渡辺範雄「泰造」木下忠司製作

 京橋にて。「生誕100年 木下忠司の映画音楽」特集。85年、K&S。
 木下忠司本人が、本特集上映で、もっとも強く望んだゆえに、ニュープリントを焼いた、という。
 しかし、見ているぼくは、最初から最後まで、軽くイラつきつつ、見ていました。
 頭からしっぽまで、軽い嫌悪と、肌の合わなさ。
 そう、全シーンで、主人公や脇の人物の、すべての言動、行動に、軽いイライラ。
 肌に合わない、というしかない、この違和感(笑)。こんな映画は、珍しい。

60 泰造(94分・35mm・カラー) (フィルムセンターHPより)
1985(K&S)(音)木下忠司(監)渡辺範雄(原)一ノ瀬泰造、一ノ瀬信子(脚)かがみおさむ(撮)岡崎宏三(美)望月正照(出)岡本早生、小林桂樹、中原ひとみ、趙方豪、光石研、望月真理子、篠山葉子、丘山未央、小倉一郎、河原崎次郎、土屋嘉男、真野響子、岡田英次、山口崇
カンボジアで没した戦場カメラマン・一ノ瀬泰造の生涯を、写真や書簡を駆使し、「自由とカネと栄光」を求めて疾走した若者の青春映画として描く。泰造の写真と生き方に打たれ、プロデュースも手掛けた木下は、本作を「ドキュメント・ドラマ」と呼んでいる。

 「地雷を踏んだらサヨウナラ」という名言?を残した、戦場フリーカメラマンの短い生涯を、描くドラマ。
 主人公の母親(中原ひとみ)の、手紙で大爆笑。そして、合点?が、いった。主人公のインタヴュー記事を読んだ母親が、「さすが朝日の記者らしい格調の高い文章」だと…(笑)。
 きっと一家で朝日を購読していたんだろう。そうして、主人公の考えや行動は、すべて朝日的?中二病ないし脳内お花畑なのだと。
 で、無理やり合点がいきました(笑)。
 そりゃ、主人公が中二病の映画なら、最初から、最後まで、いらいらするわな(笑)。
 お花畑の息子と、お花畑の母親の書簡などを中心にまとめた映画なのだから、そりゃあ嫌悪感いだくわな(笑)。
 お花畑中二病の青年が、へらへらヴェトナム戦争に赴き、現地の子供たちと「戦争ごっこ」をする。そりゃ、むかつくわな(笑)。
 なぜか、やたらと捕まりたがる(笑)自称フリージャーナリスト安田純平氏も、あるいはそうだと推察される、戦争やテロに、リアリズムでなく、脳内お花畑でちかづく、ヤカラたち。
 うーん肌が合わないわけだ。

 なお、のちに死因は、地雷を踏んだせいではなくて、クメールルージュ(これまた、懐かしの名前)に、処刑されたのだという。お花畑も、リアルに「処刑」されたとあっては、あるいは本望か、場違いのお邪魔虫か。うーん。
 なお、主人公以外も、かなりお花畑度高し。木下忠司は、兄・恵介同様か、それ以上のロマンチストなんだろうな、と。
 新人とクレジットされる、主人公を演じた、岡本早生は、なかなかよい。ただし、主人公たる華は、ない。その後も活躍されたのだろうか。
 お花畑を演じたのに、華がないとは、これいかに。
 ま、もともとお花畑には、実は華はないのが、当たり前か(笑)。花実のない森か。

◎追記◎
ある映画を観たら、母親が出演していた!映画『シアター・プノンペン』予告編

 明日から、クメールルージュ(カンボジア共産党ポルポト派)が、引き起こした悲劇の一つを描く映画(ただしフィクションか?)が、よりによって?左翼劇場の岩波ホールで公開されるとのこと。
 最近、日本共産党の幹部が、自衛隊を人殺し呼ばわりしたが、もちろん日本共産党も含めて、世界中で人をバンバン殺しまくっていたのは、共産党のほうなのだ。

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by mukashinoeiga | 2016-06-30 23:56 | 旧作日本映画感想文 | Trackback | Comments(2)

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Commented by お邪魔ビンラディン at 2016-07-02 09:52 x
この映画の居心地の悪さは、中二病とかお花畑とか言うよりも、徹頭徹尾、主人公の発想が「上から目線」であるように描かれているからではないか、と思いました。それは、岡田英次扮する陶芸家に対する主人公の姿勢などに、端的に現われていると思います。本人自身は、どうだったのかな? しかし、ヴェトナム語もカンボジア語もフランス語もマトモに勉強せず、そのうえ通訳も付けずに突撃インタヴューよろしく単身戦地に乗り込んで行くというのは無謀以外の何ものでもないですね。
「朝日の記者らしい格調」云々というのは、まだ朝日新聞が超一流であると誤認されていた時代に、「権威あるところに掲載されたから、ようやく世間に認知された」といった一種の権威主義に家族がとらわれていたということで。
それにしても、この映画の木下忠司の音楽の印象は薄かったですなぁ。
共産党に限らず、ひとつの理想を掲げて政治を行っていくと、効率を重んじるあまりの血の粛正に向かって行きますわ。まぁ、日本共産党の場合は、60年前の「六全協」以降は、「ゴジラ対××」のゴジラのような「悪役レスラー的な役割」に甘んじているわけだから、時々は自衛隊を人殺し呼ばわりするような暴言を発しないことには収まりもつかんでしょう。
Commented by mukashinoeiga at 2016-07-04 01:20
渡辺範雄「泰造」木下忠司製作へのコメント、お邪魔ビンラディンさん、ども。
 やっぱり居心地悪うおましたか(笑)。
 確かに上から目線でもありました。無謀さは、お花畑ゆえでしょうか。

>それにしても、この映画の木下忠司の音楽の印象は薄かったですなぁ。

 見ているので、今回恵介作品は一本も見ませんでしたが、兄作品を除いて、童謡系の「素晴らしき招待」やらマキノ情念系任侠映画などを除いて、なんだか娯楽映画のジャマにならない劇伴に徹している感じですな、キノチュー。
 渡辺宙明やら伊福部などの粒だった映画音楽とは、明らかに一線を画している(隠している)感じで。
 童謡のキノチューと、お花畑は合うはずなんですが、かなりの「リアル」が浸出している本作は、映画音楽家キノチューには、合わなかったのかもしれません。

 共産党がゴジラとは褒めすぎです(笑)。せいぜいミニらガラモンか。社会党はバルタン星人ですかね(笑)。民進党はカネゴンか(笑)。 昔の映画
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