<   2012年 09月 ( 12 )   > この月の画像一覧

井上梅次「素晴しき男性」

 阿佐ヶ谷にて。「娯楽の達人 監督井上梅次の職人芸」特集。58年、日活。
 石原裕次郎と北原三枝が、歌って踊る、井上ミュージカル。そのカラー映画の楽しさ。ま、ちょっと、照れくさくもあり(笑)。しかし、そこは、若い裕次郎の、天性の絶対的魅力でカヴァー。

 裕次郎のキャラは、同年4月公開のヒット作田坂具隆「陽のあたる坂道」の、使いまわし。本作はその三ヵ月後の7月に公開と言う、すばやさ。そもそも「陽のあたる坂道」、石坂原洋次郎が、まさに石原裕次郎のために当て書きしたキャラだから、しっくりなじんでいる。
 裕福な家庭の、のびのびしたボンボン、ちょっと不良が入った、この家のはみ出し者だが、ドラ息子というわけではなく、天性の人間力に、人間の魅力に、満ち満ちている。明るく陽気で、スポーティーで音楽的才能もあり、しかし、ひとりきりになると、少し影がある。
 こういうキャラには、男でも女でも、「惚れてまう」で。生まれついての、「人たらし」。そういうキャラを、演じているというより、ごくごく自然に、ふるまえてしまう、若き日の裕次郎、その絶対の魅力。
 兄の慎太郎は、その裕次郎的「人たらし」力が、割とある。しかし、甥の石原伸晃には、その「人たらし」力は、ほとんど継承されていないようだ(笑)。

 「陽のあたる坂道」では、色悪めいた兄(日高雄二)が、北原三枝獲得に一歩も二歩もリード。その弟が裕次郎。
 本作では、まじめな好青年(待田京介)が、北原三枝獲得に一歩も二歩もリード。その兄が裕次郎。
 微妙にヴァリエーションを変えながら、歌とダンスを大幅増量。どちらも、楽しさに満ちている。
 裕次郎・三枝の劇団仲間の、西村晃まで、歌っちゃう。踊っちゃう。笈田敏夫まで、歌っているのは、当時は当たり前だったのか。後の時代からの、遅れてきたフォロワーには、逆に新鮮。
 もともとは、歌手?ダンサー?だった待田京介が、後年、東映で任侠一筋になってしまったのは、ちょっともったいない。
 ちょっと不満(笑)なのは、最近知った、宝塚出身だという山岡久乃(北原三枝の姉役)にも、歌って踊って欲しかった(笑)。

★新・今、そこにある映画★日本映画・外国映画の、新作感想兄弟ブログ。
★映画流れ者★当ブログへの感想・質問・指導・いちゃ問はこちらへ

★人気ブログランキング・日本映画★
↑↓クリックしていただければ、ランクが上がります(笑)。
にほんブログ村 映画ブログ 名作・なつかし映画へ
★にほんブログ村・名作なつかし映画★
[PR]

by mukashinoeiga | 2012-09-23 08:31 | 旧作日本映画感想文 | Trackback | Comments(0)

井上梅次「夜霧の決闘」

 阿佐ヶ谷にて。「娯楽の達人 監督井上梅次の職人芸」特集。59年、宝塚映画、配給東宝。
 こちらも、見ていて楽しい、プログラム・ピクチャア佳作。9月22日(土)まで上映中。
 ところどころ既視感があるが(笑)、初見並みに楽しめるのはさすが。って、ぼくがボンクラつうことですか。
 冒頭の、船上納涼ダンス船の、無駄な(笑)ハードボイルド・鶴田浩二の登場からして、にやにや。おそらく井上の、日活アクションの裕次郎なら、キザに決まるところだが、浪花節入ったツルコウのハードボイルドも、いい。ちょっと、湿り気を帯びた和風味のハードボイルド。
 ツルコウ、船をあとにしての、倉庫街での、ヤクの取引。ここに襲撃が入り、ツルコウ半死半生で、かろうじて助かったものの、記憶喪失。オレはだれだ、いったいどうして、襲われたんだ、と自分探しのミステリ。
 ミステリとして、なかなか小気味よい。ヒロイン淡路恵子「投入」の見事さ。その小気味いい展開には、思わずひざをうつ面白さ。余談だが。昨夜のマツコ・デラックスのヴァラエティーTVに、天然系いじられキャラとして、出ておられるので、びっくり。うーん。
 無名役者を大量投入の警察パートも、わくわく。悪役側に、森雅之、高松英郎、丹波哲郎、環三千世と、強力投入なのも、スパシーボ。井上梅次、悪役選択の趣味のよさ。
 なんというゴーカさ。特に、モリマは、かの怪作「狙撃」同様、寡黙な女秘書(環)を連れての登場。ゴージャス、かつ、かわいい。キュート。
 ここでのツルコウ、「頭に銃弾を受け、頭脳を損傷、過去の記憶がふっとび、名前すら、わからん」と言う。
 出たー(笑)安っぽいメロドラマの王道、記憶喪失。
 ところが、本作では、記憶喪失と言う言葉は、一度も出てこず、みんなから、そんなバカな、記憶がないなんて、馬鹿にしているのか、の扱い。おお、今では、メロドラマの陳腐なお約束も、その初期段階だったのね、

★新・今、そこにある映画★日本映画・外国映画の、新作感想兄弟ブログ。
★映画流れ者★当ブログへの感想・質問・指導・いちゃ問はこちらへ

★人気ブログランキング・日本映画★
↑↓クリックしていただければ、ランクが上がります(笑)。
にほんブログ村 映画ブログ 名作・なつかし映画へ
★にほんブログ村・名作なつかし映画★
[PR]

by mukashinoeiga | 2012-09-21 01:26 | 旧作日本映画感想文 | Trackback | Comments(0)

ジョン・フォード「アパッチ砦」ほか

ジョン・フォード「アパッチ砦」
 渋谷にて。「映画史上の名作7」特集。48年、アメリカ。16ミリによる上映。
 たぶん子供の頃に、TV放映で見たかもしれない。なんとなく既視感あり。
 アメリカ西部、アパッチ砦に新しい司令官ヘンリー・フォンダが着任する。副官格の先任大尉ジョン・ウェインが、すでにいる。フォンダとウェインのダブル主演、フォンダが、やや格上感。
 ウェインの副官役は、なんとなくぎこちない。重量系ウェインには、サブキャラは、にあわない。そのために、映画自体の歯切れの悪さを感じる。
 なんとなくのんびりしていて、アメリカの時代劇だから、今のテンポに合わない。シネマヴェーラ館内のノー冷房のせいもあり、眠くなる。
 フォンダのハイティーン娘に、成長したシャーリー・テンプル。かわいい。しかし、大人の女優には、ついには、ならなかった。なれなかった。子役の難しさ。しかし、本作では、輝いている。

W.C,メンジーズ「迷路」
 渋谷にて。「映画史上の名作7」特集。53年、アメリカ。16ミリによる上映。
 映画史上、何度も訪れる3Dブーム。ジャンルとして、いつも定着せず、すたれて、時間がたったら、また「ブーム」になる。「今回」のブームも、尻つぼみになりつつある。
 理由は、はっきりしている。恋愛映画に、なじまない。人間ドラマに、なじまない。静かなドラマに、なじまない。複雑なドラマに、なじまない。
 アクションものか、サスペンスものにしか、なじまない。
 単純なドラマにしか、なじまない。理由は簡単で、3D映画の観客は、画面のスミズミを、舐めるように見てみたい欲望がある。飛び出している中央の人物だけではなく、背景の引っ込み感?も、楽しみたい。
 2D映画では、ひとはあまり背景には、目を配らない。よほど特殊な映画ファンでなければ、背景はちらりと目の隅に留める程度で、大部分は画面中央に映っている主演スタアに、視線を集中している。極端に言えば、わき目も振らずに(笑)。
 画面の隅々まで、きょろきょろ視線を振り回している3D観客に、複雑なストーリーなど、受け入れる能力は、ない。
 複雑な人間ドラマも、いっぱいいっぱいで、頭の容量を、はみ出すだろう。

 なぜこんなことを長々書いたかと言うと、本作「迷路」は、もともと3Dとして、製作された。しかし、日本に16ミリとして残された上映素材は、当然「低技術」の2D版でしか、ない。しかも白黒。低予算ホラーだから、製作当時も白黒だったのだろうか。

 スタキュー「シャイニング」張りの、迷路庭園のある、古い邸宅で、展開される、いささか古色蒼然とした、怪異譚。
 「当時の新技術」(3Dは、いつの時代でも新奇(笑)の新技術だ)をもってしても、ぬぐえない古色蒼然。
 盆栽を盆栽として楽しむなら、それなりに面白いのだが。最後の落ちは、いくらなんでも。

★新・今、そこにある映画★日本映画・外国映画の、新作感想兄弟ブログ。
★映画流れ者★当ブログへの感想・質問・指導・いちゃ問はこちらへ

★人気ブログランキング・日本映画★
↑↓クリックしていただければ、ランクが上がります(笑)。
にほんブログ村 映画ブログ 名作・なつかし映画へ
★にほんブログ村・名作なつかし映画★
[PR]

by mukashinoeiga | 2012-09-16 09:12 | 旧作外国映画感想文 | Trackback | Comments(0)

井上梅次「宝石泥棒」

 阿佐ヶ谷にて。「娯楽の達人 監督井上梅次の職人芸」特集。62年、大映東京。
 こちらも、ホントに、見ていて楽しい、プログラム・ピクチャア佳作。9月15日(土)まで上映中。16ミリ。
 いかにも日本的なバタ臭さの、スクリューボール・コメディ、ここまでやってくれたら、大満足の、ゴージャスな井上梅次ヴァラエティー・ドラマだ。
 大財閥のお嬢様に扮した、山本富士子。そのお付きの女中に扮して、野添ひとみ。このふたりは、実は、宝石泥棒。
 レイクサイド・ホテル(ロケは、あからさまに箱根ホテルと明記)に長期滞在しているマダム(イロっぽい熟女には、このひと、の角梨枝子)の、20キャラットのダイアを、ねらう。
 ここに、やはり大財閥のボンボンに扮した川口浩、その叔父の紳士に扮した船越英二の、イケメン泥棒コンビも、参戦す。コミカルなどじっ子・山本富士子、好青年の泥棒・川口浩の、魅力全開。
 これに、怪しげな男・菅原謙二(絶対的なほのぼの感は、いつもの通り)も、くわわり、脚本・監督の井上梅次の、エンターティンメント度は、磐石で。井上梅次、日本のルビッチ、ワイルダーというべきか。スパシーボ。

 願わくば、船越、野添のサブ・キャラにも、恋愛ファクターをふりかけ、ゴージャス感を増して欲しかった。ホテル支配人・村上不二夫は、ルビッチ、プレストン・スタージェスの常連、E・E・ホートンのような、「笑一点」キャラに窯変しえたキャラ。惜しかった。菅原謙二は、村上不二夫より、一日の長ありか。
 大映通常プログラム・ピクチャアの、底ヂカラ。

★新・今、そこにある映画★日本映画・外国映画の、新作感想兄弟ブログ。
★映画流れ者★当ブログへの感想・質問・指導・いちゃ問はこちらへ

★人気ブログランキング・日本映画★
↑↓クリックしていただければ、ランクが上がります(笑)。
にほんブログ村 映画ブログ 名作・なつかし映画へ
★にほんブログ村・名作なつかし映画★
[PR]

by mukashinoeiga | 2012-09-13 21:23 | 傑作・快作の森 | Trackback | Comments(0)

スギちゃんヤングなでしこ対韓国秘策(笑)

 人気TVタレント、スギちゃんが番組収録中に大怪我、三ヶ月の休養という。人気タレントの休養は、TVヴァラエティー番組の、何にも考えてないスタッフには、痛かろう。ここは、一つ、「おすぎ」にスギちゃんの扮装をさせて「おすぎちゃん」で「ワイルド」に「毒舌」発言させてはどうだろう。ま、気持ち悪いか(笑)。

 ヤングなでしこU-20、対韓戦、ホントにきれいなボールの軌跡のパスを見せてもらった。たおやかなるループ。サッカーのゴールシュートで、こんなにおだやかかつ華麗なゴールは、見たことがない。ま、ぼくがサッカーの素人だからだろうか。
 しかし、ドイツ戦での、ドイツ選手と「接触」したヤングなでしこの選手は、ことごとく、つぶされ、倒されていた。ほんのちょっとした接触でも、どんどん転ぶ。
 未来の、ジャガイモ体型の、ガタイの強さを連想させるドイツ女性選手なのであった。
 
 日本女子サッカーのおだやかさ、たおやかさ、しなやかさ、に比べて、男子サッカー、特に韓国のバカップリには、ほとほと頭が下がる(もちろん、逆の意味でだが)。
 ロンドン・オリンピック日韓3位決定戦後の、「竹島アピール」も、最低でも、当該選手のメダル剥奪で、済まされないだろう。ここは、びしっと、しめなきゃいかんわなFIFA。
 これを、個人のはねっかえりとゆるして、一選手個人の「罪」に押しとどめていたら、ひとりくらいのはねっかえりを、認めて、「韓国」その他が参加する世界選手権は、収拾がつかなくなる。
 五輪憲章に違反した選手は、メダル剥奪、それを、「止めもせず」笑って許した今回の韓国同僚チーム選手は、1~4年間のFIFA関連の国際試合停止、くらいの措置をとらないと、今後、こうした脱法行為は、続くだろう。
 日本政府みたいな(笑)なあなあな行為を許す態度に出たら、今後、国際試合は、混乱の一途をたどるだろう。そうだろFIFA。日本政府(笑)をまねしちゃいかんだろ。

 韓国の、対竹島、対天皇、対日本への、対日侮蔑は、感情だけの、論理無視、理屈もなければ、道理もない、もう、話しても通じる相手では、ない。
 そこで、次の政権は、民主党主体なのか、自民党主体なのかは、ともかく、
 次の駐韓大使は、目には目を、「韓国」には「宇宙人」を、で、鳩山由紀夫に、決まり、っツウことで。
 
 通常、ふつうの、日本人には、対韓国で、「まともな会話」は、はっきり言って、不可能。だって、論理も理屈も歴史的事実も、ことごとく、ゆがめて、言ってくるんだもの。
 韓国人に比べれば、中国人のほうが、百万倍も、まとも。
 少なくとも中国人は、まだまだ「ニンゲンの悪党」と言う感じが、するからなあ。
 論理で言っても通じない。歴史の事実で言っても通じない。国際法上の決まりごとで言っても通じない。
 だったら、ここは、鳩山由紀夫でしょ(笑)。
 やっぱり、同病相哀れむ(意味がちょと違うか)で、話も、合うでしょ韓国と由紀夫。
 どんどん不規則発言をしてもらって、韓国人の共感を得る(笑)。
 もちろん由紀夫が不規則発言(たとえば「竹島は日本人だけのものじゃない」)しても、「それは鳩山由紀夫個人の妄言であって、なんら日本政府とは、関係ない」と官房長官あたりが発言すれば済む)。
 もちろんお金持ちなんだから、自腹で、竹島買って、韓国に売国しても、やれるなら、それはそれでオーケーよ。
 韓国人としても、もと総理大臣が、駐韓大使となったら、プライドくすぐられるよねー。韓国に、超大物大使を、日本やつ腹が、送ってきたって。鳩山大人気だろ。「竹島は韓国のものなんです」とか「日本海は日本人だけのものなんじゃないです。私は東海と呼んでます」なんていった日にゃー、韓国、大興奮だろー。

 歯には歯を。目には目を。韓国には鳩山由紀夫を(笑)。

★新・今、そこにある映画★新作の日本・外国映画感想駄文の兄弟ブログ
★映画流れ者★当ブログへの感想・質問・指導・いちゃ問はこちらへ

★人気ブログランキング・日本映画★
↑↓クリックしていただければ、ランクが上がります(笑)。
にほんブログ村 映画ブログ 名作・なつかし映画へ
★にほんブログ村・名作なつかし映画★
[PR]

by mukashinoeiga | 2012-09-12 01:33 | うわごと | Trackback | Comments(0)

井上梅次「結婚期」

 阿佐ヶ谷にて。「娯楽の達人 監督井上梅次の職人芸」特集。54年、クレインズ・クラブ、配給東宝。
 見ていて楽しい、プログラム・ピクチャア佳作。9月15日まで上映中。
 鶴田浩二は、東京都庁公園課の係長。
 ヒロインの有馬稲子を始め、岡田茉莉子、木匠マユミに、モテモテ。お見合いして、結果的にツルコウに振られた形の杉葉子にさえ、好意をもたれる。そういう、好青年をツルコウ快演。さわやかで、いいなあ。

 ツルコウが、熱意を燃やす、バラック沿いの空き地公園化計画、まるで黒沢明「生きる」(52年、東宝)の、さらりとしたパクリみたいだけど、ほどのよい消化ぶりで。部下・堺左千夫も好アシスト。この好青年コンビの、微笑ましさ。
 なんてことないプログラム・ピクチャアの、なんてことない好ましさ。ホントに、楽しい。
 なお、バラック群のなかのちびっ子たちに、二木てるみがいるらしい。映画のクレジットでは、劇団若草とひとくくりにされているが、劇場ロビー張り出しの、プレスシートに「二木テル美」、これが本名か。
◎追記◎地味な公務員が主役なので、いつもの井上映画お得意のソング&ダンス・シーンは、普通は出しづらいのだが、ヒロイン有馬稲子をTV局アナという設定で、軽くクリア(笑)。スタジオでは、当時の人気バンドが再三再四プレイ。
 しかも、TV局の開設1周年記念パーティーで、雪村いづみが一曲披露する。井上ヴァラエティーおさおさ怠りなしですな。

★新・今、そこにある映画★日本映画・外国映画の、新作感想兄弟ブログ。
★映画流れ者★当ブログへの感想・質問・指導・いちゃ問はこちらへ

★人気ブログランキング・日本映画★
↑↓クリックしていただければ、ランクが上がります(笑)。
にほんブログ村 映画ブログ 名作・なつかし映画へ
★にほんブログ村・名作なつかし映画★
[PR]

by mukashinoeiga | 2012-09-11 08:09 | 旧作日本映画感想文 | Trackback | Comments(0)

富本壮吉「B・G物語 易入門」他

丸林久信「女探偵物語 女性SOS」
阿佐ヶ谷にて。「輝け!にっぽんのお仕事ガール」特集。58年、東宝。
 白川由美(若い頃は苦手だったが、最近かわいいと思うように>笑)主演の58分の中編添え物。同僚に佐原健二、の私立探偵事務所モノ。
 お嬢さん(例によって、かわいい峯京子)がプレイボーイ・平田明彦にだまされていると言う母親の依頼。ところが、調べてみると、超堅物・平田の名前をかたっている平田の従兄弟・土屋嘉男が怪しいようだ。
 まあ、白川由美、峯京子の可愛らしさが光る、小品。小品だが、小品佳作では、ない。
 しかし、まさに、小品ならではのお気楽さ、快に満ちている。

筧正典「お姉ちゃんに任しとキ!」
 阿佐ヶ谷にて。「輝け!にっぽんのお仕事ガール」特集。60年、宝塚映画。
 中島そのみ、団令子、重山規子の、<ザギンのチャン姉>トリオが、東京大阪の、自動車レースに臨む。いかに最低ガソリンで、大坂までたどり着くかのレース、に、三人で一台の車に、乗っちゃだめだろ。せいぜいふたりだろ。発想が、おかしいだろ。けたたましいが、凡作なのは、いうまでもない。
 この、どう見ても新東宝テイストのボンクラ映画、高島忠夫はでているのに(笑)、由利徹が出ていないのが、玉にキズ。 

富本壮吉「B・G物語 易入門」
 阿佐ヶ谷にて。「輝け!にっぽんのお仕事ガール」特集。62年、大映東京。
 当時(たぶん、カッパブックスあたりで)ベストセラーの黄小娥「易入門」というエッセイの映画化。
 冒頭、映画の撮影現場で、田宮二郎と原作者が雑談。案の定、当分、田宮は登場せず。後半、やっと出てくる。
 スタアの出演を極力押さえた、低予算、擬似スタア映画のテクニック。
 万里昌代、渋沢詩子、宮川和子(「なぜか」大映名物脇役・潮万太郎に、似た「新人女優さんね>笑)ら、当時のBGたちが、ボンクラ課長・中条静夫の後任に、イケメンやり手課長の田宮がやってきて、易を頼りに、BGたち、イケメン課長にアタックの図。のラヴコメ。
 なんだけど、田宮イケメンは、やっぱり、ほんとに、スーバー。だが、大映女優たちの、あまりに華のなさ。がっかり。二線級大映女優に、ヒロイン女優が、いない。せっかくのタミヤの、いやタカラの持ち腐れで。
 しかし、たとえ凡作であっても、大映お気楽プログラム・ピクチャアの、絶対の安定感!

小林悟「黒幕」
 阿佐ヶ谷にて。「輝け!にっぽんのお仕事ガール」特集。66年、創映。配給松竹。
 清水将夫社長の製薬会社、ときに法律違反な「営業活動」をする、「特殊任務」課の、天知茂。
 大阪のライヴァル製薬会社、佐賀潜社長(なんと、原作者のミステリ作家が、かなりの出番の快演!)の、これまた、非正規営業活動ヤクザ・高宮敬二との、アクション。
 なかなか面白いが、ピンク映画監督・プロダクションの、いかにも安っぽい16ミリ映像(だろう。当時の16だから、画素が荒い)。
 ニヒルな天知は、後年と同じだが、アーパー娘、塾女、同僚の営業スパイ・松尾嘉代と、あんなこともこんなことも。
 ひたすらニヒルなむっつり顔で、セックスシーンなので、とにかく、おかしい。
 特に、あの、天知の、むっつり顔で、アーパー娘とお花畑(文字通りに>笑)で、セックスシーンは、あまりに、おバカ(笑)。
 当時のバイアグラとも言うべき強壮剤を開発するのが、殿山泰司。そのバカ息子が、左とん平と言うのも、ナイス。
 なかなかの珍品なり。しかも、推理小説作家にして弁護士・佐賀潜の、まるで新東宝C級脇役のような、味わいは、ただ事では、ない(笑)。

★新・今、そこにある映画★日本映画・外国映画の、新作感想兄弟ブログ。
★映画流れ者★当ブログへの感想・質問・指導・いちゃ問はこちらへ

★人気ブログランキング・日本映画★
↑↓クリックしていただければ、ランクが上がります(笑)。
にほんブログ村 映画ブログ 名作・なつかし映画へ
★にほんブログ村・名作なつかし映画★
[PR]

by mukashinoeiga | 2012-09-08 01:13 | 旧作日本映画感想文 | Trackback | Comments(0)

尖閣購入モンダイ:奇妙な三すくみ

 尖閣所有の栗原家、購入宣言の東京都、横取り?をねらう民主党政権。三すくみの泥沼化だ。

 経緯は、こういうことのようだ。
1 都が、購入の前段階として、現地の上陸調査を、国に申請。
  国が、上陸を許可しなかったため、都は海上からの調査のみを、実施。
2 都の上陸調査申請に、所有者の上陸許可書が添付されてないことを「理由」に、国は都の上陸を認めなかった。
3 「所有者が上陸を認めていない」と取れることから、つけ込む余地アリと見た国は20億5千万円の購入額を提示。

 東京都としては、尖閣の「不動産」としての価値、現況を「調査」したあとでないと、「購入価格」は決定できないし、希望価格や、将来の利用計画を確定しないと、都議会に、はかれない。そののちの都議会の審議も、現時点では、まったくの未知数。
 いっぽう、国は、予備費だか、機密費だか、いちいち国会や国民の承認を得ない「謎の大金」が、使い放題(笑)。
 利用計画だってぇ?  国としては、中国に「配慮」して「何もしない」ことが「尖閣の利用計画」なのだから、そんなモンダイに頭を悩ますことは、ないし。
 いちいち段階を踏んで、一つ一つ決めなければいけない東京都など、はなから勝負にならないスピード処理。「決められない政治」民主党政権としては、消費税以降、震災復興、経済復興は別にして、「決めている」。
 ホントに「日本のためにならないこと」(尖閣を、中国に配慮して、不可触の地、無人島のままにすること)には、スピード感大事にするなあ民主党(笑)。
 つまり、「混沌」の原因は、「購入」に時間をかけなければ決定できない都に、つけこむ、割り込める、国にある。「議会制民主主義」の東京都と、時には即断即決が可能な独裁の「国」の差と言うところか。しかし、つくづく思うんだけど、何でこのスピード感を、民主党政権は、震災復興に出来なかったんだ(笑)。いや、笑い事じゃないんだけどね。
 この、スピード感。まるで、民主党政権が、「中国の代理人」に見えるほど(笑)。

 この「混乱」に拍車をかけているのが、栗原家。所有権をもつ当主と、スポークスマン的役割の実弟の連携が全く取れていないように思うのだが。無言の当主と、おしゃべりな弟。まったく、その関係が、読めない。
 かつて週刊誌?の情報で読んだのだが、栗原家は大地主の資産家の息子たち、しかし、当主の事業の失敗で、数十億円の借金があるのだという。仮に、国から20億の利を得ても、借金の完済は、難しいらしい。
 おそらく、当主は、いやその代理人たる弁護士は、都と国を競わせて、売り払う価格を吊り上げることを目的としているのだろう。
 なぜ、栗原家は、東京都の「上陸調査」申請に、「上陸許可証」は、添付しなかったのか。
 おそらく簡単なことだ。
 「純粋」な「資産価値」で「不動産鑑定」されたら、尖閣の「不動産価値」は、限りなく、低い。
 数十年間も無人島の、荒れに荒れた、ちいさなスペースの小島。現在再利用できる施設は、たぶん、ない。環境評価的には、資産価値は最低。
 しかも、交通至便、ならぬ交通至難。中国、香港、台湾など近隣国にその存在を、ねらわれている。つまり、「強盗たち」が、鵜の目鷹の目で狙いをつけている、「治安」最悪の地。さらに言えば、周辺の海は、荒れ気味で、容易な利用は、望めない。
 「上陸」されて、「正確な不動産鑑定」をされたら、資産価値せいぜい「数億円」と言うところか。
 栗原家としては、「日本最西端の地」と言うオプション、それゆえ日本の領海を飛躍的に増量させる礎というオプション、さらに期待される海底資源というオプションを、考慮してほしいところだろうが、それを「議会制民主主義」の都議会がオーケーするかどうか。はなはだ未知数だ。

 そして、ここに、栗原家が予想もしなかったファクターが、ある。都民、国民が、東京都による買収に賛同して、集まった寄付金14億円余。
 良くぞ、寄付してくれた、14億円余。でも、「たった」の、14億円余。
 つまり、東京都は、この寄付金額に、逆に縛られることになる。
 「議会制民主主義」の東京都としては、せいぜい「純資産価値数億円」に、いくらまで払うことが、議会の承認を、得られるか。寄金の14億円余は、払う。しかし、プラスアルファは、せいぜい「数億円」の追加、以外は、できないのでは、ないか。いや、「議会制民主主義」下の東京都には、数億円のプラスアルファすら、難しいだろう。
 結局、東京都は、「中国の代理人たる民主党政権」の提示する20.5億円以上の、金額提示が、出来ないのではないだろうか。
 そして「予備費」「機密費」使い放題の国は、さらに、公にしない「裏金」をこっそり与え、栗原家の借金をチャラにすることまで、可能であろう。「中国の代理人たる民主党政権」たちは、東京都が思いも及ばないような、裏金を使えるのだ。大震災にも使わないで、ためにためた裏金を(笑)。いや、ホントに、笑い事では、ない。

 「議会制民主主義」の東京都が、「中国の代理人」の「独裁」民主党政権に、負けていく。
 それが、現状では、ないだろうか。

★新・今、そこにある映画★新作の日本・外国映画感想駄文の兄弟ブログ
★映画流れ者★当ブログへの感想・質問・指導・いちゃ問はこちらへ

★人気ブログランキング・日本映画★
↑↓クリックしていただければ、ランクが上がります(笑)。
にほんブログ村 映画ブログ 名作・なつかし映画へ
★にほんブログ村・名作なつかし映画★
[PR]

by mukashinoeiga | 2012-09-04 21:33 | うわごと | Trackback | Comments(0)

野口博志「悪の報酬」

 神保町にて。「"にっぽん"のアツい男たち」特集。56年、日活。16ミリ上映。
 助監督に鈴木清太郎とクレジット。
 麻薬密売、偽札流通、殺人の、関連事件を、メガネの水島道太郎刑事らが、追う。いっぽう、水島刑事の友人、モービル石油のガス・スタンド経営の伊藤雄之助の、家庭生活の日常が、淡々と描かれる。
 ミステリで、ある一家の生活が淡々と描かれると、ああ、伊藤雄之助が、実は犯罪の黒幕なのが、丸わかりなのだが。
 このホームドラマと、犯罪映画の接点が、あまりにぎこちないのが、野口博志の凡監たるゆえんで。
 かくて日活アクションなのか、ホームドラマなのか、よくわからん混沌さ。
 伊藤雄之助の父。山岡久乃の母。子供たちの、平穏な日常が、麻薬と偽札と殺人の犯罪と交差して、語られる。なお、神保町配布のキャスト表によれば、母親役に坪内美詠子、というのは誤り、たぶん予定キャスト、実は山岡久乃。地味な主婦役に、その才を、地味に、発揮する久乃。
 しかし、犯罪ものでもない、ホームドラマでもない、中途半端な凡作に。水と油なドラマ。
 そして、ドラマの描写がいちいちかったるい。菅井一郎警部が、水島刑事と事件について語り合う。その前段として、ドラマツゥルギーとしては何の意味もなく、菅井警部が署内を、歩いていく。この描写、何の意味もないのに。そういうずさんで凡庸な描写が、助監督・鈴木清順に、「意味のない描写は、どんどん省略しても、いいんじゃない?」と言う思いを、起こさせたのでは、ないか。鈴木清順の反面教師としての野口博志演出か。とにかく、野口演出、あまりにかったるすぎる。
 最後、悪の巣窟モービル石油のガソリン・スタンドが大爆発。今では、絶対にありえまへんな。
 なお、伊藤・山岡夫婦の娘に、子役としてブレイクする前の二木てるみ。黒幕の大物に、当時としてはめずらしや、三国連太郎。このふたりが、凡監の凡庸演出で、ちっとも輝かない。名優も、凡監演出では、台無しか。

 余談。本作を、ポイントカードを5ポイントためていたので、こりゃあ無料で見れるなと、ポイントカードを出したら、「お客様、期限切れです」。なんと、名画座へヴィーユーザーのぼくが、四ヶ月も、ご無沙汰。ドンだけ、凡庸な番組編成なんだ、神保町。

 なお、本作の音楽、ホームドラマとも、犯罪アクションとも、まったくアイショウの合わない、「静かな演劇」風、ミニマム・ミュージック。なのに、緩やかで、凡庸なドラマ展開に、ハイブリットなまでに?相性のよい、奇跡。音楽だれだ、ナニ、マキノ雅弘「鴛鴦歌合戦」の、大久保徳二郎? そりゃあ、モダンだわなー。(笑)

★新・今、そこにある映画★日本映画・外国映画の、新作感想兄弟ブログ。
★映画流れ者★当ブログへの感想・質問・指導・いちゃ問はこちらへ

★人気ブログランキング・日本映画★
↑↓クリックしていただければ、ランクが上がります(笑)。
にほんブログ村 映画ブログ 名作・なつかし映画へ
★にほんブログ村・名作なつかし映画★
[PR]

by mukashinoeiga | 2012-09-03 22:43 | 旧作日本映画感想文 | Trackback | Comments(0)

マーク・サンドリッチ「踊らん哉」

 渋谷にて。「映画史上の名作7」特集。37年、アメリカ。デジタル上映。
 人気ショー・ダンサー、ジンジャー・ロジャースに、一方的に恋する、人気バレエ・ダンサー、フレッド・アステアの、恋愛合戦とダンス合戦。邦題は原題「Shall We Dance」の、名訳だなあ。
 アステアとロジャース、フェリーニふうに言うとジンジャー&フレッドの、ダンスを見ているだけで、ただただ、ため息。優美かつ華麗。ホントに、ため息しか、出てこない。特に、ローラースケート・ダンスの楽しさたるや。
 しかし、単なるダンス・ショーだけでは、一本の映画としては、退屈だ。アステアの演技も歌も愛嬌ある楽しさと、エバート・エヴァレット・ホートン(アステアのマネージャー役)の、ボケ演技が加わり、コメディ演技としても、一流になる。いや、ほんと、E.E.ホートンの、毎度毎度のボケギャグの顔を見ていると、癒されるなー。世界一のボケ顔や。あの、相手の無茶ぶりを平然と聞き流して、次の瞬間、驚くというホートンの、いつもの、ほのぼの定番ギャグが、楽しい。
 ラストのダンスは、誤解から失踪したロジャースを思ったアステアが、バックダンサーたちに、ロジャースの顔をコピーしたマスクをかぶせ、華麗かつ不気味なマスク・ダンス。それを見たジンジャーが、自らの顔を模したマスクで加わり、いささかビザールなダンス・シーンになる趣向。マスクをとったジンジャーも、その顔はマスクのような、という倒錯的なクライマックス。傑作だ。

★新・今、そこにある映画★日本映画・外国映画の、新作感想兄弟ブログ。
★映画流れ者★当ブログへの感想・質問・指導・いちゃ問はこちらへ

★人気ブログランキング・日本映画★
↑↓クリックしていただければ、ランクが上がります(笑)。
にほんブログ村 映画ブログ 名作・なつかし映画へ
★にほんブログ村・名作なつかし映画★
[PR]

by mukashinoeiga | 2012-09-03 00:12 | 旧作外国映画感想文 | Trackback | Comments(0)