カテゴリ:傑作・快作の森( 101 )

川島雄三「箱根山」加山雄三星由里子藤原釜足北あけみ佐野周二東山千栄子

らしくない大快作だ。62年、東宝。
 阿佐ヶ谷にて「芳醇:東宝文芸映画へのいざない」特集。5/20(土)まで上映中。
 昔見たときは、さわやか好青年加山雄三の主演のせいか、川島らしくないお子様映画で、笑いの少ない、まあ川島としては凡作の部類かな、と。
 ところが今回再見して、やはりらしくないという印象は変わらないながら、評価は180度!変わって、なんと大快作となってしまった(笑)。

e0178641_2348491.jpg箱根山ニュープリント (ラピュタ阿佐ヶ谷HPより)
1962年(S37)/東宝/白黒/105分
■監督・脚本:川島雄三/原作:獅子文六/脚本:井手俊郎/撮影:西垣六郎/美術:浜上兵衛/音楽:池野成
■出演:加山雄三、星由里子、藤原釜足、北あけみ、佐野周二、東山千栄子、三宅邦子、東野英治郎
観光開発が進む高度成長期の箱根。駆けひきと思惑が乱れ飛ぶなか、二軒の老舗旅館は対立し、煽りをくらった若い男女の恋路もなんだか前途多難──。「若大将」シリーズの名コンビが、ロミオとジュリエット風の恋人たちを好演している。

e0178641_20593647.jpg 旅館主人・佐野周二が、地形の模型を使って、とうとうと箱根の古代史を、泊り客の映画監督・藤木悠に語っている。通常の川島映画なら、映画監督などあちゃらかにハイハイ聞き流す感じ?
 ところが本作の藤木悠は、まじめに佐野の講義を聞き、適切なレスポンス。
 まさに日本映画、および東宝映画としては、らしくないインテリ同士の応酬。もちろんあたしゃ戯作者でゲス、という川島としても、らしくないのだ。
 そして圧巻は部屋の電気を消して、カーテンも閉めて、漆黒の闇の中、地形模型にペンライト当てて、「この初日が最初にあたる地点に古代人は住処を作ったんだ」というショットに演出と撮影の本気を見た。
 見る前は加山とホシユリの青春ものだから、カラーだと思っていたが、なんと白黒。しかし上記ショットは白黒撮影の極美。カラーでは、シマリない絵になって、その緊張美はウシなわれたろう。
 アイドル映画にも筋を通す。
 そういえば、本作の冒頭は、政治家役人、対立する二大交通系大企業、報道関係者の人いきれでむんむんする会議場。いわばなんちゃってヤマサツ映画の趣。これも白黒でなくては、味は出ん。
 そして劇伴が、なんだかサスペンス調。喜劇にも明朗青春ものにも合わないもの。
 川島がヤマサツ風にと、頼んだのかもしれない。もっともこの劇伴、本作にも合ってないんだけど(笑)。 
 二大交通系企業の対立、そしてその縮小版としての二大老舗旅館の対立、ヤマサツが撮っても面白そうだ。もっとも原作者の前身を考えれば(笑)、ヤマサツひきうけんだろうと、東宝が忖度して、川島にお鉢が廻ってきたのかもしれぬ(笑)。

 思えば加山はこの地域一番の秀才だし、その上司番頭・藤原釜足も、開発企業社長・東野英治郎も独自の人生哲学を持っている。
 ちゃらちゃら女子高生みたいなホシユリも、向学心。
 だからこの映画は、いつもの東宝喜劇にあらず。それを察したか言われたのか、森繁も有島一郎も藤木悠も、あちゃらか一切なし。
 これは市井のインテリ、準インテリ?が出てくる、川島らしくない異色作で、そして面白い。

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by mukashinoeiga | 2017-05-17 23:49 | 傑作・快作の森 | Trackback | Comments(4)

隠れ大快作「豚と金魚」で爆笑せよ!

こんなに面白いのにこの6年再映されなかった、あのウワサの快作が再びラピュタ阿佐ヶ谷にて上映される!
 わたくしメだけでなくなご壱さんもお邪魔ビンラディンさんも絶賛する、この隠れた大快作にゼヒゼヒ駆けつけてちょーだいっ!

e0178641_08249.jpg豚と金魚 (ラピュタ阿佐ヶ谷HPより)5月14日(日) ~20日(土)
1962年(S37)/東宝/カラー/92分
■監督:川崎徹広/原作:梅崎春生/脚本:松木ひろし/撮影:小泉福造/美術:河東安英/音楽:中村八大
■出演:藤木孝、若林映子、上原謙、飯田蝶子、草笛光子、沢村貞子、北あけみ、若水ヤエ子、トニー谷
売れない小説家とその奥さん、画家志望の青年、子だくさん夫婦が住む東京近郊の下宿屋を舞台に、立ち退き問題でゆれる市井風俗をスケッチしたコメディ篇。溌剌とした魅力あふれる若いふたり、藤木孝&若林映子の恋の行方も見逃せない。

e0178641_794228.jpg 過日選んだベスト・オブ傑作・快作の森ほんとうの傑作はなんだ(本選)では、なんちゃってで暫定ベストワン
 過去の感想駄文でも(以下抜粋)、

 傑作というわけではないが、見ていて、とても楽しい、明るくて、ほのぼのとする映画。絶対の映画ではないが、ぼく的には、絶対のオススメ(笑)
e0178641_2116205.jpg お楽しみその1。ヒロイン・若林映子が、大半のシーンで、バスト上部を露出している(笑)。明るく健康的なお色気の楽しさ(笑)。いや、これ、バカにしちゃ、いけませんぞ(笑)。
 この当時の、1960年代初期の、東宝メジャー映画で、当時の日本(および世界でも)の一般映画で、東宝専属女優が、こんなに胸チラを、しかも、1シーンのみならず、かなりエンエンと胸の谷間を見せるのは、異例中の異例なんだから。

 お楽しみその2。脚本が松木ひろし。松木ひろしといえば、のちの「おひかえあそばせ」「雑居時代」「気になる嫁さん」「水もれ甲介」など、日本テレビでの<石立鉄男コメディ・シリーズ>で、絶対のコメディドラマを主導したシナリオ・ライター。本作でも、のちのクドカン、三谷幸喜など及びもつかぬ、コメディ・センスを披露。いや、監督の演出がナニなので、若干損しているが、細かいギャグの台詞とか、トニー谷のラーメン屋で、いつもはラーメン50円なのに、意地を張って150円のスペシャル・ラーメンを注文する飯田蝶子、その<150円のスペシャル・ラーメン>にも、大爆笑。これが、スペシャルって(笑)。
 お楽しみその4。その梅崎春生自身が、モデルだろう、三流小説家に、上原謙。実は、本作は、この当時としては、珍しい、実質・上原謙の主演作。この上原の、コミカル演技が、またまた、いいんだよね。

 お楽しみその5。上原謙の隣家・飯田蝶子おばあちゃんの家に下宿する、画家の卵にして、歌も歌うノーテンキなんでも屋に、好青年・藤木孝。もちろん、当時の人気歌手なのだが、そのC調青年ぶりが、ああ、いいなあ。明るい、軽い、いい加減、楽しい。

 お楽しみその6。ひっじょーに、味わい深い、悪役に、ニヒルでコミカルな、絶品気持ち悪さの、絶品おかしい、トニー谷。全盛期より素晴らしい、楽しい<やなヤツ>。ああ、素晴らしい。
なお、多摩川ベリでのオールロケ。その、いまでは失われた風景の数々を、ていねいにロケ。好ましい。
 そして、川べりで、自転車の若林映子、ふいの大風に、スカートまるめくり、白いパンツ丸見え、このアクシデントの素晴らしさ(笑)。奇跡のワンショット(笑)。(以上引用終わり)

 かつての阿佐ヶ谷上映でも場内大爆笑でした。なお恐らく家で一人で見たと思しい某おにぎり系ブログの方は「ちっとも笑えない」とヌカシテいますが、こんなノリノリ映画を家で一人で見ちゃダメダメ(笑)。
 なおこの特集他にも傑作快作佳作もありますので、通うべし(笑)。

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by mukashinoeiga | 2017-04-16 17:40 | 傑作・快作の森 | Trackback | Comments(0)

ベスト・オブ傑作・快作の森ほんとうの傑作はなんだ(本選)

さらに、減らしていく。

佐伯清「色事は俺にまかせろ」上原謙高峰三枝子風見章子田崎潤
深作欣二「資金源強奪」欣也梅辰室田川谷喜和子明香松方山城名和今井天津敏
江崎実生「七人の野獣 血の宣言」
石田民三「花つみ日記」高峰秀子
鈴木英夫「その場所に女ありて」司葉子
中平康「あした晴れるか」いづみ裕次郎
田坂具隆「陽のあたる坂道」
山内鉄也「忍者狩り」
野村浩将「野戦看護婦」
野村芳太郎「張込み」
曽根中生「㊙極楽紅弁天」
福田純「血とダイヤモンド」宝田明水野久美石立鉄男はデヴュー作
島津保次郎 「隣りの八重ちゃん」
牛原虚彦「進軍」
三池崇史「藁の楯」+「極道戦国史 不動」
古川卓巳「逆光線」
川島雄三「女は二度生まれる」
鷹森立一「君たちがいて僕がいた」
長谷川安人「集団奉行所破り」
川崎徹広「豚と金魚」
島津保次郎「兄とその妹」
村山三男「続・鉄砲犬」
衣笠貞之助「十字路」
島津保次郎「男性対女性」
柳瀬観「北国の街」
山中貞雄《パラパラ漫画アニメ》
石田民三「花ちりぬ」花井蘭子
石田民三「むかしの歌」
山村總「鹿島灘の女」

 これでも28作。
 こうなったら、もはやベストテンは早々にあきらめて、ベスト20と参ろう。
 たった8本抜けば、いいだけだ(笑)。
 抜いたのは、

野村浩将「野戦看護婦」
 おそらく日本メジャー映画初のレズビアン映画。出来で選んだわけではない。
川島雄三「女は二度生まれる」
 川島のベストでは、ない。
三池崇史「藁の楯」+「極道戦国史 不動」
 おまけの「極道戦国史 不動」は傑作だが、メインの「藁の楯」は、三池のベストでは、ない。

 同一監督の複数作は一本にまとめる(泣)。
島津保次郎「兄とその妹」
島津保次郎「男性対女性」
石田民三「花つみ日記」高峰秀子
石田民三「むかしの歌」

 あと1作が抜けぬ(笑)。ええい、こうなったら、ベスト21だっ。21世紀だもの(笑)。
 で、

佐伯清「色事は俺にまかせろ」上原謙高峰三枝子風見章子田崎潤
深作欣二「資金源強奪」欣也梅辰室田川谷喜和子明香松方山城名和今井天津敏
江崎実生「七人の野獣 血の宣言」
鈴木英夫「その場所に女ありて」司葉子
中平康「あした晴れるか」いづみ裕次郎
田坂具隆「陽のあたる坂道」
山内鉄也「忍者狩り」
野村芳太郎「張込み」
曽根中生「㊙極楽紅弁天」
福田純「血とダイヤモンド」宝田明水野久美石立鉄男はデヴュー作
島津保次郎 「隣りの八重ちゃん」
牛原虚彦「進軍」
古川卓巳「逆光線」
鷹森立一「君たちがいて僕がいた」
長谷川安人「集団奉行所破り」
川崎徹広「豚と金魚」
村山三男「続・鉄砲犬」
衣笠貞之助「十字路」
柳瀬観「北国の街」
山中貞雄《パラパラ漫画アニメ》
石田民三「花ちりぬ」花井蘭子
山村總「鹿島灘の女」

e0178641_16243438.jpg これは、わたくしメの、2009年~2017年3月までの、ごくごく個人的な、傑作快作21で、ございます。逆鑑賞順。
 この中で、あえて一本おススメを選べば、数年前にラピュタで見た後、一度も東京でかかっていない、楽しい楽しい川崎徹広「豚と金魚」であろうか。

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by mukashinoeiga | 2017-03-28 16:26 | 傑作・快作の森 | Trackback | Comments(5)

ベスト・オブ傑作・快作の森ほんとうの傑作はなんだ(予選)

 当ブログの特集(カテゴリ)の一つに、傑作・快作の森というのが、ある。
 いま現在、99作品が登録されている。
 これからベストテンを選んで見ようという、まあ酔狂ですな(笑)。

 しかし日本映画の傑作・快作は、おそらく何百作もあるだろうに、なぜ99作なの? と、疑問に思わる向きもあろう。
 まず、それについてエクスキューズしたい。

1 まず、当然ながらすべての傑作・快作を、一個人が、見切れるわけはない(笑)。

2 当ブログは、2009年に開始された。当然ながら、それ以前に、いわゆるスタンダードな傑作は、かなり見ているので、再見しない限り、当ブログには、書けない。つまり、基本となるような大傑作、具体的に言うと、小津成瀬黒沢の傑作などは、まず登場しない。
 小津成瀬黒沢ほどでない傑作も、再見しない限り、登場しない。

3 さらに言えば、監督別特集(カテゴリ)を新設するたびに、傑作・快作の森や旧作日本映画感想文から、どんどん引っこ抜き、移設されているので、むしろ増えるというより、減っていると思う。

4 つまり、2009年以降に初見・再見した傑作・快作のうち、監督別特集(カテゴリ)になるほど鑑賞作品数のない監督の作品がが、結果的に99作というわけだ。

 じゃあんまりたいしたリストじゃないじゃん、ともいえるわけだが(笑)。
 ではまず、99作品を、半分程度に、絞ってみよう。

e0178641_2138717.jpg佐伯清「色事は俺にまかせろ」上原謙高峰三枝子風見章子田崎潤
[ 2017-03 -15 03:30 ]
深作欣二「資金源強奪」欣也梅辰室田川谷喜和子明香松方山城名和今井天津敏
[ 2017-02 -17 23:21 ]
牛原陽一「邪魔者は消せ」赤木圭一郎
[ 2017-02 -10 01:53 ]
江崎実生「七人の野獣 血の宣言」
[ 2017-01 -09 01:18 ]
斎藤武市「白い悪魔」森雅之
[ 2016-10 -30 09:37 ]
石田民三「花つみ日記」高峰秀子
[ 2016-10 -09 10:59 ]
鈴木英夫「その場所に女ありて」司葉子
[ 2016-07 -20 04:16 ]
中平康「あした晴れるか」いづみ裕次郎
[ 2016-02 -24 02:20 ]
木村恵吾「花嫁のため息」「新妻の寝ごと」
[ 2016-01 -09 10:17 ]
田坂具隆「陽のあたる坂道」
[ 2015-11 -01 14:28 ]
松田定次「水戸黄門 天下の副将軍」
[ 2015-05 -23 00:00 ]
工藤栄一「大殺陣」
[ 2015-05 -22 09:14 ]
内田吐夢「黒田騒動」
[ 2015-04 -10 04:35 ]
野村浩将「野戦看護婦」
[ 2014-11 -14 16:21 ]
野村芳太郎「最後の切札」
[ 2014-07 -11 21:00 ]
野村芳太郎「張込み」
[ 2014-06 -01 09:47 ]
曽根中生「㊙極楽紅弁天」
[ 2014-04 -25 10:16 ]
大庭秀雄「花は僞らず(偽らず)」
[ 2014-03 -08 08:25 ]
中平康「現代っ子」
[ 2014-03 -06 00:49 ]
中村登「男の意氣(意気)」
[ 2014-03 -02 07:33 ]
番匠義彰「のれんと花嫁」
[ 2013-12 -05 23:34 ]
中川信夫「虞美人草」
[ 2013-11 -15 02:05 ]
野村芳太郎「素敵な今晩わ」
[ 2013-11 -11 23:43 ]
村山知義「初恋」
[ 2013-11 -09 00:49 ]
村山知義「恋愛の責任」
[ 2013-11 -05 23:34 ]
森永健次郎「美しき抵抗」
[ 2013-09 -30 00:03 ]
福田純「血とダイヤモンド」宝田明水野久美石立鉄男はデヴュー作
[ 2013-09 -19 23:07 ]
島津保次郎 「隣りの八重ちゃん」
[ 2013-07 -06 21:44 ]
中村登「日も月も」
[ 2013-06 -09 09:25 ]
牛原虚彦「進軍」
[ 2013-05 -16 21:49 ]
中川信夫「ひばりが丘の対決」
[ 2013-05 -06 20:34 ]
三池崇史「藁の楯」+「極道戦国史 不動」
[ 2013-05 -03 23:49 ]
阿部豊「大出世物語」
[ 2013-04 -11 02:37 ]
古川卓巳「逆光線」
[ 2013-02 -13 09:59 ]
川崎徹広「陽のあたる椅子」
[ 2013-01 -12 01:33 ]
川島雄三「女は二度生まれる」
[ 2012-12 -12 23:32 ]
鷹森立一「君たちがいて僕がいた」
[ 2012-10 -19 23:54 ]
長谷川安人「集団奉行所破り」
[ 2012-06 -12 01:07 ]
川崎徹広「豚と金魚」
[ 2011-12 -26 23:41 ]
吉村公三郎「自由学校」
[ 2011-10 -30 09:46 ]
成瀬巳喜男「なつかしの顔」
[ 2011-10 -23 00:44 ]
島津保次郎「兄とその妹」
[ 2010-09 -06 23:10 ]
村山三男「続・鉄砲犬」
[ 2010-08 -10 21:50 ]
衣笠貞之助「十字路」
[ 2010-08 -10 21:47 ]
望月優子「海を渡る友情」
[ 2009-12 -15 00:21 ]
島津保次郎「男性対女性」
[ 2009-11 -08 08:02 ]
柳瀬観「北国の街」
[ 2009-10 -11 22:04 ]
山中貞雄《パラパラ漫画アニメ》
[ 2009-09 -26 00:26 ]
石田民三「花ちりぬ」花井蘭子
[ 2009-09 -20 09:39 ]
石田民三「むかしの歌」
[ 2009-08 -09 20:13 ]
山村總「鹿島灘の女」
[ 2009-07 -12 21:28 ]
川島雄三「明日は月給日」
[ 2009-07 -12 21:26 ]

 これを、さらに、半分程度に、減らしてみよう。

佐伯清「色事は俺にまかせろ」上原謙高峰三枝子風見章子田崎潤
深作欣二「資金源強奪」欣也梅辰室田川谷喜和子明香松方山城名和今井天津敏
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斎藤武市「白い悪魔」森雅之
石田民三「花つみ日記」高峰秀子
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松田定次「水戸黄門 天下の副将軍」
工藤栄一「大殺陣」
内田吐夢「黒田騒動」
野村浩将「野戦看護婦」
野村芳太郎「最後の切札」
野村芳太郎「張込み」
曽根中生「?極楽紅弁天」
大庭秀雄「花は僞らず(偽らず)」
中村登「男の意氣(意気)」
中川信夫「虞美人草」
野村芳太郎「素敵な今晩わ」
村山知義「初恋」
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三池崇史「藁の楯」+「極道戦国史 不動」
古川卓巳「逆光線」
川崎徹広「陽のあたる椅子」
川島雄三「女は二度生まれる」
鷹森立一「君たちがいて僕がいた」
長谷川安人「集団奉行所破り」
川崎徹広「豚と金魚」
吉村公三郎「自由学校」
成瀬巳喜男「なつかしの顔」
島津保次郎「兄とその妹」
村山三男「続・鉄砲犬」
衣笠貞之助「十字路」
島津保次郎「男性対女性」
柳瀬観「北国の街」
山中貞雄《パラパラ漫画アニメ》
石田民三「花ちりぬ」花井蘭子
石田民三「むかしの歌」
山村總「鹿島灘の女」
川島雄三「明日は月給日」

 泣きの涙で(笑)約40作品に、減らした。
 今回の調査(笑)で成瀬巳喜男「なつかしの顔」が、いわゆる成瀬部屋に移行していなかったことを知る。
 これを成瀬部屋に移行して、一作品、減りました(笑)。

 さらに減らしてベストテンにするのは、また次回(笑)。

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by mukashinoeiga | 2017-03-27 21:41 | 傑作・快作の森 | Trackback | Comments(0)

佐伯清「色事は俺にまかせろ」上原謙高峰三枝子風見章子田崎潤

いいなあ快作ラヴコメ。50年、新東宝。
e0178641_3281521.jpg 渋谷にて「玉石混淆!? 秘宝発掘! 新東宝のディープな世界」特集。
 コミカルな色事師を快演する、絶対的快演の上原謙。素晴らしい。
 いかにもアメリカナイズの、ハリウッド・コメディ型を柄に合って演じている。
 企画者・下村健さんのツイッターによれば、

シネマヴェーラ渋谷「玉石混淆!? 秘宝発掘! 新東宝のディープな世界」で上映の『色事は俺にまかせろ』はオリジナルの『いつの日君帰る』から30分以上カットされてるのでどうしようかと思ったんだけど、現存はこれしかないし、こう云う機会でもないと観ることが出来ないと思い入れました。

 とのこと。おかげで貴重な快作を見ることができました。サンキュー。
 上原謙ベストテン映画を選ぶなら、絶対入るはずの、超貴重作で。ありがとうシモケンさん。

e0178641_330129.jpg『色事は俺にまかせろ(デジタル)』公開:1950年 (渋谷シネマヴェーラHPより)
監督:佐伯清
出演:上原謙、高峰三枝子、風見章子、田崎潤、清川荘司、伊藤雄之助、菅井一郎、藤原釜足
昭和十九年、外国の租界。プレイボーイ・佐竹の「貴女は夢の人に似ている」にコロッと騙されたウブな女流作家。それから五年、東京で再会した二人は…。手当たり次第に女を口説きながら、簡単に落ちる女を軽蔑する最低男・佐竹に下された鉄槌とは!? 乱れた前髪、眉間にしわ寄せ、「僕は運命の女性に出会えるでしょうか?」と性懲りもなく繰り返す上原謙がハマり過ぎ。©国際放映

 戦前松竹絶対のカップル、上原謙と高峰三枝子の、戦前より年を経たうえで、戦前の作ではありえなかった、恋の駆け引き。大人になったといえば大人になったし、汚れちまった、といえば汚れちまったし、最初はうぶなお嬢様の高峰が、後半むしろ女たらしの上原を圧倒するまでの、海千山千?に変貌?するナイスな展開。

 「クリスマスイヴは、女たらしにとっては、書き入れ時だからね」など、とナイスなセリフ満載の、オリジナル脚本・小国英雄がグッド。
 小国って、こんなナンパ(笑)な話も、やるんだ、とちょっと意外で。

 誰かのツイッターを覗いていたら、「上原謙の真の思い人?は、田崎潤」というコメントがあって、そういえば小国も参加していたはずの、黒沢明「悪い奴ほどよく眠る」にも、三船に異常なまでに思い入れしている加藤武なんてのも。
 加藤武と田崎潤、ティスト似てるし。さては、そういう趣味か。

 戦前の某都市(上海か、上海に雪は降るのか)と、戦後の東京に全く同じキャバレー?セットの、河野鷹思美術。なぜ美術の河野鷹思は、活動期間が短かったのか。

 長期にわたって地味な脇役女優だった、風見章子が準主役として華やかな歌手役というのも意外、これほどフィーチャーされた役を見たのは初めて。しかも準ヒロインといっていいが、この短縮版では、高峰と風見が知り合いであった、そのおおもとのシーンがカットされている。
 また居酒屋店主・藤原釜足も、セリフがカットされて、口パク状態、絶対見れないが、オリジナル版を見たかった。

 出版社社長・伊藤雄之助の経理社員。上原謙にお熱の役の江戸川蘭子。ウィキペディアによれば、1913年(大正2年)生まれって、この映画の時30代後半って、異様に若すぎないか(笑)。
江戸川蘭子 タンゴ・ローザ
2016/01/06 に公開
江戸川蘭子 タンゴ・ローザ 松竹少女歌劇団レヴュー『タンゴ・ローザ』主題歌。彼女のSPレコードはたまに見かけます。水の江滝子とコンビだったようですが短髪で話題の水の江が特出していたようです


南の花嫁さん(高峰三枝子)

「色事は俺にまかせろ」に比べると、明らかに目が大きい(笑)。
MBRZ01 南の花嫁さん 水樹奈々 150303 vL HD

 しかし現代の歌手が何でこんな歌うたうのか。しかも原曲を演歌チックに改変してまで??
劉依純 - 南の花嫁さん/ 幾度花落時

2011/11/20 にアップロード
民視歌唱綜藝節目「樂來樂動聽」(2007)
主持: 江淑娜 來賓: 劉依純
 これも、なんで(笑)。
 ただ、「お土産は、なあに」というフレーズには、強烈に聞き覚えがある。こどものころ、TVで、まだ高峰三枝子を識別しないまま、聞いたのだろうか。

国鉄 CM 1982年 フルムーン夫婦グリーンパス 上原謙 高峰三枝子.mp4


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by mukashinoeiga | 2017-03-15 03:30 | 傑作・快作の森 | Trackback | Comments(0)

青柳信雄「愛の砂丘」島崎雪子高島忠夫滝沢修田村秋子

楽しいほのぼの大快作家庭劇。53年、新東宝。
 渋谷にて「玉石混淆!? 秘宝発掘! 新東宝のディープな世界」特集。
 ごく近い近所の二家庭の、家族ぐるみの交流、そして、それぞれの家族の、息子と娘の恋を、ほのぼの、つつましやかに、描く。
 あやしげな大蔵貢新東宝になる前の、つつましやか?新東宝の、佳作良編。ああ、いいなあ。

e0178641_8362978.jpg『愛の砂丘(デジタル)』公開:1953年 (渋谷シネマヴェーラHPより)
監督:青柳信雄
出演:滝沢修、田村秋子、島崎雪子、高島忠夫、三津田健、和田孝
病を抱えた父聴一と共に辻堂に越してきた歩は近所に住む田島家の娘薫と知り合うが、彼女の母秋子はかつて聴一と結婚の寸前まで行った間柄であった。木下惠介のオリジナル脚本を青柳信雄が意外にも好演出。名優滝沢修の静な演技も光る。後に木下の妹楠田芳子(本作では作詞)が脚本を書き川頭義郎が監督した『涙』は本作の姉妹編ともいうべき作品で主題歌もそのまま転用されている。©国際放映

 誰一人、悪人が、嫌な奴が出てこない、ささやかホームドラマ、ああいいなあ。
 脚本木下恵介。島津保次郎「隣の八重ちゃん」の撮影助手だった。
 感想駄文済みの「隣の八重ちゃん」は、隣同士の二家族の交流と、それぞれの家族の息子と娘のほのかな想いを描いた。
 それの発展形が本作で。いや、パクリなどといういやらしいものではなく、まさに発展系としか言いようがない、つつましくも、のびやかな快作だ。
 ただ、まあ、松竹で作ったら、島津御大のパクリだよねえ、と言われちゃうかもしれないから、お気楽な他社でアルバイト的に脚本提供と(笑)。
 その結果が、かくも快作なのだから、言うことなし。青柳信雄演出も、いつになく快調で。

 いつになくおだやかで、病弱(精悍すぎて、そうは見えないが(笑))な滝沢修、毎度たおやかな田村秋子(役名も秋子なので、木下の当て書きか)の絶品。
 この時期どんな映画でも絶対キュートな島崎雪子の愛らしさ。
 島崎雪子で画像検索すると、原節子のオンパレード。今井正「青い山脈」で、原節子の役名が確か、島崎雪子、それにあやかって芸名にしたので、今はすっかり忘れられた島崎雪子で検索すると、ハラセツ画像ばっかし。
 かわいそうや島崎雪子(泣)。
 阿佐ヶ谷の女優モーニングで、島崎雪子やるべきだ。客来ないかなあ。
 島崎の父役(ということは田村秋子の夫役)の、三津田健も、この時期各社映画に出まくっているのに、平凡人ばかり演じるキャラゆえ、いまいち話題にならず。
 しかし凡人ゆえの快は、いつ見ても、楽しい。個性豊かすぎる脇役だけが、名脇役にあらず、の典型だ。
 OLD映画モノにとっては、全員顔見知り(笑)の役者たちによる、全員善人の、ほのぼのホームドラマの親和性の快は、これまた応えられず、の快感なのですね。
 なおヴェーラの解説にもあるが、脚本木下恵介、音楽木下忠司の、本作主題歌は、作曲木下八郎とあるが、やはり木下兄弟の弟なのだろうか。
 なお、滝沢・高島父子の大家に、坂本武・清川虹子の、団子屋夫婦。その娘夫婦に、特別出演格で水島道太郎・相馬千恵子という、なかなかの豪華版。って、この設定そのものが、まんま寅さんやないかい(笑)。
 注目すべきは、中空の満月(合成か)を含む白黒撮影の見事さ。
 映画は白黒のままでよかったんじゃないか、とすら思わせる見事さ。いちいちのスタジオセットの見事さ。撮影・小原譲治、美術・松山崇 、照明・矢口明の完璧。
 夜の海岸撮影も見事。ただ、辻堂当たりの海岸の砂浜を、砂丘と称するタイトルは、明らかに、盛り過ぎだろう(笑)新東宝。
 
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by mukashinoeiga | 2017-03-03 01:41 | 傑作・快作の森 | Trackback | Comments(0)

深作欣二「資金源強奪」欣也梅辰室田川谷喜和子明香松方山城名和今井天津敏

センス熱気抜群の快作アクション。75年、東映京都。
e0178641_23201978.jpg 阿佐ヶ谷にて「ピカレスク スクリーンで味わう〈悪〉の愉しみ」特集。
 なんだか昔見ている気もするが(笑)、ぼんくらな記憶力ゆえ、新作同様に楽しめた。
 緻密な構成、しゃれたセリフ回しの脚本を得て、勢いで突っ走るフカキン演出の、熱気爆発。
 人類史上最後(笑)の男性優位社会であった1970年代らしい、男汁満載アクション。
 映画自体がフル勃起していた、大快作。
 1980年代以降は、女性パワーが徐々に徐々に、幅を利かせるようになり、男性性は地に落ちました(笑)。かのマッチョ映画(のはずの)「マッドマックス 怒りのデスロード」さえ、女性パワー満載の現代は、もはや、ヒラリー、バク・クネ、メルケル、レンホー、福島瑞穂、シンスゴ、香山リカ、小池百合子などの女性の時代(笑)。男は、形無しですわ。

e0178641_23371829.jpg資金源強奪 (ラピュタ阿佐ヶ谷HPより)
1975年(S50)/東映京都/カラー/92分
■監督:深作欣二/脚本:高田宏治/撮影:赤塚滋/美術:井川徳道/音楽:津島利章
■出演:北大路欣也、梅宮辰夫、太地喜和子、室田日出男、川谷拓三、小泉洋子、渡辺やよい、名和宏、安部徹、今井健二、松方弘樹、山城新伍
主人公がムショ生活で得た体験と知恵をいかして考え抜いた大金強奪計画は、なんと自分のいた組の賭場荒らし。これに悪徳刑事も絡んで、欲の張り合い、追いつ追われつの大追跡へ──。痛快&小粋なクライムアクションに拍手喝采。

 というところで、わずか40年前の映画なのに、もはや男汁パワーは、消え果て、しかも男優で残っているのも、キンヤ、ウメタツくらいですか。
 いまでこそ味のあるキンヤも、若いころは、並み居る先輩諸氏に比べては、アジ、薄かったなー。味も薄いが、主役として、印象に残りがたし。
 ウメタツ、あの帽子、なんていうんですか、ファンキーハット、それは千葉ちゃんか。変な帽子かぶって、タバコを指で、きれっきれにびいーんっ、って飛ばすの、かっこよかったなー。
 拓ボン、キレッキレ快演。この川谷や室田に続けとばかり?、キンヤ、川谷、室谷らに、雄琴のホテルの庭でぼっこぼっこにされる大部屋の一人が、さんざん殴られても、口に煙草をくわえたまま、ぶっ倒されるのに、小笑い。
 ふつう、乱闘なら、咥え煙草は、真っ先に吹っ飛ぶんでないかい。
 女優陣も、日活から出向(というか東映への出戻り)芹明香をのぞき(笑)東映らしからぬなかなかの美形を投入。これも当時のフカキンの勢いか。
 なおフカキン、画面上のクレジットでは「ふかさくきんじ」と、ひらがな。意味は不明ながら、明朗アクションの手ごたえゆえか。
 というのも、この手の現金強奪サスペンスでは、最後は、札束がばらけて、中空に、ひらひら舞い、結局現ナマは手にできませんでした、というのが定番の落ち。
 これは、映画はいかにも保守的なメディアで、悪いことをして濡れ手で粟は、許さない、という倫理観の問題。
 ところが本作では、室田、川谷などはともかく、キンヤ、ウメタツは、濡れ手で粟で、大金をゲット。
 クライマックス、本作の半月後に公開される佐藤純弥「新幹線大爆破」と真逆に、空港で危機一髪キンヤが難を逃れるラストに、くすくす。ああ、いいなあ、高田宏治&ふかさくきんじ

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by mukashinoeiga | 2017-02-17 23:21 | 傑作・快作の森 | Trackback | Comments(2)

牛原陽一「邪魔者は消せ」赤木圭一郎

超ナイスな快作。60年、日活。神保町にて「あの時代(とき)の刑事(デカ)」特集。
e0178641_1525480.jpg 脚本熊井啓、監督牛原陽一とも、プログラムピクチャアの範囲内で、かなりのエンタメを実現。素晴らしい。
 まあ、唯一の欠点は、音痴な赤木の主題歌か(笑)。
 音痴に、よりによってスローバラード、歌わしちゃダメだろ(笑)。
 しゃれたセリフ、ミステリとして絶品の展開、緊密なサスペンス、ああ熊井啓は、エンタメ脚本家としては絶品でも、監督としてはうーん、な新藤兼人と、同じ仲間だったのね(笑)。
 いくつかの規制の中で才能を発揮するエンタメ脚本家が、自由に規制なく、いわゆる社会派映画を監督して、失速していった典型例か、クマケイ。この、若い時期のエンタメ脚本家としての才能と、後期の社会派映画監督としての稚拙の対比。しかし、この稚拙も、左翼的言語空間では、大絶賛されていたのね、単なるつまらない映画なのに。
 若くして亡くなった赤木の、絶対的若さゆえの、素晴らしい魅力。ああ、なんという眼福。
 そして、赤木が長生きして、ジジイとしての赤木も見たかったなあ、そう思わせる魅力が赤木にはあり、つくづくため息。

e0178641_15328100.jpg3. 邪魔者は消せ (神保町シアターHPより)
S35('60)/日活/カラー/シネスコ/1時間23分
■監督:牛原陽一■脚本:熊井啓■撮影:姫田眞左久■音楽:小杉太一郎■美術:大鶴泰弘■出演:赤木圭一郎、清水まゆみ、葉山良二、金子信雄、渡辺美佐子、近藤宏
人気絶頂の中で夭折したスター・赤木圭一郎が麻薬Gメンに扮し、危険な潜入捜査に挑むアクションもので、一昨年上映し好評だった『アリバイ』の牛原監督・熊井脚本コンビが描く迫真の犯罪ドラマ。悪女役の渡辺の美しさにも注目したい。

 冒頭いきなり殺されるやくざに、待田京介。豪華というべきか、まだまだ新人時代というべきか。
 クールな殺し屋を演じるのは、なんとスケベ教頭を演じさせたら日本一の穂積隆信。普段はへらへらした役ばかりの彼が、非情の殺し屋役、素晴らしい。
 とくに、赤木を追い詰める、いくつかのシークエンスのすばらしさは、クマケイの緊密な脚本も含め、絶品。明らかに、その年の助演男優賞レヴェルかもしれない。
 なお、ムーヴィーウォーカーによれば、この役は本来は二谷英明。まあ二谷だったら、凡庸な演技だったろう。この穂積隆信は、プログラムピクチャアの規範を逸脱している演技だ。
 なお彼の妻には、不幸顔でなければ、もっと売れていたはずの、意外と可愛い(笑)高田敏江。彼の愛人には、実力以上に評価が高い(笑)ナベミサ。

↓イッコ前にも引用した動画。本作でも共演した赤木と杉山の同棲生活が、垣間見れる。
よみがえる青春スター(芸能ニュース)
2014/12/06 に公開
赤木圭一郎、高橋英樹、石原裕次郎、渡 哲也

 赤木の自宅は、前半和風、後半洋風、と違っているが、後半杉山俊夫と「同棲」するのは、唄が下手な赤木に、歌はうまい杉山の「善導」を期待したのか(笑)。
「おい、俊夫、赤木の音痴直したら、ボーナスやるからな、頼むぜ」的な。

 しかし杉山、本作では「ソーラン節」を若干アレンジして、歌う。当時、こういう民謡が流行っていたのだろうし、旭も数々唄っている。
 若者が民謡も演歌も歌う。民謡も演歌も、意外と、新しい歌なのだ。

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by mukashinoeiga | 2017-02-10 01:53 | 傑作・快作の森 | Trackback | Comments(0)

江崎実生「七人の野獣 血の宣言」

驚きの大爆笑快作。いやあ笑った笑った。頭からしっぽまでの爆笑作。
 今年のシネ初めにして、初笑い。67年、日活。
 阿佐ヶ谷にて「ピカレスク スクリーンで味わう〈悪〉の愉しみ」特集。
 無名な初めて聞いた作なれど、なんだかやたらにシリアスなタイトルにかかわらず、なんともおバカコメディ。
 本日池袋の初笑いコメディ特集では、たまたま鈴木則文「伊賀野カバ丸」石井輝男「直撃地獄拳 大逆転」が上映されているが、充分それに、匹敵するおバカ傑作。
 そういえば郷鍈治も丹波も「直撃地獄拳 大逆転」にも出てるなあ。
 来年の初笑いは「直撃地獄拳 大逆転」「七人の野獣 血の宣言」の2本立てで、観客の腹筋崩壊を図るべし(笑)。

e0178641_20365425.jpg七人の野獣 血の宣言 (ラピュタ阿佐ヶ谷HPより)
1967年(S42)/日活/カラー/91分
■監督・原作・脚本:江崎実生/原作・脚本:山崎巌/撮影:安藤庄平/美術:千葉和彦/音楽:山本直純、坂田晃一
■出演:丹波哲郎、宍戸錠、岡田真澄、小池朝雄、山本陽子、弓恵子、青木義朗、高品格、郷鍈治、小高雄二
丹波哲郎扮する元刑事が、一癖も二癖もある野郎たちを集めて大スケールの現金強奪を画策。他人の競馬場襲撃に便乗して、売上金約三億円の横取りを狙う──!スリルとユーモアがいっぱいの娯楽アクション。

 格別すごいギャグがあるわけでも、圧倒的なアイディアがあるわけでもないのに、とにかく、ぼくも場内は笑いっぱなし。
 小悪党どものせこい裏切りの連続技が、とにかく笑いの波状攻撃を生む。一致団結を皆の前で誓い合っては、その一分後に裏切り合う。その繰り返し。
 まるでやんちゃな小学生同士レヴェルの、合従連衡、つばぜり合いの数々が、卑怯な笑いを次々呼び込む。幸福な映画
 少し前に、昨年末に、ほぼシネ納めかなあ、中平康「危(ヤバ)いことなら銭になる」を再見して、こんなソコソコの映画がなぜみんなに評価されるんだ、と疑問に思っていたのだが、今ならはっきり言える。
 無名の「七人の野獣 血の宣言」は、有名な「危(ヤバ)いことなら銭になる」なんか問題にならないくらい、はるかに面白い。断言する。

 とにかく日活アクション末期らしく、岡田真澄ら二線級日活スタアやら、高品格ら大物なれど脇役級、子飼いの大部屋俳優を準主演格に据え、それでは花がないので、フリーの丹波を主役に、ヒロインに元大映の弓恵子で、華を添えさせ、って、実際コケティッシュな魅力で次々男を篭絡させる不実な女って、遠い昔の筑波久子以来トンといないのが日活女優たちだから、この役回りは、外部から、特に大人の映画を量産した大映女優を召喚しなければ、務まらないわけか。

 ポスター写真や俳優ビリングでは、丹波哲郎と同格の宍戸錠が、実はラストの数分にしか出ていなく、山本陽子も、数分のみ出演という、苦しい布陣なのだが、その苦しさを、かつての日活映画の栄光を、体験して、そして逆境の、倒産直前ともいうべき現在に、仲間たち、上記にはないが、浜川智子鈴木清順「東京流れ者」で、オバQを読む女、吉永小百合にも北川景子にも似ている美人女優だが、大成しなかった)、女装姿の深江章喜、悪ボス富田仲次郎の子分どもも、いずれも顔に見覚えあり。
 水増しといえば水増しオールスタアだが、それでも、よく出てきてくれました、と。
 ただただ感謝感謝。
 ただし刑事小林昭二、署長河上信夫、富田の部下木島一郎が、ムーヴィーウォーカーにあるが、出演していなかったような?
 刑事は小高雄二が演じており、50年代から60年代初期にかけて日活の主役級だった小高が、クレジット上は大部屋扱いの位置にあるのが、しかも小林昭二の代役扱いというのが、時代を感じさせるなあ。
e0178641_1184562.jpg 美術・千葉和彦は、木村威夫の弟子格ではなかったか。キムタケ愛用の「波系の窓文様のドア」が多用されて、ああキムタケだ、日活だ、とうれしい。
 また天井がガラスになっていて、そこでキャバレーダンサーが踊っているのが、下からのぞける、というのは、鈴木清順「東京流れ者」中平康「危(ヤバ)いことなら銭になる」でもおなじみ。ああ日活だなあ、と。
 いずれにせよ、オールザット日活映画というべき、日活ファンとしては、末期ながら夢のオールスタアキャストでは、ないか、と。爆笑しつつ、実は、泣いているのですね(笑)。

 アジトにしているのが、港に係留された、敵所有のヨット。
 まさに日活映画の残照で。
 そのヨット上でギター爪弾き唄うのは裕次郎…ではなくて、かっこつけているが調子外れの郷鍈治(笑)。ついでに小林旭ならぬ小池朝雄もギター弾き語りって、おいおい(笑)。
 まだ数日上映する絶対のおススメ(笑)。
 単純にドタバタコメディとして期待以上の面白さだし、日活ファンとしては必見の面白さだし。
◎追記◎しかし上記ポスターのジャックは、素人芸以下。右下の弓恵子?写真は、なんだか素人っぽい。うーん、レイアウトのプロっぽさとの、この落差。

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by mukashinoeiga | 2017-01-09 01:18 | 傑作・快作の森 | Trackback | Comments(2)

斎藤武市「白い悪魔」森雅之野添ひとみ小林旭渡辺美佐子

面白い。58年、日活。神保町にて「吉屋信子と林芙美子 女流作家の時代」特集。
 某ツイッターで、映画の出来も悪いは、デジタル素材の上映が家庭用ヴィデオ以下の画質だと、散々だったのだが、モリマフォロワーとしては、この格好の題材に、見に行かないわけには、いかぬ(笑)。
 確かに画質は最低。ブラウン管テレビに必ずある、いわゆる「走査線」が画面を、上から下まで横に走っている。
 これは、どうしたことか。初期キネコ技術の素材を、そのまま使ったのか。いずれにしても、ひどさもひどし、の日活技術陣ではある。
 で、映画自体ではあるが。

e0178641_929536.jpg(以下、ネタバレあり)
14. 白い悪魔 (神保町シアターHPより)
S33('58)/日活/白黒/シネスコ/1時間38分
■監督:斎藤武市■原作:原田康子『夜の出帆』■脚本:植草圭之助■撮影:横山実■音楽:牧野由多可■美術:坂口武玄■出演:森雅之、野添ひとみ、小林旭、渡辺美佐子、清水将夫、稲垣美穂子
年頃を迎えた美しい娘(野添)は、いつしか義父(森)への恋心を抱き始め…。『挽歌』の原作者・原田康子の短篇を脚色し映画化。野添の穢れなき瞳が切なさを加速させる禁断のメロドラマ。*デジタル上映
*本作は原版の状態の関係で、画質が大変悪くなっておりますことを予めご了承ください。


 若きモリマは、優柔不断な性格ゆえ、相思相愛の恋人(従妹か)を、不幸な結婚に追いやった。その遺児・野添ひとみは、祖父(老け作りの新劇演技オーヴァーアクトの清水将夫)の元ですくすく育っていたが、その祖父も急死。
 祖父の遺言で、ひとみは、モリマの元へ。養女という形になるのか。
 かつて自分の優柔不断さから、恋人を不幸な結婚に追いやった。
 その恋人と瓜二つな(いかにも映画的な一人二役の親子)娘を、養女にして、心中穏やかならぬ義父モリマ。娘に、心乱れる。
 くるくる表情と感情が変わる、小悪魔的美少女に、野添ひとみも、絶品で。
 野添ひとみも、極度のファザコンゆえ、義父モリマにお熱。それも当たり前か。ザ・ダンディそのものの、モリマの美中年ぶりに、クラクラしない女子は、おるまい。
 つまりこの映画、ダンディな義父と、その娘という物語の少女漫画的要請に、絶対絶好のキャストなんだよなあ。
 これ、日活がちゃんとしたネガを持っているなら、ニュープリ焼いて、ある程度名画座で商売になりうる素材だと思うよ。女子の好きそうな、うれし恥ずかしお耽美映画として、いまでも通用すると、思う。
 やりようによっては、かつて渋谷で大ヒットしたレイト市川崑「黒い十人の女」の、四人分には、なるかもしれない。と、いうのも。

e0178641_9295153.jpg

 いろいろ曲折があって、最後はモリマが、泣きじゃくる野添ひとみを、お姫様抱っこで、互いに抱擁して、ハッピーエンド(笑)。
 義父が娘を。やや公序良俗に反する、ハッピーエンド。
 それが、本作が「残らなかった」理由か。
 考えてみれば、当時50年代は、ハリウッドでも、美少女オードリー・ヘップバーンと、渋親父ハンフリー・ボガードなんて組み合わせは、ざらで。今ほど、若さが幅を利かせていなかった時代ということもあった。
e0178641_9393438.jpg しかし、やはり、義父が娘を。
 禁断の恋の究極と申すべきで。それを堂々と、やっちまった。
 しかも、モリマの美中年ぶり。野添の美少女ぶり。禁断の恋という、完璧なメロドラマ

 義父への当てつけのように、急造のボーイフレンド小林旭を自慢する娘。
「ジェームス・ディーンにそっくりなの。(自分のおでこを指さし)こっから、上が」
 まるで小津映画の杉村春子みたいなセリフの、野添ひとみ。
 考えてみるまでもなく、日活に移籍する前の斎藤武市は、松竹で、小津組助監督。
 父娘の疑似恋愛めいた小津安「晩春」への、まああれは実の親子で、こっちは義理の親子だが、そんなに好きならやっちゃいなよ、という若い世代の武市から、小津への、からかいであった、とみるのは、まあ、完全にうがちすぎでしょうが。

 なお下記Movie Walkerの、キャストは間違いだらけ。特にモリマの友人たちは、リストにない下元勉などとっ散らかり。テキトーに予備キャスティングしているのが、まるわかり。
 当時の日活は、五者協定の絡みで、専属俳優が少なく、だから大映イメージの強い野添ひとみが日活へ出ている貴重版でもあり、野添をのぞいては、新劇俳優ばっかり。
 なお助監督は、当時斎藤武市の専属だった神代辰巳。のち、森雅之の遺児だった中島葵を、女優として演出した。

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by mukashinoeiga | 2016-10-30 09:37 | 傑作・快作の森 | Trackback | Comments(2)