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市川崑「映画女優」吉永小百合森光子菅原文太常田冨士男三條美紀

 神保町にて。「銀幕の森光子」特集。87年、東宝。
e0178641_213219.jpg 初公開時以来の再見。当時見たときは、だめな映画と思ったが、今見ると、ややだめな映画に格上げ?と、なった。
 それは評価が上がったのかというと、新作映画を同時代に見るときは客観的にダメ映画はダメ映画としか、見ない。で、その映画がOLD映画となった今日、若干の懐かしさ、愛惜感があって、評価がゆるくなる傾向がある。
 つまり現役の仕事に対しては、完璧を求めがちだが、お年寄りに対しては敬老精神が働く?ということか。してみると、ダメ映画という評価は、変わっていないじゃん(笑)。
 吉永小百合という「大女優」も、変な女優さんで、実は代表作が、ない。強いてあげれば「キューポラのある町」くらいか。
 日活専属時代は、快活明朗なキャラで、ジャンル映画に、でまくった。しかし、裕次郎、旭、宍戸錠、いや赤木圭一郎でさえ、あまたの代表作があった。女優でも、浅丘ルリ子、芦川いづみ、北原三枝、和泉雅子の、代表作は数多い。日活看板娘の中で、小百合のみが、代表作と呼べるものは、「キューポラ」一本。
 独立して、会社のあてがいぶちの作品に出演していたのから一転、作品を選べる立場になると、吉永のネームヴァリューでヒットはするが、なぜか、駄目な作品出来の悪い作品ばかりを、選びに選んで出演していく。
 山本薩夫「ああ野麦峠」の大竹しのぶの役は、最初は吉永にオファー。最初は乗り気だった吉永も、「(自分が歌う)主題歌のない映画」と知り、キャンセル。日活の延長上の青春映画か、と思っていたという。まあ、このエピソード、出来すぎているので、誰かの作ったヨタかもしれない。
e0178641_21323678.jpg 鈴木清順「ツィゴイネルワイゼン」の大谷直子の役も最初は吉永にオファー。脚本が、わけがわからないと、断る。まあ、移動式仮設ドームでの上映という、映画のスケールがビンボーくさくて、いやだったのかもしれない。しかし出来た映画のスケールは、結果論的に、最大級のものになった「ツィゴイネルワイゼン」なのだが。
 選びに選んでクズにばかり出るのは、独立直後はともかく、ここ30年の高倉健も、同様だが。
 その吉永が「吉永小百合映画出演99本記念作品」をうたった本作では(どうでもいいが曲谷守平「99本目の生娘」を思い出させ、このクレジットには、小笑い)、大女優・大俳優でありながら、おそらく来るオファー、来るオファーは、大体、もしくは全部受けていた、最後の世代だろう、田中絹代を、演じる。うーん、ここからして、間違っているような気もする。
 以下、箇条書きで。初公開から幾星霜(笑)当時はおそらくわかっていなかったことも、いまなら、それなりに、わかる(笑)。

◎松竹大幹部になって後の、べらんめえ的にまくし立てる吉永は、よい。ホントに、よい。良くも悪くも明朗というか明快な演技が彼女の持ち味。この面を押し立てて、別のキャラを作っていれば、吉永自身も大女優になれたかも。そのほかの場面の吉永は、生彩を欠く凡庸な演技。あいまいな演技、あるいは暗い役が、とことん似合わない。
 ついに吉永は大物女優ではあっても、大女優には、なれなかった。そういうこと。
◎本特集テーマの森光子は、吉永の母役。娘の収入が頼りの小ずるい母を、これまた凡庸に演じている。浪花千栄子、三好栄子などという往年の絶品と、比べることすら愚か。同じく居候する伯父・常田冨士男は、日本映画にあまたいる「駄目男をやらせては絶品」の河村黎吉、日守新一、織田政雄、山茶花究、伊藤雄之助などなどと、比較にすらならず。市川崑ですら、まともな脇役が使えない、いない、そういう時代。常田冨士男は、絶品の死に顔以外は、全シーンで役者としての凡庸さをさらし続けている。
◎60年代東宝の脇役コメディエンヌ・横山道代が、なぜか、久々の出演で、吉永の姉役。彼女が、演技的に、いてもいなくてもいい役で、その起用さっぱりわからない。ただ、あるショットでの吉永の顔が、横山に瓜二つ、ということで無理やり(笑)納得したが。市川崑、顔だけで選んだか(笑)。まあ、 「細雪」以降の市川崑映画の常連だが、本作が最後ということは、本作のあまりの凡演に、市川崑、ずっこけたか。
◎これまた、体格だけで選んだか、渡辺徹が、清水宏(役名は清光宏)。でぶなのに端正な二枚目な渡辺では、清水宏役は、さわやか過ぎないか(笑)。映画では、せいぜい好色なわがままDV男程度(笑)にしか見えず、それでは、あれだけみんなから嫌われた、嫌われ者さが、十分ではないように思う。だいいち実年齢アラサーの吉永を押し倒したって、清水のロリコン性は表現できないだろ(笑)。そもそも、初期田中絹代に重大な影響を与えた清水宏作品も、撮影風景再現もされず、清水宏ファンとしては、残念だ。
 当時、清水宏を演じうる役者は、誰だったか。体型では、三波伸介当たりか(笑)。演技が、合わないな。
◎後半は、溝口健二(役名は溝内健二)との、出会い。原作と共同脚本が新藤兼人なので、溝口がらみは、充実。溝内役は「99本目の生娘」に若いころ主演した菅原文太。インテリ志向でもあった頑固職人のオヤジを、快演。欲求不満がたまると、怪しげなあいまい宿(なんと往年の清純派女優、市川では金田一シリーズにも出演、三條美紀がやり手婆で)で、女を買う。ただし、そのもののシーンは、映さない。
 溝口は確かに絹代に女優として惚れて、絹代を連続起用した。
 しかし、溝口が、小百合に女優として惚れるか。小百合を女優として起用し続けるか。おそらく、否。それが、本作最大の欠点だろう。
 絹代は、女優としての見栄を捨てて、女としての見栄を捨てて、女の業を描く溝口に、身を任せた。
 しかし小百合は、きれいきれいな第一線女優としての、見栄を捨てきれず、その女優の見栄を満たしてくれる凡作映画を、凡作三流監督を選びがちになった。結果として、絹代は代表作の山を築き上げ、小百合は凡作の山をなした。このふたりの女優は、まったくの別物である。
 吉永より12歳年上だが、若尾文子では、どうだったか。もとより、吉永ありきの企画に、言ってもせん無いことながら、若尾文子が絹代を演じるなら、地下の溝口も苦笑しつつ、市川を許したのではないか。
 こりゃ感想というより、すでに妄想だな(笑)。
◎余談。その三條美紀は、黒沢明「静かなる決闘」で、「梅毒となった僕には(清純な)あなたと結婚する資格がない」と婚約解消された過去がある。それが40年後は、やり手婆。歳月は、人を待たないなあ(と、凡庸な感想)。
◎溝口健二の助監督にして、日本最初の女性映画監督、坂根田鶴子にあたる板梨たつえ役、神保共子も、奇妙に、印象に残る。
 市川崑は、こういう、ちょっとしか出ない非美人な脇役が、何気にうまい印象がある。坂根田鶴子自身も、非常にユニークな人で、2歳で一家の当主、あの偏狭そうな溝口に仕え続け、あろうことか溝口にプロポーズされ、当然それを断り(笑)、日本初の女性映画監督、しまいには満州まで渡り、戦後は松竹の、助監督にすら戻れるわけでもなく、編集課の記録係、定年後もアルバイトとして松竹京都に勤めたという。
★坂根田鶴子 - Wikipedia★
 このひとも、ドラマや映画にすると、面白いと思う。いずれにせよ、本作の神保共子も、いいんですね。印象に残る。
◎ラストは、溝口健二「西鶴一代女」の絹代シーンで、唐突に終わる。これは、老年になった田中絹代を、吉永には、演じさせるわけには行かない、演技力もないことだし、という一種の断念であろうか。日本で二番目の女性映画監督になったところまでは、もっていくべきではないか、田中絹代伝記映画としては。
 もっとも、これは田中絹代に関する映画ではなくて、単なる吉永小百合映画、田中絹代は、ダシに過ぎないということであろう。
◎いずれにせよ、日本最初の女性監督・坂根田鶴子が溝口の助監督であり、日本二番目の女性監督が溝口常連の田中絹代であることは、記憶されていいことだろう。もちろん溝口映画ではないが、戦後の映画の何本かの、女性ヒロインの役名が田鶴子であり、それに出会うたびに、ぼくはその映画の脚本家なり監督なりの、坂根田鶴子への、オマージュだろうと、「勝手に」思っている。
 ちなみに、日本最初の女性映画監督・坂根田鶴子の、デヴュー作は、ウィキペディアによれば、
1936年3月5日封切 『初姿』 監督補導:溝口健二、脚本:高柳春雄、原作:小杉天外、撮影:三木稔、録音:マキノ正博、出演:月田一郎、大倉千代子、梅村蓉子、小泉嘉輔、葛木香一
 と、超強力スタッフで。

★日本映画データベース/映画女優★
◎おまけ◎
★元・日活看板女優75歳が福島復興にかける理由 (女性自身) ★

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by mukashinoeiga | 2013-08-28 14:11 | 旧作日本映画感想文 | Trackback | Comments(3)

今村昌平「復讐するは我にあり」緒形拳倍賞美津子三国連太郎

 池袋にて。「渾身の役者魂 名優・三国連太郎を偲ぶ」特集。79年、今村プロ=松竹。
e0178641_22445341.jpg 神山征二郎「三たびの海峡」同時上映ゆえの「ついで見」再見。といっても、初公開時に見たきりだから、ラストの三国と倍賞美津子が中空に骨を投げると、なぜか遺骨が中空にストップ・モーションでとどまってしまう、というシーンしか、記憶にない。
 おそらく、連続殺人犯・詐欺犯の緒形拳の死刑後の魂は、まだ「この世に未練がある」ということなのだろうか。「浮かばれない」魂を、「中空に浮かぶ遺骨」で、表しているのか(笑)。そりゃ、無理スジの発想だが、逆に、わからないでもない(笑)。なんのこっちゃ。
 しかし、「散骨」ということだが、骨粉にしない、そのまんまの骨を、ばら撒き散らすのは、これは、違法行為なんじゃないか。あとで発見されたら、人骨ということで、当然捜査対象になるわけだろ。緒形拳、死んでも、違法行為か。

 で、公開当時に見ても、ぼくには、本作はつまらなかった。
 理由は三つある
 ひとつは、名優とされ、当時は嫌がらせのように(笑)話題作への主演作が相次いだ、緒形拳、仲代達矢、このふたりの演技が、どこがいいのか、ともに舞台上がりの、非映画的演技にしか、見えなかった。
 主演であることの快が、ほとんど見出せない、クサいが、ワンパターンの凡庸な演技。映画の主演者に欠かせない、スタアの快が、ほとんど感じられなかった。
 スタアの快がないばかりか、世間で言われているほど、うまくない。うまくない上に、こういうスタアの快がない主演者の映画を見ることほど、味気ないものはない。
 ついでに言うと、仲代の無名塾の弟子たち、たとえば、隆大介、真木よう子(彼女は仲代塾からは速攻でバックレタようだが)は仲代同様華もなければ、さしてうまい演技とも思われない。真木よう子最新主演作「さよなら渓谷」も、作品、主演者ともに、うんざりな凡庸さで、「新・今、そこにある映画」に感想を駄文する気も、起こらない(笑)。
 一方、役所広司は、率直にうまいと思うし、主演者としての華があると思う。

 第二の、つまらないと思った理由は、当時はわからなかった、大人の味というか、大人の映画でしたね。緒形の実父・三国連太郎と、緒形の嫁・倍賞美津子が、温泉で乳繰り合う、しかもぎりぎりのところで寸止め、なんて、当時若造であったぼくなどには、まるでわかりまへんわな(笑)。
 しかし、もはやオヤジになった(笑)いま見ると、この倍賞美津子は、キャリア最高の美貌とセクシーさで。
 当時わからなかったといえば、緒形にだまされ、コマされ、最後に殺される薄幸の女・小川真由美が、殺される前に漬物をつけている。その漬物には、唐辛子をべったりマッカッカに、つけている。おそらく初見当時は知識がなく気にも留めていなかったが、彼女が毎年冬に漬けている漬物というのは、いわゆる朝鮮漬けだったのか。
 韓流ブームでもない当時、朝鮮漬けを漬けている小川の出自が、ここでさりげなく示されていたのだろう。その母・清川虹子が、殺人経験者であるのも、示唆的である。
 第三のつまらないと思った理由は、こういう、実在した、陰惨なシリアルキラーの、行状を、淡々と追って、どこが、面白いのか、と。
 で、今回30年ぶりに再見して、
1 うまくない、華がない、なりに緒形拳の演技は、何とか、合格点かと、考えが変わった。華がない、天分の演技力もない、そのなかで、よく、やって、いるほうだ、と。究極の上から目線だと、自分でも、思うが(笑)。
2 いま、再見すると、意外にユーモアがあり。大人の味。
 シリアスな連続殺人犯の映画で、この余裕は、うれしい。
 緒形が、時々下手な短歌とも川柳ともつかぬものをぼつりぼつり。まるで今村昌平「にっぽん昆虫記」の左幸子みたい。本作は「にっぽん昆虫記」の、男版、凶悪犯罪者版なんだったのだな、と。また、いわゆるエンプティショットで写される、養殖ウナギたち。このころからウナギかあ今村。
3 確かに殺人者としても、詐欺師としても中途半端。映画としても、中途半端。
 おそらく今村の師匠・川島雄三が、コメディとして、フランキー堺主演で作っていたら、これは相当ブラックな傑作になっていたのでは、ないか(笑)。

緒形拳   →フランキー堺
父三国連太郎→モリシゲ
母ミヤコ蝶々→浪花千栄子
嫁倍賞美津子→淡島千景

 ああ、鉄壁のキャスティング(泣)。なお、フランキーも本作に、笑い抜きの刑事役で出演。OLD映画ファンとしては、よりいっそうの無念感。
 今村昌平「ええじゃないか」にしても「楢山節考」にしても「うなぎ」にしても「黒い雨」にしても、何だ、師匠の川島が撮ったら、もっと傑作じゃん、という映画ばっかり。 (泣)だよ、今村昌平

復讐するは我にあり(予告)


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by mukashinoeiga | 2013-08-27 00:08 | 旧作日本映画感想文 | Trackback | Comments(0)

神山征二郎「三たびの海峡」仰天の仕掛け

 池袋にて。「渾身の役者魂 名優・三国連太郎を偲ぶ」特集。95年、アルゴ・ピクチャーズ。
 ★神山征二郎「三たびの海峡」出自のでたらめぶり★の、前フリに、引き続いての、映画の感想駄文。
 主人公・李鐘浩(新人、老年時代を三国連太郎)、永島敏行、有薗芳記、趙方豪ら、当時の日本国臣民、朝鮮系日本人らは、日本に自由意志で連れてこられ、しかし募集要項とはまったく違う過酷な労働、虐待を受けた。
 虐待したのは、日本人炭鉱管理者(隆大介)や、その手先となった、先輩格の朝鮮人同胞である。日本人管理者たちによる虐待も、ひどいが、先輩同胞による、同胞いじめも、ひどい。帝国日本軍時代、アジア各地でアジア人多数を虐待、虐殺されたとされるが、そのかなりが、実は朝鮮系日本人であるという説も、うなづける。朝鮮人の「事大主義」、つねに強い方につき、そのつよい宗主国に媚を売るかのように、その宗主国以上の残虐を繰り返す。
 その朝鮮先輩が怒りのあまり、からだを上下方向に強く震わせ、つまり「立ったままでのてんかん状態」?で、朝鮮後輩に、怒りの鉄拳。
 これが、話に聞く「火病」というものであろうか。この「朝鮮人のみに固有の精神病」描写は、映画では、はじめて見た気がする。もっとも「火病」という言葉を知らなければ、「怒りのあまり体を異常に震わせている」としか、認識できないであろう。
 この「火病」の朝鮮先輩を演じているのは、その顔かたちからしておそらく在日の新人であろう。クレジットで草薙という苗字のみ、認識。下は、読めなかった(日本映画情報システムで確認したら、草薙仁)。この人物の晩年を草薙幸二郎が演じている(病院のベッドで、三国にイヤミな見舞いを受ける)から、おそらく草薙幸二郎の息子あたりだろうか。なかなかの名演「火病」である。

 主人公・李鐘浩は、あまりに過酷な虐待に命からがら炭鉱から逃げ出し、朝鮮人部落の樹木希林、在日ヤクザ・白竜の助けを得て、朝鮮系ヤクザの「安川組」に、身を寄せる。組長夫婦に岩城滉一、伊佐山ひろ子とは、わかりやすい。みんなニコニコしていて、いかにも親切な在日ヤクザ一家、というのが、妙に、可笑しい。
 胡乱な顔つきは、たまに出入りしている程度の白竜くらい。
 で、この一家のやさしさを象徴しているのが、どう見ても朝鮮系には見えない、風間杜夫。朝鮮系には見えないばかりか、ヤクザにも見えない(笑)穏やかさ。岩城組長に命じられて、いやそれ以上の面倒見のよさで、主人公の面倒を見る。これがうわさに聞く「良心的日本人」というものであろうか(笑)。
 この映画、戦時中パートは、若手の李鐘浩、草薙仁が演じた役を、映画の現代では、三国連太郎や草薙幸二郎が、引き継いでいる。ところが善玉日本人・風間や、アクマな所業の日本人・隆大介は、老け作りメイクで、両方の時代に登場。ナンだろう、この本作における朝鮮人と日本人の「区別」は。
 日本人は、戦時中も現在も、その本質は、まったく変わっていません、ということか。まあ、朝鮮人は、時代によって、ころころ変わる、というのは、確かだが。
 さて善玉・風間、年下のはずの李を戦時中も親身に面倒を見ただけでなく、戦後も三国を「会長」「会長」としたい、まるで三国の従者のごとく、足の悪いのに、三国の過去彷徨に、付き合う。というか、付き従う。
 ああ、そういうことか。そういう仕掛けだったのか。
 戦時中パートの主人公・李鐘浩は、明らかに風間より、年下感。
 ところが、戦後パートでは、三国と、老け作り風間とは、重量感は、三国が段違い。老けメイク風間、軽すぎ。風間、三国にぺこぺこ。
さらにいえば、戦時中パートの主人公・李鐘浩は、炭鉱管理者・隆大介に、まったく手が出ない。
 ところが、戦後パートでは、三国と、老け作り隆大介とは、重量感は、三国が段違い。老けメイク隆大介、悪役としてもぺらっぺらっ。
 戦時中は、残念ながら、朝鮮人は、日本人に、完敗だった。
 しかし、戦後の朝鮮人は、違いまっせ。朝鮮人役・三国連太郎と、ぺらい老け作りメイクの風間・隆との、格の違いを見よ(笑)。というわけで、名優・三国は、この映画に起用された、と(笑)。日本人との現在における「格の違い」偽りの日朝逆転を見せ付けるために
 
 まあ、あだしごとは、さておき。
 主人公・李鐘浩が、安川組時代に相思相愛になる、日本人戦争未亡人に、当時絶頂の美貌の南野陽子。南野陽子が出てくると、とたんにアイドル映画調になるのが、可笑しい。まあ、彼女の演技も、アイドル調だが。
安い、記憶に残らない主題歌も流れる。歌っているのは、在日の歌手か。
 タイアップ臭がぷんぷんする、三流映画のつくり
 隆大介が過去の悪行をないことにして、いまや地元市長選の最有力候補、その過去を追及する三国、これは、過去に三国が追及される側を演じた内田吐夢「飢餓海峡」のパクリか。そういや、タイトルもパクリだ。
 その隆と三国が対決する、荒廃したボタ山のススキ?が、強風に渦巻くさまは、黒沢明「姿三四郎」そのまんま。
 きわめて重要なシーンとなるべきはずの、「李鐘浩と風間が、ボタ山に朝鮮人の墓を立てた」シーン、「南野陽子が、夫・李鐘浩を捨てて韓国から日本に逃げ帰る」シーンが、あとから、単に会話として回想されるだけなのは、ちょっとヘン。まあ、尺が長くなる、ということで削除されたのだろうが。
 結論。「良心的日本人」神山征日郎、もとい神山征二郎の、安い映画では、あったか。

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by mukashinoeiga | 2013-08-25 12:15 | 旧作日本映画感想文 | Trackback | Comments(0)

市川雷蔵と大映スターたち

 うーん、これはこれは。大映ファン、雷蔵ファンとしては、必見ですな。

★市川雷蔵と大映スターたち 01★
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三隅研次「斬る」 1962

三隅研次「眠狂四郎勝負」 1964

三隅研次「眠狂四郎炎情剣 1965


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by mukashinoeiga | 2013-08-21 00:33 | 業務連絡 | Trackback | Comments(0)

清水宏マキノ溝口ほか「必勝歌」

 京橋にて。「生誕110年 映画監督 清水宏」特集。45年、松竹大船・松竹京都。
 いわゆるオムニバス映画である。当ブログでは、表題に三人のみの表記としたが、正確には、
清水宏・田坂具隆・マキノ正博・溝口健二・大曾根辰夫・高木孝一・市川哲夫「必勝歌」
 と、表記しなければならない。このうち、田坂は原作、清水は脚本とも、クレジットされている。
 松竹の大船、京都の、二大撮影所を総動員、日本必勝を期す、というと、なにやら壮大だが、ナニ、敗戦直前の資源不足、フィルム不足、しかし、スタッフ、俳優だけは余っている。ということで、大勢のヒマな監督、撮影監督以下のスタッフ、俳優を一本の映画に投入せざるを得ない、窮余の一策。
 これで、必勝歌といっても、もう、戦争には負けるに、決まっている。
 監督もスタッフも多いので、ここは、ひとつ、オムニバスで、ということだ。
 オムニバスだから、八つ程度の短編の寄せ集めだ。統一感など期待できない。しかも資源不足がたたり、全部あわせても80分程度。
 こんなんだから、たいしたことない映画しか出来ないと思うでしょ(笑)。
 しかし、思ったよりも、いいのだ(笑)。笑いあり泣かせありコントありミュージカルあり(当然マキノか)の、ヴァラエティー・ドラマ。どう見ても溝口がやったとしか思えないシリアスドラマ(雪の寒村パート)もあり。
 冒頭のバカドラマ(笑)も、これはこれで味わい?あり。
 ナンセ、冒頭に「紀元一年」と出て、数分後に、いきなり「紀元二千六百年」と出る「大胆さ」(笑)。
 この大胆さは、この特集で見た★清水宏ほか「勅諭下賜五十年記念 陸軍大行進」★の冒頭と、同じノリではある。

 確かにベストではない。しかし、きわめて水準的な、かつ豊穣なドラマとコメディーの数々。
 オムニバスに、ベストを求めては、いけない。プログラム・ピクチャアの手ダレたちが、軽く10分程度のドラマを、分担して、つむいでいくのに、何を求めているのだ(笑)。
 というのも、これを書く前に、今回ネットであさってみたら、本作に対して否定的な意見が多かったのだ。
 なかには、吐き気がする、こんなゴミ映画を作りやがって、という、そっちの意見のほうが、吐き気がする、バカブログの、アトランダムに見つけたバカ感想が、たとえば、次の二つ。

★映画音楽書物遊戯等断罪所 必勝歌★
★必勝歌 日本映画ブログー日本映画と時代の大切な記憶のために★

 まあ、自分を棚に上げて言うわけだが(笑)、したり顔で、左翼ズラを提げて、70年前の映画をバカだ、ちょんだ、言い募る、何様のつもりだ、バカブログが(笑)。あ、ちょんとは、朝鮮人が「俺のことか、差別だ」といって、放送禁止用語にした経緯があるが、もともとは、江戸時代からの、由緒ある?日本語。「半人前」「半端モノ」という意味だ。ヘイトスピーチじゃありませんよ(笑)。
 たまたま「半人前」「半端モノ」を意味する日本語が、「朝鮮人」を意味する言葉と同じだからこそ、「差別語」とみなされ、忌避されてしまう。日本語がナイスなのか、朝鮮人が「ナイス」なのか(笑)。閑話休題。
 上記二つのバカブログは、戦前日本の戦争礼賛、戦意高揚映画は、吐き気がする、失笑モノだ、ということを長々と書き続けている、バカブログだが、
 この映画を冷静に見れば、もちろんオムニバスゆえのいい加減さ、首尾一貫性のなさ、コクのなさ、物足りなさ、戦時中特有の説教クサさ、はありつつ、ごくごく水準的なプログラム・ピクチャアの集積であり、清水宏・田坂具隆・マキノ正博・溝口健二ら、日本映画の第一線級の俊英たちが、その才能を「軽く」発揮した名人芸、軽く楽しめるいわばショートショート集なのだ。それ以上でもそれ以下でもない。

★日本映画データベース/必勝歌★

 佐野周二のりりしさ、上原謙の清冽、高峰三枝子の可憐なる決意、つまり戦前松竹スタア映画の基本を抑えつつ、三井秀男&斎藤達雄の電車内コント(類似の映画を撮ったマキノのパートか)、河村黎吉&澤村アキヲ(長門裕之)父子の人情篇、小杉勇のコメディリリーフ、と、これはこれで、なかなか楽しい映画ではないか、と。
 まあクサい河村黎吉はいつものとおりだが、こんなくさい演技は、清水で、あっては、ほしくないな(笑)。
 戦前日本の軍国主義はすべて悪、というバカ左翼史観から、この映画を、見て、バカ扱いの上記バカブログ諸君には、映画ファンなら、まず、映画は、映画として見よ、といいたいですね。オムニバスとしては、上の中なのだから。
 なお、この映画、一番不思議なのは、当時、アレだけ俳優が余っていたのに、最初のころと最後に出てくる小杉勇が、まったく別の役。最初は町内の世話役、最後は軍の中堅幹部。まったく別の役と思われるのに、同じ小杉が演じ、演技も変わらず。いつもの豪快ガハハ小杉。それだけ、当時の彼のキャラが愛されていたのだろう。
 なお、言わずもがなだが、戦前日本の軍国主義を否定するバカ左翼諸君は、戦前日本の軍国主義は、実は左翼ご偏愛の社会主義と似ているという
★與那覇潤「中国化する日本/日中「文明の衝突」一千年史」★なども、オススメですよ。
 以上、あまりにひどいバカブログを読んじまったので、いささかアラレもなくて、失礼。
 「必勝歌」、バカどもに言われるほどはひどくなく、普通の、水準作の、佳作です。特に戦前松竹ファンにとっては、オールザット戦前松竹集大成のゴージャスさ。

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by mukashinoeiga | 2013-08-20 00:18 | しぃみず学園清水宏おぼえ書 | Trackback | Comments(0)

清水宏「しいのみ学園」

 京橋にて。「生誕110年 映画監督 清水宏」特集。55年、新東宝。
 自分の息子が小児麻痺で、歩行困難、同級生からのいじめも受けて、宇野重吉・花井蘭子の両親は、苦労の末、小児麻痺児童専門の学園を建てる。
 その息子には、少年時代の河原崎健三。実話の映画化である。
 その学園の、新人教師に、香川京子。清楚で誠実な女教師を演じて、右に出るもののない当時の香川、まさにベスト。
 河原崎少年の治療にかかわったことで、自分の幼い妹も小児麻痺だったことから、学園の嘱託医のような立場の、島崎雪子も、グッド。
 足の不具、その不具のサマを、子供たちに真似されること、そのリハビリ、清水映画で、時折繰り返されるテーマ。
 いかにも良心的な、佳作で。
 何も言うことなし(笑)。
 しかし、清水には、もっとノンシャランな、あるいは華麗なメロドラマこそ、撮ってほしかった。小児科専門ともみなされたことに、本人は満足だったかもしれないが、ぼくは不満である。ま、言ってもせん無いことながら。

★日本映画データベースしいのみ学園/★

清水宏『しいのみ学園』香川京子の歌声

◎追記◎しかし、これはこれで、見ようによっては(笑)歌の強制、一種のパワハラでは(笑)。これほど、楽しそうに見えない(笑)歌のシーンも珍しい(笑)。一種の共産主義か(笑)。
◎再追記◎改めてこのユーチューブを「聞いて」いたら、香川が「み・ん・なはしいのみ」と歌うところで、少年が、「ぼ・く(・ら・はしいのみ)」と、歌詞を誤記しているのでは、ないか。
 日教組香川の「みんな」と、それとは距離をおく「」
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by mukashinoeiga | 2013-08-18 23:13 | しぃみず学園清水宏おぼえ書 | Trackback | Comments(7)

殿山泰司・西村晃・小沢昭一トーク

 ちょっと貴重な映像で。


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by mukashinoeiga | 2013-08-18 17:40 | 業務連絡 | Trackback | Comments(0)

清水宏「有りがたうさん」「按摩と女」「港の日本娘」

 今回のフィルムセンターの清水宏特集で、過去に見ていて、パスしたもの。ただし「港の日本娘」のみは、未見。
 ユーチューブに、あがっているので、そのうち、見てみよう。って、いつのことになるのか。

清水宏「港の日本娘」

清水宏「有りがたうさん」

清水宏「按摩と女」


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by mukashinoeiga | 2013-08-18 17:37 | しぃみず学園清水宏おぼえ書 | Trackback | Comments(0)

清水宏「ともだち」「京城」

清水宏「ともだち」
 京橋にて。「生誕110年 映画監督 清水宏」特集。40年、大日本文化映画製作所、13分。
 後述「京城」朝鮮ロケ中に、ついでに撮影された短編。しかし、「京城」がノンスタアの文化映画なのに、わざわざ内地から横山準らを呼び寄せての撮影。贅沢なおまけといっていい。
 ソウル(日本統治時代は「京城」という都市名)の小学校に通う、日本人生徒・横山準は、体操の授業で出会った朝鮮人生徒・李聖春が、気になって仕方がなく、放課後に、あとをつけていく。最初は逃げ回っていた李も、とうとう根負けして、最後は大の仲良しに。
 まるでストーカーそのものの横山。当時(いまも?)日本の、朝鮮への片思い?を、なぞるような展開だ。
 この二人の子供が、追いつ追われつ、延々の追いかけっこが展開される当時のソウルは、まるでいにしえの建築物が廃墟と化しているところばかり選んでロケされ、無残ながら廃墟美の都市が活写されていく。
 子供の追いかけっこ、友情の芽生えを描くだけで、成立している短編だが、トーキーとして制作され、現存プリントには音声が欠落している。つまりサウンドトラックをつける以前の、映像のみのプリントしか現存しないわけだが、たわいのない子供の会話程度だろうから、その真意は十分汲み取れ、素晴らしい。

清水宏「京城」
 京橋にて。「生誕110年 映画監督 清水宏」特集。40年、大日本文化映画製作所、24分。
 日本統治下のソウルを描く、ドキュメンタリー。朝鮮も、日本なのだ、ということを周知させる文化映画であるのだが、都市の朝から夜までの情景をイロイロ描くシネマヴァリエテの作者として、戦前日本で清水宏以上の適任者は、いないだろう。ロケ撮影の名手。
 清水には、こうした趣向で東京や大阪も、撮ってほしかった。
 日本統治下それなりに整備された首都の駅前、雑然とした商店街、当時の日本の田舎でも当たり前だった、女たちの川での洗濯、首都ソウルでも、それは行われていたようだ。
 行きかう人々、そして、もちろん、子供たち。映画館には、当時は当然のことながら日本映画の看板ばかり。清水宏「信子」 (本特集でも上映)ポスターがあるのに、にやり。
 日本が貴重な国家予算を「流用」して築いた近代的ビルと、朝鮮本来の実力では、これが分相応な木造家屋、そして廃墟。日本は朝鮮からその財を「奪った」(と、現在の北朝鮮・韓国は、平然と抜かしているが)実態は、貴重な国家予算を与え続けていた(日本自身も貧乏国家であったのに)ことが、清水が撮影した映像からも、わかる。

 なお、ぼくが見に行った日には、上映前に「ともだち」の朝鮮側主演者・李聖春の、舞台挨拶があった。おそらく八十台だろう、クラシックな老紳士然とした装いの彼は、達者な日本語で、挨拶。日本で自分の主演した映画が上映されるのを知り、駆けつけたという。もちろん舞台挨拶のためではなく、70年ぶりに見る自分の姿の確認だろう。
 達者な日本語で、いきなり無関係なエピソードの紹介。「私の知人が、父親の死亡届を出しに役所に行った。役人はその届けに目もやらずに、この申請書類の、本人か、と聞いてきた」と。知人は「いえ、本人はこられないので、息子です」と答えた。役人は「ダメじゃないか。申請は本人が出さなきゃ」と、いったという。
 李聖春はこのコリアン・ジョークを紹介したあと、「今回日本人に、私が「ともだち」の主演者・李聖春です、と申し出たら、誰ひとりとして、ホントウに本人ですか、と聞いてこなかったのです」。
 うーん(笑)。笑えないジョークや(笑)。
 もちろんこの老紳士の顔だちは、70年前の「ともだち」の少年の面影がありありであり、その意味では、彼の言葉を疑うことはないだろう。
 しかし、名乗り出た戦時売春婦(それは大東亜戦争か朝鮮戦争かすら定かではない)を、そのあやふやな証言のみで、立派な?「従軍慰安婦」と、認めてしまう日本人の、性善説メンタリティーを知っている身としては、まさに、笑えないジョークだ。
 この老紳士も、ひょっとしたら、常に虚言癖の韓国人と、それを安易に信じきってしまう日本人の関係を、知っているかのような(笑)ジョーク名人なのかも。なお、撮影時のエピソードも語られたが、70年前の少年時代のこととて、特筆すべきことはなし。

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by mukashinoeiga | 2013-08-18 14:05 | しぃみず学園清水宏おぼえ書 | Trackback | Comments(0)

清水宏「みかへりの塔」「母を求める子ら」

清水宏「みかへりの塔」
 京橋にて。「生誕110年 映画監督 清水宏」特集。41年、松竹大船、111分。
 身寄りのない子を預かる児童養護施設。大勢の見学者を引き連れて、笠智衆先生が、広大な施設内を案内する。
 ゆるゆるとした行列の移動撮影、同時に施設について(つまり、本映画のテーマについて)説明がある。清水映画おなじみの出だし。
 学校部分だけでなく、各宿泊施設が、この施設では、変わっている。広大な敷地の中に、それぞれ独立家屋として分散してあり、十数人の擬似家族を、お父さん、お母さんが、まとめている。お父さんは笠智衆などの男性教師、お母さんは、三宅邦子などの保母さんが、兼ねている。
 さまざまのドラマが、展開される。
と、子供嫌い、集団生活が嫌いな、ぼくとしては、そういう風に、テキトーに、まとめるしかない(笑)。
 ただし、そのドラマは、多彩な清水演出と、ゆるやかな移動撮影に彩られ、見ている間は、楽しい。
 奈良真養が、院長先生。出番が多いのが、うれしい。
 クライマックス、水汲みのつらさ解消のため、施設内に大規模な水路を作る灌漑工事を、子供も先生も総出で行う。その高揚もグッド、いかにも楽しい清水映画になった。

★日本映画データベース/みかへりの搭★



清水宏「母を求める子ら」
 京橋にて。「生誕110年 映画監督 清水宏」特集。56年、大映東京、88分。
 突然いなくなったわが子を捜し求めて、母・三益愛子が、全国の児童擁護施設を訪ね歩く。
 何にもない、田舎の一本道を、寄る辺なく歩く三益愛子の、移動撮影から始まる、いつもの清水映画だ。
 その施設のひとつ、本作のメインの舞台となる施設の、院長先生が、三宅邦子。1930年代から、60年代まで、まったく変わらない味を貫き通した、不思議な女優さんだ。娘でもない、女でもない、母でもない、「婦人」としか言いようのないキャラクターを、延々と演じ続けた。永遠に「賞味期限のない」女優。もちろん、本作でも「みかへりの塔」でも、その絶対の安定感は、揺るぎもしない。すばらしい。
 何らかの事情で(三益の子は、自宅近くで鬼ごっこをしているうちに、行方不明。そのうち、曲馬団に連れ込まれ、全国をドサ周り)行方不明になった子供たちを、写真付でシリーズ記事にし、子供たちを親元に返そう、という朝日新聞の特集。この朝日の記事が、本作の出発点。
 こんなにやさしい(笑)朝日が、北朝鮮に拉致された子供には、冷たい。北朝鮮を貶めるでっち上げだと、無視続けたことは、記憶に新しい。
 三益愛子主演の、大映「三倍泣けます」大ヒット母モノの、一本だが、もちろんクールかつスタイリッシュな清水映画が、泣きに走るわけもなく、淡々として、いつもの清水宏で、そこが、いい。その清水演出に、いつもの節度をわきまえないクサい三益演技は、影をひそめて、好ましい。

★日本映画データベース/母を求める子等★

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by mukashinoeiga | 2013-08-18 11:52 | しぃみず学園清水宏おぼえ書 | Trackback | Comments(2)