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瀬川昌治「喜劇 男の腕だめし」

 神保町にて。「新春!喜劇映画デラックス」特集。74年、松竹大船。
 この時代の松竹らしい、エロティック人情喜劇。
 ストリップ小屋の支配人・フランキー堺、看板ストリッパー・太地喜和子、対するは、所轄署風俗係に新任の若き刑事・湯原昌幸、ストリッパーがご開帳に及ぶと、現行犯逮捕することに、意気込む。
 女性登場人物は、ほぼストリッパーだから、太地喜和子、春川ますみ、相川圭子、ほかが、とにかく脱ぐ脱ぐ。
 太地クラスの女優がばんばん脱ぐのは、時代だよなあ。それに比べて今は・・・・(泣)。春川ますみは、当時グラマーとされていましたが、今見るとデブのわりに貧乳で。
 最初と最後に、二度、太地はストリップ。おっぱいはもちろん、ぷりぷりのお尻も披露。ま、ストリッパー役だから、当たり前ね。
 ところが最後のほうの脱ぎには、おかしな撮影法が。最初の脱ぎは、ちゃんと、顔とおっぱい、顔とお尻を、同一のショットに納め、ちゃんと太地本人の裸とわかる撮り方。ところが最後脱ぎは、顔とおっぱい、顔とお尻を、律儀に分割したショットが続く、典型的ボディダブルな、撮り方。一本の映画で、これはなに。
 たぶん太地本人の女優魂は別にして、最初のシークエンスであまりに脱ぎすぎていたのを、所属事務所の文学座マネジメントあたりが、怒ったのではないか、と推測するが。「太地は、杉村春子先生の次に、文学座をしょってたつ女優ですぞ。そ、それを、あんなにお尻も、おっぱいも・・・・きーっ」てなことか。たぶん。
 ということで、一本の映画の、ひとりの女優のヌードに、異なる二つの階層の撮影方法が、共存しているのだ。
 映画自体は、そこそこに面白く、ほどほどにつまらない。
 何より、ある年齢を過ぎたフランキーは、面白くない時は、まったく面白くないし、当時TVで人気の湯原は、映画では意外にも、マジメさが先に立ち、コメディには不向き。湯原の代表作は、90年代の三池崇史のVシネで、殺し屋役をやったものだろう(タイトル失念)。
 女性の秘所ご開帳は、わいせつ物陳列罪で現行犯逮捕、ストリッパー逮捕に腐心する湯原は、夜遅く独身住まいの部屋に帰ると、そそくさとTVをつけ、深夜番組のストリップ(ただしおっぱいまで)にコーフン、若き欲情に身悶え。
 おっぱいはオーケーで、あそこがアウトというのが、よくわからない。といいつつ、おっぱいはこのブログに書けるが、あそこつう曖昧表現も、結局湯原と同じか(笑)。

●追記●湯原昌幸が圧倒的にカッコよかった三池Vシネは、調べてみたら「新・第三の極道2」でした。あの湯原は、本当によかった。作品自体もグッド。90年代の三池の何作かは、今のぐだぐだの三池映画が、足元にも及ばないほど、クールだった。

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by mukashinoeiga | 2011-01-16 09:32 | 旧作日本映画感想文 | Comments(0)

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