カテゴリ:旧作外国映画感想文( 43 )

出目昌伸「俺たちの荒野」黒沢年男酒井和歌子原知佐子赤座美代子清水元東山敬司

時代と寝た映画の面白さ?
 京橋にて「特集・逝ける映画人を偲んで 2015-2016」。69年、東宝。
 いや、昼の回夜の回ともがらっがら。猛烈な酷暑のなか他人様の追悼にでも出かけもしたら、下手したらわしらのほうがお陀仏じゃ、と老人連中も思ったと思しい(笑)。
 こういう法事は多少涼しくなった秋あたりがふさわしい。小津じゃあるまいに。まあ元お役人には、このあたりのキビは忖度できないか(笑)。

 さて、(以下、完全ネタバレあり)

e0178641_424041.jpg29俺たちの荒野(91分・35mm・カラー) (フィルムセンターHPより)
1969(東宝)(監)出目昌伸(音)真鍋理一郎 (原)中井正(脚)重森孝子(撮)中井朝一(美)竹中和雄(出)黒沢年男、東山敬司、酒井和歌子、原知佐子、赤座美代子、清水元、左卜全、草川直也、荒木保夫、佐田豊、横田米子、望月敦子、宮田芳子
米軍基地のある街を舞台に男女3人の青春の夢と挫折を瑞々しく描き、日本映画監督協会の新人奨励賞に輝いた出目昌伸の第2作。邦画斜陽期にようやく監督昇進を果たした出目は、藤本眞澄プロデューサーから打診された2作目の企画を蹴って、ひっそりと準備していた本作の脚本をぶつけ、役者をそのままスライドさせて実現にこぎつけた。(変色が追悼対象の方)

 ポスターの東山は似ても似つかないショットが採用されていて、悪意すら感じられる(笑)。

 日本映画監督協会新人奨励賞というものが、いかほどの権威を持つのか知らないが、いかにもさわやかな、かつモンダイ意識も少々ある青春映画を新人監督が撮りました、よしよしというところかしらん。たぶん、既成監督たちに牙をむいた新人は対象外か?
 主演トリオは、もともと暑苦しい黒沢年男が暑苦しさマックスの熱演、この酷暑にこの黒沢を見たら、確かにご老人熱中症になるわな(笑)。しかもフィルムセンター冷房ケチってるし(笑)。
 ヒロイン酒井和歌子は超かわいい。まさにアイドル女優の鏡。その彼女もセリフは声を張り上げる熱演。声を張り上げてもアイドル品質を維持。ほんまもんや。この役も相当暑苦しい役なのだが、それをサラリさわやかに演じてしまう。ほんまもんのアイドルや。
 東山敬司は、もー三浦友和クリソツな絵に画いた二枚目。友和が生き残って東山がなぜ生き残らなかったのか、男の身としては、ワカラナイ。単に時代のタイミングなのか。
 その男どおしが、少年のように、野っ原でじゃれ合うさまを延々と見せられるのも、もはや暑苦しすぎて閉口で(笑)。

 さてデメショー演出は、うまいのか。うまいことは、うまい。
 清順ファンとしては、アメリカ兵士相手の酒場での日米男女入り乱れての乱闘シーンに鈴木清順「東京流れ者」へのリスペクトを見るし、彼らの荒野の空がラストでは薄い黄色一色なのは、ともにリアル版清順ティストを妄想したりして。
 さらに男二人が網走番外地主題歌を歌ったり、やくざの仁義切ったり、いかに当時の若者に、あるいは東宝の新人監督に、東映映画が受け入れられたのか、わかりやすい。
 東宝若手が、当時の他社にあこがれの気持ちを持っているのは、よくわかる。いや、ひょっとして、この意図しない他社礼賛の結果が他社監督の支持も集めての、日本映画監督協会新人奨励賞(笑)。いや、ひょっとして、あり得るかも(笑)。

 東山敬司は、酒井和歌子にあこがれても、酒井が横たわって目をつぶっても、逃げてしまう。のちに黒沢にデキないんだ、つまり立たないんだ、とサウナの中でハダカ同士で告白する。これは童貞の逡巡か、二人の男が異常に仲が良いので、あるいは東山にはヘテロ志向が薄いのか。
 黒沢には腐れ縁の同棲相手・赤座美代子がいて、酒井和歌子を好きになった瞬間から、赤座が飽きてきて、疎ましい。
 同時に、処女酒井には立たない親友には、最初は赤座みたいなヴェテランに身をゆだね、練習してみたら、と赤座を貸してもいいという。
 ところが、いざ、それ(赤座X東山)が実現してみると、なぜか黒沢はブルー。同じ夜に黒沢は酒井とキスしている。チンピラたちに酒井を襲わせレイプさせようとした赤座に何の未練があるというのか。
 ここら辺の黒沢の心理が全く不明だ。単に深刻な青春の葛藤ブリたいだけか。東山への男の未練か。
 もしこの映画をルビルビルビッチが撮れば、二組のカップルの夫婦交換コメディとして、ハッピーエンドだろう。
 しかし残念ながら、日本の幼児的青春映画なので、はじめからバッドエンドは、約束されている。

 最後、男二人と女一人が子供のように無邪気に遊びまわるが、その中で男と女は二人だけでひそかに愛し合う。
 取り残された男は、親友とこころの恋人に同時に袖にされて、もう、死ぬしか、ない。
 ただ、それは悲劇にするためだけのお約束のように感じられるのが、このドラマの欠点だろう。


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by mukashinoeiga | 2017-08-10 04:04 | 旧作外国映画感想文 | Trackback | Comments(2)

フィルセンで原田知世=大林宣彦「時をかける少女」を見逃したので

原田知世を思いつつ、
原田知世 彼と彼女のソネット ~ T'en Va Pas ~

 ヘンな振り付け。時代なんだろうけど、こんなテクノっぽいのは全く似合わない(笑)。
 しかし桜田淳子並みの超ミニスカ(というか桜田同様もうこれはスカートと呼べるものですらないが)桜田淳子のような美脚ではないので、ちと見苦しいのが残念。
PV 原田知世 時をかける少女Competed From 原田知世ストーリー

DEEN 『夢で逢えたら feat.原田知世』

 これは合うんだよね。でも年取ったらサバサバ感が。

シリアポール 夢で逢えたら 大滝詠一


懐かしのミュージック① 「薬師丸ひろ子の世界」

 41分ごろに大瀧詠一「夢で逢えたら」。彼女はサバサバ感はないかな。
コンプリート「夢で逢えたら」de逢えたらメドレー

 
「夢で逢えたら」de逢えたらメドレー / EIICHI OHTAKI "If See You in My Dream" Medley

 女性アイドルの必要条件は「夢で逢えたら」を歌うことかしら(笑)。

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by mukashinoeiga | 2017-05-15 03:09 | 旧作外国映画感想文 | Trackback | Comments(2)

k・メーツィヒ「金星ロケット発進す」谷洋子

日本人女優主演56年前のSF映画、しかも主舞台はロシアで、それに米ロ冷戦が絡み、しかし製作は東ドイツ=ポーランドで、日本人もロシア人もアメリカ人も全員ドイツ語を、しゃべるという。
e0178641_1250554.jpg これだけでもかなり珍品だが。あと1回の上映。
 60年、東ドイツDEFA=フィルム・ポルスキ=イリュージョン。京橋にて「DEFA70周年 知られざる東ドイツ映画」特集。
 金星に有人ロケットを飛ばすという、楽観的だった当時としては近未来、しかし、現時点ではかなり遠未来かな。何しろ楽観的な当時としては、2001年には、宇宙旅行が可能というと想定していたのだからねー。
 しかも、そういう未来にも、熾烈な米ソ冷戦が続いているという、現在から見れば無茶ぶりな設定。
 SFを「夢見る」者は、つねに「現代人」であるという、これは皮肉ね。
 以下のムーヴィーウォーカーによれば(すなわちキネ旬資料によれば)なんと1970年設定。これは2001年設定を超える、まさにお花畑志向という以外ありませんな。

e0178641_12513691.jpg6 金星ロケット発進す(94分・DCP・カラー) (フィルムセンターHPより)
DER SCHWEIGENDE STERN
2016年12月14日7:00 PM@大ホール 2016年12月24日1:00 PM@大ホール
1960(DEFA=フィルム・ポルスキ=イリュージョン)(監・脚)クルト・メーツィヒ(原)スタニスワフ・レム(脚)ヤン・フェトケ、ヴォルフガング・コールハーゼ、ギュンター・ライシュ、ギュンター・リュッカー、アレクサンダー・ステンボック=ファーモア(撮)ヨアヒム・ハスラー(美)アルフレート・ヒルシュマイヤー、アナトール・ラジノヴィチ(音)アンジェイ・マルコフスキ(出)谷洋子、オルドリッチ・ルークス、イグナーチ・マホフスキ
ポーランドとの合作による大作で、DEFA初のSF映画。日本でも61年に公開された。原作はS・レムの最初のSF小説。西欧のSF映画と同様に原子力への恐怖が語られるが、世界各国の乗組員が一致団結して金星調査を敢行するさまは、共産圏ならではの理想に溢れている。谷洋子は『風は知らない』(1958、ラルフ・トーマス)等で国際的に活躍した。


e0178641_12521240.jpg金星ロケット発進す (Movie Walker HPより)
ポーランドのSF作家スタニスラフ・レムの原作を東ドイツのクルト・メーツィッヒ監督が映画化した空想科学映画。脚色に当ったのはメーツィッヒ自身とポーランドのヤン・フェトケ。撮影は東ドイツのヨアヒム・ハスラーが当っている。音楽はポーランドのアンジェイ・マルコフスキーが受けもった。出演するのは日本の谷洋子をはじめソヴェトのミハイル・ポストニコフ、東ドイツのギュンター・シモン、中国のタン・ファ・タなど国際キャスト。アグファカラー・トータルビジョン。
一九七〇年、人類は月に基地を設営した。この年、ゴビ砂漠で隕石が発見された。研究に当った国際惑星調査連盟は、金星と同質の隕石内部に磁気録音コイルを発見した。世界翻訳連盟が解読にあたったが内容は不明。科学者会議で金星訪問が決定し、ソ連が宇宙船コスモクラトール号を提供した。乗組員は八名、隊長はソ連の科学者アルセニエフ(ミハイル・ポストニコフ)、隊員はポーランドの電子技術者ソウティック(イグナチー・マホフスキー)、アメリカの原子物理学者ホーリング(オルドジフ・ルーケシュ)、ドイツのパイロット、ブリンクマン、インドの数学者シカルナ、中国の言語学者チェン・イー、ケニア人タルア、日本人女医荻村すみ子(谷洋子)。宇宙船は金星に向け発進、大気圏を抜け無重力圏に入り、金星への双曲線軌道に乗った。途中で隕石音声の解読に成功した。内容は金星の地球攻撃計画の一部だった。金星の引力圏に入り、月基地との交信も絶えた。(以下略)


 ヒロイン谷洋子は、ビミョーな美人顔。美人といえば美人だが、少なくとも日本人ウケしない美人。スター・オーラもなし。
 よく街中で、在日外国人と日本人女性のカップルを見かけるが、この日本人女性の顔が、ことごとくビミョー(笑)。また、アメリカ映画などで活躍する東洋人女優も、ルーシー・リューなど、ことごとくビミョー。
 これは審美眼が、外国人と日本人では違うということか。よくわからない。

 谷洋子。男ばかりの宇宙飛行士の中の、紅一点。なのに人工睡眠の時は、男どもと一室で裸でシーツ。発想がいかにも共産主義的お花畑で。
 共産主義的(当時としては)健全エロ(笑)。
 というか宇宙飛行のための体力温存で、出発直前の数十時間の人工睡眠て、ほとんど意味不明。一種の、古式なSF的様式美か。あるいはレム睡眠的な楽屋落ち?(まさかね)。

 ついでに言えば、谷洋子が開発したという、宇宙食は、ソフトビニール製っぽい、500ミリリットルのペットボトルみたいなモノに入った、チョコレートドリンクみたいな感じ。無重力の宇宙に対応している宇宙食(というより完全な飲料)という設定らしいが、こりゃ完全に無重力では、空間に拡散ヒャッハー飲料ではないか。
 しかもあるボタンを押すと、宇宙船内は完全に無重力を脱し、通常生活を営めるという。

(以下、ネタバレあり)
(以下、ネタバレあり)

 どうやら、金星人のロケットが地球に来たようだ。
 遺棄されたデジタルデータを解析すると、地球調査資料で、地球侵略の意図が確信される。
 ソ連が火星探査を目的に発射しようとしていたロケットの目的地を金星に変更して、金星人との和睦を目的に、金星に向かう。
 一切の武器をロケットに積まずに。
 そしてこれはソ連一国の問題ではないと、東西冷戦中ではあるが、アメリカ人も日本人も中国人もケニア人ポーランド人もも同行させる。
 いかにも社会主義的理想論なお花畑志向だが。

 谷洋子は、広島の原爆で祖母をなくしている。ここでアメリカにチクリ。
 そして、なんと、いざ金星についてみると、


(以下、ネタバレあり)
(以下、ネタバレあり)

 なんと、金星に、金星人が、人っ子一人いない。
 宇宙遠征して、地球を侵略しようとしていた、高度の文明を持つ金星人は、なぜ、死滅した。
 なんと、巨大核爆発事故があったらしく、金星人の姿は、壁に焼き付いた影のみ。
「広島と同じだわ」谷洋子は、茫然とする。
 なんなの、このクライマックス感のない落ちは。
 ま、いかにもレム原作らしい、非娯楽映画的な「無常観」なのだろうけれど。
 ヘドロ的異物攻撃も含めて、現代文明に対する警鐘ってやつですかね。
 まあ、この原爆イメージゆえに、日本人女優が召喚されたということだろうか。

 いずれにせよ左翼的お花畑感満載の映画で、この映画の、ぬいぐるみみたいな、フード付きジャージの宇宙服みたいに、おまぬけでした。
 まあ、珍品。

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by mukashinoeiga | 2016-12-21 12:53 | 旧作外国映画感想文 | Trackback | Comments(0)

ロバート・アルトマン「わが心のジミー・ディーン」

アメリカの森崎東(笑)アルトマンにしては、心地よくないなあ。82年、アメリカ。
 京橋にて「UCLA映画テレビアーカイブ 復元映画コレクション」特集。
e0178641_985298.jpg 本作のキモ1 アルトマンほどの知名度の高いヴェテラン監督が、スーパー16mmで撮影している、というのが、まず驚き。
 三池などVシネ系若手がスーパー16mmで、というのは、わかるのだが、アメリカの有名監督が、という。まあ、これも実験精神ということでしょうか。
 やはり画質は35に比べて悪いのだが、だからといってスーパー16である「理由」が、よくわからない仕様で。

 本作のキモ2。やはり舞台劇の映画化、というのが、まるわかり。セリフの多さ、場面転換のなさ、その舞台劇的臭みが、やはり映画との相性の悪さを露呈する。
 もともとアルトマン映画は、舞台的臭みのある監督なので、特に本作は、うーん、こいつは、きつい(笑)。
 もちろん舞台的臭みのある傑作映画も、多いわけなのだが。

11 わが心のジミー・ディーン(109分・35mm・カラー) (フィルムセンターHPより)
COME BACK TO THE 5 & DIME, JIMMY DEAN, JIMMY DEAN
1982(サンドキャッスル・ファイブ・プロ=ヴァイアコム・エンタープライズ)(監)ロバート・アルトマン(原・脚)エド・グラジック(撮)ピエール・ミニョー(美)デヴィッド・グロップマン(出)サンディ・デニス、シェール、カレン・ブラック、スーディ・ボンド、キャシー・ベイツ、マータ・ヘフリン
35mm restored print courtesy of the UCLA Film & Television Archive. Restoration funding provided by The Film Foundation and the Hollywood Foreign Press Association.
アルトマンがブロードウェイで演出した舞台劇を、スーパー16mmカメラを用いて同じキャストで映画化。『ジャイアンツ』(1955)の撮影時にテキサスでJ・ディーンのファンクラブを結成した面々が、溜り場だった雑貨店に20年ぶりに集まった。リーダーのモナ(デニス)、ステラ(ベイツ)、シシー(シェール)、エドナ(ヘフリン)の4名に、見慣れぬ女性(ブラック)も登場し、それぞれの人生が暴かれていく。店の鏡を用いて過去と現在を往還しながら、人間の内面をひりひりと焙り出すアルトマン演出の妙味。日本劇場未公開。


e0178641_9142689.jpg 意外と豪華な役者陣なのだが、なぜか地味(笑)。ジミー・ディーンをめぐる映画なのに、地味(笑)。
 アルトマンもやはりゲイか(笑)。というのも、女優ばかり出てくる映画(「男」は一人だけ)なのに、性的バイアスが、まるでない(笑)。
 アイドル俳優に「発情」している(していた)女の、生々しさが、ない。
 なんだろなあ。
 舞台劇的映画の欠点の一つは、映画的生々しさを欠いている、ということだと思うが、その典型で。
 唯一笑ったのは、元男性が、性転換手術を経て女性に、なった。その「使用後」女性に、カレン・ブラック。
 カレン・ブラックって、もともと表情が固まっていて、なおかつ顔てらてら、しわとかもなくて、男顔で、整形感満載の女優さんなので、こりゃあナイスキャスト。

 いかに舞台劇と映画の相性が悪いか、それがはっきりわかる。

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by mukashinoeiga | 2016-11-27 09:15 | 旧作外国映画感想文 | Trackback | Comments(0)

アーサー・ペン「ミッキー・ワン」藤原釜足も

時代と寝た映画だが、もはや寝過ごした、というべき。65年、コロンビア・ピクチャーズ。ウォーレン・ベイティ主演。
e0178641_4325457.jpg 京橋にて「UCLA映画テレビアーカイブ 復元映画コレクション」特集。
 カットんだ演出、つながらない編集、映像重視の、不条理ドラマ。当時世界的にはやりました、いわゆるひとつのヌーヴェルヴァーグ。
 現在(いま)では、ほとんどの作品が失笑気味と感じる、といっては、言いすぎか、その一つ。
 当時のナウでヤングな映画監督が世界中で試みて、伝統破壊も、お約束に流れたもの多数。
 ぼくが認めるのは(何気に上から目線)ゴダールと清順と、二三のもので。あとは、そのパロディとしての、モンティパイソンか。
 いわゆるひとつの松竹ヌーヴェルヴァーグについては、惨敗と見るべきか、おおむね健闘とみるべきか、まあ気分次第ですね。

10 ミッキー・ワン(93分・35mm・白黒) (フィルムセンターHPより)
MICKEY ONE
1965(フロリン=タチラ=コロンビア)(監)アーサー・ペン(脚)アラン・サーガル(撮)ギスラン・クロケ(美)ジョージ・ジェンキンズ(音)エディー・ソーター(出)ウォーレン・ベイティ、アレクサンドラ・ステュワート、ハード・ハットフィールド、藤原釜足、フランチョット・トーン、テディ・ハート、ジェフ・コリー
35mm preservation print courtesy of the UCLA Film & Television Archive.
A・ペンが『奇跡の人』(1962)の成功後に、脚本から俳優、製作、編集まで完全な自由を確保し、古典的な話法を否定して撮った実験作。シカゴの街を舞台に、W・ベイティ演じる主人公の不安や妄想が、G・クロケの硬質なキャメラで描かれる。黒澤組の藤原釜足がシュールな芸術家役で出演。デトロイトの人気者のスタンダップ・コメディアン(ベイティ)が、ボスや周囲の人々に脅威を感じてシカゴへ逃亡。新生活で出会ったジェニー(ステュワート)と恋に落ち、再びナイトクラブに立つが…。日本劇場未公開。

 ベイティは、ヴォードヴィリアン。キャバレーなどでジョークを飛ばし、オルガンで冗談音楽をこなす、のだが、まずベイティが連発するアメリカンジョークが、面白くない。いや、意味はちゃんと分かるのだが、それ、金をとって、笑いが取れるの、というものばかり。
 日本人の、というより日本語カルチャーのぼくには、笑えない。まさにベイティ=米帝=ベタな、ギャグで、日本語でいう駄洒落は、違うカルチャーの人には、生理的に理解できないのは、仕方が、ないことで。そのアメリカ版ゆえ、ピンと来ないのは、致し方ない。ローカルギャグの限界。

e0178641_4333279.jpg で、甘いマスクのイケメン、ベイティが、いろんな危機に不条理にも陥る、その悪夢振りなのだが、その彼につかの間の癒し?を与えるのが、ピエロ的前衛芸術?家の、藤原釜足。
 セリフを一切しゃべらず、いつもニコニコの、ピエロ的パフォーマー。見た目は老人なのに、純粋無垢な少年的トリックスタア。
 釜足のシークエンスだけ、なぜかフツーの編集、というのが、なんだか俗情との結託めいて、アーサー・ペン、お里が知れるよ(笑)。
 撮りようによっては、フェリーニ的祝祭空間になりうるものを、芸がない、と申すべきか。

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by mukashinoeiga | 2016-11-23 04:39 | 旧作外国映画感想文 | Trackback | Comments(2)

ヒッチコック「暗殺者の家」

 渋谷にて。「シネマヴェーラ渋谷10周年記念1 映画史上の名作14」特集。34年、イギリス。
 昨年末のシネ納めの一本。冒頭からしばらく、ピントが甘い。タダでさえ経年劣化の16ミリフィルムなのに、ピントが甘いとは最悪。画面ボケボケ。
 映写技師は気づきもせず、大勢の観客は、羊のように従順に傍観している。
 しょうがないので、場内を出て、受付譲に通報。すぐに、改善されたが、こういうことは、前にもあった。
 35ミリフィルムは、みなさんご存知のとおり、フィルムの両側に、ヒトコマあたり4つの穴があり、比較的しっかりと「カム」されている、ところが16ミリフィルムは、ヒトコマあたり1つの穴が片側にあるのみ。
 特に経年劣化して、ペナペナになった16ミリフィルムは、要監視対象。絶えずピンボケする可能性のある危険物件。
 歴代ヴェーラ映写技師の、怠慢は否定したいが、イマドキこんな古色蒼然の16ミリフィルムをかけようという映画館もまれだからねー。そこは、覚悟を持って、映写してもらわないと。
 さて、フィルムも、古色蒼然だが、映画自体も、古色蒼然。

e0178641_5551084.jpg『暗殺者の家 The Man Who Knew Too Much(16mm)』
監督:アルフレッド・ヒッチコック 公開:1934年
主演:レスリー・バンクス、エドナ・ベスト、ピーター・ローレ、ピエール・フレネ、ノヴァ・ピルブーム
ピーター・ローレの不気味な悪役ぶりと、クライマックスのアルバート・ホールでの銃撃戦が見どころの、ヒッチコック英国時代の佳作。後にハリウッドで、ヒッチコック自ら『知りすぎていた男』としてリメイクした。

 映画は、エロティック映画、サスペンス、ホラーの順で古びていく。サイレント映画も、まさに、そう。
 絶えず刺激の強度が更新されていくので(まあ、それも、今では、頭打ち)よほどの傑作でもなければ、昔の映画は低刺激。
 コメディ、アクション、人間ドラマなどは、比較的古びない。SFは、ファンタジーから、カルト的ファンタジーに移行し、スベった設定も、ギャグとして、愛玩されよう。
 時代劇、ファンタジーは、もとより古色蒼然の「衣」を帯びているので、比較的、古びようがない。

 で、ヒッチコックだ。
 ぼくには、もうかなり前から、そう、かつての映画ファンが必ず持っていたという例の、トリポン「ヒッチコック/トリュフォー 映画術」が、出たころかなあ、そのあとかなあ。
 ぼくもたいへん楽しく読んだ同書だが、ある映画ファン女性の述懐に大爆笑。
「ボーイフレンド(たち)の部屋に行くと、必ずあるんだよね、あのデカい本が」
 まあ、あのサイズですから、目立つんですよね。閑話休題。

 あの本は刺激的で面白くても、そうはいっても、ヒッチコックの賞味期限て、もう、切れているんじゃね?と、思っていた。
 最晩年の、遺作なんてものも、かなり時代からずれた、時代に取り残された、のんびりした凡作で。

 本作も、すでに、そう。ロウティーンの娘が誘拐されているのに、父親は、なんだか、余裕ブッコいている。なんだか、ゲームをしているかのように、余裕ある探索。
 これが英国風ユーモアなんだろうけど、とても娘が誘拐されている父親には、見えない。
 一方、悪の組織のボス、ピーター・ローレだが、本来冷酷な笑いを浮かべているべきシーンで、どう見ても失笑している、そこらへんのおっさんにしか見えない。顔もなんとなく、関西芸人風だし(笑)。
 悪のボスというより、単なる変質者。当時は不気味な顔(というヴェーラの説明だが)というが、今では喜劇顔にしか、見えず。
 セルフリメイク作品は、それなりに楽しめるので、修正されていると思う。
 アメリカにわたってのちの充実期のヒッチコックは、まるでドラァグクイーンのようにゴージャスなサスペンスを、次々と生み出していく。
 初期英国期の本作は、いささか化粧が足りなかった、というべきか。

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 本作はあります。戦前作だが、ヒッチコックというブランドネームのせいか。

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by mukashinoeiga | 2016-01-04 05:57 | 旧作外国映画感想文 | Trackback | Comments(5)

J・J・エイブラムス「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」

 15年、アメリカ。ディズニー/ルーカス・フィルム。
 うーん。なにこれ(笑)。
 大ヒットしているそうだから、言っちゃうけど、なんだかなあ(笑)。
<以下、完全ネタバレ>
「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」予告編

スターウォーズ エピソード7 予告 (2015)

 この予告は、ハンソロなど抜きで、しかも、ホンペンには登場しない映像が垣間見れるような?
スターウォーズ全エピソード1.2.3.4.5.6.7予告編


 まず、ぼくはこのシリーズのファンでもコアなマニアでもない。ただただ、楽しい映画を見たいわけだが。結局、よくよく考えてみると、いわゆる、ホントウの最初の二作目以降は、レジェンドの余熱で見たものの、ホントウの最初の一作目のみが快作であったのだ、と、わかってしまうわけだ。

 ハンソロ、レイア姫、ルーク・スカイウォーカーが登場することもあり、お話的には、いわゆる、ホントウの最初の一作目の、再利用以上でも以下でも、ない。いかに芸がないか、いかに1作目が優れていたか、あるいは、あの1作目は、もともと黒沢明「隠し砦の三悪人」の、マルぱくりとして、一種の骨太な構成を「維持」していたのだが、それ以降の展開が、パクリ抜きで構築できなかったのか。

 そもそもジョージ・ルーカスは、ビギナーズラックというか、「奇跡の一枚」というか、ホントウの最初の一作目の出来は、まあ、よかったが、その後のシリーズ演出は、迷走。
 こんなヘタな演出家は、ソウソウいないぜ、という下手を打ち続ける。
 ヒーローとヒロインが、草原を抱き合いつつ、ころころ転がるなんて、しかも、めっちゃくちゃ下手な演出で、何十年古いんだよう、という。
 今回、演出家が、まともになったので、それはそれでいいのだが、いかんせん、脚本がぐだぐだ。
 また、新人たちのキャストも、魅力は、薄い。オーラのない新人たちを見ていると、ちゃんと、オーディションやったのか、疑うレヴェル。
 悪役たちも、かつてのダースベイダーに、対抗も出来ない見劣りレヴェルで。
 最初のルーカスの構想、全9作で描くスペースオペラ、というハッタリが、いかにでたらめだったかが、丸わかりの、ぐだぐだ。ひどすぎ。
 たった一つよかったのは、丸型でころころ転がる新ドロイドか。
 たしかに、R2D2や、C3POでは、動きがのんびりしすぎて、今風の急激アクションには、対応できまい。この改変は、必然だろう。

 公開直前の、心温まりエピソード。死期が近いスターウォーズファン。公開までに死んでしまうため、新作が見れない。これに呼応して、新作を特別に見せ、そして天に旅立った、という。
 しかし、次回作を予言させる、ラストのマーク・ハミル登場に、かの方は、心乱れはしなかったのか(笑)。うーん。

★Movie Walker★に、タイトル検索で詳細な作品情報あり。簡単な作品解説、あらすじ紹介(企画書レヴェルの初期情報の孫引きゆえ、しばしば実際とは違うが)。

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by mukashinoeiga | 2015-12-28 00:13 | 旧作外国映画感想文 | Trackback | Comments(0)

蛭川伊勢夫「涙の責任」「君よ共に歌はん」

蛭川伊勢夫「涙の責任(前篇 紅ばらの巻・後篇 白ばらの巻)」
 京橋にて。「よみがえる日本映画-映画保存のための特別事業費によるvol.7松竹篇」特集。40年、松竹大船。
 総集編というわけではなく、中篇の前後篇一挙上映ということらしい。
 女学校の同級生が、時をずらして、一人の男と愛し合った結果、というメロドラマ。

淚の責任(前篇 紅ばらの巻・後篇 白ばらの巻)(101分・35mm・白黒)<フィルムセンターHPより>
椎名隆子(三宅)は、未婚の母となった学生時代の親友・清川艶子(川崎)から、病気の子供の治療費を貸してほしいと頼まれ、快く引き受ける。自分の夫(三原)が、艶子のかつての恋人で、その子供の父親であることも知らずに…。前篇は、隆子の苦悩に、そして後篇は艶子の自己犠牲に焦点が当てられる。
'40(松竹大船)(監)蛭川伊勢夫(原)竹田敏彦(脚)斎藤良輔(撮)杉本正二郎(美)植田種康(音)篠田謹治(出)川崎弘子、三宅邦子、三原純、斎藤達雄、日守新一、藤原か祢子、西村青兒、吉川満子、宮島健二、東山光子、忍節子、小櫻昌子、大築周子、出雲八重子

 まあ、なんてことはない、戦前松竹メロドラマの、通常作。
 日守新一が珍しく、川崎弘子にまとわりつき、食い物にするヤクザを演じている。せまいアパートの一室で、子分と並んで寝ているのが、笑えるが、あくまで、陰湿なヤツ、という役柄。その陰湿さにおいて、ヒモリン、グッド。
 そのヒモリンにころっとだまされ、悲劇の原因となるもちっとも自覚しない、川崎の親友になる、藤原か祢子も、グッド。
 もっと大物女優になるべき逸材とは思うが、歴史には、残らなかった。大柄なせいか(三原純より高い)、湿度に欠けるせいか。

蛭川伊勢夫「君よ共に歌はん」
 京橋にて。「よみがえる日本映画-映画保存のための特別事業費によるvol.7松竹篇」特集。41年、松竹大船。
 三宅邦子が吹き替えで歌うのも、うそ臭い歌謡映画。
 ほぼほぼ主演の、霧島昇も歌多数。演技も堅くて、ゆっくりだが、かろうじて合格点。もっと演技続けてなれれば、これまた、演技の逸材に、なれたかも。霧島の妹に、この特集によく顔を出す、朝霧鏡子グッド。霧島の実の妻・松原操が歌のみなのは、演技不適だったのか。
 まあ、特に云々すべきこともない歌謡娯楽映画。

君よ共に歌はん (85分・35mm・白黒)<フィルムセンターHPより>
霧島昇と彼の妻の松原操(旧芸名はミス・コロムビア)、松竹少女歌劇団などが出演する歌謡・音楽映画。また、ヒロイン・三宅邦子の自己犠牲を描いたメロドラマ映画でもある。霧島の歌う本作と同名の主題歌はもちろん、劇中で松原がソロで歌う「一杯のコーヒーから」(霧島・松原の代表曲のひとつである)も印象的。
'41(松竹大船)(監)蛭川伊勢夫(脚)平山清郎、津路嘉郎(撮)厚田雄治(美)脇田世根一(音)(出)古関裕而(出)三宅邦子、三原純、朝霧鏡子、霧島昇、槇芙佐子、森川まさみ、三村秀子、草香田鶴子、池上鶴代、水島亮太郎、葛城文子、松原操、菊地章子

 槇芙佐子、森川まさみは、どこに? もはや、記憶のかなた。
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by mukashinoeiga | 2014-03-24 19:50 | 旧作外国映画感想文 | Trackback | Comments(2)

ピロッシュ「二世部隊」

 渋谷にて。「映画史上の名作 10」特集。51年、アメリカ、MGM日本支社再開第1回公開作品。デジタル上映。
 イッコ前感想駄文スタージェス「バシュフル盆地のブロンド美人」同時上映ゆえの鑑賞。
 監督フルネームはロバート・ピロッシュ。
 原題Go For Broke!。これは、第二次世界大戦のアメリカ軍、イタリア、フランス戦線で活躍した第442部隊の合言葉。
 第442部隊とは、最大多数の戦死傷者を出したが、米軍中もっとも多くの感状と勲章を得、1946年祖国アメリカへ帰還した日系二世の所属部隊。
 新任のアメリカ人中尉ヴァン・ジョンソンが、初めて配属された第442部隊は「ちびでちんけ」な日系人満載部隊。若い中尉は、太平洋戦線で戦っている相手の日本軍と「同類」の日系人部隊に、違和感。ジャップ部隊から、転属して故郷のテキサス連隊に行くのが願い。
 ヤンキー青年と日系部隊が、どう信頼しあう戦友になっていくか、という映画。
 確かに長身ブロンドのヤンキー青年と、チビな日系人では、ヴィジュアル的にも、見劣りして、現代のぼくたちが見ても、居心地が悪い(笑)。
 しかし下記Movie Walkerによれば、登場する日系二世の俳優たちは、大部分が、実際の第442部隊の生き残りだという。どうりで兵士としての演技も板についている。白人であるドイツ兵と肉弾戦になれば、必ず大男の白人を、豪快に投げ飛ばす柔道技、というのが定番のお約束で、笑える。
「もし、俺たちが太平洋戦線に投入されるなら、帝国日本軍とも戦うよ」という、日本人の適応能力の高さ、職人志向?も、居心地が悪い一因だが、さすがに太平洋戦線に投入したら、敵味方の区別がつかん(笑)ということで、アメリカ政府としても、ヨーロッパ戦線に投入。まずは、よかった。
 イタリア、フランスは全面戦争のあおりを受けて、産業崩壊。極度の飢餓下に置かれる。そこを転戦する日系人兵士たちが、イタリア、フランスの白人の子供たちに、ガムや、チョコレートを分け与えるシーンも、見ていて居心地が悪い(笑)。
 「戦後」のアメリカ映画の「公平さ」志向を、垣間見せる映画ではアル。
 そして「昔のアメリカ映画」の、クラシカルな戦争映画を久しぶりに見て、楽しかったことも、また事実。やはりCGがないと何もできない現在の戦争映画とは、大違いだ。その映画美。

★二世部隊|Movie Walker★

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by mukashinoeiga | 2014-01-19 16:17 | 旧作外国映画感想文 | Trackback | Comments(0)

スタージェス「バシュフル盆地のブロンド美人」

 渋谷にて。「映画史上の名作 10」特集。49年、アメリカ。デジタル上映。
 ジョンじゃないほうのスタージェス、プレストンの軽快なコメディ。原題The Beautiful Blonde from Bashful Bend。邦題は直訳過ぎてアレだが。「お姐ちゃんは拳銃使い」とか「ブロンド美人は拳銃がお好き」とか「ベティの 飲む撃つカウガール」とか、もうちょっと何とか、ならなかったのか(笑)。
なお原題はすべて頭をBでそろえた、オヤジギャグ&主題歌の軽快さ優先の、それなり名タイトル。
 硬直過ぎる邦題も、バ行のベ以外を総動員した名訳とはいえるが、余りに映画タイトルとして、堅すぎた(笑)。なおアタマに「ベティの」と冠をつければべも、入れられたのに、とそれだけが残念(笑)。
 もっとも洗練されすぎて、日本じゃウケないプレストン・スタージェス映画が、当時、日本公開されたのかどうかは、知らんが。そもそもスクリューボール・コメディというだけで、日本では三流扱いだったし。
 実は本作、昨年末に見たシネ納め映画の一本。
 ただスタコメ(プレストン・スタージェス・スクリューボールコメディ)としては、たいへん楽しいが、水準作だし、何よりもデジタル上映というのに、イマイチ、のれない。ナニが楽しくて、渋谷くんだりまで出かけて、デジタル見んにゃならんの、という。下記Movie Walkerによれば、数年前同じ映画館では16ミリ上映だったというが。
 というわけで、感想駄文も、遅れた。

 「歌と踊りの天然色女優」ベティー・グレイブルは、幼少のみぎりから、祖父から拳銃の薫陶を受け、と、冒頭は、子役の幼女が祖父から拳銃を習い、バンバン撃ちまくる。これは、現代なら、「政治的正しさ」から、あまりにヤバ過ぎる(笑)。
 祖父の教え「拳銃こそすべてのトラヴルを回避できる」を守り、浮気男を即撃ったり、すべてのトラヴル時に撃ちまくり、かえってどツボにはまるヒロイン。
 脇役も、みんな、いかにものんびりしていて、楽しい楽しい。
 「拳銃こそすべてのトラヴルを回避できる」という、いかにもアメリカンな世界観を肯定しているのか、チャカしているのか(一応、本人は気に入っているオヤジギャグ>笑)、いや、少なくとも否定はしていないのが、アメリカン。
 日本の九条狂信者が見たら、卒倒間違いなし(笑)。
◎追記◎主演のベティー・グレイブル、クローズアップになると、目尻のしわが目立つが、まあコメディエンヌの笑い皺ということで。個人的には、ブロンド美人ベティーより、その友人、逃亡時の偽装としては、その容姿から、インディアン娘のメイドということにされる、オルガ・サン・ファンが好み(笑)。

★バシュフル盆地のブロンド美人|Movie Walker★

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by mukashinoeiga | 2014-01-19 15:08 | 旧作外国映画感想文 | Trackback | Comments(0)