フィルムセンターと、その観客の質

 京橋フィルムセンターに来る観客は、大方二つの客層に分かれると思う。
 退職して暇なので、昔見たようなOLD映画を、もう一回見てみようか、というお年寄り。まあ、これが大部分か。
 そして、少数の、とにかく映画と名がつくものなら、何でも見てやろう、という映画バカ(笑)。
 そして、なぜか、というのも変なのだが、最近若い人が、ごくごく少数だが、増えている? 学生風? これは、四月以降、東京デヴューした若い衆が、ひとつ珍奇な?映画なるものも、見てやろう、という野次馬精神か。

 なぜ、こんなことをわざわざ書くか、というと、上記その他は、どうでもいいのだが、ごく少数の映画バカは、本当にバカなんじゃないか、という話だ(笑)。

 ここ最近大ホールで映画を見ていると(小ホールでは、そういうことは、ない)途中、映写のピント精度が、必ず、落ちる。
 なんといったらいいのか、ピントは合っているのに、ピントが、甘い。画面が、ぼけるのだ。

 今、現在の映画館は、新作の場合、ほとんどデジタル素材による。あまりに、画面すべてにピントが合いすぎて、味も素っ気もなく、これぢゃあ、大型の高画質TVを見るようなもので、ぼくなどのオールドタイマーは、かえって新作を見に行く頻度がおちているのだが、それはまた別の話。
 しかし、フィルム上映の場合は、必ずピントを合わせなければならない。

 にもかかわらず、最近のフィルムセンターでは、毎回毎回ピントが、甘い。いや、ピントは合っているのだが、画面が、ぼけている。より正確に言うと、中央部分が甘く、左右のワキには、ピント正確。
 これは、たった一つの理由しか推測できない。
 フィルム上映というのは、映写機のクセノンランプから、強烈な光をフィルムに当てて、それをレンズで拡大して映写するものだ。長年強烈な光を当てられるレンズは、当然劣化する。いわゆるレンズ焼けというやつだ。
 レンズの、特に中央部分が白色化して、レンズとしては劣化している状態だ。
 これにより、ピントはちゃんと合っているのに、画面は、ぼける、という事態となる。
 クローズアップの顔などは、まだ、いいのだが、ロングショットになると、あからさまにボケボケ。それが、ここ最近何度も何度も続く。なぜ、誰も抗議して、修正させないのか。
 ぼくには、そこが不思議で、ならない。

 いや、ぼくは、映画バカとしてもヘンタイなほうだから(笑)ピントのボケも、コマズレ映写も、コマ飛びも、あらゆる映写不備も、偶然のモアレ、一種のヴァリアント違いとして、大歓迎、といったら語弊があるが、そりゃもちろん映写は正常丁寧であるほうがいいが、そこからのズレも、また、映画だ、と思う口だから、このピント不正常も、まあ、許容していたのだが。

 しかし、何回も何回も同じ間違いを犯しつつ、恬として恥じずに、毎回木戸銭を受け取っている、その凡庸さに、ついに切れて(笑)受付譲に、早急に映写担当者に伝えるよう、要請いたしました。
 そうしたら、次の回から、レンズを換えたらしく、ピントの甘さは、直っていました(笑)。だから、いま現在は、問題は解消しているかな、と。

 しかし、映画ファンたちは、なぜ、この、不正常上映に、抗議しないのか。不思議で、なりません。バカとしか、言いようが、ない、と思います。
 そういえば、かなり昔、その後二度と行かないホール(場所も名前も記憶になし)に、美空ひばりの少女時代の松竹映画(「東京キッド」を歌うやつ)を、見に行ったら、音声は聞こえているのに、スクリーンは、ほぼ真っ黒、映っていない。
 なのに、満席の観客は、最初から最後まで、ごくごく静かに見ているという珍景に遭遇しまして、なぜ観客は暴動を起こさない、なぜ映写技師は上映を止めて修正しない、とワタクシは、この空前絶後の映写に、ただただ感動しておりました。
 最初から最後まで真っ黒なスクリーン。
 なんというエクスタシー(笑)。
 それを一言の抗議もせず、見つめ続ける観衆。いやあ、寺山修司に、この場にいてもらいたかった(笑)。そうしたら、嫉妬のあまり(笑)発狂したのでは、ないでしょうか(笑)。

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by mukashinoeiga | 2015-05-19 03:52 | うわごと | Trackback | Comments(3)

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Commented by お邪魔ビンラディン at 2015-05-20 00:27 x
そういえば、この4月あたりからフィルムセンターの受付に、受付嬢と警備員の他に、管理職ぐらいの年齢のオッサンが複数立つようになって、そのいずれもが「いらっしゃいませ」「ありがとうございました」のたぐいのあいさつの声かけだけをしているのは、なんだか異様な感じがしませんか? あいさつされてイヤな感じはしないが、それでも、ロビーがたいへん狭く感じられてしまう。もっとも、慣れればそんな印象もなくなるのかな?
これは、おそらく役員か上級の管理職が変わって、その思いつきで「事務職員は現場を見ろ」のたぐいの命令があってこうなったのだろうと邪推しますが、人件費というのは結構バカにならないので、受付であいさつする時間を、本来の仕事に精進していただいた方がずーっとよさそうに思うんですがね。
Commented by mukashinoeiga at 2015-05-20 21:44
フィルムセンターと、その観客の質記事へのコメント、お邪魔ビンラディンさん、ども。
 4月某日に、上映直前数分前にいったら、階段に長蛇?の列。こりゃ満席で入場不可かとびびったら、場内は半分も埋まっていない。あとで聞いたウワサによれば、受付嬢・警備員の下請け会社が変更になり、なれない?せいとか。幾ら運営会社が変わったからって、その不手際はどうなの(笑)。
 考えられるのは釣り銭の準備・受け渡しミスか(笑)。
 なぜ下請け会社を変えたか。考えられるのは????

1・2月頃でしたか。ぼくの前に並んでいたおじいちゃんが、受付譲に、入場料を払う際に、小さなお土産用の紙袋(なんかのお菓子程度が入るヤツ)を渡して、ニコニコ。もらった受付嬢ももらいなれているらしくニコニコ拒否せず。
 ああ、こんなところで若い受付嬢にプレゼントするなよお、と微苦笑しましたが。そのほかにも1階2階を問わず受付嬢に、なれなれしく話し掛け、談笑するおじいちゃんを散見。
 なんと、かつては(笑)神聖なる映画ファンの聖地のはずの(笑)フィルムセンターが、老人たちの、若い(笑)受付嬢との憩いの場所と化していたのです。
 これを誰かがチクリ、フィルムセンターは、かつては国営でしたから、そういう収賄行為(笑)は、忌避され、下請け会社の変更となったと、の推測です(笑)。
 もちろん、チクったのは、ぼくではありません(笑)。
 ぼくは、映写の不備は指摘しますが、そういうおじいちゃんたちの不適行為(笑)は、たとえば映画館で痴漢行為を働く不貞の輩と同様(笑)とは思いますが(笑)直接、映写効果には関係ないので(笑)。
 管理職的な人がやたらと増えたのは、受付譲にやたらと馴れ馴れしく雑談しようとする、あるいはプレゼントを渡したりするおじいちゃんを、警戒してるのだと、理解しています。
 人間って面白いですよねえ(笑)。  昔の映画
Commented by mukashinoeiga at 2015-05-20 22:10
嬢を譲に誤変換するミスが多発しています。すいません(笑)。  昔の映画
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