史演出で、見たかった(笑)。
 ただし、ここで強調しておきたいのは、若い家老を演じた、榎木孝明の素晴らしさ。柄にあった好演で。
 家柄がよすぎて(歴代家老職の家に生まれて、生まれつきの家老人生)、ハングリーな福沢に「結果的に負け」て、「本当は、俺は、諭吉になりたかった。なれれば、諭吉以上の大物になっていたはずだ」と、ないものねだり。
 ただし、澤井演出は、下品に過ぎて、榎木の好演を邪魔して、イマイチ、感銘は薄い。

幕末青春グラフィティ 福沢諭吉15/15

 そんな榎木孝明が、福沢諭吉を切る刺客の役を演じていたとは(笑)。因縁だなあ(笑)。

★福沢諭吉|Movie Walker★

◎追記◎久石譲の音楽は、シンセサイザーのヴァンゲリオンのパクリめいて、苦笑するレヴェル。
 さらに蛇足を付け加えれば、いま現在、つまり2000年代に、福沢諭吉が、もっとも引用されるのは、「脱亜入欧」「東方の悪友を謝絶」の、中韓論だと思うが、本作は明治4年の慶応義塾、三田移転の式典で終わっていて、その影もない。「明治期のジャーナリスト福沢」を、まったくオミットしたのは、「現在の視点」から見て、解せない。
 もっと蛇足で、昨日のソチ五輪の、浅田真央の失敗を、夕刊フジは「真央悲劇なぜだ」の見出し、一方日刊ゲンダイは「真央自滅」。いやあ、「自滅」なんて、同じ日本人同士なのに、見出しで、ありえんでしょ(笑)。さすが反日のゲンダイだ(笑)。

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by mukashinoeiga | 2014-02-20 23:59 | 旧作日本映画感想文 | Trackback | Comments(2)

井上昭「ザ・ガードマン 東京用心棒」

 阿佐ヶ谷にて。「お茶の間からスクリーンへ!劇場版のお・た・の・し・み」特集。65年、大映東京。
 ザ・ガードマン、名のみ聞く伝説のTVドラマ、はじめて見た。映画版だけど。
 16ミリ版シネスコ・カラー。プリント状態は、たいへんいい。
 スタイリッシュな映像の切り取り、手持ちカメラをぶん回しての、ハレーション効果も、いい。そのおしゃれな映像は、ちょっとしたフランス映画のセンス。好きなティストをうまく取り込むタイプ。
 そこそこに、かっとんだショット、当時の洋画の最先端テクをそれなりに消化して、おしゃれ。
 しかし、そこそこ。たとえば同年代の鈴木清順の、かけらほども、もちろん、当然、逸脱しない。
 旧来の手法は否定したいが、さりとてカットブつもりは、ないし、出来ない。企業内監督として、意匠としての、そこそこの「冒険」はするが、逸脱は、するつもりは、ない。いかにも大映、いかにもサラリーマン監督。
 もちろん批判しているわけではない。だれも鈴木清順のような「暴投」を、できるわけでもない。そこそこのプログラム・ピクチャアとして、楽しめる、それでいい。そういうつもりで見れば、これも、タイトなプログラム・ピクチャアの快作だろう。
 ザ・ガードマンこと東京パトロール社の面々、宇津井健、藤巻潤、倉石功、中条静夫、早川雄三ら大映プロパー(ただし宇津井は新東宝出身だが)と、フリーの稲葉義男ら。
 宇津井健というのは、まことに不思議な「スタア」で、お堅いサラリーマン役がよく似合うカタブツかつ四角四面、でも、なぜか、スタア・オーラがあるのだ。カタブツなのに華がある(笑)。
 同じく、上記大映準スタア、脇役陣も、地味なんだけど、華もある。「大映男性陣」は、この、地味と華の間を軽く往還する、実に不思議なひとたちで(笑)。まあ、それは大映に限らぬ、フリーも含めた、常連脇役の、常なのだが、なんとなくサラリーマン・タイプが多い大映陣にとっても、同様なのが、面白い。
 どうように、女優陣も、久保菜穂子、江波杏子、渚まゆみと、これまた、地味なのに、華やか。もちろん久保も、宇津井どうよう、新東宝経由。個人的には、コールガール役の、ビッチでかわいい渚まゆみが、お好みで(笑)。
 このなかでは、ガーリーならぬ、ガリガリな江波杏子のみが、いつも、やや苦手。
 悪役陣は、待田京介、千波丈太郎、根上淳、と、やや、弱いのが難点だが。そのなかでは、ファナティックな根上淳が、ご健闘というところで。
 この時期の大映で、重役役などで活躍の大山健二(戦前松竹の好漢役者だから、もっとユーモラスな父親役でも期待したかったところだが、年を経て、酷薄な役が似合ってしまったというところか)、警部・北原義郎も、やはり、地味なのに、華あり。
 大映東京ならではの、地味地味重厚かつ、華やかさ。いぶし銀ということか。うーん、好ましい。
 なんてこと、ない、プログラム・ピクチャアの好ましさ。

★ザ・ガードマン 東京用心棒|Movie Walker★

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by mukashinoeiga | 2014-02-18 00:40 | 旧作日本映画感想文 | Trackback | Comments(2)

「事件記者」「事件記者 真昼の恐怖」

山崎徳次郎「事件記者」
 阿佐ヶ谷にて。「事件記者 BUN-YA SPIRITS」レイト特集。59年、日活、54分。
 シリーズ第1作。
 東京日報の相沢<へいへい>キャップ(永井智雄)のもとに沢本忠雄、中央日々報の浦瀬<バッキャロー!>キャップ(高城淳一)のもとに山田吾一が、それぞれ新人記者として、配置される。10作に渡る日活版「事件記者」シリーズの、始まり。
 二枚目好青年の沢本(当時日活期待の若手、あまりにさわやか過ぎて?若手のまま、終わったか)と、食い意地の張った三枚目・吾一の好対照。
 品川駅で、関西から帰郷したばかりのヤクザの組長が、拳銃で撃たれた。実は、その際に問題のかばんも奪われたのだが、中身は大量の白い粉。このことは、警察には黙っている、病院の組長。
 組長を撃って、その隙にカバンを奪うふたり組み。
 これが宍戸錠と、野呂圭介。
 なんと、以後の日活アクションとは真逆に、野呂がガンマン、宍戸が、スキ狙いでカバンをちょろまかす役割。
 初期のみにありえた、意外で、新鮮な役回り。心もち、野呂がアニキ風を吹かせているのも、後の日活アクションを散々見続けた目には、なんとも新鮮で、可笑しい。
 ただしクレジットは、宍戸が三枚看板の一角で、野呂が大部屋のその他大勢の扱い。役回りでは対等以上だが、これがスタア候補と日活子飼い大部屋の差。
 一時間以内のタイトさで、小事件サスペンスは、簡単にできる。このTVサイズの物語を、何とか90分に引き伸ばすために、才能のない監督と脚本家は、たいへん苦労して、観客は観客で、水増しされた凡作を、退屈をこらえて、見続ける。そういうお互いの苦労(笑)が、逆によくわかる、引き締まったサスペンス小作だ。 

★事件記者|Movie Walker★

山崎徳次郎「事件記者 真昼の恐怖」
 阿佐ヶ谷にて。「事件記者 BUN-YA SPIRITS」レイト特集。59年、日活、52分。
 シリーズ第2作。
 とても警視庁詰め事件記者の仕事とは思えないが、夏枯れの記事不足を補うため?新人の沢本忠雄記者が、写真部とともに、江ノ島の海岸めぐり。水着のカップルや、キスするアベックを、盗み撮り。まるで写真週刊誌波の三流取材だが、それをいいことに、映画は海岸の水着男女を撮りまくる。
 三流映画として、正しい。その海岸描写の、カメラワークも含めての、映画的楽しさ。
 さてそこで「貧血」で倒れ、死亡した若い娘から、話は、転がっていく。違法売血ビジネスの闇。
 以下、お定まりの展開だが、フォーマットをきっちり守って、上映時間分は、きっちり楽しませてくれるのは、言うまでもない。

★事件記者 真昼の恐怖|Movie Walker★

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by mukashinoeiga | 2014-02-09 13:18 | 映画版「事件記者」シリーズ | Trackback | Comments(0)

日本が韓国に外交で負け続ける理由

 過日1/31の産経新聞1面に、興味深い記事が、二つ並んで、あった。

★「慰安婦漫画」韓国OK、日本ダメ  仏国際展 - MSN産経フォト★

★【「靖国」後(中)前半】中国の世論戦激化 「事なかれでは済まない」★

 むろん、個々の事例、中韓による不当かつ異常な日本攻撃についても、お読みいただきたいが、それよりもむしろぼくが、注目したのは、それらに対する日本政府の対応である。

① 日本大使館は、政府による取り組みや立場を説明する文書をプレスセンターで配布した。

② これまでの日本の対外広報戦略は、感情的な反応は避けて、関係国への水面下の根回しで問題の沈静化を図るというものだった。それは「相手の土俵に乗る必要はない。下手に事を荒立て、かえって問題が大きくなるのはまずい」(幹部)との考えからだった。
また、靖国参拝はあくまで戦没者追悼のためであり、日本は戦後、他国に向けて一発の銃弾も撃ったことはなく、軍国主義に戻ることはない-などと淡々と説明することにした。
外務省はただちに各国の在外公館に対し、こうした指針を「マニュアル」形式にまとめ、通達を出した。
「以前は事を荒立てる不利益の方が注目されたが、現在は国際的に力を付けた中国が、日本に真正面の戦いを挑んでいる。もう『事なかれ』では済まない」

 なんか、ね、もう、馬鹿か、と(笑)。
 「文書を配布」ですよ。「淡々と説明」ですぜ。
 そのマエが事なかれで、事を荒立てない方針というから、多少は、前進していると、外務省は言うんだが。「優等生」の日本官僚外交官に、「マニュアル」配って、それで、事たれり、って(笑)。
 考えても見なさい。
 中韓は、慰安婦問題、靖国問題について、官民あげて、欧米に対して、身振り手ぶり激しく、感情豊かに、声涙ともに声高に、感情の赴くままに(イメージ)、日本に対して、あることないことないこと、どんな些細なウソも、どんな大掛かりなウソも、心の赴くまま(笑)訴え続けた挙句が、このざまなのだ。

 欧米人は、よく、わからない、どちらかというとどうでもいい、慰安婦問題、靖国問題について、
A 官民あげて、欧米に対して、身振り手ぶり激しく、感情豊かに、声涙ともに声高に、感情の赴くままに(イメージ)主張する人たち 
B 淡々と説明し、文書を配布してくる人たち
 このAB二者、どちらの主張に、組しますか、と。情熱的に感情豊かにウソを並べ立てる詐欺師と、淡々と説明し冷静に文書を配る人と、どちらを支持しますか、って事ですよ。人間としては、答えは、明らかじゃないですか。

 そもそも朝鮮は、「半万年」の間、宗主国・中国の顔色をうかがい、土下座叩頭しつつ、あることないことないこと、おべんちゃらを言い、上目遣いで媚を売り、あるときは泣き落としで、あるときは弱者なりの恫喝で、あるときは「同僚」を告げ口外交で売り飛ばし、生き延びてきた、そうでもなければ、生き延びれなかった(イメージ)のだ。
 「海千山千」の中国人を、おだて飛ばした「あいつら」が、中国人とは比べようもない「お人よし」のアメリカ人などを、おだて飛ばすことなど、赤子の手をひねるより簡単なことだろう。

 そして、いわゆる「慰安婦問題」だ。
 朝鮮は、かなり長い間、毎年毎年数百人の娘たちを、中国に献上していたという。
 朝鮮人にとっては、「宗主国」が「若い女性を連れ去っていくこと」は、「当たり前」のことだったのだ。だから、日本が「宗主国」になったら、やはり、日本も、自分の娘たちを連れ去っていくのは、当たり前のことなのだ、と民族的DNAの上で、考えてしまうのだ。
 だから「日本も従軍慰安婦として、朝鮮の女たちを連れ去っていくに、決まっているのだ!」としか、考えられない。
「朝鮮の女たちは、必ず宗主国が、連れ去ってしまう」これが、朝鮮脳に、こびりついた被害妄想。
 DNAレヴェルに植えつかされた「被害妄想」だから、そもそも中国と日本は、違うのだ、ということすら、思い浮かばない。民族のDNAぐるみの妄想だから、なにを言っても、事実を「淡々と説明」しても、その「呪縛」は、解けない。ああ、トコトン、不幸な、駄目な人たち。

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by mukashinoeiga | 2014-02-06 23:23 | うわごと | Trackback | Comments(0)

「事件記者 時限爆弾」「事件記者 狙われた十代」

山崎徳次郎「事件記者 時限爆弾」
 阿佐ヶ谷にて。「事件記者 BUN-YA SPIRITS」レイト特集。60年、日活、49分。
 シリーズ第7作。東京湾で、貨物船が、謎の眼帯男により、爆破沈没した。
 この特撮シーンが、この当時としては、迫力のリアル。水周りの船舶特撮は、後年の円谷特撮でも、ちゃちくて、アラが目立つのだが、やはりミニチュア特撮は、白黒に限る。
 おなじみの事件記者の面々が、被害企業に取材をかけて、警察に先行するのか、でも結局並行するのか。
 伊那ちゃんこと滝田裕介の、一連の結婚エピソードも、「解決」してくると、記者の個人エピもなくなり、山田吾一も新人ではなくなり、新人ネタもつき、作っているほうも、見ているこっちも、マンネリとなってくる。
 事件を垂れ込む女スリ・楠侑子の、はじけっぷりがナイス。

★事件記者 時限爆弾|Movie Walker★
 このMovie Walkerでは、女スリから電話で垂れ込みを受けたのは、ムラチョウこと村田刑事部長となっているが、映画では、ウメチョウこと梅原(田?)部長刑事(深水吉衛)だったような? そもそもこの第7・8作に、あの渋い名物デカ長ムラチョウは出ていない。

山崎徳次郎「事件記者 狙われた十代」
阿佐ヶ谷にて。「事件記者 BUN-YA SPIRITS」レイト特集。60年、日活、47分。
 シリーズ第8作。ハイティーン・グループの、公道バイクレースが、巻き起こす事件。
 といっても、ハイティーンを演じる俳優たちが、どう見ても二十代にしか、見えない。ちょっと薄ら寒い、キャスティング。まあ、バイクを乗りこなせる役者をかき集めたら、こうなったということか。
 しかも、当時のバイカー・ファッションが、いまから見たら、若々しさのない、おっさんスタイル。とても、不良ヤングには、見えず。
 日活本流の裕次郎路線の、最先端風俗の衣装、美術を、導入すべきところを、日活傍流の、地味シブおっさんスタッフのみで、細々淡々と作ったと思しい。
 もっともティーンの深夜遊びを、裏で操るのは、ヤクザ崩れの草薙幸二郎。その情婦に、四角い顔の小園蓉子。ティーンを食い物にする裏町のプロデューサー、出自がわかりやすいキャスティングで。
 このちまちまとしたシリーズに、前作の時限爆弾事件などという「大物」より、こういう「小物」の事件のほうがあうことは、言うまでもない。
 記事枯れの日に、こういう「ちんけ」なひき逃げが、あっただけでもマシか。へいへい、学生がひき殺された、ちんけなひき逃げで、明日の朝刊(アサカン)は、お茶を濁しましょ、ああ、今夜こそは、派手な殺しがねーかなー、と、相変わらず、「事件が飯の種」、殺された被害者を、明るく冗談にして待望する事件記者たち。

★事件記者 狙われた十代|Movie Walker★

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by mukashinoeiga | 2014-02-06 10:04 | 映画版「事件記者」シリーズ | Trackback | Comments(0)

都知事選4候補の人柄がわかるブログ

 どちらかというと、細川氏にシンパシィを抱くという、ブログ主が、大島に来島した主要4候補に接しての、本当に平等な感想。
 うーん、たいへん、わかりやすい。
★ますぞえさん★
★ほそかわさん★
★うつのみやさん★
★たもがみさん★

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by mukashinoeiga | 2014-02-05 21:15 | うわごと | Trackback | Comments(0)

木村荘十二「海ッ子山ッ子」

 阿佐ヶ谷にて。「お茶の間からスクリーンへ!劇場版のお・た・の・し・み」特集。59年、桜映画社。
 日本映画データベースによれば、(当時の)配給=日活とのことだが、現在のプリントのクレジットには、日活のカンパニー・ロゴは、ない。16ミリ上映。2/4(火)まで上映中。
 静岡のとある漁村。新たに赴任した小学校の先生。という、最近何本も見ている学校赴任モノだが、今回の教師は、新米にあらず。青年とおじさんの中間位の、半ヴェテラン。よく知らない役者が演じている。
 で、ここの地域では海辺の子供たちと、山辺の子供たちが、反目し合っていて、合えばいつも喧嘩になる。
 表記は、ラピュタのチラシと下記Movie Walkerで異なり(画面ではどう表示されていたか、しかと記憶なし)、さらに映画の中では海っ子は、磯っ子と呼ばれていた。
 公募で選ばれた子役たちが素晴らしい。特に山っ子代表が最高。
 大人たちも、地味な俳優ばかりだが、よろしい。しかし神主役の小笠原章二郎、例によって喜怒哀楽の薄い表情で、ちょっと偏執狂じみたマスクもあり、こんなほのぼの映画に出ていても、油断がならない(笑)。脇役なのに、つっころばし、という稀有な人。
 この映画では、一番の有名俳優は、飯田蝶子か。歌も披露して、相変わらず好調。
 なお、個人的には、有田紀子の、かわいいバスガールが見られて楽しかった。有田紀子は木下恵介「野菊のごとき君なりき」で、薄幸のまま若死に、木下恵介「夕やけ雲」で病弱娘、暗い役が多いが、本作のふっくら健康美の彼女が、好ましい。この路線で、なぜもっと活躍できなかったのか、と。
 ただし、本作の最大の見所は、海っ子少年の飼い犬。超名犬。泳ぐわ、走るわ、大活躍。日本映画に出演した犬たちのなかでも、最高の「演技」を誇る。感動した(笑)。

★海っ子山っ子|Movie Walker★

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by mukashinoeiga | 2014-02-04 06:29 | 旧作日本映画感想文 | Trackback | Comments(2)

山田洋次・阿部勉「京都太秦物語」

 京橋にて。「映画監督 山田洋次」特集。10年、学校法人立命館=松竹、配給松竹。
 旧大映京都撮影所(いまは「羅生門」ベネチア映画祭グランプリの賞杯展示が現存するのみ)周りの商店街、および立命館大学構内を舞台にした、今では、いささか古風なラヴ・ストーリー。
 松竹のプロと、学生のコラボ。しかし、アマチュアっぽさは、ほとんどない。
 さらに言えば、監督は山田洋次と、彼の作品多数で助監督の阿部勉による共同。山田は名前貸しか監修程度なのか、それともしっかりコラボしているのかは、わからない。
 まあ、素人が見て、その内実がわかるようでは、どうしようもないけれど。
 商店街のクリーニング屋の娘と、豆腐屋の息子の恋物語。それに短期で立命館に来ている熱血助手が、娘に一目ぼれ。懸命にプロポーズして、娘心を動揺させる。
 それぞれの両親たち、商店街の人たちは、実際にこの町でクリーニング屋なり豆腐屋なりを営んでいる、実在の人たち。彼らが、子供相手に演技もし、ドキュメントで、素のままにインタヴューを受けたりする。
 大部分はフィクションのドラマに、時折素人のドキュメントが混じる。さらにややこしいのは、一応プロの芸能人(達者ではあるが、まだ、俳優というほどのキャリアはないだろう)が演じる子供たちも、また、インタヴューを受け、素人風に受け答えするさまが、シロウトっぽくなくて、気に障るという。
 この混在が、まあ気色はよろしくはないが、それほどには気にならない。純粋商業映画ではないので、山田洋次も、ちょっとヌーベルバーグしてみました、といったところか。やっぱり松竹ヌーベルバーグの大島渚たちを、少しは気にしてたんだねー、山田洋次(笑)。もっとも、このドキュメント挿入は、阿部勉パートか、いやいや、案外学生たちの提案・撮影で、山田も「まあ、学生たちの意見も取り入れてみるか、そういうコラボだしな」と、苦笑いの図なのかもね。
 満載の初々しさ、という点で、古風ではあるが。山田洋次おなじみのキャラ、まったく空気を読めないインテリさん(田中宗太郎)の、浮世ぱなれギャグ担当も、暑苦しくて、ブザマで、よい。ただし、いつもながらの類型的山田コメディ。

 ヒロイン海老瀬はなグッド。ややアマチュアっぽい絶叫演技が鼻につくも、新人女優としては、健闘している。
 彼女の今彼が、豆腐屋の息子。芸名はUSA。うさ、と読むらしいエグザイルの人らしい。よくわからん(笑)。
この彼が「売れない芸人」で、次から次へとオーディションに落ちている。こういうパターンは、よくあって、しかも「笑えない芸人」の、しけたパフォーマンスを、延々と見せられるのは、実につらいことなのよ(笑)。こういう、見ていてうんざりするような設定は、やめてほしい。観客のテンションを、確実に下げ続ける設定に、何の意味が(笑)。
 そんなUSAも、本芸であるらしいダンスでは、キレを見せる。まあだ、こっちのほうが、見ていて楽しい。
 なお、海老瀬はなの妹役の子が、白いセーラー服のお乳をぱっつんぱっつんに盛り上げていて、山田洋次映画史上最高(笑)の肉体派。西田麻衣。これも、完全自作でない上の、ちょっとした冒険か、学生の意見か(笑)。
 ただし、この姉妹役、二人とも演技はうまい。もっと、活躍してしかるべき。

西田麻衣 にしだまい - 赤紅內衣誘惑


京都太秦物語 予告編


学生予告編「京都太秦物語」1


学生予告編「京都太秦物語」2


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by mukashinoeiga | 2014-02-02 09:08 | 旧作日本映画感想文 | Trackback | Comments(0)

山田洋次「母べえ」

 京橋にて。「映画監督 山田洋次」特集。08年、「母べい」製作委員会、配給松竹。
 とうとう当ブログも、製作委員会方式の映画まで、取り上げるようになったか(笑)。
 ま、それは、ともかくとして、予想よりも、思ったほど、ひどい映画ではなかったことに、まずは、ほっ。
 しかし、かの蓮実重彦先生全盛時代に放った迷言?「卒のない凡庸さ」を、これほどまでに体現しているとは。
 丁寧だが、破綻も面白みもない、ソツのない季節変遷描写に、紋切り型の連続に、しかしここで成瀬を持ち出すのは、明らかに「過剰反応」なのだろうが、比べるもない味気なさ。
 なんだろうねー、ま、「味」ってものがないのね。
 若いころは、あふれんばかりの輝きを発していた吉永小百合も、安定しているが、輝きはなく、年相応の美点というものがない、凡庸な女優になっている。
 主演も監督も、凡庸なので、「味」が出ないのも、やむをえない。
 男性陣、浅野や鶴瓶、坂東三津五郎などなども、かなり、いいのだが、1足す1が、2に、とどまっている感じ。3や4になるポテンシャルすら、感じられない。
 閉塞感漂う戦前を扱った映画だが、映画自体が、戦前以上の閉塞感に支配されているように感じた。
 浅野が、同年代の壇れいよりも、その叔母・吉永に、惚れる、その説得力が、吉永にまるで、ない。
 吉永が子供たちを連れて、浅野もついて来て、海水浴。山田洋次「学校III」でも出てきた海水浴だが、ま、ここは、海岸と言うのは比較的過去現代を問わないロケ地として選んでいるんだろうが、そこで、「それまでおとなしい家庭婦人」であった吉永が、浅野救助のために、力強く泳ぎだす、その唐突の描写さえ、ソツのない安定感そのものなのは、まずくはないのか。本当に?

映画 「母(かあ)べえ」 (08 日/0801 公開) 予告篇


★母べえ|Movie Walker★

母親はピアノ教師・・・吉永小百合


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by mukashinoeiga | 2014-02-02 00:39 | 旧作日本映画感想文 | Trackback | Comments(0)