田中登「安藤昇のわが逃亡とSEXの記録」他

 渋谷にて。「祝・芸能生活50周年 安藤昇伝説」特集。
 数か月前に上記特集で、下記の3本を見たのだが、直後にもしばらくしても、感想を駄文する気になれず。
 なぜなんだろう、と、まとめ駄文。
 共通するのは、安藤の印象がキョーレツで、なおかつ日活系?の監督によるもの、という点か。
 安藤昇は、顔も演技も、抜き身かつ勃起したチンポみたいで、どうにも「通常娯楽映画」との、すわりが悪い印象。
 だから、一部女子映画ファンには、異常に(笑)受けるのだろうが、男としては(笑)勃起した抜き身のチンポを見ても、特に感想は、ない(笑)。もっとも安藤昇のファンは、圧倒的に男性だろうから、このぼくの戯言は、あまり有効ではないですね。すいません。

e0178641_8594927.jpg安藤昇のわが逃亡とSEXの記録(35mm)』公開:1976年 <渋谷シネマヴェーラHPより>
監督:田中登
主演:安藤昇、萩野まゆみ、ひろみ麻耶、小杉じゅん、中島葵、絵沢萠子、石橋蓮司、蟹江啓三、小池朝雄、近藤宏、小松方正
昭和33年、安藤興業社長・安藤昇は組員に極東船舶社長・早川の襲撃を指示。警察の追跡を逃れ、7人の愛人宅を転々としながら、34日間にわたり逃走を続けるが…。本人が過去に起こした横井英樹襲撃事件をほぼ事実通りに映画化しているのだから、もはや言葉を差し挟む余地なし。東映実録路線が行き着いた究極の1本!©東映

 若いころの自分の体験談を、約二十年後に、中年になってから自ら、再現ドラマ。
 ここでの衝撃ポイントは、二つ。
 ひとつは、安藤昇自身を除く、石橋、蟹江ら安藤組全員が、結核患者。おそらくヒロポン、ないし覚せい剤の注射器の使い回しから、感染したものと思われるが、とにかく子分全員がゲホゲホ。
 ヤクザと結核は、なかなか珍しい?組合せで、ほかの映画では(そんなに)見たことがないので、新鮮だ。しかし、全員て。
 第二ポイントは、安藤は、さまざまな愛人とセックスするのだが。
 相手は変われど、パターンは同じ。受身のときは、半目で女に奉仕させる。自分が上に乗るときも、半目でひたすらピストン活動。
 相手による違いもなく、ああ、このひとはいつもこうして交合しているのだろうなあ、と。
 監督がロマンポルノ出身なんだから、相手によってパターン変えろよ、とも思うが、田中登程度では、「では、安藤先生、よろしく」てな程度で、全部安藤にお任せなんだろうな。
 田中登程度(笑)では、安藤に演出できたとは、思えない(笑)。
 大爆笑したのは、安藤を匿う盟友・小池朝雄。
 究極のど素人演技の安藤と、ふたりきりのシーンで、小池の芝居のクササが炸裂(笑)。
 小池の何気ない芝居でも、究極のつっけんどんな演技の安藤と一緒に入ると、異常にクサイ演技に見えてしまう(笑)。
 メンタマむき出しの「小芝居」が、「大芝居」のクササに見えてしまう。
 笑った笑った。

e0178641_902545.jpg昭和やくざ系図 長崎の顔(35mm)』公開:1969年 <渋谷シネマヴェーラHPより>
監督:野村孝
主演:渡哲也、安藤昇、嵐寛寿郎、水島道太郎、藤竜也、青木義朗、益田ひろ子
高間一家の三代目の慶二が出所すると、長崎は新興の松井一家が仕切っていた。一門を立て直すため、襲名披露記念興行を打った慶二だったが…。松井一家に草鞋を脱いだ流れ者の竜吉(安藤昇)と慶二(渡哲也)の漢の友情が泣かせる、長崎オールロケ作品。記念興行で歌うは、もちろん内山田洋とクールファイブ『長崎は今日も雨だった』!©日活

 究極のつっころばし演技の渡と、半生感半端ない安藤の水と油。
 やはり純正日活と安藤は、合わない?
 なお、善玉の渡の側のコンサートには、クールファイブだが、悪玉の側のコンサートには、ディック・ミネ(笑)。
 ヒロインの益田ひろ子は、その後見ない顔だが、かわいい。
 また渡の実家は、爆心地からほんの目と鼻の先。これで、生き残ったのは不思議だが、とうとう最後には、死んでしまう。おそらく原爆悲恋モノの大ヒットよ、もう一度という企画なのだろうが、ヤクザモノとの相性悪く?字幕での処理と、ずさんなもの。

e0178641_9121346.jpg炎と掟(35mm)』公開:1966年 <渋谷シネマヴェーラHPより>
監督:井上梅次
主演:安藤昇、高千穂ひづる、中村晃子、高宮敬二、菅原文太、安部徹
町で対立するやくざの権田と庄治。権田組の南条は、新興やくざの庄治の罠にはまり、町を離れるが…。耐えに耐えた怒りを爆発させる安藤昇がド迫力。相手役に抜擢された中村晃子とのラブシーンも見逃せない、井上梅次によるスタイリッシュな「掟」シリーズ第4弾。©松竹

 ヤクザの抗争と、いまや人妻となった幼なじみとのメロドラマと、親分の娘に一方的に言い寄られる別種のメロの混合、なのだが、素人演技の安藤に対応できるわけもなく、単なる幕の内弁当のまま、進行する。松竹はヤクザ映画でも松竹メロ
 なお、ちょい役の菅原文太、ウラでいろいろ画策するお兄いさんだが、こんなにヤクザぴったりの演技では、松竹専属のちょい役に収まるには、あまりにヤクザに似合いすぎ、結局東映に引き抜かれることになったのは、当然の結果過ぎで。
 なお、往年の武闘派が晩年、左翼に変じるのは、革マル派や中核派がNGOを、隠れ蓑にするに、似たり寄ったり。
 
★Movie Walker★に、タイトル検索で詳細な作品情報あり。簡単な作品解説、あらすじ紹介(企画書レヴェルの初期情報の孫引きゆえ、しばしば実際とは違うが)。

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by mukashinoeiga | 2015-08-12 09:12 | 旧作日本映画感想文 | Trackback | Comments(0)

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