堀内真直「白い肌と黄色い隊長」

 京橋にて。「生誕100年 木下忠司の映画音楽」特集。60年、松竹大船。
 この駄文の一個前に感想駄文済みの堀内真直「海流」の、堀内/大木実コンビの翌年作。
 グダグダの「海流」の翌年作とは思えない、しっかりとした造りの本作であり、見ごたえが、ある。
 ロケ地は、どこなのだろう。もともとはインドネシアの話だが、白人女性を、エキストラも含めて多数用意できるということは、テキトーな推測でいえば、オーストラリア当たりかしらん。
 しかし、しっかりしていて、見ごたえがあるのだが、ストーリーそのものに、突っ込みどころが満載なので(笑)。
 映画としての出来は、格段に、よい。しかし、ビミョーに、見心地が、よくない(笑)。

e0178641_10573615.jpg28 白い肌と黄色い隊長(91分・35mm・カラー) (フィルムセンターHPより)
1960(松竹大船)(音)木下忠司(監)堀内真直(原)菊地政男(脚)猪俣勝人(撮)小原治夫(美)熊谷正雄(出)大木実、杉浦直樹、信欣三、笠智衆、ジェレ・コスビィ、エリース・リクター、リー・スミス
第二次世界大戦中、セレベス島(現・インドネシアのスラウェシ島)のカンピリ抑留所の所長を務める海軍兵曹・山地(大木)は、オランダ人女性が収容されている抑留所の改善に腐心する。しかし戦況の変化とともに、彼の理念を妨害する難題が次々と降りかかる。


 オランダがインドネシアを植民地とした。ゆえに、本国から多数のオランダ人が、アジアに、いる。そこを日本軍が占領した。それは「侵略」なのかもしれないし「アジアを白人の手から奪い返した」のかもしれない、立場によって、変わってくるからだ。
 しかし、なぜ多数の民間人女性を、一か所に収容せねばならないのか。まず、そこがわからない。映画も、語ってくれない。
 反日的なゲリラ戦を仕掛ける?
 現代のイスラム系テロならありの発想だろうが、70年前の女性キリスト教徒では、どうなのか。
 今の一般常識からいえば民間女性なら、民間女性らしく、通常の市街地に、放置、で、よいでは、ないか。それをなぜ、収容所を作り、かき集め、それなりの軍予算を使いながら、養わねば、ならないのか。
 どこに、メリットが、あるのか。
 その、そもそも論が、まず、わからない。

 その、そもそも論がわからないので、比較的しっかりとした造りの映画も、ぼくの頭の中で空転していく。
 それに加えて、立派な帝国日本軍人を演じる大木実が、どうやら半島出身らしいので、余計混乱する(笑)。
 もっとも俳優というのは「自分とはかけ離れた役」を演じる時に、醍醐味を感じるらしいので、ありかとは、思う。
 そもそも、かの半島の人たちは、中国の支配下にあるときは、喜んでその下僕となり、日本の支配下にあるときは、喜んでその下僕となり、アメリカの支配下にあるときは、喜んでその下僕となり、ソ連の支配下にあるときは、喜んでその下僕となり、いわば宿主に寄生することに長けた民族と、伝え聞く。
 当たり前のことなのだろう。
 といういかにもなイヤミを言ったあとでは、ご理解いただけないかとは思うが、大木実の演技自体は、大変いい。

 そして、例によってがさつ極まりない連合軍は、千人からの連合国側女性がいる収容所に、容赦ない爆撃を仕掛ける。戦時には、人類の馬鹿さ加減が、増幅していく典型で。
 そして敗戦後、連合国による軍事法廷が開かれ、日本軍を裁いていくのだが、ここでも、検察側、裁判官側に、馬鹿が増幅していく。
 収容されていた女性たちは、大多数が、大木実の無罪を、主張する。検察官は「恋愛感情」だから、証人女性の証言は採用しない、とうそぶく。
 それは「恋愛感情」なのかもしれないし、今の言葉でいえばストックホルム症候群なのかも、知れない。それもまた、気色の良くない雑味を、残す一つだ。
 繰り返しになるが、作品自体はしっかりしているのに雑味の残る映画となった。
 なお、ネットで拾った上記引用スピードポスターは、白と黄の配置が、「誤変換」されている。デザイン上のしゃれかもしれない、しかしビミョーなコンプレックスゆえかもしれない。面白いし、グッド。

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by mukashinoeiga | 2016-06-05 10:57 | 旧作日本映画感想文 | Trackback(1) | Comments(0)

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