<   2014年 01月 ( 18 )   > この月の画像一覧

田畠恒男「花くれないに」

 阿佐ヶ谷にて。「お茶の間からスクリーンへ!劇場版のお・た・の・し・み」特集。57年、松竹大船。
 学校を出て、半年就職浪人だった高橋貞二が、岩手の男子高に職を得て、赴任する。
 つい最近も書いたように、年に二三本は必ず見る、若手俳優主演「新米教師地方赴任モノ」。
 初日に蛇を使ったいたずらをされ、早速あだ名(若ムジナというのが、時代がかっている)を頂戴すると、職員室では、いやあ、漱石の影響は偉大ですなあ、と話題に。って、この種のジャンル映画の元祖に言及する、メタ・フィクションとは、もちろん大げさな物言いですね。
 熱血漢教師・山嵐に相当する菅佐原英一、赤シャツ教頭に相当する中村是好など、典型的「坊っちゃん」フォロワー。岩手は男女別学なので、男子の東高に、対抗する?のが、女子の南高、その教師・小山明子が、さしずめマドンナという按配。小山明子につけられたあだ名が、ドリーム先生というのが、おかしい。
 で、この映画、始まって数分で、その駄目駄目振りが露呈してしまう。なんとも演出の間合いが悪いことは、素人のぼくにも、丸わかり。なんていうんだろう、勢いとか、熱気というか、絶無、だらだらとルーティン・ワークを、ただこなしているだけ。やる気のなさがダイレクトに伝わってくる、こんな映画も、逆に珍しい。
 本来は好漢なはずの高橋貞二の、妙に力の抜けた、無気力そうなナレーション。
 しかしそのなかで、相変わらずの笠智衆の快演が眼福。
 眼福といえば、これほど演出が駄目駄目でも、撮影は絶美。イーストマンカラーの美しい原色ライクな、ロケーション撮影、室内撮影も絶美。撮影監督は、あまり聞かない名前だが。
 さて、列車内での奇遇から、お琴の師匠・夏川静江の家に下宿することになる。
 てとっ、おお。
 つい昨年見た、感想駄文済みの山本薩夫「お嬢さん」の霧立のぼるも、日本家屋のお琴のお師匠さんの家に下宿するのではないか。
 清新な新人教師は、常に、田舎では、旧弊たる旧態依然たる「前世紀にたな晒しされ」たような牢固な旧趣味の家に住む、この明朗かつモンキリな対比。そしてその家の娘は、琴ではなく、ピアノを小山明子に習っている。
 で、その夏川静江の娘というのが、地域の小町的存在という設定。
 南高女子ピカイチで、男子校の東高男子のマドンナ的存在。ところが、このマドンナ女子高生を演じる女優が、演技は、まあ、うまいが、オーラなし。
 美人ですらなく、まあ言ってみれば、十人並みというところ。とても他校男子のうわさになるようなタマではない。
 下記のMovie Walkerとは違い、日本映画データベースでは、この役は桑野みゆき、となっている。
 ということは、もともと桑野がキャスティングされていたのが、何らかの理由でドタキャン、で、どうするんだ、となったときに夏川静江が「あたしの娘も女優よ」と言ったのか、あるいは「そういえば夏川さんの娘さんも、女子高生年代の女優じゃないか」と、言い出したため、急遽、夏川静江の娘役に、実娘の夏川かほるが、担ぎ出されたと、思える。
 イヤ、すでに、脇役の女子高生役に、母親がらみでキャスティングされていたのを、昇格した、ということだろうか。
 そもそも夏川静江は、戦前膨大な映画に出演した娘役らしいが、
★日本映画データベース/夏川静江★
 唯一見ているその一本伊丹万作「故郷」(感想駄文済み)でも、主演の女子大卒業生を演じているが、その主役オーラのなさは、ハンパない感じで。まさに母娘二代の女優ながら、ともにオーラなし。うーん、ザンコクや。
 母・桑野通子のオーラを、少しは引き継いでいる桑野みゆきなら、納得のキャスティングだったのだが。
 その他の女優、小山明子、夏川静江の長女・杉田弘子、居酒屋の看板娘・中川弘子、料亭のおかみ・雪代敬子など、それなりのオーラのきれいどころで、固めているのに、残念でした。もっとも、映画自体も、グズグズですけどね。
 ニュープリント同然の美しい映像で絶美の撮影を楽しむべき映画。
◎追記◎あらためて日本映画データベースを見たら、桑野みゆきなんて載ってなかった(笑)。なにを勘違い?

★花くれないに|Movie Walker★

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by mukashinoeiga | 2014-01-31 22:17 | 旧作日本映画感想文 | Trackback | Comments(2)

都知事選これ本当?(笑)狂ってる


 狂ってる(笑)。
★候補者黒塗りのチラシを配る細川陣営?★
 ひょっとして、チラシの裏側には、細川の顔出しがあるという、しゃれっ気展開なのか?(笑)。なら、投稿者も、裏側も撮るだろう。

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by mukashinoeiga | 2014-01-30 21:18 | Trackback | Comments(0)

安倍首相インド訪問中、式典の初主賓に

>安倍首相は、26日に首都ニューデリーで行われる「共和国記念日」の式典の主賓として、日本の首相では初めて招かれた。
 共和国記念日はインド憲法が発効して共和国に移行した日。毎年恒例の式典では、主賓がインドの大統領らとひな壇に並んで軍事パレードを観閲しており、日印両国の緊密な関係をアピールすることになりそうだ。
 安倍首相の首相としてのインド訪問は前政権時代の2007年8月以来。(共同)

 この記事では、触れていないが、インドがこの記念日パレードに外国首脳を招くのは、今回の安倍首相が、初めてで、唯一だという。
◎追記◎どうやら、上記は、勘違いのようだ。
 インドがこの記念日パレードに外国首脳を、毎年一国のみ招く。今回の安倍首相は日本の首相として、初めてで、唯一の主賓という。

The 65th Republic Day Parade - 26th January 2014 - Live

 この映像の57分ごろから、まず安倍明恵が登場。その後、別の車で安倍晋三。
 はて、なぜ夫妻が別車? しかも首相より、首相夫人が最初?
 というのも、その直前に、インド政府の長老?夫妻が、同じ車に同乗して到着しているからで。
 もっともそのあとに、安倍首相の車は、騎馬親衛隊に併走される特別待遇だから、主賓はその栄に浴しても、主賓夫人は対象外なのか。そういうインドの習慣なのか。
 以後、安部夫妻は、たまに登場。
 軍事パレードがだんだんぐずぐずになり、ついにはお祭りの山車に乗った、インド人美女が踊る、インド映画状態に。それは、それで、インド映画ファンとしては、楽しいけど(笑)。
 ヒマな時に、全部を見たい映像ではある。

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by mukashinoeiga | 2014-01-26 22:24 | うわごと | Trackback | Comments(0)

相も変わらぬのホラー民族

 北朝鮮が、張成沢(チャン・ソンテク)元国防副委員長の粛清後、張氏の親族の大半を処刑したことが分かった。
複数の北朝鮮消息筋が26日、明らかにした。
消息筋によると、張氏の親族に対する処刑は金正恩(キム・ジョンウン)第1書記の指示により大々的に行われ、処刑の対象者には幼い子どもも含まれた。
張氏の姉と夫の全英鎮(チョン・ヨンジン)駐キューバ大使、おいの張勇哲(チャン・ヨンチョル)駐マレーシア大使と張大使の20代の息子2人は昨年12月初めに平壌で処刑された。全大使夫妻と張大使夫妻はいずれも銃殺された。
 このほか、張氏の2人の兄(いずれも故人)の息子や娘、孫に至るまで直系親族は全員処刑された。
親族らの処刑の時期は確認されていないが、張氏が処刑された昨年12月12日以降と推定される。
消息筋は、張氏の親族が処刑されたのは張氏の勢力を残さないためだとした上で、張氏の勢力の粛清は広範囲にわたって行われていると説明した。

 いっぽう、

ソウル大教授に続き別の教授も告発
韓国教授(88)が告白「殺される覚悟で言う。韓国人は強制従軍慰安とか歴史捏造をやめるべきだ」
"私は88才です。 もう事実を話したいと思います。 [チェ・キホ伽耶大学客員教授] 朝鮮末期の私は1923年の生まれです。もう韓国のためでも、日本のためでもなく「事実」を話したいと思います。それは相当な覚悟が必要です。 生命の危険も覚悟しています。
しかし、これは私の使命であると信じています。
私はソウルに住んでいました。そして、時々、平壌や東京に行きました。その当時の韓国人は「日本人以上の日本人」でした。
「親切でやさしい日本人」という印象を、必死に消すために「反日」を指導者はそそのかしてきました。
韓国と日本の歴史教育を比較すると、日本が10%の歪曲といえば、韓国は90%が歪曲です。
朝鮮末期の正常ではないで政治腐敗を教えず、日本が関与しなければ独立ができたことのように使われています。
韓日合邦によって「教育」 「医療」 「工業」 「社会インフラ」が整備されました。近代国家の基礎が出来たことは明らかな事実です。
その実績を「日本帝国主義の侵略政策の産物だ!」と糾弾する韓国にはあきれます。より一層「日帝が民族産業を停滞させた!」という主張にはコメントする気持ちもなくなります。
民族産業を殺したのは、朝鮮王朝です。近代化を主張する先進的な思想家は反逆者とし、親族までも処刑されました。
韓国人は「日帝の虐待! 性奴隷!」と叫んでいますが、私は信じることができません。歴史の真実を知っているためです。
朝鮮語でキウン「地獄」でした。それは大韓帝国時代になっても同じでした。1904年、日本は朝鮮の惨状を救うために、財政支援を決断します。
例えば1907年度、朝鮮王朝の歳入は748万円だったが、歳出は3000万円以上でした。
その差額は日本が負担していました。1908年にはより一層増加し、3100万円を支出しています。

現在88才の老人の絶叫です。 どう思われますか?
知ってはならない日帝時代の真実~日韓の学校で教えられていない日帝強占期の実像

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by mukashinoeiga | 2014-01-26 21:25 | うわごと | Trackback | Comments(0)

山田洋次「学校III」「十五才 学校IV」

山田洋次「学校III」

 京橋にて。「映画監督 山田洋次」特集。98年、松竹。
 某氏絶賛ののち見たが、たしかにいい。山田洋次史上最高かもしれない(ただし、山田映画をすべて見たわけではない上で)。
 自閉症の息子(黒田勇樹グッド)をかかえた(またしても山田好みの?)未亡人・大竹しのぶの、仕事探し、子育て、恋愛などを、描いていく。
 この大竹しのぶも、また、いいんだよね。
 同じ団地に住む余貴美子(これまた山田好みの?未亡人)とは、親友どおし。それそれの息子たちと、また、たまたま出合った小林稔侍も連れて、海水浴。
 浜辺で、遊ぶ息子たちと稔侍を見ながら、語り合う、大竹と余が、自分たちはたぶん海には入らないのに、水着姿。
 山田洋次映画で、まさか、熟女の水着姿を見るとは、しかも二人並んでとは、思わなかった(笑)。マニア必見か(笑)。
 美脚隠し?に、余が足に膏薬?を張っている、小芝居的小細工も。
 これまた山田映画では珍しいキスシーンもあり。ただしお上品。

 ただし、クライマックス、大竹が乳がんになるところから、アマアマの展開になって、ぐだぐだに。傑作には、なり損ねた。

★学校Ⅲ|Movie Walker★

山田洋次「十五才 学校IV」
 京橋にて。「映画監督 山田洋次」特集。98年、松竹。
 「学校」シリーズは、前の2作が激つまらなくて、3・4作は見ていない記憶があったが、この第4作目は、既視感あり。見てたのね。
 当時吉岡クンに似ていると、話題になった金井勇太主演の、ロードムーヴィー。ま、家出、やね。
 シリーズ第4作ともなると、勇太君は登校拒否児童であり、もはや、ほとんど学校のシーンはなく、これが「学校」最終作になったのも、やむを得ない。
 勇太少年、赤井英和、麻実れいらのトラックに次々ヒッチハイク、これは、企画に詰まった山田洋次らが、そういえば、かつて「寅さん」と並び賞された東映の人気シリーズ「トラック野郎」なんてありましたな、などという雑談から「インスパイア」されたのではないかと、邪推。
 その女トラッカー・麻実れいも、これまた山田好みの?未亡人。やはり、これまた、ワケありのオンナで、いい年こいての引きこもりの息子がある。
 自閉症に続いて、長期引きこもり。いささか、ワンパタでは。
 麻実の老母に、すっかり年老いた桜むつ子。なお山田洋次「虹をつかむ男」では、ほとんどせりふのない、存在感の薄い、田中裕子の老父役に高原駿雄。出てくるだけでもよしとするか、山田洋次に、かつての名脇役に対するリスペクトのなさを見るか、うーむ。
 その引きこもり少年には、心優しい妹あり。山田洋次映画毎度おなじみ、愚兄賢妹。こうしてみると、「寅さん」の吉岡君に、妹がないのが、つくづく不思議だ。
 引きこもり少年は、黒沢映画などの時代劇ファン。自らを「遅れてきたサムライ」に、見立てている。のちに、時代劇ばかり作り、しかももっとも山田洋次的ではないと思われる、武士を主人公にした。その迷走?を、垣間見せる設定だ。
 勇太少年、(いちおう)目的地の屋久島にたどり着き、偶然同行の高田聖子(グッド)と、千年杉を目指して、登山。
 しかし、見下ろす絶景などに、目をくれるまでもなく、高田と、べらべら自分語り。
 ひとは、絶景を目の前にしたら、言葉は少なくなるのではないか。

 後半は、独居老人・丹波哲郎の自由すぎる快演に、大爆笑。

★十五才 学校IV|Movie Walker★

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by mukashinoeiga | 2014-01-26 07:32 | 旧作日本映画感想文 | Trackback | Comments(5)

都知事選:面白キャラの勢ぞろい

 現在、都知事選の獲得票順位の予想は、1舛添2細川3宇都宮4田母神なのだという。

誰でもわかる!2014都知事選


◎舛添  ねずみ男 DV愛人隠し子男 朝鮮飲み
◎細川  バカ殿 元祖ルーピー 民主党生みの親
◎宇都宮  (いままで誰一人として政治家として役立ったことのない)「左翼人権派弁護士」
◎田母神  史上最強の泡沫候補(笑)

【田母神俊雄】渋谷&六本木、頑張れ日本!大演説会[桜H26/1/20]


【田母神俊雄・石原慎太郎】今、東京と日本に何が必要なのか[桜H26


★マスコミが教えない都知事の選び方★

誰でもわかる!組織票と投票率のヒミツ


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by mukashinoeiga | 2014-01-24 01:23 | うわごと | Trackback | Comments(0)

「事件記者 仮面の脅迫」「事件記者 姿なき狙撃者」

山崎徳次郎「事件記者 仮面の脅迫」
 阿佐ヶ谷にて。「事件記者 BUN-YA SPIRITS」レイト特集。59年、日活、57分。
 シリーズ第3作。1/24(金)まで上映中。
 新聞には避けられない、誤報・冤罪モンダイを扱うが、新聞社が、いかに誤報謝罪記事を小さくしようとしているか、そのあからさまな独善性を暴きつつ、しかしそこはブン屋の物語だから、この「冤罪」が実は、仕組まれたものだ、というツイストを効かせ、背負い投げ的鮮やかさ。
 そのお詫び記事を大きくしろ、というのには、前例がないと完全拒否しておきながら、ラジオで社会部デスク清水将夫らが、呼びかけ。宣伝車も都内に走らせる。
 大掛かりな取り繕い策を展開する、本末転倒ぶり。力点の置き方が、明らかに、違うだろという。
 悪い病院事務局長を演じる垂水悟郎の、白黒画面に生える、渋さよ。そのマスクと声。
 その愛人兼悪の片割れの、橘侑子も、絶美。顔があまりにハデハデ美人なので、わが国では、悪女・妖婦専門にならざるを得ない美貌。
 相変わらず多くの新聞記者、刑事たちを裁き、中篇に収める手腕は、見事。伊那ちゃん(滝田裕介)今回は婚約者とデート中も、ラジオニュースを耳に挟むや、彼女を置き去りにして現場急行。

◎例によって、以下に、詳しいあらすじ、スタッフ、キャストが載っていて、助かる。
★事件記者 仮面の脅迫|Movie Walker★

山崎徳次郎「事件記者 姿なき狙撃者」
 阿佐ヶ谷にて。「事件記者 BUN-YA SPIRITS」レイト特集。59年、日活、51分。
 シリーズ第4作。1/24(金)まで上映中。
 高級アパート「大森スカイハイツ」に押し込み強盗の、若いアベック強盗。しかしスカイハイツというようなネーミングセンス、いまも昔も変わらんのう。
 大森の高級アパートと、犯人たちが仮の宿の、蒲田の二段ベッドのドヤ。対比が効いている。
 その高級なほうに、囲われているのが南風夕子。囲い主が、深江章喜、日活常連悪役の珍しいキスシーンあり。
 南風夕子、その後急速にオバサン化する彼女が、なんと意外なことに、目の覚める美貌。女優メイクのさえたこと。
おばさん化に伴い、すっぴんメイクに徹していたものか。完全武装?フルメイクと、すっぴんメイクでは、かなりの差があるタイプと、見た(笑)。
 深江章喜、珍しくラヴシーンのある普通人の役か、と思わせて、実は小ヤクザの組長、南風のアパートに隠していた前科(マエ)もちの拳銃を、宝石類と一緒にアベック強盗に、盗まれてしまうが、もちろん警察には、何もとられなかった、というしかない。
 アベックの女のみ捕まり、残された幼稚男は、幼稚な方法で警察を脅かすしかない。ここから話は、転がっていく。
 動揺する幼稚男は、思わず電話で、菅(スガ)ちゃん(相変わらずさわやか好青年の沢本忠雄)に電話で悲鳴を上げるが、そこで沢本の言うのは、
「俺を信じてくれ。いや、新聞を信じてくれ」
 いま、新聞を信じるのは、誰もいない。時代やねえ。もっとも、その割には当方、毎日読んではいるが(笑)。
 幼稚男が身を寄せるあいまい居酒屋の、下衆なおかみに田中筆子。これも、例によって、いいなあ。
 なお、多摩川の遊園地の飛行塔、塔からつるされた擬似飛行機がくるくる回る、今はないアミューズメント遊具。そこに乗って話し合う犯人と、沢本。その撮影がたいへん美しい。
 もっともこの乗り物、安全柵などほとんどなく、ちょっとよろめいただけで空中に転落しそう。いまならありえない、ワイルドさ。

 相変わらず多くの新聞記者、刑事たちを裁き、中篇に収める手腕は、見事。渋い脇役俳優たちの、なんとも味のある演技とマスク。前作でゲスト出演的に登場した、所轄サツ周り専門の高原駿雄、今回は警視庁記者クラブ詰めのレギュラーに昇格。
 さらに、安心の味を追加した。
 なお、高原駿雄、つい最近見たばかりの山田洋次「虹をつかむ男」では、ほとんどせりふのない、存在感の薄い田中裕子の老父役。しかし、その死によって、田中裕子の運命を、決定的に変えてしまう役だった。
 伊那ちゃん(滝田裕介)今回は婚約者、キャップの永井智雄ともに、仲人への挨拶に行くはずが、例によって現場のはしごで遅れに遅れ、婚約者はぷんぷん。

◎以下のあらすじでは、犯人をハイティーンと称しているが、映画の指名手配コールでは、21歳と。しかし、性格も犯行も幼いことには、変わりない。
★事件記者 姿なき狙撃者|Movie Walker★

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by mukashinoeiga | 2014-01-22 12:47 | 映画版「事件記者」シリーズ | Trackback | Comments(0)

ピロッシュ「二世部隊」

 渋谷にて。「映画史上の名作 10」特集。51年、アメリカ、MGM日本支社再開第1回公開作品。デジタル上映。
 イッコ前感想駄文スタージェス「バシュフル盆地のブロンド美人」同時上映ゆえの鑑賞。
 監督フルネームはロバート・ピロッシュ。
 原題Go For Broke!。これは、第二次世界大戦のアメリカ軍、イタリア、フランス戦線で活躍した第442部隊の合言葉。
 第442部隊とは、最大多数の戦死傷者を出したが、米軍中もっとも多くの感状と勲章を得、1946年祖国アメリカへ帰還した日系二世の所属部隊。
 新任のアメリカ人中尉ヴァン・ジョンソンが、初めて配属された第442部隊は「ちびでちんけ」な日系人満載部隊。若い中尉は、太平洋戦線で戦っている相手の日本軍と「同類」の日系人部隊に、違和感。ジャップ部隊から、転属して故郷のテキサス連隊に行くのが願い。
 ヤンキー青年と日系部隊が、どう信頼しあう戦友になっていくか、という映画。
 確かに長身ブロンドのヤンキー青年と、チビな日系人では、ヴィジュアル的にも、見劣りして、現代のぼくたちが見ても、居心地が悪い(笑)。
 しかし下記Movie Walkerによれば、登場する日系二世の俳優たちは、大部分が、実際の第442部隊の生き残りだという。どうりで兵士としての演技も板についている。白人であるドイツ兵と肉弾戦になれば、必ず大男の白人を、豪快に投げ飛ばす柔道技、というのが定番のお約束で、笑える。
「もし、俺たちが太平洋戦線に投入されるなら、帝国日本軍とも戦うよ」という、日本人の適応能力の高さ、職人志向?も、居心地が悪い一因だが、さすがに太平洋戦線に投入したら、敵味方の区別がつかん(笑)ということで、アメリカ政府としても、ヨーロッパ戦線に投入。まずは、よかった。
 イタリア、フランスは全面戦争のあおりを受けて、産業崩壊。極度の飢餓下に置かれる。そこを転戦する日系人兵士たちが、イタリア、フランスの白人の子供たちに、ガムや、チョコレートを分け与えるシーンも、見ていて居心地が悪い(笑)。
 「戦後」のアメリカ映画の「公平さ」志向を、垣間見せる映画ではアル。
 そして「昔のアメリカ映画」の、クラシカルな戦争映画を久しぶりに見て、楽しかったことも、また事実。やはりCGがないと何もできない現在の戦争映画とは、大違いだ。その映画美。

★二世部隊|Movie Walker★

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by mukashinoeiga | 2014-01-19 16:17 | 旧作外国映画感想文 | Trackback | Comments(0)

スタージェス「バシュフル盆地のブロンド美人」

 渋谷にて。「映画史上の名作 10」特集。49年、アメリカ。デジタル上映。
 ジョンじゃないほうのスタージェス、プレストンの軽快なコメディ。原題The Beautiful Blonde from Bashful Bend。邦題は直訳過ぎてアレだが。「お姐ちゃんは拳銃使い」とか「ブロンド美人は拳銃がお好き」とか「ベティの 飲む撃つカウガール」とか、もうちょっと何とか、ならなかったのか(笑)。
なお原題はすべて頭をBでそろえた、オヤジギャグ&主題歌の軽快さ優先の、それなり名タイトル。
 硬直過ぎる邦題も、バ行のベ以外を総動員した名訳とはいえるが、余りに映画タイトルとして、堅すぎた(笑)。なおアタマに「ベティの」と冠をつければべも、入れられたのに、とそれだけが残念(笑)。
 もっとも洗練されすぎて、日本じゃウケないプレストン・スタージェス映画が、当時、日本公開されたのかどうかは、知らんが。そもそもスクリューボール・コメディというだけで、日本では三流扱いだったし。
 実は本作、昨年末に見たシネ納め映画の一本。
 ただスタコメ(プレストン・スタージェス・スクリューボールコメディ)としては、たいへん楽しいが、水準作だし、何よりもデジタル上映というのに、イマイチ、のれない。ナニが楽しくて、渋谷くんだりまで出かけて、デジタル見んにゃならんの、という。下記Movie Walkerによれば、数年前同じ映画館では16ミリ上映だったというが。
 というわけで、感想駄文も、遅れた。

 「歌と踊りの天然色女優」ベティー・グレイブルは、幼少のみぎりから、祖父から拳銃の薫陶を受け、と、冒頭は、子役の幼女が祖父から拳銃を習い、バンバン撃ちまくる。これは、現代なら、「政治的正しさ」から、あまりにヤバ過ぎる(笑)。
 祖父の教え「拳銃こそすべてのトラヴルを回避できる」を守り、浮気男を即撃ったり、すべてのトラヴル時に撃ちまくり、かえってどツボにはまるヒロイン。
 脇役も、みんな、いかにものんびりしていて、楽しい楽しい。
 「拳銃こそすべてのトラヴルを回避できる」という、いかにもアメリカンな世界観を肯定しているのか、チャカしているのか(一応、本人は気に入っているオヤジギャグ>笑)、いや、少なくとも否定はしていないのが、アメリカン。
 日本の九条狂信者が見たら、卒倒間違いなし(笑)。
◎追記◎主演のベティー・グレイブル、クローズアップになると、目尻のしわが目立つが、まあコメディエンヌの笑い皺ということで。個人的には、ブロンド美人ベティーより、その友人、逃亡時の偽装としては、その容姿から、インディアン娘のメイドということにされる、オルガ・サン・ファンが好み(笑)。

★バシュフル盆地のブロンド美人|Movie Walker★

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by mukashinoeiga | 2014-01-19 15:08 | 旧作外国映画感想文 | Trackback | Comments(0)

山田洋次「虹をつかむ男 南国奮斗篇」

 京橋にて。「映画監督 山田洋次」特集。97年、松竹。
 本作ヒロインの小泉今日子は、素晴らしい。
 いつも、なんだか、ふわふわした演技が、安定感を逆に欠いた印象を与え、ヘタっぴ過ぎる彼女が、見違えるほどいい。
 これは、おそらく、本作が室生犀星「あにいもうと」をモチーフ(パクリと言ってもいい)にし、小泉をヤンキー体質のお姉ちゃんにしたことで、彼女本来の美質が生きたのだと思う。
 ちなみに、前作「虹をつかむ男」(イッコ前に感想駄文済み)ヒロイン田中裕子の役名は十成八重子、これはあからさまに島津保次郎の傑作「隣の八重ちゃん」のもじりだが、本作の小泉の役名は祝節子、97年時点での映画のヒロイン名としてはやや古風だが、誰をイメージしているのかは、言うまでもない。

 本作での西田敏行は、前作とは違い、ぼうぼうのひげ面で終始通す。
 つまりここでの西田は、ハマちゃんプラス寅さんだけでなく、山田洋次初期コメディのハナ肇にも、回帰しているわけだ。
 ということで、西田の「粗暴度」は、前作を上回る。「映画愛」の描写が前作より減ったことと、あいまって、出来は前作よりは、よい。
 西田は、四国徳島の映画館主から、鹿児島の映画館主に変貌し、それは、不入りの映画館を閉館して、奄美諸島の島々を、流して歩く移動映写の流れ者に変化するためのものであった。
 芸達者な西田に歌を歌わせる。それもすばらしいが、本作の美質は、なんと言っても、ヒロイン小泉今日子、第二ヒロイン松坂慶子にある。松坂慶子は、ツンの時も、デレの時もいい。
◎追記◎ちなみに、小泉は、夫に逃げられ、幼い息子を連れて里帰り。松坂は、夫がスキューバダイビングのコーチとして、海外長期出張中で、小学生の息子と義母とともに、嫁ぎ先の民宿を守っている。山田映画真のヒロイン倍賞千恵子(小泉の伯母にあたり、役名絹代!)も、ひとり民宿を経営。
 つまり、いずれも山田洋次好み?の、未亡人か、擬似未亡人状態。前作の田中裕子も夫に死別。
 西田の憧れの君、松坂はともかく、吉岡秀隆青年(役名は平山)の恋愛相手を、何も年上の小泉にする必然性はないわけだが、山田洋次としてはワケありの女こそがドラマを深くする、という思い入れなのだろうか。


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by mukashinoeiga | 2014-01-19 12:35 | 旧作日本映画感想文 | Trackback | Comments(0)